『雪を待つ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
誰かー!
って叫びたくなる。
誰か今ここに私と一緒にいてほしい。
あの日の空の色を思い出す。
ねずみ色の雲がたちこめて
白炭色の雪が舞う。
誰かが言ってた。
「雪まで降ってきた」
受けとめられない現実のうえに
雪までが追い打ちをかけてきたんだ。
あの日一緒にいてあげることができなかった。
雪が降るたびに私の心だけがあの日に戻っても
ひとり。
私ひとり。
「雪を待つ」
待ってない。
もう最初から、全否定だ。私は、雪なんか待ってはいない。
私は、ウインタースポーツをやらない。私をスキーに連れてってと言ったことも、言われたこともなければ、彼女が水着に着替えたりすることもない。冬はコタツで丸くなる超インドア派だ。でもスキーで、脚を揃えてザザーっと横滑りで止まるのにちょっと憧れる。やっぱり誰か連れてって。
でも今年は雪が降らなくて、スキー場は大変らしい。
雪を人工的に降らす機械を、人工降雪機という。低温の大気中に水を噴射して、人工的に雪を降らし、積雪させるのだ。
私は細かい氷を散布いているのかと思っていたが、砕氷して微細な氷結晶を雪として散布するのは人工造雪機と言って、別の機械らしい。世の中にはいろんな機械があるものだ。
スキーやスノボは近代な娯楽なので、雨乞いのように、神主さんが榊を振って、神様に降雪をお願いすることも、近代以前にはあまりなかっただろうと思う。
ちなみにその雨乞いだが、科学の力で雨を降らす研究が進んでいるらしい。晴天時に雨を降らすことは難しいが、雨雲から人工的に雨を降らすことは、できるところまできているのだ。
北京オリンピックで、開会式当日に雨が降る予報だったので、式の数時間前に、北京周辺の雨雲から前もって人工的に雨を降らせておき、開会時には見事晴天になった話は有名だ。知らんかったけど。
そのうち雨でも雪でも、何もないところから人工的に降らすことができるようになりそうだ。そうなれば、神様のお仕事が、また一つ減ることになる。
科学が神に変わる時代。
本当に来るかもしれない。
2人で見るはずだった初雪は
なんの悪びれもなくやってくるだろう
大好きな冬の訪れを感じることが出来なかった悔しさと、2人で初めて過ごす冬を越せないのではないかという不安が押し寄せてくる
私が動けなくなってからほんの数週間
暖房で暖まりすぎた病室の窓を開けると、来た時はまだほのかに熱を含んでいたはずの空気がキリリと鋭く私の頬を刺す
『雪を待つ』
雪かぁ。子供の頃は雪を心待ちにしたり積もってたら嬉しかったものだけど今は正直嫌だな
去年くらいからか自転車通勤になったから特にきつい。嫌気がさすほど寒くなるし、気をつけて運転しなきゃならない
まだ自転車で行けないほど積もったことはないし、そこまでふる地域じゃないからいいけど
もう冬が来る
いつ 雪が降るか
待っているの
待ち遠しい冬
私の心も
雪のように
綺麗になるかしら
雪が降る日って特別な感じしない?
雨みたいにどの季節でも降る訳じゃないし。
雪の降る日はその日だけの特別な思い出が出来る。
だから私も、みんなも、雪を待つのかなぁ…
『雪を待つ』
この言葉を見るともうそんな季節なんだ……。と思う
肌寒い季節はもう終わりとうとう寒い季節に入ってしまった。
私はまだ初雪を見てはいない。
もうそろそろ見てもいい頃だと思っている。
雪を見ると私はbacknumberの曲を無性に聴きたくなる。
そして子供の頃に戻った気持ちになる。
雪の季節は1年の中でも4分の1位の期間しか降らない
いわゆる期間限定的なものだ。
今年は何回雪を見ることが出来るだろうか……。
たくさん見れたらいいな。
雪と言えば……。『受験』この言葉がふとでてきた。
私が受験するわけではない。が、私の彼氏の受験だ。
私は心から応援している。第1志望のところに受かって欲しい。
彼に届くかは分からないが……。届きますように。
受かったら心の底から泣けるくらい私は応援している。
これからますます大変になってくる。
私は邪魔にならないようにこっそりと応援することに決めた。
今年の冬もいいことがたくさんありますように。
雪を待つ
寒いのはイヤだと言いながら、雪を待つ
どうせ寒いなら、どうせならと雪を待つ
毎年雪が積もるとは限らないこの地では
うっすら雪景色になると、うっすら喜び
辺り一面の雪景色になると、家族に速報
写真を必ず撮り、小さくても雪だるまを必ず作る
土の混じっていない真っ白の雪だるまを作っては
また写真を撮る
そんなレア景色を時々見たくて、雪を待つ
雪を待つ
ってどうゆう状況??
「今夜は0℃下回るってさ」
「…って、雨!?」
「こんな寒いんだから雪にしとけよ!」
ならんだろ
冬と言ったら?
この問いには必ずと言っていいほど“雪”が入ると思う。
なんで?そう聞かれても分からない。
いつの間にか
冬=雪なんて式ができていた。
ニュースで流れる各地方の降雪量の放送。
やっぱりここは雪が降らないのか...。
降雪量予想で“0”この数字を見て思う。
他の地域の降雪量の数字を見て
「いいなぁ」
なんて声が出るほど私は雪が好き。
こっちなんて初雪の“は”の字も知らないかのように
冷たい風が私に矢のように突き刺さるだけなのに。
大人になったら雪は迷惑に感じるなんて
父や母は言ってたけど,
やっぱり嘘だったんだ。
だって現に私が好きだから。
いつになってもきっと私は雪が好き。
いつになってもきっと私は雪を待ってる。
私と雪を一緒に待ってくれる人も
探しに行っていいですか?
─────『雪を待つ』
雪を待つ
雪の良いところは、頑張っている気にさせてくれるからだ。実際みんな頑張っている。けれど雪の日は、自分で自分の頑張りを素直に受け入れられる気がするのだ。
いつもの通学路も雪が積もればたくさんの時間をかけて歩く。目的地につけばなんだか大きなことをやりとげたような達成感と暖房の温かい空気が迎えて冷えた頬と濡れたコートを包む。家に帰れば、疲れでたくさんであとはもう休むだけだと、体が自然とささやいて、美味しいいつもより少し贅沢なごはんを食べたくなって自分を甘やかせる。雪かきのあとはゆっくりお昼寝することなんかも不思議と許せてしまう。
雪の日は自分を大事にできる日なのだ。
雪は日常にちょっとばかりの試練とご褒美をくれる。辛さの向こうに幸せを隠してるわさびみたいに。悪いことばかりじゃない。
「最近寒いのに、雪とか全然降んないなぁ」
私は窓から外を見ながら、ため息をつく。
雪、という単語を聞いただけで昨日のように思い出せる昔の事。
大好きだった男の子と雪の日に遊ぶ約束をつけたら、同じ手袋をつけてきてて、キュンとした事がある。
今でこそ美談のように語れるが、昔は恥ずかしくて2人だけの秘密だった。
その手袋は今でもボロっちくても持ってるし、思い出に浸れる。
「あぁ、早く雪降らないかなぁ…」
雪を待つ
雪を待つ?
ロッジで待つクリスマスならね
部屋から一歩も出ず
窓辺で眺めていられるなら
そりゃぁ雪はすてき
でも現実はね
雪掻きだの 交通渋滞の中、出勤だの
ロマンティックからはだいぶ遠い
待っても待たなくても
地上でどう思われようが
ただただ 雪は下りてくる
夏の暑さの
記憶みたいに
君が
日々
薄れて行く
時薬に浸り
迎えた冬
いつしか
涙にも飽きられ
無に近づく感情に
心地良ささえ覚えて
あれは夏の夢
知らぬ間に過ぎた
季節は空白のまま
今
二人の思い出
一つもない
夢凍らせる
雪を待つ
「雪を待つ」
ぽとりと、手に白いものが落ちる
それは僕から熱を奪って、溶けて消えていった
冬は嫌いだ
寒いし、謎に学校で長距離走らされるし
でも、
冬になると、君が無邪気に笑いながら僕に手を降ってくれる、
そんな君のせいで、僕は冬が待ち遠しくなった
待ち遠しくなったのに
君は風のように過ぎ去っていってしまった
僕の心を奪って
黄泉の国に行ってしまった君を
無意味ながらも待ち続ける
雪よ
僕の思い出を持ち去っておくれ
愛しいあの人を思い出すと
心が苦しくなるのだから
この街の冬は遠い昔に何者かに盗まれたらしい。
僕が生まれたこの街はすこし変わっているらしい。暖かな春が来たらだんだん暑くなり、桃色は緑色に変わって空の青が深い夏が来る。最後には肌寒くなって緑色は紅色になる。そしてまた春が来る。
僕は物心ついた時からルースおじさんと二人暮しだった。綺麗好きで博識でいつも身なりが整っている紳士的で優しい人だ。
僕はいつも通りルースおじさんと僕の分の朝食を作ってテーブルに並べる。おじさんは朝から窓際で読書に耽っていた。
「ルースおじさん、朝食にしよう」
「わかったよ。ありがとう、ディア」
彼はいつもは自分の書斎で本を読んでいる。だけど、毎年この季節、秋が終わり、1年が終わりを迎えるこの季節は窓際にずっといる。
「今年も冬ってやつを待つの?」
「ああ、今年こそは帰ってくるかもしれないからね」
ルース おじさんは毎年こう言う。だが、僕は冬を見た事は未だに1度もない。だが、何度も話を聞いた事があるからどんなものかはだいたい知っている。
「ゆき、だっけ。ルースおじさんが好きなの」
「そう、雪だ。もう一度でいいから見たいんだ。」
僕には雪の美しさが分からないけれど、冬だけにある特別なものらしい。ルースおじさんは何年も冬を、雪を待っている。
「冬を盗もうだなんてなんて傲慢な者がいたものだ」
「今年は犯人が見つかるといいね」
毎年恒例の会話。だが、僕もルースおじさんとゆきを見てみたいと心底思う。
はぁっ。
心の内に篭っていた諸々を発散するように外へ吐き出した二酸化炭素は、ほんの一瞬可視化されては夢のように消えた。
未だむき出しになっている硬いコンクリートをコツコツ踏みしめながら、空を見上げると、なんとも言えないくすんだ雪色。
もし去年の私なら、「なんと辛気臭いのだろう」と心の貧しさに重ねただろう。
でも、今年は少し違う。
この辛気臭い空の色が告げている。
きっともうすぐだ。
今年は忙しいんだから!
お題 雪を待つ
冬来なば
富士に降り積む
こともなく
如幻の高嶺に
雪は溶け散る
冬が来なければ、富士の山のように輝いている貴方に逢うことはなかったでしょう。
しかし貴方という高嶺は、今までの思い出や存在が全て幻だったかの様に私の前から消えてしまった。
叶うはずのないと分かっていながらも、ただ膨らむばかりの私の恋は、雪の様に儚く溶けてしまった。
冬がなければ貴方に恋をすることも、恋で悲しむこともなかったのに…。
短い小説 『イルミネーション』
街中はすっかり夜に包まれ、ちらほらと街灯がついていた。
駅前では沢山のあらゆる光が目映く光り続けているが、駅から少し離れたこの町はどうしても光が少なくなってしまう。
深夜。住民が寝静まっている町を、一人の影がうろうろ歩き回っていた。彼は雷夢という男だ。
雷夢はとある能力を持っていた。
町の民家や道路、植え込み等をまじまじと見て、悲しくなった。深夜の町は改めて暗く寒いと感じた。
雷夢は左右を見て誰もいないことを確認し、両手を広げた。するとみるみるうちに民家やそれを囲む塀、木々にイルミネーションが出来上がった。彼の能力で町は一気に明るくなった。
自分でも思わぬ結果になり、ちょっとやりすぎたかと戸惑った。と同時にどこかのドアが開く音がした。雷夢は急いでその場を離れた。
ドアから出てきたのは小さい子供だった。眠れなく、外の異変に気づいたのか、外に出たようだ。
子供は明るくなった町に一瞬だけ、思わず目を瞑った。もう一度目を開け、町がイルミネーションで絶景になっていることが分かり絶句した。
「キレイ…」その子は、イルミネーションを見たことがなかった。見たこともない景色に感動し、素晴らしい日となった。
このイルミネーションは、その後も町全体を輝かせてくれることとなった。
私の恋はどんどん溶けていく。
気持ちも薄れてきて、だんだん好きが分からなくなっていく。
雪を持つと雪は数秒で溶けてしまう。
私の恋心のように