飛べない翼』の作文集

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飛べない翼』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

11/12/2023, 6:15:54 AM

【飛べない翼】

  私はマンガや小説が好きで、飛べない翼と聞くと
  次のようなラノベの文章を思い出す。

  「人は変われるっていうけど、ホントにそうかな。
   飛びたいって強く願えば、翼が生えるのかな。
   違うと思うんだ。変えるべきは自分じゃなくて
   飛ぶための手段じゃないのか?造るしかないん
   だ。今のままの自分が空を飛ぶ方法を。
   編み出すしかない。」 
             
     著:榎宮祐「ノーゲーム・ノーライフ」より

  我慢しなくていいんだって元気もらったなぁ…

11/12/2023, 5:52:57 AM

飛べない翼


 人類は二種類に分かれている。翼のある有翼種とそうでない普通種だ。有翼種の方が人口の比率的には四分の一くらいと少し少なめで、多少は身体上の習慣の違いはあるけれど、私たちは平和に暮らしている。
 私の幼なじみは、大きくて強い青灰色の翼を持つ有翼種の少年だった。彼はその翼を活かして数々のスポーツ大会で勝ち、将来を期待されていた。私は彼の飛ぶ姿を見るのがとても好きだった。

「飛ぶのは気持ちいい」
 彼はよく言っていた。そういう時の彼はとても嬉しそうで、翼のない私はいつも羨ましく思っていた。
 一度だけこっそり抱えて飛んでもらったことがある。危険行為になるので、家の二階くらいの高さに持ち上げてもらっただけだけど。
 ふわりと静かに体が浮いたのはとても楽しい思い出。

 しかしそんな彼は大学生の時、事故に遭い、片翼を切り落とすことになってしまった。彼に非は無かった。
 片翼になった彼は落ち込んで、苦しみ、もがいた。本当に彼は飛ぶことが好きだったのに。彼は部屋に閉じ籠もり、私はそんな彼を見ていることしかできなかった。なぜ彼だったのか。私は彼の不運が悔しくて、支えになれない自分がもどかしくて、何度も隠れて泣いた。
 一年ほど経ち、ようやく彼が落ち着き始めた頃、私はほっとすると同時に一つのことが気になり始めた。残された片翼はどうするのだろう。あの綺麗な翼は。

 通常は有翼種が片翼になった場合、もう片方も切って、普通種として生きるのが一般的だ。
片翼では飛べないし、現時点では義翼(というのか?)はほとんど見た目だけの物でしかない。彼はどうするのだろう。
 そんなある日、彼は落ち着いた声で言った。

「切ることにしたよ」
「……そうなんだね」
「飛べない翼など要らない。何の意味も無い」

 静かな声がまるで悲鳴のように聞こえて、私はうまく返事ができなかった。何を言えばいいのだろう。本音を言えば、彼の背の翼をそのまま見続けていたい。私には世界一美しい翼だ。でもそんなこと言えるはずがない。一番つらいのは彼なんだから。

 それでも意味が無いなんて、言わないで欲しかった。
 確かに飛べない。では意味が無いのか? 私の心はそうじゃないと叫んでる。でもこの気持ちを彼にうまく伝えられる気がしない。少しでも言い方を誤ったら、歩き出そうとしている彼を必ず傷つける。私は黙っているしかなかった。

 その後、翼の切除手術は簡単に終わり、今、彼は普通種としての生き方を模索しながら、前向きに生きようとしている。瞳にあの頃のような光が戻ってきた。きっともう大丈夫だろう。
 彼の飛べない翼は、最後に彼の背を未来に押し出してくれたのだ。

 彼は失くした翼の話はもうしない。私もしない。いつかできるかもしれないけれど、だいぶ先になるだろうし、それでいいと思う。

 だからこれは私の心の中だけの想い。
 私はあなたの翼を忘れない。空に吸い込まれそうだった大きな青灰色の翼。その翼で風に乗って自由に飛んでいる姿を。そして飛べない翼でさえ、私を魅了していたことを。



#85

11/12/2023, 5:52:02 AM

飛べない翼


飛べない翼は必要です
みんな飛べるのに
私だけ飛べなくても
翼すらない存在に
なりたくないのてす

飛べなければ意味がない
そうかもしれないけど
翼がないよりはいい

飛べるふりして
まだ本気出してないだけ
そんな立ち位置でいる

最低じゃない確約

なかなかに厳しいけど
誰かと比較して
誰かを羨んで

そうしながら
自分の立ち位置を知る
自他との比較は
やむを得ない

飛べない翼を大事に抱えて
今日も飛べるふりをする
そして立ち止まっている

11/12/2023, 5:43:38 AM

今日も今日とて、落ちてた鳥の羽根を集めて作った翼で
飛ぶ練習をしよう。
高さが足りないから羽ばたく回数が稼げないんだよな。
よし、思いきってあの崖の上からチャレンジだ。
下に都合よく池があるから失敗しても大丈夫だろう。

意気揚々、崖っぷちにたたずむ。
手作り感満載の二つの翼を両手に持ち懸命に羽ばたきながら
飛んだ--
いや、池に落ちた。

なんとか池から上がったが翼は無くなってしまった。
あ~あ、また羽根を集めなきゃ。
やっぱり崖っぷちでジャンプしてからの方が…
などと考えてたら、池の上に女神っぽい人が現れた。

「私は泉の女神、あなたの落としたのはこの飛べない翼?」
あ、泉なのかと思いつつ、飛べない翼と言われたことに
がっかりした。
「ごめんなさい、ではこちらの飛べる翼を差し上げます。
 ただし、あなたの両腕と引き換えになります」

…迷わず飛べない翼を返してもらった。

11/12/2023, 5:36:35 AM

【飛べない翼】#10

 「飛べない鳥は、ただの鳥」

そんな言葉があるように、飛べない翼は、ただの翼だ。

 「飛べない翼なんて、翼じゃない。要らない。」

と思う人も多いはず。
僕もそう思っていた。

俺は生まれつき背中に翼がある。
でも、飛べないし、邪魔だし、何より、
色んな人にバカにされる。
飛んでみろよ。って言って、階段から
突き落とされたりもした。

だから、毎日、
明日には翼が無くなってますように。と願って寝る。

でも、そんなある日、1人の男の子と出会った。
その子はこう言った。

「翼、綺麗だね!かっこいいなぁ、!」

ああ、この子も、この翼が飛べると
思ってるんだろう。

「ぼうや、この翼はな、飛べないんだぞ??」
「かっこよくもない。ただの翼だ。」

男の子はびっくりした顔をする。
やっぱり、飛べるのかなってとこに
興味を持っていたのだろう。

「いいじゃん。いーじゃん!僕はおじさんの翼、好きだけどなぁ??」

その子はそう言った。
俺はびっくりし、すかさず聞き返す。

「え?なんで??飛べないんだぞ??」

「飛べなくても、別にいーじゃん!」
「翼は飛べるだけがいいところじゃないよ??」
「それに僕、おじさんの翼見ると、なんだか安心するんだ〜!」
「そう、、なのか、、??」

意外な返答が帰ってきた。
なんだろう。
この子の言葉、俺の胸にすげー響く。
俺は、生まれてから、31年間、ずっと
翼はいらない。と思っていた。
でも、この翼で、人を安心させることが
できるんだな、と思ったら、
この翼があってもいい気がしてきた。

「ぼう_」
「あ、僕お母さんに呼ばれちゃったから行かなきゃ!」
「ばいばい!」
「ぼうや、、、ありがとう。」

いつの間にか、俺の目に涙が溢れそうになっていた。
ぼうや、安心したのはぼうやだけじゃないぞ。
ぼうやの言葉で、俺もすごく安心できた。
今日は、いい気分で寝れそうだ。

11/12/2023, 5:31:24 AM

某ゲーム二次創作

飛べない翼、狩人にとってはただの〝肉〟である。この世の非情な現実だ━


塔の最上階、竜の子は項垂れていた。
《ボクハトベナイ…》
「大丈夫だ、君はまた飛べるようになる。」
傍らの青年が励ます。
竜の子は母竜と共に空を飛んでいた。
しかし刹那に沸き起こった積乱雲に巻き込まれ強風に煽られ墜落した時に翼が折れてしまった。
墜落した竜の子は散々母竜を呼んで鳴いていたが何故か来たのは竜語を解するこの青年ノエルだった。
当地は今は危ない状況というので別の空間に一時避難することになりノエルに連れられ竜の子は塔の最上階に来た。
こうして不安の中迎えを待って夜の風に吹かれている。
《ココニイタラ…ボクハタベラレル?》
「大丈夫、これから迎えが来るよ。」
ノエルは縮れた雲に爛々と街光に照らされているまばらな星空を見上げた。
竜の子が墜ちたこの地は━今、危険に満ち溢れていた。

「アルファ!ブラボー!チャーリー!標的はあの塔に逃げた!」 
「デルタ了解!」

アサルトライフルを装備した人影は長い螺旋階段を素早く駆け上がっていく。
「すげーよ、この〝あんしスコープ〟って奴は暗闇でも遠くのものまで良く見える性能ガチだぜ!」
「モノクロ世界から解き放たれたってだけでもう十分よ!」
「この世界の〝肉〟を食べたらどうなるのか。最上層に熱源反応、近いぞ。」
「一番上ね!GOGOGO!」

上空の星空が歪に歪み始める闇夜に射し込まれる神々しい光と共に一体の霊獣麒麟が出現した。
麒麟は空間と重力を操る。
その力で全ての世界の行き場の無い子ども達を自らが作った世界で見守っている。
竜の子が狙われているというので急遽保護にやって来たのだった。
麒麟はその意で竜の子を地面から空中へふわり舞い上げる。
「行き場の無い子どもは私の世界へ、さあ行きましょう。」
《アリガトウ…》
「良かったな、後でお母さんに会えるように取り計らうから。」

「ちょっと待った〜!私達の獲物なんですけど!」

金髪の女が塔の下から直接〝飛んで〟きた。
〝肉〟を追う者達の一人でサイキック能力を使う。
女の前にノエルが立ち塞がる。
「やれやれ君たちは〝肉〟が関わると目の色を変えてこちらの話を聞きやしないな。」
「〝肉〟を食べたいって子がいるの、皆好きでしょ?」
「今回は無理な話だ、お取り引き願えないなら私も容赦しません。」
傍若無人な狩人の挑戦にノエルは膨大な闇の力の一端を開放する。
「う…流石に一対一じゃ…。」

「よっしゃー!」
「間に合った!」
「お待たせ!」
塔を階段から登ってきた3人が合流する。

「ワオ!グッドタイミング、あちらさんガチギレだよ〜!」
「いくよ令和最新装備!」
「とりまバズーカ撃っとくか?」
「援護は任せろ!」
一人対四人緊張の瞬間━

「こぉらあ〜!いけませんっ!!!」
一つ目の黄色い小柄なスライムが背後から物凄い勢いで走ってきた。
「せんせい!」
「やべ…!」
「うす!」
「どうするよ?」

「この度は生徒達がとんでもないことを…!」
「本当はこちらも私闘を禁じられていますので…。」
せんせいは小さな身体に大量の汗をかきながらノエルに謝る。
振り返りキッと四人に向けられた大きな瞳には呆れと悲しみと怒りが満ち溢れていた。
「キミたちっ!!この世界の〝肉〟は食べられないの!」
正座した四人を前にせんせいの怒涛の説教が始まる━

ヒトの性が起こした騒動はこうして決着した。

「本当にんげんって愚かね!それで?竜の子はママに会えたのかしら。」
ロックブーケは心底呆れはてた表情をしながら兄を見る。
「会えたよ、傷も癒えた頃だし今は同じ空を飛んでるだろう。」
ノエルは雲一つ無い晴天を見上げ同じ空に生きる竜の子を思いやる。

「飛べない翼」

11/12/2023, 5:28:20 AM

翼って飛ぶためにあるのに飛べなかったら何に使うんだろう。「とべないつばさ」なんてあるのかな

11/12/2023, 5:12:54 AM

飛べない翼

飛べている=良い意味。
みたいに例えることが多いけど、

いつまでも飛べるワケがない。

飛べない時は、翼を休めた方が良い時。
と捉えたら良いではないか。

飛ばないで歩く事だって出来るしね。

飛べなくても良いから、欲しいな。翼。
背中につけて、バサバサしてみたいな。
paki

11/12/2023, 5:09:23 AM

僕の背には生まれながらに白く大きな羽根がはえている。
けれどそれだけだ。
僕は生まれてから一度だってあの広い空へ飛び出したことがない。
僕の羽根は生まれながらに動かない。
つまりこの羽根はただの飾りだ。
飛べない翼に何の意味があるのだろう。

ずっとそう思っていたけれど。

ある日出会った小さな子供が言った。

「すごいね。こんな綺麗な羽根見たことない。また見に来てもいい? お兄ちゃんの羽根を見ていると、僕、すごく安心するんだ」

ある日出会った彼女が言った。

「あなたが飛んで行かないで、ずっとここに居てくれたから、私はあなたと出会えたの」


──ここに居てくれて、ありがとう。


そうか。
そうだったのか。
僕は僕のままでいいんだと、いつの間にか僕は飛べない翼を嘆くことをやめていた。



【飛べない翼】

11/12/2023, 5:07:20 AM

誰にでも翼はあると思う。
目標を持っている者。何かに熱中する者。夢を叶えた者。そういう人たちが所謂「飛べる翼」を持っている者だと思う。逆に「飛べない翼」の持ち主もいると思う。平凡な、目標もなく、何もかもが普通な俺みたいなやつ。すごいやつを見ればいいなとかアイツみたいになりたいとか思わない訳じゃない。でも、結局諦める。俺みたいなやつには無理とかそれらしい言い訳を考えて。まぁ、努力もしないやつがすごいやつになりたいとかチヤホヤされてみたいとか烏滸がましいってもんだよな。


でも、やっぱり、、、

もし、もしも、努力をしたのなら、

俺も「飛べる」だろうか。

11/12/2023, 4:52:01 AM

『奇跡の生還を果たした大学生!』として、僕は一年ほど前に有名になった。
 車道に飛び出した子供を助け車に轢かれた僕だったが、約一ヶ月の昏睡状態ののち奇跡的に意識が戻った。

 昏睡状態の最中、僕は天使に先導されて天国の門をくぐった。比喩じゃなくて本当の話。証拠だってある。
 門をくぐると僕の背中に真っ白で綺麗な翼が生えた。善いことをして死んだ僕には、転生するほかに天使として就職する道があるらしい。そんな説明を受けた直後に、何だか偉い役職についていそうな天使が揉み手をしながらやってきた。
「すみませ〜ん、手違いで貴方を天国に連れてきてしまいました」
「ええっ! 僕、地獄行きですか!?」
「いえ、貴方はまだ現世で生きられるんですよ〜」
「そういうことですか」
「お詫びといっては何ですが、貴方の背中に生えた翼、プレゼントしますけどいかがしますぅ?」
「貰えるんですか?」
「はい、ただ現世では飛べませんけどね」
「じゃあ何に使うんですか?」
「ちょっと動く飾りですね」
「飾り……、まあ貰えるんなら貰っときます」
 『取り敢えず試供品は貰っとこう』をモットーとする母親の影響もあって、翼は貰っておくことにした。

 『タダより邪魔なものはない』という父親のモットーを採用すれば良かったと後悔したのは、現世に還ってすぐのこと。
 まず着られる服がない。何でも売っている大手通販サイトでも取扱いがない。仕方なしに母親の手作りのクソダサい服を着ている。
 仰向けに寝られない。ごりっと背中に当たると寝心地が悪いのだ。仕方なしに大抵うつ伏せに寝ている。
 それから結構絡まれる。「おい、とんでみろよ」なんて、ひと昔前のカツアゲの台詞みたいなことをよく言われる。飛べないんです、と説明したり、仕方なしにジャンプしてみたりするが、相手は「飛べねぇのかよ」と蔑むような目で見てくる。腹立たしいことこの上ない。

 まあ大抵のことにも一年ほどすれば慣れた。
 そんな秋のこと、夕日に照らされた川岸を歩いていた。オレンジの光を受け、てらてらと揺れる川面は目に痛いほど眩しい。こうした綺麗なものを見ると意味もなく胸が詰まる。ああ、生きて還ってこられて良かったなぁとしみじみ思った。しんみりとした思考を破るように大声が聞こえた。

「誰か! 誰か助けて!」
 子供が溺れていた。川辺で母親らしき女性が助けを求めている。母親の声を聞きつけて僕の他にも数人が集まってきていた。
 皆が一斉に僕を見た。僕の翼を見た。
「いや、飛べないんです」
「助けて!」
「ですから、」
「あんた助けろよ」
「あの、」
「薄情者!」
 母親も野次馬も僕に詰め寄った。その間にも子供は流されていく。
「もぉ!!」
 泳げないんだよ、僕は。翼のせいで始めは浮くけど、そのうち翼が水を含んで重たくなって沈む。流されていく子供の近くまで行って手頃な枝を伸ばすが届かない。
「くそっ」
 その時の僕は何を思ったんだか、背中へ手を伸ばし片翼を引きちぎった。思ったより痛くない。その翼を子供へ向かって伸ばす。子供が先端を掴んだ。ぐいっと翼を引き寄せていく。
「あぁっ!!」
 僕の掴んでいたところの羽根が束で抜け、翼は僕の手からすっぽ抜けた。子供は翼とともに下流へと流される。結局僕は川へ入った。必死で子供へ向かって泳ぎ、そして……子供と一緒に流されていった────



 僕は再び奇跡の生還を果たした。
 今の僕の背中にも翼が生えている。天使の翼とは違って黒く、羽根がなくてツルリとしている。
「子供を助けるという罪深い善行を行ったが、天使の翼を引きちぎり川に流すという大変胸のすく行いをした」
 とのことで地獄へ行き、悪魔の翼をもらったのだ。そのあと手違いが発覚し、現世へ戻された。転生ものが流行っているせいか、天使も悪魔も後継者不足でオーバーワーク気味らしい。同情しなくもないがしっかりして欲しいものだ。

 何で翼を断らなかったんだ? って色んな人から訊かれた。飛べないし、邪魔だし、断ろうと僕だって思ったよ。悪魔の翼じゃ少しイメージ悪いしね。
 でも飛べない翼ってなんだろうって考えたんだ。それで常にやる気のない脳みそを働かせてみて、──瞬間的な勇気、みたいなものだったのかなと思った。普段自分の中に眠っていていざという時に発現するもの。
 それはきっと誰もが持っているものだろう。リアルな翼じゃなくてもね。
 子供が溺れていたとき、もし僕がいなければ野次馬たちはどうしていたかな。
 きっとある人は飛び込み、ある人は浮くものを投げ、ある人は救助を呼んだだろう。その人なりの勇気で何か行動を起こしていたはずだ。
 自己犠牲を勇気だなんて言うつもりはないよ。僕だって好きで死にかけた訳じゃない。でもこの翼は僕が何かしらの行動を起こした証だから、貰っておくことにしたんだ。
 
 そんな返答をしたらみんなよく分からなそうな表情をしていた。うん、僕も何となくしか分からない。
 ともかく翼を使おうとするのか、どんな使い方をするのかは本人次第なのだということ。

 僕は今日も母親の作ったクソダサい服を着て、寝違えた首をさすって歩く。ピコピコ動く翼を指さされても気にしない。
 だけど……これ以上僕の近くで子供が危ない目にあったりしませんように、とかなり本気で祈っている。


 
 #10 2023/11/12 『飛べない翼』

11/12/2023, 4:31:50 AM

試してみないとわからないから
ここから飛んで
飛べるのかどうかを
今すぐ
この隙間だらけの翼でも
なんとかなるかもしれない
豆粒みたいな君がそう言うから
僕は君の声だけを信じて
今から君の場所からは遠い空へと
飛び立ってみようと思う







「飛べない翼」

11/12/2023, 4:25:24 AM

『飛べない翼』
なぜ飛べない?翼は無事なんだろう?動作にも支障はないはずだ。翼をはためかせ風を掴み空を駆ける、ただそれだけの事だろう?なぜ飛べない?
君は素晴らしい翼を持っているんだ。私たちには一生かかっても手に入れられない物を。何かを持って生まれた者は、それを社会、世界の為に行使し貢献する義務があるとは思わないか?君の背に輝く一対の翼は、まさに私たちの希望の翼なのだ。どうか私たちの期待に応えてくれ。


無意識のうちに、こんな事を言ってしまってはいないかい?ある特権や能力、他より秀でた物をもつ者に少なからず嫉妬し、それを世界の為、皆の為と自分のエゴを正当化しその者の自由を奪ってはいないかい?
内容がどうあれ、その天与の才はその者自身の物だ。決して世界の物、皆の物などではない。それは世界を自由に駆けるための「翼」なのだ。翼を持つ者に心無い言葉を与えてくれるな。飛べなくなるのは翼が折れる為ではない。心が折れる為だ。
飛べない翼をつくるのは、他でもない君の言葉であることを心に銘じよ、飛べない人間諸君。

11/12/2023, 4:14:19 AM

飛びたい、飛べない、飛んでみたい、飛べない


あの鳥は自由だ

私も、私だって

飛びたいよ


ここから


この恐怖から


逃げ出したい


逃げてもいいかな

怒られないかな

そんなこと思ってても

肝心の勇気がでないよ


はやく

はやくこのビルの屋上から


トビタイ




#飛べない翼

11/12/2023, 4:01:47 AM

翼を授かり、これで飛べると期待をするが

きれいな翼は羽ばたかず

昔のわたしが笑ってる

昔、作った羽を思い出した

タンスから出したそれはボロボロで継ぎはぎだった

とても安っぽかった

試しに使ってみたら

私は下に飛んで行った

目を閉じ、暖かい場所へ

そこはとても暗かったが

不思議と悪い気はしなかった

ああ、こんなものか

私の幸せは

11/12/2023, 3:43:42 AM

高いところとか
怖かったのだけど
手放し作業してきたら
怖くなくなったんだ

僕達が持っているのは
自由の翼


          〜飛べない翼〜

11/12/2023, 3:40:17 AM

『飛べない翼』

何年も前の記憶。
ふと視線を落とすと、怪我を負って、今にも死にそうな鳥がいた。

「かわいそうに...」

そう呟く俺に、父さんは投げかけてきた。

「下界を眺める神と、下から羨む人間。酷なのはどっちだと思う?」

そんな非日常じみた質問に困惑しつつ答えた。

「そんなの人間に決まってる。」

決めつけるように言った。何を言っているんだ。だってそうだろう。神は人間を見渡す。下から見上げる俺達人類は、神のもとへたどり着くことは出来ない。何も出来やしない。そういうものじゃないか。

「ほんとにそうか?」

「どういう意味?」

少しムキになって聞き返す。

「本当に自由になったとき、その先に見えるものって何だ?喜びか?希望か?...いいや違う。その先に見えるのは暗闇と絶望。何にも束縛されないなんてことは、単なる虚無でしかねぇだろ?だから、それを悟る神のほうがある意味酷だろうな。...それなのに、人は自由を求める。貪欲に、ただ上だけを見続ける。」

「どうして...?」

「それが『希望』ってものだからだ。飛べない翼が。目標とか、願望なんてものが小さく灯っている。それだけで、上を見る力になるってものさ。」

「...」

「だからお前には知っておいてほしいんだ。飛べない翼ほど、羽ばたく力を持っているものはないってことを。」





忘れもしないあの日。俺の中の何かが変わった気がした。

11/12/2023, 3:22:20 AM

飛べない翼と言われると、使いもしないのに取っておいた資格とか
無駄になってしまっている知識とか、やりたくてもやれていない願望とかが思い浮かぶ。

具体的に何❓って言われてもある過ぎて困る感じ。

独身で余裕にあるときになんでもやっておくべきだね、違法でない限りは。

11/12/2023, 3:19:36 AM

#飛べない翼

ぐぬぬぬぬ…

はぁ……。

僕は、小さな小鳥。

僕は何故か、飛べないんだ。

僕の兄や妹だって、もう空を飛べている。

そのせいで、

いつも僕だけ、飛べない。
飛べない翼が悪いんだ。と決めつけちゃっている。

だけど、僕は空を飛ぶことが夢なんだ。

だから、こうして飛ぶ努力をしている、、が、

飛べる気がない。

───────────────

そんなある日─────。

"なあ、飛ぶ練習俺が付き合ってやろうか?"

兄がニカッと笑顔で話しかけてくれた。

"え……?"

"最近、飛ぶ練習をしてただろう…?
早くに練習に付き合ってあげたかったが、巣を作る為に材料を集めたり、食料を取ったりとバタついててな…
今更かもしれないが、どうだ……?"

僕は、大好きな兄が教えてくれるとの事で、一瞬戸惑いをみせたが、教えて貰う事にした。

"空に飛ぼうと意識してみて。
そして、翼を大きく広げようとも意識する。"

僕は兄に言われた事をやったが、やはり出来ない。

僕は、出来なくてしょぼけてしまった。

"諦めるんじゃない。これを何度もやってみることが大事なんだよ。"

僕は、そんな兄の言葉が心のどこかに響いたんだ。

"僕、頑張る!"

"おう、頑張れ!!"

僕は、この後も兄と一生懸命練習した。

その次の日も、その次の日も、練習に兄は付き添ってくれた。

そして、数ヶ月後─────。

"よし、今日も飛ぶ練習頑張ろうな!"

やはり大好きな兄の笑顔がとても好き。

これまで、兄のおかげでこんなにも諦めず、ここまでこれた。

兄がいなければ、僕は飛ぶ夢を諦めていたのかもしれない。

"……絶対に飛ぶぞ!"

僕は、兄に今まで教えて貰ったことを元に全集中を込めて空にめがけて飛んだ。

あれ…??なんかふわふわするな……

"おぉ…!!凄いぞ!飛べてるぞ!よく頑張ったな!"

どこからか微かに兄の声が聞こえる。

下…からか……?

僕は戸惑い、恐る恐る下を見ると─────。

僕は空を飛んでいる。

まだそんなに高くを飛べている訳ではないが、僕の夢だった空を飛べている…!!

僕はゆっくりと下に降りてみる。

"よく頑張ったな…!!偉いぞ!"

兄の今日の笑顔は、いつも僕が好きな笑顔だったが、なぜかいつもよりも素敵な笑顔だった気がした。

"いつも練習に付き合ってくれてありがとう……!"

僕は兄に負けないくらい、ニカッと笑顔を見せた。

僕は、
努力や諦めない心ってとても大切な事だったんだと気付いたんだ___。

11/12/2023, 3:17:17 AM

飛べない翼
「あなたも将来は立派な翼を持って飛び立つのよ」
昔、お母さんにこんなこと言われたな。
もう、誰も私を見てくれない。
私は、!たくさん、たくさん頑張ったのに…
お母さん達もたくさん、私に与えてくれたのに。
なのに、なのに、私は、立派な翼なんて持てなかったし、
翼を持っても、飛び立てなかった。
「いくらあんたにかけたと思ってるんだ!」
ごめんなさい。ごめんなさい。
また次頑張るから…
いや、もう私は、頑張れないよ…もう、疲れちゃって、
飛べないよ。

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