我はこの屋敷から出ることができぬ
我にとって
この屋敷に住まう人間の言葉に
いつまで従っていれば良いのだ
ミズヒトという伝承の中で
こうして今、我が受けておる“監禁“がある
穢れノないミズビト
神の瞳(め)でしかトらえられぬ
純水の光アり
齢15マで 純水守らん
そんなものが本当にあるのであれば
もう純水の光というものが目にとまっているだろう
我はもうなっておる 15に
今年で17と…2年も経過しておるというのに……
我はこの屋敷から脱出を、試みたこともあった
だが、それは
毎回あの冷徹監視男に見つかってしまう
冷徹監視男というのは我の世話係でも…ある
我は彼奴に発信機のような感じる能力でもあるのでは無いかと何度も思ったが…至って普通だと言い張るのだ
いつもと同じ
遠くに見える変わらぬ街の風景を
この小さい窓から見ることしかできないと
何度も思う度虚しくなる
我は必要とされておるのかも、
分からぬ
…………早くこの命が終わればよいのにと
数え切れぬほど、頭の中に浮かんでおった
夜、月明かりは
毎晩のように我の部屋の照らした
ほかのメイドやらが言う話だと
ここでは雨が夜は降らない
月が必ずこの屋敷一帯を照らしていると言う
……外のものの声は
我が実際に見れぬものばかり知っている者の声
羨ましくなど、
ない、、
[鳥かご―スイ国のミズヒトより―]
7/25/2024, 2:40:55 PM