鳥かご』の作文集

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鳥かご』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

7/25/2024, 3:16:06 PM

鳥かごの中の小鳥を愛でるような、そんな接し方を、今世の貴女にしてきてしまったかもしれません。

 貴女は大空に羽ばたける強い翼と、愛に溢れた眼差しを持っているのに、俺たちはそんな貴女を大事に大事に、隠してしまい込んでしまった。少なくとも、貴女はそう感じていらっしゃいますね。

 貴女は自由です。
 誰も貴女を、かごに閉じ込めることなどできません。
 貴女自身がそう思い込んだり、自ら閉じこもったりしない限り。

7/25/2024, 3:13:02 PM

子供の頃思い描いていた夢はもう諦めたのか?

今、本当に逢いたい人は誰なのか?

現状を壊すことを恐れて、はじめの一歩が踏み出せないまま。

なりたい自分を夢見るだけにして、

好きな人のもとへ行きたい気持ちを押し殺して、

立派な羽根があるのに、飛ばない僕は、

閉ざされた鳥かごの中から、青空を夢見る小鳥のようだと思った。

7/25/2024, 3:11:02 PM

生きるの難しい。ハードモードすぎるよ
鳥かごの中で飼われてる鳥の方が良い生活を送ってる、
私も君に飼われたい

7/25/2024, 3:01:12 PM

お題:鳥かご

――かごめかごめ かごの中の鳥は いついつ出やる 夜明けの晩に
――鶴と亀が滑った 後ろの正面だあれ

 奏(しん)くんは本当に優しい。
 私が怪我や病気をしないように、平穏無事でいられるようにいつも色々と考えてくれている。
 仕事先で長い間酷いパワハラにあって、心と身体のバランスを崩してしまい、泣く泣く好きだった保育士の仕事を辞めてからもう数年になる。
 先輩の顔を見るのが怖い、でもこの仕事は好き、と葛藤を続けながらずっと仕事を続けていた。
 別の園への転職も考えたけれど、0歳の頃に関わった子たちが少しずつ大きくなり、出来ることが増えていく姿を見守れることも嬉しくて、中々ふんぎりがつかなかったのだ。
 けれど、きっと限界だったのだろう。ある日の朝から突然、出勤しようとすると吐き気と目眩が止まらなくなった。
 面白いくらいに身体が言うことを聞かなくなった。自分の身体のはずなのに、一つもまともにコントロールができない。ブレーキの壊れた制御不能の車に乗せられて斜面を猛スピードで駆け下りていくような、行く末の知れない恐怖が全身に絶えずつきまとっては私を悩ませた。
「もう、優(ゆう)ちゃんは十分闘ったよ」
 そう言って、床に伏すぼろぼろの私の掌をそっと握りしめてくれたのは奏くんだった。
「そうかなぁ」
 めそめそと涙がすぐ出るようになってしまった私の背中を、ゆっくりと撫でてくれたのも奏くんだった。
「これ以上は駄目だよ。優ちゃんが優ちゃんでなくなってしまう」
 もう何もかもできない、どうしようもなく情けない生き物になっている気がして堪らなかった。だからこそ、頑張らないといけないのに、とずっと自分を責めていた。そんな私を見越して、奏くんはそんな風に優しく引き止めてくれたのだ。
 退職願を出しに行くのもとても一人では無理で、奏くんが同行してくれた。それも我ながら情けないなと内心気恥ずかしかったけれど、奏くんが「彼女の体調が優れず、心配なので同席しました」ときっぱりと言ってくれたことで、先輩などからの余計な詮索を受けずに済んでほっとした。実際その頃毎日鏡で見る自分の顔は生気の無い死人かゾンビのような酷い有り様だったので、まるきり嘘でもなかったし。
 そうして、私は仕事を辞めた。
 初めは毎日ただ寝て過ごすことしかできなかったけれど、心療内科に通院しながらアドバイスを貰いつつ無理しすぎない生活を送り続けることによって、段々と起きられる時間が増えていった。
 長いこと身支度も整えられなくて、洗濯も料理もできなくて、奏くんがそれらを手伝ってくれたり、代わってくれたりしていたけれど、何年もこういう生活を続けてきたことで、少しずつ出来ることが増えてきたのを感じる。買い物も、長らくネット通販(しかも置き配)中心だったものが、今年に入ってからは、配達に来た人から手渡しで受け取ることも出来るようになってきた。更に、すごく調子のいい日は、家の近くのスーパーまで、買いに出かけられるようにもなってきたのだ。
 ずっと、自分がとても弱い赤子に戻ってしまったように感じていた。怖い、辛い、できない、と怯えてうずくまり、庇護を求める赤子に。でも、時間をかけながらではあるけれど、私はまたこの足で立てるようになってきている。そのことが本当に嬉しかった。例えどれだけちっぽけなことでも、前に進めるのはやっぱり単純に嬉しい。
 本当に、感謝すべきは奏くんだ。
 今は共働きの時代と言われて久しいし、私も一時期より体調は随分落ち着いてきたのに、仕事に行くよう急かしてくることが無い。家でゆったり過ごしていていいからね、とのびのびさせてくれている。ぼくが仕事でばりばり稼いでくるから安心して休んでね、といつもふんわり柔らかく微笑んでくれる。
 私は幸せだ。うん、本当に幸せだ。

 今日の夕飯は、日曜の昨日、奏くんと二人で作ったカレーの残りがある。最近は休日に二人で、ごはん作りをすることにハマっていた。ちなみに先週は餃子、そのまた前の週はハンバーグだった。
 今日は、大分前にネット通販でお取り寄せした美味しいお店のナンがあるから、それを解凍してカレーにつけて二人で食べる約束をしている。

 今は夕方。街に張り巡らされたスピーカーから、子どもたちへの帰宅を促すチャイムが聴こえる。
 家にずっといるから分かるのだけど、私たちの子どもの頃と比べて、最近はずいぶん市民に訴えかけるような内容になってきた。
 昔は、子どもたちに帰宅するよう声をかけるだけの内容だったのに、今は、「地域の皆さん」に向けて、子どもたちの帰りを温かく見守るように促してもいる。
 また、更に興味深いのは、昔は役所の人の録音音声が流れていたのが、最近は、市内の小学校の子どもたちの録音音声が輪番で流れている。大人から子どもへの声かけより、同じ子どもから言われた方が伝わるものがある、と役所の人が考えたのだろうか。

 子ども。子どもかぁ。
 ――どうしよう。
 いつもふんわり優しくて、思いやりのある奏くん。彼とは婚活アプリで知り合った。プロフィールカードには、はっきりと書かれていた。
「DINKs希望」
 そして、こうも書かれていた。
「その旨を理解してくださる方のみ、よろしくお願いします」
 仕事で子育てに携われるだけで良いと思っていたから、彼のその申し出に否は無かった。
 寧ろ、素朴で温かな想いが綴られたプロフィールの文面や、トイプードルみたいに可愛らしくはにかんだ笑顔の写真にすっかり魅了されて、一も二もなくメッセージを送信していたのだ。そうして、彼との間で価値観の確認などを含めた面談もといお出かけを繰り返していった結果、今私の左手の薬指には彼の揃いの指輪が嵌まっている。
 そのはずだったのに。
 仕事に行かなくなって久しいのに不意に吐き気が続くようになったり、食欲の不意な減退や時折の妙な偏食を自覚するようになったりしてから、もう随分と経つ。検査薬はまだ怖くて試せていない。食べ物の匂いによる吐き気というのは幸いにして今のところは無いため、料理や食事の際に支障をきたしたことは無かった。
 どういう判断をするにしろ、手遅れになる前に一度きちんと診てもらう必要はあると思う。それは分かっている。でも、奏くんに伝えることだけがどうしても怖くて出来なかった。
 お互い、子どもがいない生活を送る意識はちゃんとあったと思う。だからこそ避妊はちゃんとしていたはずだった。とはいえ、ピルを飲んでいたという訳でもないから、今になって思えば100%安全という保証は何処にも無かったのだ。
 このことを伝えたら奏くんは、どう反応するだろう。
 結婚前、関係性を深めた頃の奏くんはよく言っていた。
「共働きは絶対に必要だよね。二人の生活をより良くするためにも」
 それなのに、奏くんは私が追い詰められているのに気づくと、共働きの収入よりも何よりも、私そのものを尊重してくれた。

 奏くんはひとり親家庭で育ったという。そして、頼れるたったひとりの肉親である母親は病がちで、十分な収入は得られず、生活保護を受けながら何とかぎりぎりの生活を送っていたのだと。家族で旅行に出かけたり、外食をしたりといった周囲の友達が当たり前のようにしている生活が、彼には縁遠いものであったと。そして遂に母は身罷り、遠縁の親戚の家で肩身の狭い思いをしながら多感な時期を過ごしたのだという。
 だからこそ、そんな苦しい生活で子どもを育てるくらいなら、母には自分を産まないで生きてもらえればもう少し良い医療を受ける事ができ、年若く亡くなることも無かったのではないかと思えてならなかったのだとも。
 だからこそ奏くんにとっては、子どもを育てるという選択肢は無いのだそうだ。母の生き方を妨げたのが自分だと感じているからこそ、同じような思いを子どもに抱かせる可能性が万に一つでもあるのであれば、その道は選べないのだという。そして、世の中に絶対というものはないからこそ、奏くんは子どもを育てないつもりなのだ。その気持ちは私にもなんとなく理解できた。

 そういう経緯のある彼にとっては、共働きによって生活の基盤を安定させ、互いが健やかに安心して生きられるようにすることが本当に大切なことだったはずなのだ。それなのに、私が苦しんでいると知るや否や、その信念を私のために曲げてくれたのだ。

 彼は優しい。本当に私を慈しんでくれている。大切にしてくれている。一も二もなく、尊重してくれている。
 だとしたら、私だって一も二もなく、彼の思いを尊重するべきだ。そうだろう?

 ネットで調べる限り、経口中絶薬を手に入れるには母体保護法指定医師が勤める医療機関で診察を受けないと手に入らないとある。しかも、飲めるのは妊娠63日以内らしい。だとすると、私に残された猶予はたぶん、そう長くはない。しかも確実に堕胎できるまで入院が必要になるらしい。痛みに耐えられるのであれば、手術の方が拘束時間は短くなる。
 捕らぬ狸の皮算用をして、検査薬も使えずにずるずるシュレディンガーの猫状態にある私が通院できるのは、一体いつのことなのだろうか。何だか途方に暮れそうになる。

 いずれにしても、どういう方法を取るにせよ、奏くんにだけは知られてはならないし、そもそも知られたくない。
 仕事という、とても個人的なことであんなに迷惑をかけてしまった上、たくさん優しくされ、しかも助けてもらったのだから、このことでは彼を患わせたくない。

 何とかしなくては。誰より優しい奏くんのためにも、そして、二人の穏やかな生活を守るためにも。

 ――……何とかしなくてはいけないのに、ふと、もしかしたらここに二人の命が宿っているのかも、と考えてお腹を撫でてしまう時がある。そして、なぜか嬉しい気持ちに浸ってしまうのだ。
 こんな私を、彼に知られる訳にはいかない。そして、このままでいる訳にもいかない。ずっとこのままでいたら、私は多分、この子(仮)を堕ろせなくなってしまう。そんな予感がしている。
 満足に検査も通院も出来ていない上、愛着のようなものまで抱き始めているのだから我ながら始末に負えない。
 ――……早く何とかしないと。でも、その何とかって一体何?
 一人でいると、そんな風にぐるぐると変な思考回路が巡り続けてしまうようになってきた。結構重症だ。

 早く奏くんに帰ってきてほしい。でも、帰ってきたらこのことを必死で隠して平気な顔をしていないといけない。どうしようもなくて、どうしたらいいか分からなかった。


***
執筆時間…1時間半くらい
 久々にまともに小説を書きました。(作品の内容的に、こう言うと語弊があるかもしれませんが……)やっぱり小説を書くのは楽しいなと思います。

 本当はモラハラ気質の赤子不要派の旦那さんに籠の鳥にされた主人公が、赤ちゃんができたと彼に告げたことでお払い箱にされるような小説を書くつもりでいました……。
 でも、書けば書くほど矛盾が生じて、そこを手直ししていく内に随分優しい旦那さんになっていました。
 或いは主人公が自ら身を投げるような形で彼の思いに応える話の流れも想定していましたが、結局優柔不断で決断ができない曖昧な終わり方になってしまいました(優柔不断な自分らしい結末といえばそうかもしれません……)。

 なお、どうでもいい余談ですが、これを書くために中絶薬についてなどいろいろネット検索しました。客観的に履歴を見ると、不慮の妊娠からの堕胎を考えている人のスマホに見えるかもしれません……。

7/25/2024, 2:56:39 PM

自由に飛べることを夢見てたけど、
飛び方忘れちゃった。
誰か飛び方教えてください

7/25/2024, 2:56:34 PM

お題 鳥かご

悲しみを癒すために、ピーちゃんを鳥籠へ入れた。
私の目に映る位置だ。顔を上げればすぐにその姿がわかる。
今日は会社へ出勤しなくても良い日だから、こん詰めてしんどくなった時にはいつでもピーちゃんを見れる。こんな癒しが訪れるのはいつぶりだろうと、パソコンに視線を戻した。

世界的パンデミックが起こったことにより、私の会社も全日リモートワークが推奨された。一時よりだいぶ落ち着いたので、今では週に何日かほど自宅で作業をしている。
会議や話し合いはリモートで行い、アイデア案もPDFで送り合うことが増えた。会社にいるよりも集中できるから、正直ありがたかった。
手頃な価格でアクセサリー販売を行なっている私の会社は、技術職、販売職、企画立案職、営業職、組織マネジメント、店舗運営で構成されており、私はそこの企画立案職で採用された。
小さな頃から手芸が得意で、たくさんのものを作ってきたから、指先には自信があった。人形はもちろん、簡単な洋服や手袋、手編みのカバンも作ってきた。冬に手編みのマフラーを家族全員分作ると大変喜んでくれた。だが、針と糸ができても、金具やレジンなどで作るキーホルダーはどうにもできなかった。私の会社は、まさにその金具系で作るハンドメイドアクセサリーだった。着物店や子ども服店で働くこともできたけど、それでも、可愛いものを作りたいという気持ちは揺らぐことがなかった。作ることは無理でも、せめてアイデアぐらいはとの思いで受けた結果、企画立案職で採用が貰えた。前例が無かったと、のちに上司から言われた時は驚いた。

パンデミックが起こる一年前までは、同業他社を周ったり、アパレル店でインスピレーションを貰ったりと、営業職と変わらないくらい歩いた日々が多かった。まさか世界的に起こることは当時思ってもなかったので、初めの一年でほとんどのアイデアを出し尽くしてしまった。外出許可が降りた二年目は、どこの店も商品が枯渇しており、新しいアイデアを生み出すことは非常に厳しかった。
私は、衣服だけでなく食品やスポーツなど、ジャンルを問わずに見て回ろうと直ぐに切り替えた。その矢先に現れたのが、セキセイインコのピーちゃんだった。
元々は小鳥をモチーフにアイデアを考えていたのだが、実物を見て生で感じたものを取り入れたいと、実際にペットショップへ出向いたのだ。
まさに、一目惚れだった。真っ白な頭にソーダのようなお腹と小さな小さな愛らしいくちばし。不思議そうにこちらを見つめるその眼差しが私を離さなかった。

そこから先は、直ぐに名前をつけて食事とトイレを用意し、全ての扉にストッパーを取り入れた。扉と羽が挟まれて亡くなってしまうケースが多いと、店員さんに言われたからだ。

今までの私の世界が、一気に明るくなった出会いだった。

ピーちゃんと話していると、不思議とアイデアが固まって、採用率も高くなった。幸運を運ぶ鳥だねと優しく撫でると、目を閉じで頭を擦り寄せてくるから、私も頬ずりをしたものだった。
リモート画面にも時々ピーちゃんが映っては、その場を和ませる場面も多々あった。
賢いピーちゃんは、私が作業してる時は近くに寄らないのだが、ピリリとした空気が走る時には羽音を響かせて私の肩に乗ってきては、あざとく首を傾げて皆の頬を緩めてくれる。

また、ピーちゃん、ピーちゃんと話しかければ、

「ピーちゃん、ピーちゃん、おはよう、うーん」

と、覚えた言葉でトコトコ歩いてきたり、籠の中でパタパタ羽を動かしたり、とにかく愛らしかった。


ピーちゃんは今、大人しく籠の中で眠っている。少しも水は減ってないし、ご飯皿も空のままだ。フェンスの鍵はかけられたままで、くちばしで突いた跡が内側に残っていた。
出たかったのかなぁと思うと、また鼻の奥がツンとした。

ピーちゃんは、温もりだけを残してこの世を去ってしまった。
元々長く生きられない個体だったそうで、ここまで良く元気だったと獣医さんも辛そうにしていた。

きっとあなたと出会うために、頑張って生き続けて、あなたの元へやってきたんですね。

涙が止まらなかった。ピーちゃん、ピーちゃんと、子どものように泣きじゃくった。
新しい子を迎える気は当分起こらなかった。仕事も身に入らず、企画したものも全てシュレッダーへと向かった。
上司との面談で、販売職か店舗運営に切り替えたらどうだと打診されたが、ピーちゃんを忘れろと言われているようで首を縦には触れなかった。

何かの前触れを感じ取ったのか、面談後に母から電話が来た。息子の声からして、よくないことがあったのだと思ったのだろう。心配した母が数年ぶりに家へ来ることになった。

事のあらましを話すと、母も悲しそうに、辛かったねと背中をさすってくれた。そして、亡くなったペットの毛を紡いで再び家族の元へ返すことができるそうだと、教えてもらった。
今では、一般の人もハンドメイドの延長で依頼を受け持っている人もいるらしく、母の友達も、そうだった。

小さな頃から、男らしくないと言われて、友達から虐められたこともあった。家庭科の成績が常に高かったけれど、体育の成績は平均値よりも下だった。優那という、女子にも使われる名前も相まって、なかなか自分を出せずにいた。
けれど、ピーちゃんをこの世に復活させることができるのなら。もう一度会えるのなら。

私は、この日ほど自分を誇らしく思ったことはなかった。

「ピーちゃん」

呼びかけても、もちろん返事はない。
だが温もりだけは、全ての羽で紡ぎ上げたピーちゃんが、そのまま残してくれた。

温かい涙が、すーっと綺麗に流れ落ちていった。

7/25/2024, 2:55:00 PM

『鳥かご』
私の今までの人生は鳥かごのように窮屈だった。
家族とは仲の良い方で、みんなで出掛けたり楽しかった。でも私の母親は感情の起伏が激しく、心配性で過保護。それは私にとってストレスで窮屈でしかなかった。
いつも通る道にある一件の店。その店の大きな窓際に鳥かごが一つぶら下がっている。
私はいつもそこを通ると思う。窮屈ではないのだろうか。自分の思い通りにはならず、いつも人に左右されてばっかり。でも鳥にとっては窮屈ではないのだろうと私は思う。鳥にとってはそれが普通の世界だからだ。きっと小さい頃からそこで育ってきた鳥にとって鳥かごこ中は窮屈ではないのだろう。
私達は人と比べるから、人と劣っていると思うから、窮屈だと感じるのではないか。私も世間を知らずもっと気軽に生きたかった。。

7/25/2024, 2:52:42 PM

#5 鳥籠

  [鳥籠の中の鳥]

  子供は、無力だ。
  1人で出来ることなど、たかが知れている。

  先生は言った。
  あとは、先生が何とかしておくから。
  学校内は、みえない鳥籠が学生を守ってくれる。
  
  親は言った。
  貴方を養っているのは誰?
  貴方は働いていないでしょ?
  家庭内は、みえない鳥籠で子供を取り囲む。

  鳥籠の中の鳥は、どちらにも適応できる鳥が
  どんな姿なのか、一向にわからぬまま、今日も
  心を悩ませる。


  




  [籠の中の鳥は羽ばたく]
 
  ある時、籠の中の鳥は気づく。
  実は、鳥籠の柵をはめていたのは自分だ。
  自分は無力だと、自ら諦めてしまったのだ。

  例え、見える世界に恐ろしい柵があっても、
  心に響かせなければ、心は自由だ。
  自分は、見える世界に騙されているだけだった。
  カチャ。柵のドアは、開かれた。

7/25/2024, 2:47:39 PM

新品の鳥かごの中には
猫の人形の真似をした猫が入っていた

一瞬どういうことか理解に苦しんだが
ああ。何か事情があって時間を稼いでいるのだと理解した。

私の主人はというと、そんなことには気づかず猫を鳥かごから掴み出し放り投げたかと思えば

自分が飼っているカナリアを新品の鳥かごに移した。

私は床に倒れている猫にそっと近づき
寄り添うようにして横に座った

猫は緊張しているのか人形のふりをしながら小さく震えている

私がこの猫を守らなければ。私は思った。

それからというもの一生懸命に人形のふりをする猫をくわえて連れまわし、私の無邪気な主人に気づかれないように遠ざけた。主人は私がすっかり猫の人形を気に入って離さないと呆れたように家族に話している。

夕飯の時間になると、家の外に人の気配を感じた。
猫の主人が連れ戻しに来たのだなと瞬時に察した。

私はそばに置いていた猫を再度優しくくわえて主人に外に出してもらえるように頼んだ。
主人は渋々扉を開けて、帰りは自分で閉めるんだよとその場を去っていく。

玄関を出るとそこには黒い服を着た少女が待っていた。

私が口にくわえた猫を離すと、猫は素早く少女の元に駆け寄っていく。

猫との再会を喜んだ少女は私にお礼を言いながら、代わりにこれを主人に渡して欲しいと猫の人形を渡してきた。

私は渡された人形をくわて静かに家に戻った。

猫との別れに少し寂しさを感じつつも、新たに渡された人形は確かに鳥かごの中の猫にそっくりだった。

私はその日から猫の人形を肌身離さずくわえ歩いている。

7/25/2024, 2:47:03 PM

地球という鳥かごの下に私たちはいる。



人間て存在はなんだろう。

7/25/2024, 2:46:38 PM

作品No.116【2024/07/25 テーマ:鳥かご】


 つーかまえた!
 ほら、暴れないで。おとなしくしてよ。無駄に怪我したくないでしょ? ボクだって、傷付けたいわけじゃないしさ。
 ボクはただ、ずーっときみを近くで見たいだけなんだよ。
 いや、そんな生優しい言葉じゃ足りないな。はっきり言った方が、きっとボクの気持ちが伝わるよね。
 ボクはね、きみのことを独占したいんだよ。
 ボク以外の誰にも、キミのこと、見られたくないし、触れられたくないんだよ。
 だからね、きみをボクの傍に置き続けるために、この鳥籠をつくったんだ。つまりこれは、キミのための、キミだけの、鳥籠なんだよ。
 それなのに、何が不満なの? こんなにすてきな鳥籠、どこをさがしてもないっていうのに。
 ……泣かないでよ。でも、ごめん。泣き顔もかわいいって思っちゃうな。
 もう逃げないでね。ずっとボクだけのきみでいてね。

7/25/2024, 2:44:05 PM

鳥かご 
何となく過ごす毎日が、何となく息苦しく感じる…
子供の頃描いていた未来は、毎日が楽しくて、充実している…筈だった…
けれど、段々年を重ねるうちに、決まったルーティンから抜けられないと、判ってきた…何となく守られているけど、見えない壁から抜け出せない…
自由な様でいて、色々なしがらみから、逃れられない…でも、一方で、居心地の良さもある…何となく生きている、此の何とも言えない感じが、まるで鳥かごの中の、踏み出せない鳥の様で…

7/25/2024, 2:43:16 PM

鳥籠の鳥の暮らしはまあ楽だ。
決まった時間に決まった餌が届けられて、話し相手は優しい人間。空に憧れようと、薄い透明な枠から外に出ようとは思わない。私の島はこのカラフルに彩られたリビングだけ。私の空は人工的な香りの空気のすんだ空だけ。覚えた言葉で歌えば喜んでくれる人間の姿が生き甲斐なだけでここにいる。わるくない。翼を大きく使えなくてもわたしはここで歌えたらそれでいいと思っているのよ。貴方の途方の無い語りをききながら「わからないでしょうね」なんて言いつつ吐き出される言葉の数々はもちろん分からないけど、あなたがいつもより少し苦しそうなのはかわかるわ。だから覚えた言葉で歌ってみるの。あなたがクスリと笑ったらそれが薬になるように。

7/25/2024, 2:42:59 PM

鳥かごを見ると苦しくなる

どこまでも広い空を飛べる鳥が、
かごの中で飼われている

それは私の心の問題だろう

かごの中で飼われる幸せもあるから

7/25/2024, 2:42:42 PM

「鳥かご」

体にはキレイな羽が沢山生えていて、宙に浮いている。
周りには見える範囲で森が広がっていて、反対側には家のような景色が広がっていた。
目の前にはおりのような棒があった。なんだろう?と思っていた。 そんな時に優しい風がフッ〜と吹いてきた。
考え事を考えなくなるくらい優しい風だった。その風のせいか、おりのような棒も視界も全てが揺れているように見えた。

そう
それはとても古び 『鳥かご』 の中だった......

7/25/2024, 2:41:17 PM

鳥かごに囚われた鳥のような生活
箱入り娘と言えば聞こえは良いが
これが私の現実だったりする

大人になって自分で稼ぐようになって
ようやく解き放たれたような生活をしている

でも
鳥かごでの生活に慣れすぎて何すればいいか分からない
不自由この上ない

私の心は未だに
鳥かごに囚われた生活をしているのかもしれない…

7/25/2024, 2:40:55 PM

我はこの屋敷から出ることができぬ


我にとって
この屋敷に住まう人間の言葉に
いつまで従っていれば良いのだ


ミズヒトという伝承の中で
こうして今、我が受けておる“監禁“がある


穢れノないミズビト
神の瞳(め)でしかトらえられぬ
純水の光アり
齢15マで 純水守らん


そんなものが本当にあるのであれば
もう純水の光というものが目にとまっているだろう

我はもうなっておる 15に
今年で17と…2年も経過しておるというのに……


我はこの屋敷から脱出を、試みたこともあった

だが、それは
毎回あの冷徹監視男に見つかってしまう

冷徹監視男というのは我の世話係でも…ある
我は彼奴に発信機のような感じる能力でもあるのでは無いかと何度も思ったが…至って普通だと言い張るのだ


いつもと同じ
遠くに見える変わらぬ街の風景を
この小さい窓から見ることしかできないと
何度も思う度虚しくなる

我は必要とされておるのかも、
分からぬ


…………早くこの命が終わればよいのにと
数え切れぬほど、頭の中に浮かんでおった


夜、月明かりは
毎晩のように我の部屋の照らした

ほかのメイドやらが言う話だと
ここでは雨が夜は降らない
月が必ずこの屋敷一帯を照らしていると言う


……外のものの声は
我が実際に見れぬものばかり知っている者の声


羨ましくなど、
ない、、



[鳥かご―スイ国のミズヒトより―]

7/25/2024, 2:35:15 PM

囀る鳥が姿を消して1年になる。

囀る鳥の住処であった鳥かごは、去った鳥の影を思い錆ついた音を立てて泣いている。

鳥が住むべき場所に、独立変数という鳥でもないものが住み着いてしまったのだから、嘆きたくなる気持ちは痛いほどにわかる。

それだけだけならまだしも、元の持ち主から、現在の持ち主に替わる時、本来鳥かごが持っていた持ち味まで改悪されてしまったのだから──最早、かけるべき言葉も浮かばない。

囀る鳥が姿を消して1年。

それでも、元の鳥かごの姿を知る人々の中で囀る鳥は生きている。

囀る鳥がいつか、鳥かごの元に舞い戻ることを切に願っている。

7/25/2024, 2:34:21 PM

君を見つけたあの瞬間僕は君に囚われた

人目を気にする人が多いこの世界で個性を貫く君が
僕にとって憧れに変わる迄そう時間はかからなかった

憧れから友情になり一方的な愛情に変わった冬

彼女からの着信画面 きっと1秒も掛からず取っただろう

電話越しに泣きながら生きる事への苦しさを語る君

そんな君を僕は放ってはおけなくて夜中の3時直ぐに家を飛び出したね

ぐちゃぐちゃな君を見て僕はどうしても愛おしさを隠せなかった

自分を貫く強さ故の人生への葛藤
いつも綺麗な君が小さな悩みに血を流して悩むその時間
僕が傍に居たいと思ったよ

僕の為に笑って欲しい 僕の為に泣いて欲しい
君が不幸を感じなければいけないのなら僕の為に僕と不幸になって欲しい

僕と2人で感傷に浸って生きていこうよ

醜い愛情だけど僕と狭い籠の中に篭って生きていこうよ


__鳥かご。



2024年7月25日

7/25/2024, 2:30:10 PM

鳥かご


じいちゃんはメジロを飼っていた。
木製の長方形の鳥かごは
羽根を一瞬ばたつかせて
飛び移る程度の大きさ。
メジロはずっと右往左往していた。
じいちゃんは定期的に鳥かごの掃除をし
すり鉢で餌を用意し与えていた。

無口で滅多に笑顔を見せないじいちゃん。
表情を変えずメジロを愛でる姿が
未だに脳裏に焼き付いている。
じいちゃんに大事にされたメジロは
この鳥かごの中でも幸せそうに見えた。

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