『鏡の中の自分』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
鏡を見て気付いたことを書き出してみたら
自分のいやなところばかりだった
他の人をそんな風には見ないのに
自分にだけ厳しいのが可哀想になって
大切な人をもてなすように
自分を丁寧に扱う実験をはじめた
#鏡の中の自分
血色の悪い、やつれた顔になっていないか。
誰かをひどく恨んだ時の、醜い顔になっていないか。
心のありようまでも映し出す。
今日も鏡の前で、確かめる。
ガラスの隔てた向こうの自分は泣いているように笑っていて、自分はいつから笑うことが下手になってしまったのだろうか。
鏡の中の自分に問いかける。
おまえなら大丈夫。
おまえなら大丈夫。
それはいつか呪となって、私を縛り付けた。
呪いを解く方法はひとつ。
あなたからの『がんばったね』の一言。
鏡合わせ、正反対の自分
君だけがいつも笑っている
いや、嗤っている?
誰よりもそばにいて
切り離すことなどできやしない
鎖のような私の片割れ
【鏡の中の自分】
ボクの本当の友達は、ボクを本当の意味で理解してくれている人はきっといない。ボクの友達は男ばかりで、学校以外でも遊べる時間はあるのに、まったく遊ばない。そんな、ボクからしてみれば、中途半端な関係だ。
家に帰れば変人扱いだから、もちろん孤立している。唯一の理解者は亡くなってしまった祖父くらいかな。
亡くなる3日前、祖父からメールで「会いに来てくれるかい?」と来たので、ワタシは会いに行った。そこにいた祖父はいつも以上に真剣で、今思うと死期が近いことをなんとなく察していたんだろうと思う。祖父は眼をワタシに向けて、シワだらけの頬を揺らしながら、細い肩から腕を使い起き上がった。そして小指をワタシに向けて、祖父は言った。
「儂は儂のまま生きてしまった。今程『ジェンダー』について考えられていなかったもんだし、ひどく軽蔑されると感じてしまっていたからじゃ。今は世界がそれを変えている。行きたいように生きることを許してくれておる。変わるなら今じゃぞ…」
その言葉と同時にボクの小指を掴むと、ボクと祖父の心臓が繋がる。命を懸けてボクに教えてくれた教え。
すぐお葬式があった。親戚の人達が順々に祖父の顔を覗きながら涙を零す。その涙に込められた想いは人それぞれ違うだろう。
遂に成人を迎えることが出来た。
鏡に映る自分は「髪を短くして、ズボンを履いていて、髭を生やしている」が、鏡の中の自分は「髪を長くして、スカートに足を通していて、髭が生えていない」、自分とは対の姿だった。
テーマ-【鏡の中の自分】
(鏡の中の自分。)🦜
あのね
僕が・・・、
食べ物を探して
居た時にね。🦜
✣僕と、うり二つの姿の
雀が居たんだよ。🦜
・僕が右を向くと
右を向くし。
・僕が上を向くと
上を向くんだね。🦜
「不思議に思って居たら
娘すずめ、しゃん。が
歩いて来て雀さんの
隣に並んだ時に、
・僕の隣に
娘すずめ、しゃん。が
居たんだよ。」🦜
✣僕は、びっくりして
訳が解らずに居たらね。🦜
✣娘すずめ、しゃんが
大笑いしてから
《鏡。》を説明して
くれた。🦜
✣女の子は、毎朝《鏡。》で
お化粧するんだって。🦜
【つまり、雀さん、が僕で、
《鏡。》の僕が、雀さん。】
❝訳が解らないから。
・僕は其れから《鏡。》が
嫌いになった。❞
今、多くの人がおそろしい鏡を持っている。
それは、スマートフォンと呼ばれている。そのなかの、SNSと称されるアプリを使っている人も多いのではないだろうか。スマートフォンの普及によって、自らの意見を述べる場所に多くの人が足を踏み入れることができるようになった。そのなかで、あとで振り返ると少し過激だったかなと思う書き込みをしたことのある人もいるだろう。私もそのなかの一人である。しかし、それこそが私の中の一部だったのかもしれない。現実社会では、仕事仲間や家族に迷惑をかけることで出せなくなっている自分がどこかにいるのかもしれない。
鏡の中の自分
あちらとこちら
どちらもおなじ僕
もしかしてちがう僕?
笑っているのも僕
泣いているのも僕
怒っているのも僕
鏡の中の不思議な旅
これが本当の僕
タイトル:「学園ABC事件簿」
第一幕:静かな幕開け
新学期が始まり、名門私立学園「紅葉(もみじ)学園」では、生徒たちが新しいクラスや友人との再会を喜び合っていた。清々しい秋の朝、校舎にはにぎやかな声が響き、学生たちはそれぞれの教室へと急いでいた。
2年生の神崎 光(かんざき ひかる)は、友人と一緒に教室へ向かう途中だった。彼は無口でどこか冷めた性格をしており、特別目立つタイプではないものの、知的な雰囲気から一目置かれていた。光の隣には、明るく社交的な友人、山下 陽太(やました ようた)が楽しそうに話しかけていた。
「光、聞いたか?新しい担任、めっちゃ厳しいらしいぞ。でも美人らしいって噂もあるし、そこは期待かな!」
陽太の言葉に光は小さくうなずきながらも、特に興味を示さなかった。そんな彼の態度に陽太は苦笑しつつも、話題を変えようとしていたその時だった。廊下の先でざわめきが起こり、何人かの生徒たちが立ち止まっているのが見えた。
「何だろう、何かあったのか?」
陽太が足を止め、そちらに視線を向ける。光も興味を引かれ、少し距離を詰めた。そこには、1年生の女子生徒が倒れているのが見えた。彼女の名前は「浅井 彩香(あさい あやか)」。周囲に集まる生徒たちの話を聞く限り、意識がないようだが、呼吸はしている様子だった。
教師たちも駆けつけ、彩香を保健室へ運ぼうとする。光はその場から少し離れたところで様子を見守っていたが、ふと視線の先に一枚の紙切れが落ちているのに気づいた。何気なく拾い上げてみると、そこには「A」という一文字が、大きく赤いインクで書かれていた。
「A…?」
光はその紙切れをしばらく見つめていたが、周囲に見せることなく、さりげなくポケットにしまった。その瞬間、彼の中に漠然とした不安と好奇心が芽生え始めた。
その日の昼休み、光は図書館で事件について思いを巡らせていた。彩香が倒れた場所や、誰も知らない「A」の文字のメモの意味について考えていると、陽太が再び現れた。
「光、お前も気になってるのか?あの事件のこと」
「…まぁな。浅井 彩香って、普通の子だったよな?」
「ああ、特に目立つタイプでもなかったし、友達も多い方じゃなかったと思う。でも、急に倒れたなんてやっぱり妙だよな。偶然なのか…それとも、何か関係があるのか…?」
光は黙り込み、頭の中で手がかりを整理し始めた。彼は本能的に、この事件が偶然の出来事ではないと感じていた。だが、その確信を得るためには、もう少し情報が必要だった。
数日後、学園内で再び不穏な噂が広がり始めた。今度は、また別の生徒が倒れたというのだ。その生徒の名前は「坂井 美香(ばんざい みか)」——彼女の名前の頭文字は「B」であった。そして現場には、前回と同じように「B」とだけ書かれた紙が残されていた。
光の中で、二つの事件が線で繋がる瞬間だった。事件の鍵を握るのは、間違いなくアルファベット順の頭文字。そしてその事実を知るのは、今のところ光ただ一人であった。
「この事件は、何かがある——」
そう確信した光は、一人で真相を探る決意を固めた。彼の学園生活は、思いもよらぬ謎と危険に満ちた展開へと進み始めるのであった。
思いきり、変顔をしてみる。
当然、目の前の自分も変顔になる。
もし「向こう側」に「もう一人の私」がいたら。
彼女はちょっと、いや──かなり不憫である。
こんな私と表裏一体になったせいで、馬鹿馬鹿しいことを強制される羽目になっているのだから。……SF的存在に同情するというのも、かなり馬鹿馬鹿しいけれど。
鏡というのは、ずいぶん魅力的な代物だ。
気合を入れてフルメイクした時も、寝起きの絶望的なコンディションの時も、等しく「私」を映してくれる。
プリクラとか、『盛れる』写真加工アプリとかみたいに、こちらの精神に気を遣ってくれることは一切ない、そんな小憎たらしいところも好きだ。
「──お客様、そろそろお時間になります」
わかりました、と小さく返答し、私はカーテンを捲る。
205×年、前代未聞の法案が可決された。
鏡の売買及び使用の、禁止と規制。
自分の顔に絶望した者たち。
彼ら彼女らが選ぶのは、明るい未来ではなかった。
苦しい道を自ら歩む人々が、この国は多すぎた。
そんな時代で、時おり有料サービスの鏡施設を訪れては ありのままの自分を確認する私。まるで別の生き物を見るかのように、誰もが私に奇妙な視線を送る。
カーテンを潜(くぐ)り抜ける瞬間、ふと振り返る。
目の前に映る、「向こう側」の「もう一人の私」。
みんなは知らない。今やもう、知ろうともしない。
佇む「彼女」は、私と同じ間抜け面をやめていた。
まるで私に死ねと暗示しているかのように。
お前はルッキズムの敗者なのだと罵るかのように。
(……何度見ても、私って可愛くないんだな)
真に鏡に囚われているのは、「彼女」じゃない──
そんな私の絶望を察知したのだろうか。
鏡の中の自分が、ニタリとほくそ笑んだ。
2024/11/03【鏡の中の自分】
「鏡の中の自分」
ねぇ、鏡の中の自分って、一番嘘つきよね。
ドレッサーで髪を梳きながら妻が言う。
なに?朝から哲学?
ベッドで半身起こしながら僕が言う。まだ、起きがけだから声が低い。
だって、もともと鏡って反対に映るよね。その上、鏡に向かうと、無意識にキリッと口元引き締めたりしない?目をそらすと自分が見えないから、まっすぐ見つめるしね。
うーん、僕はあんまり鏡見ないなぁ。歯磨きの時や風呂のあと、洗面所の鏡は見るけど、なんにも感じてないなぁ。
男性と女性では違うのかしら。
・・・ほら、やっぱり
ん?
今ね、アホな顔してみようと思ったんだけど、どうしても出来ないのよ。
どれどれ?
僕は、ベッドから抜け出し、妻の隣から鏡を覗き込んだ。
出来るぞ
思いっきり変顔をしてみせた。
妻は笑い転げて、
やっぱり男性と女性では違うのよ。
小首をかしげていた妻が、
そうか!
と、大きめの声をあげた。
あのね、私はあなたに、私の中で一番きれいな自分を見せたいといつも思っているから、比較的きれいに見える顔を無意識に模索してるのよ。
そうか、偉いぞ。
妻の頭を撫でながら、
でもな、鏡を見るのもいいけど、僕を見てくれよ。女優みたいに、すごくきれいじゃなくても、僕に見せてくれる君の明るい笑顔が好きなんだ。
『鏡の中の自分』っていうテーマについて…
鏡の中の自分はもう一人の自分…
朝、起きて顔を洗ったり歯を磨いたり、髪の毛をセットしたりする時にその日の表情を確認する…
調子がいい時もあれば調子があまり良くない日もある…
気分もいい時と良くない時がある…
表情ひとつとれば、その日の自分の気分や体調がわかる。
自分にとって鏡はかけがえのない存在…
もう一人の自分に会える気がして楽しみな時もある…
ワクワクするよ。時に怖い時もあるけど…
『鏡の中の自分』は自分自身にとって表情と同じぐらい大切という事。一言で言うと…
自分が思う『鏡の中の自分』というテーマなのかもしれない…
お題『鏡の中の自分』
不思議な鏡を手に入れてから母はおかしくなった。もともと自分が美しいかどうかを常に気にしていて、子供である私にも『美しく在る』ことを教え、かわいいお洋服とかたくさん買ってくれた。その一方で食事のマナーや歩き方、立ち振舞いなどには人一倍気を遣い、厳しくしつけられたと思う。
そんな母が私にナイフを向けてきたのだ。
「あの鏡が言ってた。一番美しいのは、お前だと。こんなのはおかしい」
母は自分が一番美しくないと気がすまなかった。そう言えば母と二人で出かける時、私が引き立て役になるように地味なドレスを着せられたっけ。それでも自分を誇示することに必死な母を見てるだけで良かったのに。そんな母でも私は、大好きだから。
私は、鏡に一目散に向かうとその鏡を持ち上げて床に叩きつけた。粉々に割れる鏡。
ナイフ片手に青ざめながら膝をつく母を私は抱きしめた。
「おかしいのはこの鏡なのです、お母様。この世で一番美しいのはお母様です」
「だけど、この鏡は」
「人の美しさなんてそもそも主観です。鏡なんかで自分を見失わないでください。お母様は自分が美しいと思っているでしょ? それでいいじゃありませんか」
すると、母の体のこわばりがなくなった。私は、ふとちらばった鏡の破片を見る。いくつも自分の顔がある。
母と違い、目はタレ目で鼻はだんご、顔はしもぶくれ。美しい母が夫と言う名の引き立て役になるようあえて容姿が優れない父を選んだ結果だ。私の顔は父に似ている。思わず呟いた。
「この節穴が」
今日も、鏡をみる
昨日まで何気なかった日常が色鮮やかになっていく
鏡の中の自分は
とても笑顔だった
学校に行くのが楽しみで、楽しみで仕方がない
「今日も話せるかな…」
[きっと話せるよ]
鏡から恋の応援をされてしまった
「行ってきます!!」
今日が幕を上げる
《鏡の中の自分》
右手を上げると右手を上げる 左手を下げると左手を下げる ピースをするとピースを返す サムズアップをするとサムズアップを返す ジャンケンをするとあいこになる バンザイをすると二人同時にお手上げになる 髪を梳かすとねぐせがおちつく 歯を磨くと青海苔がとれる 化粧をするとアラがかくれる ウィンクをするけど上手には出来ない 真っ直ぐに目を見つめたら瞳をそらした 視線が合わないまま口角が強張る
鏡の中にいる自分って、厳密には自分自身じゃないらしい
どう頑張ってもそこにいるのは、左右反転した自分でしかとかなんとか
そう考えるとさ
自分の事が自分でよく分からないのも仕方ないかもしれないな
目に見えるものが違うのに
心の中が分かるはずないだろ?
お題:鏡の中の自分
白雪姫の継母に友人はいたのだろうか。
世の中にはたくさんの「自分」で溢れている。
コミュニティによって人は様々なペルソナを使い分けていると言われるが、その仮面を全て集めたらどんな自分になるのだろう。
職場や学校、サークル、家族、友人、恋人、現代ならSNSももう一つの自分の居場所だろう。
「人こそ人の鏡なれ」という『書経』の古い諺がある。
他人の言動は、自分の言動を見直す手本であるということ。
鏡は正直だ。けれど鏡は自分の見えない心の在り方までは映してくれない。
だからこそ、自分の身の回りの人など全てが、自分の在り方の鏡となる。
継母には、もう既に彼女に語りかけ諭してくれる人はいなかったのだろうか。
彼女は、魔法の鏡に映る自分しか信じられなかったのだろうか。
鏡は、常に私たちの隣にいるのに。
お題/鏡の中の自分
【鏡の中の自分】
「やぁ、初めまして。もう1人のボク。」
と鏡の中のボクは言う。
それに応えるように「初めまして」と鏡の前の僕は口を開く。
そして挨拶を済ませ終わると鏡の中のボクが質問し提案する。
「君は生命体がなぜ眠るのか知ってるかい?」
僕は首を横に振る。
「それはいつの日か、夢から覚めるためなんだ」
「??」
僕は首を傾げる。
「一度、鏡の中のボクになってみないか?」
鏡の中の自分。どういうものなのだろうと気になって仕方ない。
僕は鏡の中のボクになってみることにした。
「じゃあ、鏡の前で目を閉じてみて。それだけで君は鏡の中のボクになれる。」
僕は従うように目を閉じる。
すると、同じ鏡の前に立っていた。
何も変わってない気がするのは気のせいだろう。
鏡の中での生活は自分が思い描いた理想のものだった。
お金にも困らず、人間性も良いものだ。
数えるとキリがない。
こんな理想的で幸福感に満ちた生活をしていてかなりの時間が経過した後、ふと思い出した。
これはただの現実逃避だと。
思えば鏡の中の自分などいるわけがない。光の屈折で反射して見えてるだけなのだ。
そう。淡い理想的な想像に溺れて現実から目を逸らしてはいけない。
僕は気がつくと鏡の前に立っていた。あるのは鏡と僕だけだった。
でも鏡の中のボクの言葉はなんだったんだろう。
鏡の中は夢の世界だと思う。
鏡の中ではすべてが許され、すべてが可能になる。
私は色々な目的でそこに来て思わぬ方法でそれを実現した。
その結末が甘美であれ幻であれ苦い現実的なものであれ、
それは私が望んだ答え。
人はなぜ眠ることを選ぶのか。
それは鏡の中のボクが言う通り、
いつの日か、夢から覚めるためだと思う。
シャワーを浴びて
濡れた髪を乾かす
鏡に映った私は
若さも失い
生きてる事に
疲れ果てた様な顔
でも
それは一生懸命
生きてると言う事
白髪を染めるのを
止めた
白髪頭だって
オシャレは出来る
鏡に映る私
年月が過ぎても
気飾らない
ありのままで
居たい