白雪姫の継母に友人はいたのだろうか。
世の中にはたくさんの「自分」で溢れている。
コミュニティによって人は様々なペルソナを使い分けていると言われるが、その仮面を全て集めたらどんな自分になるのだろう。
職場や学校、サークル、家族、友人、恋人、現代ならSNSももう一つの自分の居場所だろう。
「人こそ人の鏡なれ」という『書経』の古い諺がある。
他人の言動は、自分の言動を見直す手本であるということ。
鏡は正直だ。けれど鏡は自分の見えない心の在り方までは映してくれない。
だからこそ、自分の身の回りの人など全てが、自分の在り方の鏡となる。
継母には、もう既に彼女に語りかけ諭してくれる人はいなかったのだろうか。
彼女は、魔法の鏡に映る自分しか信じられなかったのだろうか。
鏡は、常に私たちの隣にいるのに。
お題/鏡の中の自分
11/4/2024, 1:15:39 AM