『静寂に包まれた部屋』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
静寂に包まれた部屋
ひとり静かな空間は
ゆっくり落ち着くので
好きです
自分と…
深い親友や深い恋人
になりたい
誰もいない、真っ暗な部屋で
クーラーをつけると光る
紫色のライトに照らされて
過ごしたあの夏
素直にだいすきと言える空間だった
静まり返った部屋
少し前まで君と笑って過ごした部屋
寂しい、なんて
俺が言えることじゃないのにな
_静寂に包まれた部屋
寂しいかと思いきや、心と頭はスッキリする。ガヤガヤした声もなく、落ち着く。
【静寂に包まれた部屋】
考えることを辞められない私は生すらも拒みまた眠る
太陽の光も届かぬ時間
されど月光は紛い物に過ぎず
天に昇っても地に潜っても
我こそが支配者と存在を主張する
昼も夜も、光ある限り
決して孤独では無い、孤独でいさせてはくれない
光なくしては、生きることもままならない
生かされている
手のひらで転がされている
殺すも生かすも御心のまま
それでも縋る
光だけが静寂を慰める
『静寂に包まれた部屋』
静寂に包ま れた 部屋
母逝きて
三とせを
父が 独り居の
床に掛かりし「観」の軸
窓開け放ち 一人座す
遠くに響く踏切の音
草叢にすだく虫の声
庭木を過ぎる風の音
耳をすまして静寂を聴く
眼開け れば「観」の文字あり
昨夜、私は泣いていました。
静寂に包まれた部屋でひとり。
なぜなら声を殺したからです。
今夜、私は泣いています。
静寂に包まれた部屋でふたり。
なぜなら君を殺したからです。
明夜、私は泣くでしょう。
静寂に包まれた部屋で。
なぜなら自分を殺すからです。
翌朝、私は笑みを浮かべます。
静寂に包まれた部屋でふたり。
なぜなら__________________。
なぜでしょうね。
笑みはどの感情も表せられると言うでしょう?
ふと重みを感じて目を覚ました。
暗い天井。カーテンからは微かに街灯の灯りが漏れている。
静寂に包まれた部屋。
そばで眠る妻の規則正しい寝息だけが聞こえてくる。
視線を少し下げると飼い猫のミミが腹の上に座っていた。
なるほど、重みを感じるわけだ。
頭を撫でてやると先程まで静まりかえっていた部屋にごろごろと甘えた声が響いた。
なんて心地いい穏やかな時間だろう。
こんなにゆったりと過ごすのは久しぶりかもしれない。
そう思いながら再び目を閉じた。
ゆっくりと身体が、意識が沈んでいくのがわかる。
ミミが眠ったのか、それとも私が眠ってしまいもう何も聞こえなくなったのか。
部屋が再び静寂に包まれた。
僕は常に、曲を聴いている。
最近のJ-Popやらボカロやらとかではない。
この曲にジャンルはない、強いて言えばクラシックだろうか。
夏休み、涼しい部屋で一日中過ごしている。
その中で行われる宿題、携帯、掃除、それらで発生する音全てがこの曲に集約されているし解釈もできる。
言ってしまえば、エアコンの音や腹の虫の音もそうなっている。
周りから見たらそれは静寂と捉えることも出来るだろう、静寂だからこの曲が引き立つんだ。
『4分33秒』って良い曲だな、わはは。
…夢、か。
そんなもの、私、見た事ないや。
虚空を見つめる少女の瞳に光は宿っておらず、誰1人としてその事に言及する者はいなかった。
言わば、少女の独壇場。少女のみ辿り着ける、境地。
…嗚呼、私は一体、何の為に生きてきたのだろう。
好きな人に告白して、受け入れられて、奪われて、裏切られて。
家族に愛を欲して、貰って、崩れて、消え去って。
友人に秘密を話して、約束して、暴かれて、孤立して。
こんな運命に生きるのなら、最初から堕落者で良かった。
此処には最早、私以外の生等無い。否、元から私だって、生を謳歌していたとは言い難いし、それすらも傲慢な気がするけど。
少女の好きな色は赤色だった。然し、部屋は灰色、否、黒色。明かりを付けていないからだ。敢えてそうしている。少女は今、赤色が大好きだから。
…不意に、足音が聞こえてきた。慌ただしい足音。
__嗚呼、私だけの聖域に、なんと無作法な。
「***!!見つけたぞ!」
「貴様を大量殺人容疑で逮捕す……!?」
「……貴様だと?その台詞は私のものだ。私の聖域に勝手に踏み入って、巫山戯るな。私の安息を壊しやがって…!」
静寂な部屋に、また、赤が飛ぶ。
けれど真っ暗だから、きっと私以外は見れないよね。
嗚呼、私だけの赤色を独り占めなんて、素敵だなぁ。
そうだよ、私は自分の安息を、この赤くて黒くて、静寂な部屋を守りたいだけ。それの何が悪いの?
君達は静寂を知らない癖に、さ。
静寂に包まれた部屋
周りからの刺激を受けず、手放して。
何も考えずにただぼーっと暗闇の中、天井を眺める。
暗い部屋の中。
ひとりは少し寂しくもあるけど、それがどこか心地いい。
この暗い部屋で全てを手放して、ただどこからか聞こえてくる虫の音と自分の呼吸の音を感じる。
この静かな部屋だからこそ感じられる。
自分と向き合える時間、生を感じられる愛おしい時間。
静寂の過ぎる真夜中耳鳴りだけが私とともに
【静寂に包まれた部屋】
子供の頃に自宅や寮で相部屋だったり、
結婚後夫婦で寝室やベッドを共有するのが
当たり前だったりする方々は、
自分のパーソナルスペースが欲しくなる時はないのだろうか。
もちろん、部屋数や金銭的な面でそうせざるをえない
ことがあるのはわかっている。
だが、外に出ても、家にいても、必ず誰かが隣にいて
気分的に「一人になりたい」と思っても
なかなかなれない状況を苦痛とは思わないのだろうか。
そう言う私は勿論、1日のうちある程度は
1人になれる時間が無いとストレスが爆発するタイプである。
社会で生きるために付けている仮面も
家族に対する気遣いも全部投げ捨てた時間。
声すら発さない、静寂に包まれた部屋。
この瞬間だけが、自分がただの「自分」でいられて、
その「自分」を再確認できる。
それが何よりの癒しなのだ。
という訳で、もし何かの弾みで同棲するようなことが
あっても、必ずマイルームは確保する。
それが話し合いを重ねても納得できない相手ならば、
今後の関係もそれまでになるだろう。
【静寂に包まれた部屋】
疲れが取れない、抜けない
あんなに昼間は寝たくて仕方がないのに
夜を迎えると寝付けず夜更かし
疲労感は半端ない…でも寝付けない
この静かな時間を過ごしていると
たまらなく会いたくなる
仕事へのモヤモヤした気持ちに襲われるか
会いたくて仕方がなくなるかのどちらかだ
どちらも考えたって仕方がない事なのに
出来る事なら気持ちを晴れやかに変えたいものだ
部屋に1人
静けさに包まれて勝手に思いにふけている
静か。静かだ。いくらなんでも静かすぎる。
物音一つしないのだ。
君は信じられるか?
物音が一つもしなくて辺りは真っ白。頼りになるものなんて何にもなくて、周辺を見渡すことしか出来ないこと。
想像できるか?信じられるか?
自分が足音を立てようとしても何も聞こえない。
声を出そうとしても喉から声が出ない。
きっと声の出る感覚があったとしても自分には聞こえない。
そんなこと、想像できるか?お前に。
出来ないだろ。お前はした事ないことをただの文字では想像できない。
なぜならお前は俺の事にちっとも興味をもっていないからだ。
お前はそれすらも理解していない。
それが俺にとってどれほど辛いことであるか、どれほど悲しいことであるか、どれほど嫌になることであるか、それすら分かっちゃいない。
そんなお前がつくづく嫌いだよ。
静寂に包まれた部屋
目が覚めても聞こえる寝息
一定のリズムで沈む寝台
すぐ隣にある熱源
同じシャンプーでも違う香り
隠された瞳が光をともして
私をうつして聞こえるおはよう
それらのない朝はなんと静かなことか
〜静寂に包まれた部屋〜
ミステリー
数時間前まで
呼吸が聞こえていた場所から
魂の重さだけ抜けていった身体
彼らに何があったか?
知る者は全員 口を閉ざした
目を覚ますと、見覚えのない部屋。
何もない床の上に横たわっていた。
確か…パチンコの帰り道、負けてイライラしながら、地下鉄の階段を降りていたところまでは覚えてる。
電車には乗っただろうか。
そこの記憶はない。
静寂に包まれた部屋。
誰もいない。
壁は白く、窓も…扉もない。
そんな馬鹿な。
どこから入ってきたというのか。
天井の片隅に、小さなスピーカーがあるのに気付いた。
突然、静寂を切り裂くように、聞き覚えのない男の声が響き渡る。
「どーですか。少しは反省しましたか?」
「反省…?何の話だ?」
「困るんですよね。好き勝手やられちゃ」
「だから何の話だよ。お前は誰なんだ」
「私ですか?私は、あなたの…」
ザザザ…ガガガ…ノイズが混じり、聞き取れない。
「おい、どーでもいいからここから出せ!」
「…ご自由に、どうぞ」
見ると、部屋の片隅に、いつの間にか扉が出現していた。
立ち上がり、扉に向かって走り出す。
とにかく、ここを出ることしか頭になかった。
扉を開け外に走り出ると、そこは線路の上。
すぐ目の前に電車が迫っていた。
振り返って目にしたその扉には、
「リトライ待機部屋」
と書かれたプレートが。
そうか…あいつは俺の…プレイヤー…
そこまで考えたところで、眩い光とともに、かつてない衝撃が体に降り注いだ。
静寂に包まれた部屋
「とにかくこの国はうるさいッ!」
国王の口癖は毎度、高官たちを黙らせた。
「戦闘機も車も民衆も、騒がしくてならん!」
「お言葉ですが陛下。戦闘機は他国との競争に不可欠です。生活音はすでに最小限。これ以上は……」
「ならんものはならん! 騒音を出した者は処刑だ!」
臣下たちは狼狽えた。だが王に逆うことなどできなかった。その鶴の一言で、夜泣きの赤子や無邪気な子どもたちが処罰された。民衆は震え上がり、国はますます静かになった。
暴君の住まう邸は、防音対策が施された重厚な造りをしていた。それは大枚をはたいて世界各国から集めた最新技術が使われたものだった。
「まだまだうるさいわッ!」
「今の技術では、あの設備で限界です」
「もっと静かな家にしろ! 方法はあると言っただろ」
「しかし、その方法にはリスクがありまして……」
「何でもいいからやれ!」
翌日、国王の家を密閉し、中の空気を抜く作業が執り行われた。作業音に当たり散らしていた怒声は、空気の密度と共に小さくなっていった。空気に変わって静寂が満ちた部屋で、暴君は音を立てなくなった。
こうして国は静かになった。その空には凱歌がよく響いたという。