静寂に包まれた部屋』の作文集

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静寂に包まれた部屋』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

9/29/2023, 3:22:48 PM

あなたの寝息と
個性的な寝言で
割と賑やかなことが
多い夜
時には手脚をばたつかせ
暴言を吐くこともあれば
爆笑することもある
煩いと感じたことは無いけれど
ピクピクしだすと警戒モード
正直殴られたこともある
忙しない夜ですが
いざあなたが入院すると
静寂がやって来る
部屋はシーンと静まり返り
温もりのない布団が
寂しさと不安を煽る

9/29/2023, 3:11:05 PM

「6月頃に『狭い部屋』ってお題なら書いたわ」
エモい話を、書けないこともない。某所在住物書きはカキリ小首を鳴らし、ため息を吐いた。
静寂には複数の色が存在する。
痛い、気まずい、穏やかな、あるいは感動的な。
いずれにせよ、夕暮れの部屋を舞台に主人公ひとり、あるいは友人とふたりで、何か酷く悩ませれば良い。
沈黙はスパイスとなるだろう。

「でも不得意なのよ。エモネタ。納得行くハナシ書こうとすると投稿16時17時になっちまうし……」
ぽつり。物書きは弱点を吐露し、物語を組む。

――――――

中秋の名月の東京、都内某所、某アパートの一室。
部屋の主を藤森というが、18時頃は少なくとも月の見えていた窓を背に、
月見の餅を置いたテーブルを挟んで座って、
「げんせーな、シンサの結果、」
向かい側では、不思議な不思議な子狐が、コンコン、言葉を喋っている。
「今年の『狐のお嫁さん』は、おとくいさんに決定となりました」

テーブルの上の餅を、商品として持ってきた子狐は、ご利益豊かな稲荷神社の神使。
善き化け狐、偉大な御狐となるべく、餅を売り、人を学んでいる最中。
藤森はこの不思議な餅売りの、唯一の得意先である。
目の前で狐がものを言う珍事に、藤森はいつの間にか慣れてしまった。
しかしそれでも解せぬのが、今晩の新出単語。
「狐のお嫁さん」とは?

「……」
素っ頓狂な藤森の、開いた口は開きっぱなし。目はパチパチ、まばたきを繰り返す。
藤森の無言が、痛い静寂を部屋に呼び込んだ。

「ユイショ正しい、古くから伝わるギシキなの」
コンコンコン。
子狐の補足は相変わらず、分からない。
「狐のお嫁さんは、ウカノミタマのオオカミサマの化身役なの」
なんなら、下手をすれば本人、本狐もよく理解していないのだ。
小さなメモ帳の、明らかに大人が書いたであろう文字を、目で追いながらのコンコンであったから。
「稲刈りが終わりに近づく、9月最後か10月最初の満月の次の日、十六夜の夜に、キツネのととさんと、ケッコンするフリするの」
藤森の理解と状況把握を置き去りに、子狐はただ、しゃべる、しゃべる。

「稲荷神社で、ケッコンして、誓いのおさけ、イッコン傾けるの。ウカサマの化身役のお嫁さんは、たくさんのお料理と踊りで、オモテナシされるの。
お料理と踊りで満足したお嫁さん、ウカサマ役は、最後に満足して、『来年も、商売繁盛、五穀豊穣』って言うんだよ。
ととさん、ヨシュクゲーノー、『予祝芸能の一種』って言ってた」
理解が迷子。説明が為されているのに脳内が静寂。
藤森はただポカンであった。

「何故私なんだ」
「げんせーな、シンサの結果なの」
「狐の、『お嫁さん』だろう」
「ウカサマ、美人さんなの」

「私のどこが『美人さん』だって?」
「あのね、おとくいさん。
おとくいさんは、3月1日の1作目投稿から今日の最新作まで、たったの1回も『男』と明言されてないし、『女』とも断言されてないし、『彼』とか『彼女』とかも、一切特定されてないんだよ。
だからおとくいさんは、男かもしれないし、女かもしれないんだよ」
「は……?」

駄目だ。理解が追いつかない。
こういう時に振るという◯◯値チェック用のダイスとやらは何処だ。
藤森は完全に頭の中がパンク状態。
満月が雲で隠れている空を背負い、頭を抱えて、大きなため息を吐く。

「……謹んで、辞退させて頂く」
ただ選任拒否を述べ、再度息を吐いて、思考タスクの過負荷で重くなった頭と視線を子狐に向けると、
「じたい……?」
今度は子狐の方が、口をパックリ開け、固まった。
おいしいお料理、いっぱい、食べないの……?
驚愕に見開かれた狐の目が、声無く藤森に訴える。
双方無言が続き、藤森の部屋は再度静寂に包まれた。

9/29/2023, 3:06:37 PM

どれくらい経っただろうか。
傷は癒えることなく、かと言って悪くなることもなく。
カサブタにもならず、ぽっかりと穴が空いている。


縁の中に収まるきみは、もう何年も同じ顔で。
大好物を置いてみたり、思い出の品を置いてみたり。
はたまた、嫌いなものをわざと置いてみたりもした。固まった笑顔に、僕は微笑み、落胆した。


今日は、きみとの時が止まった何度目かの節目。
年に一度、情報の詰まったUSBメモリを刺したかのように蘇るあれこれ。

震える手と霞む眼は、歳のせい。
そう、きっと。


モノクロの部屋から覗く4色が、入れ替わりで告げる時の流れ。
あと、どれくらいだろうか。


軋む椅子に腰かけ、灰色を吐き出す。

9/29/2023, 3:04:02 PM

静寂に包まれた部屋


26時
課題は終わらないけれど
布団に落ちて天井を見上げる

寝てはいけない
でももう立てない

ねじれて床に落ちる
立ち上がり椅子に向かった

あなたの声が聞きたい夜でした。

9/29/2023, 3:01:41 PM

彼は待っていた。
物音ひとつしない、静かな部屋で。
誰か特定の人間を待っているわけではない。
いつ来るかも知らない。

家が立派というわけではない。
ここは打ち捨てられた廃墟である。
それでも、たくさんの人々が彼のもとにやってくるのだ。

彼は一体何者だろうか。
その答えは幽霊である。
それも、どちらかといえば悪霊の類の。
幽霊なんて怖くないと言って、肝だめしにやってくる若者を驚かせていた。

彼は生きている間の頃は覚えていない。
おそらく自殺だったと思う。
しかし幽霊として自我を得た。
これを第二の生と捉え、彼は幽霊としてふさわしい振る舞いをすべきと考えた。
そして、ここにやってきた人間を驚かせていた。

彼は充実していた。
噂が噂を呼び、たくさんの人間がやってきた。
その全員に叫び声を上げさせた。
そしてこれからも、そうするだろう。

彼は遠くで誰かの気配を感じた。
また誰かが肝だめしにやってきたのだ。

彼は待つ。
誰かがこの部屋の来ることを。

彼は静寂に包まれた部屋で待っている。

9/29/2023, 2:58:13 PM

病気で娘が他界した。

まだ7歳だった。

妻のいない俺には、娘しか居なかった。

棚いっぱいに飾られた写真。

どれもこれも病室で撮られたものばかり。

俺は娘に何かしてあげられただろうか。

娘は生前、幸せだったのだろうか。

もっと何かしてあげられたはずだ。

娘は昔っから無理をさせていたな。

あの楽しそうな声や笑顔も

作られたものだったかもしれないな。

…こんなに静かな病室、初めてだ。


ー静寂に包まれた部屋ー

9/29/2023, 2:58:03 PM

コモリビトを得意とする私は、もちろん静寂に包まれた部屋は大好きだ。

加えて補聴器を外せば、そこは本当に何一つも音がしない世界になる。

一番ホッとして心も解放できる、私にとっても安心に包まれた空間だったと言える。

そう、耳鳴りがまさか四六時中ずっと続くことになろうとは思わなかった、一年半前までは。

今はもう補聴器を外しても、耳鳴りがずっと鳴り続ける世界線になり、もう二度とあの静寂に包まれた部屋は残念ながら “存在"しなくなった。

悲しく、寂しく、とても辛い。
もう一度叶うならば、音の無い世界に戻りたい。

9/29/2023, 2:56:04 PM

「静寂に包まれた部屋」

   人と居れば笑顔に疲れて、

     この静かな部屋では

       私一人寂しさと孤独さに疲れる

9/29/2023, 2:55:24 PM

静寂に包まれた部屋

静寂な部屋と
一人ぼっち

寂しさに勝てなくて

誰でも良いから
一緒に居て欲しいと
思った思春期

9/29/2023, 2:54:34 PM

今日も上司が叱ってきた。
しかも凄い理不尽に
同じグループの奴がミスしたからだって
俺は何もしてないのに何故怒られるか
ハァ……、
こんな事を考えていたらきりがない
可愛い子供と妻達の事を考える。
…早く帰ろう。
子供と妻だけが俺の支えだ
疲れ切っている、自分の体に鞭を打ち、
急いで帰る。と言っても家もすぐそこ。

自分の家が見える。車に乗ってる時に取り出した暖かい鍵を刺す。
電気の付いた明るい部屋に家族が自分を待っていると思うと、微笑まずにはいられない。
扉を開け、大声で「ただいまー!!」と声を掛ける
すると子供達が玄関まで走ってやって来る
後から妻が子供達を見守るようにやって来て、俺に優しい声で
「お帰りなさい。」と言ってくれる。



もうそれは1年前の話だ。
妻と子供は死んだ
丁度、1年前の12月25日のクリスマス。
俺がケーキ屋に、クリスマスケーキを取りに行っている時だった。
1本の電話がきた。′′妻と子供が亡くなった′′
と。その言葉は本当に印象強く、1年経った今でも勝手に脳内で再生される。

子供たちがわくわくしながら、ラッピングをはいで、やったー!!欲しかった奴だ!
とあまりにも喜ぶのでクリスマスは好きだった。
だが、今年は違う。いや、今年からは。か…

俺が死ねば良かったのに。何故 俺が生きているのだ。俺の家を強盗して俺の妻を、俺の子供達を滅多刺しした奴を殺してやりたい。
だがもう警察に捕まり、終身刑を言い渡されたそうだ。
俺の妻と子供は怯えながら、痛く、苦しい思いをして殺されたのに、
そいつはのうのうと生きているのだ。

鞄から冷たい金属の鍵を取り出し、鍵を刺す。
虚しくなるだけだと分かっているのに、
ただいまと呟く

暗く、クーラーの音すら聞こえない、静かで、大きい家。誰もいない。
散らかった廊下を歩き、机の前に座る。

ふと、子供の喜ぶ顔を見て妻と顔を見合わせて微笑んだ時の光景を思い出し、
ほとんど空席の、無駄に大きい机を思いっきり叩いた。
「バン!!!!」
家中にうるさいのに、静かな、悲しい音が鳴り響いた。



     ~静寂に包まれた部屋~

9/29/2023, 2:53:30 PM

部屋の明かりを、全て消し
秋めいてきた夜風が、わずかに部屋に
流れ込むのを肌身で感じる。

今年は満月で、見る事の出来た
中秋の名月…

静寂に包まれた部屋で
ひとり、眺める。

ただこの一夜の月が美しければ
何も、要らない。


【お題:静寂に包まれた部屋】

9/29/2023, 2:44:39 PM

張り付いた
笑顔と笑い声に
さよならを
本当の私は
闇に溶けていたい


【静寂に包まれた部屋】

9/29/2023, 2:41:14 PM

さっきまで酔って陽気に歌っていた君がすっかり寝入っている。笑顔なんて浮かべちゃってまぁ。
そっと毛布をかけてあげて、俺は静かに君のそんな寝顔を見つめる。

深夜の、静寂に包まれた部屋。マンション中眠りこけているのかなんの音も聞こえない。耳に残る、君の歌声以外。君の甘い歌声だけが、俺の耳の中で何度も何度もリフレインする。

2人きりの、俺にだけ向けたコンサートの余韻を俺は何故だか涙を浮かべながら、ただ、噛み締める。




▼静寂に包まれた部屋

9/29/2023, 2:41:13 PM

静寂に包まれた部屋


誰も、何も、言わなかった。
全員こうやって向かい合って座っているのに、話はない。
ただ、時々もれるため息と、衣擦れの音が静寂に包まれた部屋に響くくらいで。
「…………言い訳くらい、したら?」
弁明すらしないその様子に呆れて口を開けば、その人は力なく笑った。
言い訳すらしないんだ。所詮その程度だったんだと改めて認識する。
愛されていなかったか、と理解してしまえば、その人に対してもう何の感情も抱かなかった。
こんな父親ならいらない、と席をたってその場から逃げ出した。

9/29/2023, 2:37:48 PM

『静寂』

 静かだった。自分の息遣いすら、うるさく思えるほど。音の無い空間特有の冷たさが肌を刺す。寂寞としたその空間に、君の温もりはもう少しだって残っていなかった。
 くたびれたソファに腰を下ろす。スプリングが間抜けな音を立てて軋んだ。暖房の効いているはずの部屋はいやに寒々としていて、一人腰掛けるには広すぎる座面を誤魔化すように寝転んだ。背もたれにかけっぱなしのブランケットを引っ張る。瞼越しにも寝るには少し明るすぎる照明に背を向けるように、少し毛足の長いそれに包まって目を閉じた。
 ふたりがひとりになった、ただそれだけで、この部屋はこんなにも寒くて広い。おしゃべりな君がいない部屋からは明るい音が消えて、代わりに重苦しい無言のカーテンがかけられた。それが取り払われることは、もうしばらくとないだろう。
 身に迫る静寂はゆっくりと背に染み込むようで、僕はブランケットを握る手に力を込めた。

9/29/2023, 2:33:34 PM

お題《静寂に包まれた部屋》



柑橘の香りが咲いている。冬の澄んだ空気のようにキリリとした、心に新鮮な風を運んでくれるわたしの好きな香りだ。



植物図鑑を読みながらダージリンの紅茶で優雅な休息。




静寂に包まれた部屋は、森に似ている。




だからこんなにも居心地いいんだろう。

9/29/2023, 2:29:03 PM

テーマ:静寂に包まれた部屋 #320

いつも口うるさい姉貴がいなくなった隣の部屋からは
何の物音も聞こえなくなった。
俺は自分の部屋を出るとそっと姉貴の部屋を覗く。
いつもだったら
「ノックぐらいしなさいよ!」
そう言ってメイクをやり途中の姉貴に叱られたりする。
しかし今は静寂に包まれた部屋だけが
ポツンと置いてけぼりにされている。

正月には帰ってくるって言っていたな。
俺は姉貴の部屋に入って寝転ぶ。
昨日までいた姉貴の香水の匂いがする。
最初は香水なんて嫌だといったけど、
今となってはこの静寂な部屋に姉貴がいたという
唯一の存在証明なきがして、
胸の奥がツンとした。

9/29/2023, 2:28:14 PM

誰も居ない部屋で、ひっそりと眠る。
    横たわる私は、窓の外から部屋の中へ。
    微風が吹かれ、微かな明かりに差す。

        嫌いな人はいない。
        攻める人はいない。
          声もしない。
          音もしない。

      ただ、血が巡る感覚がする。
        鼓動も聞こえてくる。
   少し思う、まだ私は生きてるんだな…と。

   目を覚ますと、何故か私は生きてることが、
     辛く感じる、寂しさも苦しみが、

  静かな部屋で、誰も知らずに一人で涙を零す。




     🍃𓂃𓈒𓏸︎︎︎︎静寂に包まれた部屋𓏸︎︎︎︎𓈒𓂃🍃

9/29/2023, 2:27:22 PM

静寂に包まれた部屋

二枚目の扉を閉めると
外の喧騒が嘘のように辺りは静けさに包まれる
この部屋で
彼女はいつものように僕を待っていた
ベッドに腰掛けているが
その双眸に光はなく
ぼんやりと僕を見つめている
だけど
どんなにゆっくり閉めても小さな音を立てる扉
君の近くに行こうとする僕の些細な足音
それだけで君はびくりと肩を震わせ
怯えたように後ずさる
この部屋はいつだって静かでいなければならない
僕は静かに君を見つめることしかできないし
君が何か言葉を発することもない
こんなところに閉じ込めていたって
君の心は帰っては来ない
それでも
少しでも君を延命させたいと静寂を保ち続けるんだ

9/29/2023, 2:24:26 PM

【63,お題:静寂に包まれた部屋】

そこは静寂に包まれた部屋、なにも聞こえず見えず感じない
白い壁がひたすら続く、虚しく冷たい空虚な部屋

彼女はそんな部屋に1人、いつも虚ろな瞳で空を仰いでいる

何をするでもない、何を思うでもない、ただ動くこともなくそこにある

...キラッ

視界の端で何かが煌めいた、初めて彼女の瞳が反応する
消えそうな程弱々しい光は、ふわふわと上下によろめきながら危なっかしく明滅した

「...おいで」

ほとんど声を出すこともなかったのだろう
初めて言葉を覚えた子供のように、か細い声で呟くと
光は嬉しそうに瞬いて差し出された彼女の手の上に舞い降りた

...ピカッ、ピカッ

「...あなたnジッjshづhbブッw」



「っは、...ゆ...め...?」

白い壁紙の部屋で彼女は起きた、母と選んだ水色のカーテンの隙間から朝日が覗く
勉強机には昨日やった課題が置かれている、彼女は今年で受験生だ

「...学校、行かないと...」

ベットから這い出して、支度を始めればさっき見た夢のことなどすぐ忘れてしまう

「行ってきます」

暗い家の中に呼び掛けて、通学路へと歩を進めた

《あなたの事を信じています》

澄んだ空気の中、青い鳥が踊るように宙を舞っていた

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