飛べない翼
飛んでいきたい場所には 降り立てない
賑やかそうな声が 此方に微かに届く
私にも 確かに 翼があるはずなのだ
でも 翼を広げても 次の動作に移れない
わたしには お飾りの翼がある
昔は無邪気に羽ばたいて 飛んでいって
言葉を交わし 同じ時空に漂ってた
また 戻れると思ってた
頑張って受験した
お兄ちゃんたちの母校だから
小さな繫がり欲しさに
線引きされてしまった現実を嫌と言うほど
目の当たりにした
簡単には届かない位置だと
同じ敷地内に居るのに 交わることがなかった
この2週間
今日は教育実習の最終日
友達のお兄ちゃんは高等部の教育実習生として来ている
わたしは ただの中等部の新入生の一人に過ぎない
もどかしかった
・・・・・・だけじゃなかった
ほんの僅かな時間でいいから
わたしは ちゃんと伝えたいのだ
心の底で蓄積してた想いを
もう 記憶が薄れて気が付かないかもしれない
飛べない お飾りの翼のままだけど
まだ 消えちゃいないのだ
だから、貴方も
飛べない翼のかわりに 脚を使って
決着つけてこい!
11/11/2024, 11:27:38 AM