『飛べない翼』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「飛べない翼」
飛ぶための翼であるならば、
私はこの翼をもいでいた事だろう。
未だ付いている私の翼。
飛べなくとも、大切な私の一部なのだ。
さすってみれば、暖かい。
飛べない翼
飛んでいきたい場所には 降り立てない
賑やかそうな声が 此方に微かに届く
私にも 確かに 翼があるはずなのだ
でも 翼を広げても 次の動作に移れない
わたしには お飾りの翼がある
昔は無邪気に羽ばたいて 飛んでいって
言葉を交わし 同じ時空に漂ってた
また 戻れると思ってた
頑張って受験した
お兄ちゃんたちの母校だから
小さな繫がり欲しさに
線引きされてしまった現実を嫌と言うほど
目の当たりにした
簡単には届かない位置だと
同じ敷地内に居るのに 交わることがなかった
この2週間
今日は教育実習の最終日
友達のお兄ちゃんは高等部の教育実習生として来ている
わたしは ただの中等部の新入生の一人に過ぎない
もどかしかった
・・・・・・だけじゃなかった
ほんの僅かな時間でいいから
わたしは ちゃんと伝えたいのだ
心の底で蓄積してた想いを
もう 記憶が薄れて気が付かないかもしれない
飛べない お飾りの翼のままだけど
まだ 消えちゃいないのだ
だから、貴方も
飛べない翼のかわりに 脚を使って
決着つけてこい!
悔しいさ
悲しいさ
私は、俺は、どうして
羨んでいい、憎んでいい
でも、それは飛べない翼
ならば、泣いて悔やんで憎んで、腹を立てたら
もう、いいだろう
飛べない翼を誇りに思おう
君だけの、最高の飛べない翼。
あなたにとっては飛べない翼でも、
持たぬ者から憧れである
そんなこともある
目の前に天使を名乗る男がいる
なるほど、背中には純白の翼を生やし、
頭には金色の美しい輪が浮いている
男によると、天使が見える人間は
相当低い確率でしかいないのだそうで、
存在自体が奇跡的らしい
前回会ったのは250年前だと言っていた
あまりにも現実離れした光景に私は、
きっと頭が追いつかなかったのだろう
天使を前にくだらないことを考えていた
天使の翼って、
大きさ的に飛べない翼なのではないか?
あれで人サイズの体を飛ばせるとは思えない
超常的存在に対して抱く感想ではないことは
十二分に自覚しているのだが、
なぜか気になって聞いてしまった
結果、驚くべき事実が明らかになった
天使は翼で飛んでいないらしい
ほぼ飾りのようなものだという
実際は体に備わった、
物理法則を無視した能力で飛んでいる
より正確には飛んでいるというより、
浮きながら高速移動しているようだ
天使から面白い話を聞けた
向こうも面白かったようで、
近いうちにまた会いに来てくれるそうだ
まあ、天使の近いうちがどの程度の時間なのか、
そこは気になるところだが
楽しみにしておこう
『飛べない翼』
窓から空を眺めているとガラガラした鳴き声が聞こえた。
友人が窓越しにやってきて話しかける。
「お前、また空を眺めてるのか。」
「うん。君や他の子が空を飛んでるのが羨ましくって...」
「そんなに飛びたいなら飛べばいいだろ。」
「私の"これ"は飛ぶためにはついてないみたい。
それに...こんな狭い檻の中じゃ
羽を伸ばすことすらできない。」
「まだご飯に困らず寝る余裕があるから
俺もお前が羨ましいけどな。」
飯を探してくる。じゃあな。
とガラガラ声の友人は去っていった。
私は...。
普段ヒトがご飯を出してくる檻の入口をガジガジと噛む。
けれど檻はビクともしない。
...私はやっぱり飛べないんだ。
この小さな檻で永遠に生きるんだろう...
窓からさす陽の光はどうしても温もりが感じられなかった。
語り部シルヴァ
私は翼をもっている。
見かけは美しいが、飛べない。
この翼では、飛ぶことができない。
「なんで飛べないの?」
「不気味」
五月蝿い!
うるさいうるさいうるさいうるさいうるさい
「神様、なんで」
「なんで私に、
こんな翼を授けたのですか?」
協会で、私は呟いた。
「[こんな]翼だと?」
「かみ、さま?」
「確かにその翼では飛べない。」
「だが、人一倍美しい。」
「それに、飛べなくたってどうってことないじゃないか。」
「飛べない鳥もいる。鶏、ペンギン。」
「その翼ばかりに頼らず、自分で。」
「自分の力を伸ばせばいいんじゃないか。」
そう言い残し、神様は消えた。
「…そっか」
私は、外え駆け出した。
飛べない翼
飛べない翼でも、蝋で固めた鳥の羽でも自由を求めて飛び立った人が居た、赤く燃え立つ太陽に、蝋で固めた鳥の羽はみるみる溶けて舞い散り、彼は落ちて命を喪った、、そんな話はなにも神代の神話だけではない、地球は回ると言った人は裁判にかけられ、投獄され奇人と言われても「それでも地球は回る」と言った。
蝋の羽根で空へと飛び立った神話の人に憧れたのか否かは知らないが、無謀と言われた空を自由に飛ぶ憧れは人類に受け継がれ、何度も先人たちは命を落としながら、それでも夢見、鉄の塊は空を飛びました。
飛べない翼は物理的にダチョウか鶏かそんな鳥の羽であり、想像の翼夢見る翼に飛べない翼などないと想える。
そりゃあ、なんにも無かった頃の人たちは、自由にやれて、想像出来て良かったよねと、なんでも揃えられて与えられた、私たちは想うのかも知れないけれど、「無」の状態に光る雫を垂らし最初の輝きになる人々の努力や力も評価されるべきであろうと、与えられた世の中に生きながら想い、ここから前に進むのに飛べない翼などないと想いたい。
人間の想像力と勇気に献杯。
令和6年11月11日
心幸
飛べない翼
怪我しちゃったの?
痛いよね…
絆創膏
ゆっくり…
やすんでね
良くなりますように…
天使にとって羽は重要だ。
神の使いを表すものであり、羽がなくなると
堕天することになる。
そんな私の羽は飛ぶことができない。
同族からは
「飛べないのであれば堕天と同じ」
「飾りの羽」
そう言われる。
ろくに仕事も振られないからいつか飛べる日を
主に願う日々。
こんな事を言うなんておかしいと分かっている。
神の使いが神を信じないなんて。
でも、何年も、何百年も祈る私を叶えてくれない
神への信仰心が無くなってきているのだ。
いっそのこと堕天したほうがマシだと思う日々だ。
飛べない翼
飛べない鳥
それって進化であり退化
どちらにしても必要が無くなっただけのこと
ただ、そういう鳥は今は40種ほどらしい
(ググった)
少ないと思う?
ある喫茶店がある。
その喫茶店は、モーニングが安い。
モーニングのお値段、300円。
コーヒーが来て、お皿に半分に切ったトースト、もちろんオーブントースターを使い焼いてある。
ゆで玉子、キャベツの千切り、ポテトサラダ。
まあ、こんなもんだろう、しかし、くるわくるわ、日ごとに違うが。
そこの名前が[飛べない翼]
ペンギンが海の中のジェット機ならば
わたしは芝刈り機ガタガタと
♯飛べない翼
いつしかFの周りには、共に山を登る仲間ができていた。
「今日はもうそろそろ、この辺りでキャンプにしよう」
「そういえばFさんは、登山のどんなところが好きなんですか?」
Iが聞いた。するとFは、何か思ったのか西の方を向いて、そちらをじっと見つめた。西の空では、夕日が今にも山の向こうへと沈もうとしていた。
「夕焼け、綺麗ですね」
Fが返事をすることはなかった。
彼はじっとそのまま、光を見つめ続けていた。
〜飛べない翼〜
飛べない翼
籠の中??
疲れて??
傷ついて……
使い方がわからないのは
誰のせい?
才能があっても
使えないならそれは……
使える場所を探すのもまたひとつ
【飛べない翼】
みんな僕を置いてゆくから僕も必死についてゆく。
そのうち僕と一緒に歩んできた君を僕は置いてゆくんだ。
それが嫌だから今度は後ろを向こうとするけど
そんな余裕もないくらいに僕は忙しくなっていた。
みんな僕を置いてゆく理由がやっとわかった。
みんな自分で一杯一杯だったんだって。
みんな飛べない翼を今、作っている途中なのだと。
頭上には天の河が煌めく
暗く黒い漆黒が惑う天空
欠けた月光は闇に苦しむ
影を受け入れた天の河は
おまえの灯りに癒される
心の灯火
心の傷跡
心の血流
心の叫び
遥か彼方の天の河は静謐の到来を待ち望む
静けさと変わらない日々が平穏をもたらす
心は波打ちおまえの存在を確かめているか
わたしはおまえの内に問いたい
存在の儚さを、嬉しさを、憂いを、根深さを
じかんが積み重なり得てきたものは散りゆく
内に在るものは永久と云っている
魂の灯火
魂の傷跡
魂の血流
魂の叫び
名一杯太陽の斜光を浴びたおまえは
影を伸ばすだろう
案ずることはない
内に全てあるから
『藍燦唄』
虎に翼という言葉は、
余計なものがあることだと思っていたが
意味は威勢のいいものがさらに威勢を増すこと、だそう。
大きな翼を広げる殊勝な虎
無駄に大きく広げた人生の風呂敷を畳みきれない私
中学生活の大半を病院のベッドで過ごした。
家族や友達としたいことがたくさんあったけど、一つも叶わなかった。
あたしの名前は大地つばさ。
同じクラスのみきちゃんやあおいちゃんは「女優さんみたいな名前だね」と言ってくれるけど、
今のあたしは地べたを這いずり回ってる「飛べないつばさ」としか思えない。
私は今、部屋の中を漠然と見ている。
目に入る物の名前を認識せず漠然と見ている。
ふとここで物の名前を意識してみる。
それまで自由に広がっていた世界が
名前をつけたり認識した途端
凝り固まった小さな物として捉えてしまう。
結界が張られた
個として際立った
と言ってもいいかもしれない。
よく分からない人は
「役割が決められきってしまった」
と捉えてくれてもいいが、
この話はそこに留まらないことだけ
留意してほしい。
しかし名前には反対に
世界を跳躍する能力も持っている。
そこに風を送っている物がある。
羽根が回転している。
名前は「サーキュレーター」。
そう聞くだけで、
ただ回転して風を送っていただけの物体が
他の物より静かに遠くに
風を送っているイメージが思い浮かぶ。
目の前に広がる世界より
より多くの情報を伝えてくれる。