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「雪を待つ」

待ってない。

もう最初から、全否定だ。私は、雪なんか待ってはいない。

私は、ウインタースポーツをやらない。私をスキーに連れてってと言ったことも、言われたこともなければ、彼女が水着に着替えたりすることもない。冬はコタツで丸くなる超インドア派だ。でもスキーで、脚を揃えてザザーっと横滑りで止まるのにちょっと憧れる。やっぱり誰か連れてって。

でも今年は雪が降らなくて、スキー場は大変らしい。

雪を人工的に降らす機械を、人工降雪機という。低温の大気中に水を噴射して、人工的に雪を降らし、積雪させるのだ。

私は細かい氷を散布いているのかと思っていたが、砕氷して微細な氷結晶を雪として散布するのは人工造雪機と言って、別の機械らしい。世の中にはいろんな機械があるものだ。

スキーやスノボは近代な娯楽なので、雨乞いのように、神主さんが榊を振って、神様に降雪をお願いすることも、近代以前にはあまりなかっただろうと思う。

ちなみにその雨乞いだが、科学の力で雨を降らす研究が進んでいるらしい。晴天時に雨を降らすことは難しいが、雨雲から人工的に雨を降らすことは、できるところまできているのだ。

北京オリンピックで、開会式当日に雨が降る予報だったので、式の数時間前に、北京周辺の雨雲から前もって人工的に雨を降らせておき、開会時には見事晴天になった話は有名だ。知らんかったけど。

そのうち雨でも雪でも、何もないところから人工的に降らすことができるようになりそうだ。そうなれば、神様のお仕事が、また一つ減ることになる。

科学が神に変わる時代。

本当に来るかもしれない。

12/16/2022, 12:07:16 AM