『雫』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ひとしずく魂燃やす水がある乾杯の音よろこびの夏
雫
わずかなもの
貴重なもの
かけがえのないもの
はかないもの
美しいもの
ひと粒に街を丸ごと閉じ込めて 葉っぱの先から共に落ちる
雫
きゅっ と蛇口をしめる音がした
止めたあとも雫は落ち続ける
この一雫一雫が私の寿命かもしれない
ぽつり、ポツリ。着実に時を刻む
外が暖かくなってきて、少し激しい運動をすると汗の雫がぽたり。火照った身体に冷たいお茶と風がとても気持ちよいです。もうすぐ、緑の綺麗な初夏でしょうか。
真っ白なTシャツに落ちた一雫の墨汁
その墨汁に僕自身を視ているようだった
自意識全開な僕
テーマ:雫
あぁ、なんて素敵な人なの……
私…ここまで素敵な人、見たことない
ねぇ、あなたはどうしたら私を好きになるの?
顔?仕草?それとも体?
わたし…あなたのためならどんなことでも出来そう
あなたが求めるなら、私はどんな痛みにも耐えて
あなたの前では目から雫をこぼさないよ
「雫」
ぽつり
降り注いだ雨粒は地面をまだら模様にして、やがて濃い一色に染め上げる。鼻先をくすぐる雨の匂いと傘を持ってきていないことに気が付いて顔を顰めた。
「傘、持ってきたから一緒に使お」
「俺が持つよ、貸して」
ありがと、小鳥の囀りのような声で感謝されると共に傘を手に取り駅に向かって歩を進めた。傘を彼女側に傾け濡れてしまわないようにする。雨にさらされた肩は冷えるけど、君には濡れてほしくないから。
ザザーン
水しずく
違うわ~ってかあε=(ノ・∀・)ツ
それは、水しふきじゃあ~ってかあε=(ノ・∀・)ツ
お題は👉️雫👈️じゃあ~ってかあε=(ノ・∀・)ツ
彼の転勤が決まった。
これを機に彼女との結婚も決まった。
私も秘密の恋はもう終わりにしよう。
ずっと兄妹のように仲良く育ってきたけれど、これで全部おしまい。
「彼女にプロポーズ受け入れてもらえたんだ!」
と嬉しそうに話してくれた。
話されてしまった。
「そうなんだ!よかったね!」
顔はひきつっていないだろうか…?
「じゃあ今度結婚のお祝いパーティーでもみんなでやろうね。」
声はうわずっていないだろうか…?
私上手くやれてるかな?
…もうだめだ。
「あ、そうだ。今日帰りに買い物頼まれてたの忘れてた!また改めて話そう。またね。」
足早に立ち去る。
どこへ行くのか自分にもわからない。
ただ彼から一歩でも遠く離れなきゃ。
誰もいない公園。
鼻先に冷たいものが当たる。
「雨か…ついてないな…。」
ふいに涙が溢れた。
大丈夫、雨の雫達が隠してくれる。
大丈夫、ここなら誰にも見つからない。
大丈夫、私はそんなに弱くない。
だけど今だけは雨に頼っても良いよね?
この雨がやむ頃にはきっと彼の幸せを願って笑えると思うから。
詩彩音
雫が落ちる
それは涙なのだろうか?
わたしはもう…
泣くことができないように
なった体だけれど
また愛がどこかにあったらいいな
と感じます
雫
ー君はさ、どの季節が1番好き?
急に突拍子もなく聞いてくる彼女に僕は、
特にないかな、なんて答えしかできなくて
「言うと思った」って君は太陽みたいな笑顔を僕に向けるんだ。
ー私はね、夏が1番好きー
夏なんてただ暑いだけじゃない?
ーそうかも、でも青空に白い雲が高く登ってるのをただ 眺めるのが、好きなんだよねー
ー夏は他の季節に比べて雨が沢山降るでしょ?
だから好きー
そう答える彼女は、少し影を帯びているようだった
いつも太陽みたいな彼女は、時々こうして影を見せる。
雨か…雨が好き…
雨が好きなんて、やっぱり彼女は変わっていると僕は思った。
夕方は雨が降るって、と彼女に伝えるとただ彼女はにこりと笑うだけだった。
夕方、雨の中傘も刺さず空を見上げている彼女を見た。
僕は駆け寄り、傘の中に彼女を入れた。
風邪引くよ、そう声をかけ彼女の顔を見つめると
彼女は、静かに涙を流していた。
ああ、君は、雨に隠れてただ静かに涙を流す子なんだね
彼女の頬を伝う雫が、ただ美しかった
あなたのあの一言が
満タンのコップに落ちる
ひと雫のように
わたしの心を決壊させる
あふれ出すのを止められない
それは息を呑むほどに美しかった。
山の少し冷えた空気、肌を撫でる風、うっすらと白み出した空。木々が微かに音を立ててその身に何千と伸ばした葉を揺らす。まだ新しい朝露が葉の緩やかなカーブに沿って伝い落ち大きな雫となって地面へと落ちた。まるでそれを合図にするかのように、遠くの山から後光のように陽の光が一筋こぼれ出る。その光をなぞるかのように、空高く一羽のカラスが舞い上がった。
「 あぁ、今日も朝が来た 」
ただその景色に見とれていた僕の頭上から聞き慣れない声がする。実態の無いような、透き通るような柔らかい声。辺りを見渡してもその主は見当たらない。
「 ほう。声が聞こえるか 」
興味を含んだその声は今度は耳のすぐ後ろで聞こえる。振り返っても姿は見えず、しかしそこに薄い布が揺蕩うのが見えた。水面の揺らぎのように緩やかに風に揺らめいている。手を伸ばすも触れられず、しかし不思議と手には微かな温もりを感じた。
「 …誰? 」
得体の知れない相手だが何故だろうか全く怖くない。不意に笑ったように感じた。頬にそっと何かが触れる。
「 いつかその瞳にこの姿が映った時に教えてやろう。その時を楽しみにしているぞ 」
空気に撫でられるような感覚。そしてふわりと香る藤の甘い香り。と次の瞬間、強い風が一気に吹き上がり布が舞い上がる。その行方を追いかけ思わず空を見上げると、太陽の光が夜を照らして一面に美しいグラデーションを作り出していた。徐々に肌に当たる空気の温度が上がっていく。あの声の主にまた会える気がするのは、この美しい朝のせいだろうか。そしてその時には、その姿がはっきりと見えるのだろうか。
「 …朝が、来た 」
全てを投げ出そうとしていた。一番美しいと思ったものを見て最期にしようと。そんな心の内を見抜かれていたかのように、また会う約束をされた気分だった。姿も正体も分からない。けれど温かく見守るような優しさを感じた。
ひとつ、息をついて大きく伸びをする。見守ってくれるなら、また会えるのなら、もう少しだけ頑張ってみようか。
いつも暗くて愛想のない僕に声をかけてくれる君。
君の太陽のよな花のようなその笑顔が好きだ。
君が可愛い顔で笑っている。
でも、隣は僕じゃない誰か。
僕は遠くから見守るしかない。
でも、心が痛いんだ。
何も出来ない。何かをする勇気もない。
ただただ、目から雫が零れる。
それを隠すことしかできない。
この気持ちがバレないように、君に笑顔を向ける。
そんな自分が大嫌いだ。
【雫】
#95
雫
雨の日は偏頭痛に悩まされる。
今日も雨が降った。
最近始めたレジのアルバイト。
仕事はとっても簡単だけど、正直たいへん。
子供も大人も嫌いになりそう。
ただでさえ人見知りなのに余計人間が嫌いになりそう。
他人の顔を伺いすぎる自分も悪いけど、、
何年も続けてる先輩は超人だと思った。
(__あぁ、あたまがいたい)
雨が強くなったみたい。
(ああもう、ほんとに痛い!)
久しぶりの大雨警報の予感。
あの時から少しは強くなったけど、
まだ普通の人のようになれないみたい。
私の雫は流れてこない。流れようとしても流れてこない。いつからここまで枯れ果てたんだろう。雫のような想いに今自分は何を思うのか。
君の部屋の
窓を伝う雨の雫さえ
愛しく思う
君への恋心が
芽生えし頃
# 雫
一粒の雫に
こぼれるほどの想い
こんなに重たい水滴
重力に逆らう方が難しい
※グロテスクです。
ぽたり、と雫が落ちた。それは彼女の心の器が許容量を超え、感情を溢れさせたことの証左だった。彼女がそれに気がついたことを皮切りに、まろい頬を伝う雫が量を増してゆく。ぽたり、ぽたり、ぽたぽた、ぱたたたた。涙をこぼす彼女はしかして、表情をピクリとも変えない。ジッと硬直して動かない。彼女の瞳はピタリと彼に縫い付けられたように向けられたままだ。
「どうして」
能面のような顔をした彼女が口を開く。それは問いかけだった。何故このようなことをと。如何してこんなに酷いことが出来るのと。
「どうして。どうしてそんな事いうの」
彼女は責めるふうでもなく、ただ如何して、と彼に問いかけていた。ほんとうに分からなかったから。信頼し、愛し尽くした彼が、凶行に走りその果てに既にずたずただった彼女の心を言葉と云うナイフで滅多刺しにした。けれど彼女はその理由が、原因が、それを行える心が分からなかった。
彼は、血の海に沈む肉塊を爪先で拗ねたようにつつきながら答えた。
「だって、僕よりこれが大事って君がいうから」
彼がつついている肉塊は、かつて彼女の可愛い弟だったものだ。頼もしい父だったものだ。優しい母だったものだ。心から愛する家族だったものだ。だから、彼の答えに唇が痙攣して二の句が継げなかった。そんな彼女に目もくれず、彼は続ける。
「僕だって、大事にしたかったんだよ?君の夫になるのだから、おじさんもおばさんも悠くんも僕の家族になるものね?
……だけどさぁ、君、僕が、今すぐ会いたいって言ったのに、……言ったのにさぁ!この、この!ただ君の後に生まれただけの餓鬼が?熱出したからって!?ただ君を産んだだけの女の帰りがほんの少しだけ遅いからって!!そんなくッだらない理由でッ!僕に!会わないッて!会えないッて!!言ったじゃない!?
……そんな邪魔なモノ、僕らの間には必要ないでしょう?だからこうして処分してあげたんだよって。きっと君も迷惑かけられて心底邪魔だったでしょう?処分したらさ、そしたらさ、君は解放されたんだよって教えてあげないといけないでしょう?ね、そういうことなんだよ。わかった?」
彼は段々と興奮してゆき、口から濁流の如く言葉を垂れ流して喋り続けた。息が荒くなって、頬がうっすら桃色に染まる。だん!だん!と彼女の家族だったモノを踏みつけながら憤怒の形相でやまぬ怒りを吐き出す。そしていきなり停止して、のろのろと顔を上げた。そこでひとつ息を吸って、彼女を見たその顔は、いつもの優しい彼の顔で。そうして彼は、出来の悪い教え子を諭すように告げた。
悪魔だ、と思った。これは人の皮を被った悪魔なんだと。とうに限界を迎えていた彼女の精神は、けれど今この時迄は辛うじてその形を保っていた。でももう無理だ。耐えられなかった。歪んでへこんで、金槌で殴った強化ガラスのようにひび割れた彼女の心は、その一撃をもって砕け散った。怖かった。気持ちが悪かった。信じたもの全てが、世界が、ペラペラな紙1枚に描かれた落書きのように思えた。
そうして彼女は嘔吐して、狂乱して酷い叫び声を上げて、そして彼に飛びかかって押し倒し、馬乗りになった。彼は酷く詰って抵抗して、彼女の美しい顔や体に酷い傷をつけたけれど、もう何も痛くはなかった。
彼女は手始めに彼の右の目玉を抉り取って、左の目玉を潰した。カエルの尻にストローを突っ込んで、膨らませて破裂させる遊びをした時にカエルがあげたような声が股の下からして、酷く愉快だった。
次に、彼女は取り上げた右の目玉と家族だった肉塊を彼の口に詰め込んだ。なぜなら、彼女の愛する母は「無用な殺生はいけません!」「私達の糧となった命には、きちんと感謝して頂くのよ」と言っていたから。だから彼女は、家族の死を無意味な死では、無用な殺生ではなかったことにしなくてはならない。彼女は彼が飲み込むまで、鼻と口を押さえつけてジッと見ていた。
───そして、そして、そして、暴虐の限りを尽くしたあと。彼女は全てを、全てを腹におさめて、スックと立ち上がると台所の包丁を取ってきて、それで首を掻き切って死んだ。たった半日あまりの出来事だった。
「雫」