『部屋の片隅で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
部屋の片隅で
膝を抱えて俯いている君
調子良く甘えてくる
年下のあの子とは対照的に
素直になれない君
おさない二人の女の子
どちらも愛しい
わたしの娘たち
#部屋の片隅で
#53
部屋の片隅で燻っている。灰皿の上にある潰れた煙草の吸い殻のように。
部屋の片隅に溜まっていく埃のように。そこにあっても気にしないか、不要で汚れた物として蔑んだ目で見られるか。
新しい煙草に火を点け、紫煙を吐き出す。
つまんねー世界。
自分にとっての世界は、この六畳とたいして変わらない狭い世界で、その世界の片隅で誰にも気にされず目にも留められず生きている。きっとなくなっても気付かれない。消えたらむしろ喜ばれるような。
消えてしまいたくなる。でも、本当は死にたくない。そんな勇気はないから。
部屋の片隅の埃だって、潰れた煙草の吸い殻だったとしたって、今を生きている。たとえつまんねー世界だとしても。この世界の片隅で生きている。
毎日部屋の片隅で、煙草を吸いながらそんなことを考えている。
『部屋の片隅で』
子供の頃から
端っこや隅っこが
居心地が良くて好きだった
今でも
窓際や端の席が空いていれば
必ずその席を選ぶ
自分の部屋の片隅に
座り込んで
壁にもたれれば
そこが私の特等席
いちばん こころ安らぐ場所
いちばん 素直になれる場所
そして
いちばん 泣ける場所
# 部屋の片隅で (343)
部屋の片隅で
部屋の片隅でうずくまって、座っている。
特になにをするわけでもなく。
ただ端が落ち着くだけだ。
ちいさな子供が
ひとり泣く時は
この場所を選ぶ
何かを感じてる
何かを受け取る
神聖なスペース
見つけたのかい
キミの中の宝物
『部屋の片隅で』
部屋の片隅は落ち着く。学校でもみんなの端っこの方にいて。でも席だけは中心。嫌だ。落ち着かない。
「部屋の片隅のホコリと一緒に消えたいな。」
お題『部屋の片隅』
部屋の片隅で
私は部屋の片隅で、本を読んでいた。誰にも見つからないように。見つかったらまた殴られるから。もう二度とあの痛みを感じたくないから。もう二度と殴られたくないから…。
「部屋の片隅で」
もう嫌だ、学校に行きたくない。どうせ虐められる。俺なんかが居なければいいんだ。
なんて思いながら、今日も学校を休んだ。
お母さんもお父さんも、俺のことを一ミリも気にしていないようだった。
家に帰れば夫婦喧嘩。お金関連で上手くいっていないように思う。なのに、両親がいる部屋では、大人の行為をしているようだった。
「大人の考えていることは、分からないな」
助けを求められる状況でもなければ、弟がいるのに兄としての役割を果たてもいない俺は……。
だからって学校に行ったら、また同じような虐めが……。
頭がこんがらがって嫌になる。部屋の片隅でただ蹲るだけの生活はよくないにしても、今はそれだけが唯一の抵抗みたいなものだ。
「両親に言ったら、助けてくれるのかな」
そんな期待、抱くだけ無駄なのは分かる。
でも、もしもの事があれば、きっとわかってくれるだろうか。期待してもいいのかな。
なんて……俺のワガママで良くないことだと言われちゃうよな。だって俺、兄貴だし。弟がいるし。
平和ボケしてアホヅラをしても、良い点数取って両親に喜ばれて、しかも友達がすぐできやすい弟とは大違い。
……俺は、出来損ないの兄貴だ。
「そんなの、思いたくない。のに、思っちゃうんだよ。どうすりゃいいんだよ。嫌だ嫌だ嫌だ」
目の前で行われていた大人の行為を見てからも、胸の変な違和感に悩まされてる。モヤモヤと言えばいいのか、それとも苦しいと言えばいいのか。
弟がいるから、という言い訳だって、本当はしたくない。でも言わなきゃ、お母さんがヒステリック起こして怒鳴るんだもの。
男の子でしょ!とか、男のくせに泣くな!とか。
『男だから』って何?男として何も果たしていなければ、俺が虐められていてもいいんだ?
「親が分からない」
「助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて」
涙が止まらなくなってしまった。
人生を終わらせるには、今しかないと思う。
なので、遺書とか残さず、首を吊ろう……ああ、やっと楽になれる……。
なんて思ってたのに、ロープを柱と自分の首に括り付けてから、まだ死にたくないと思ってしまった。
最低だ。もう嫌なのに。生きたくないっていうのに。
溢れ出る涙に、俺は崩れ落ちた。また、部屋の片隅へと、落ちた。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
結局、部屋の片隅で蹲ることしかできなかった。
本当に最低な生き様だよ。だから今日も、学校を休んだ。
【部屋の片隅で】
大吾さんは酔うと少し面倒なときがある。
今日は大吾さんの仕事も落ち着いたということで、俺の部屋でふたりで酒を飲んでいた。ふとこぼした「大吾さんは可愛いですね」という言葉が気に入らなかったらしく、部屋の片隅であぐらに片肘で頬杖をついてこちらを睨みつけている。その表情もまた愛くるしいのだが。
「なんだよ、可愛いって。お前も俺のこと馬鹿にしてんだろ」
「馬鹿になんてしてませんよ」
大吾さんと向き合うようにして膝をつき、顔を覗き込もうとするとふい、と逸らされた。
「お前はいいよな、貫禄があって。出来る男って感じがしてよ」
「それは大吾さんも同じでしょう」
「俺はお前のその整った顔も頭がいいところもかっけえと思ってんだ。それなのにお前ときたら俺のこと可愛いだと」
「失礼しました」
そんなことを思ってくれていたのかと、胸の内がくすぐったくてつい笑みがこぼれてしまう。
「そういう顔だよ」
大吾さんがおもむろに俺の頬を両手で包んで親指でするっと撫でる。その意図が分からず困惑していると、さっきまでの不貞腐れていた顔はどこへやら、とても穏やかな表情をしていた。
「お前って本当に俺のこと好きだよな」
頬を撫で続ける手はとても優しい。
「好きですよ。それは大吾さんだって同じでしょう」
俺も大吾さんの頬に手をあてると、重みがかかる。頬擦りする様子は甘えているようだ。
「ああ、好きだよ。俺はお前が好きなんだ、峯。だからずっと側にいろよな」
「もちろん。地獄だってどこにだって、あなたについていきますよ」
「約束だぞ」
額を合わせて微笑む。首にまわされた腕に引き寄せられるまま唇を重ねた。
なぜ私が毎朝5時前に起きてまで⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎高校と言う高校に通っているのか、なぜ私は近くにある西⚪︎⚪︎高校に入らなかったのか、私は高校に進学してから沢山の疑問が浮かんだ、単純に考えて隣の市にまで勉強をしに通うのはとてもめんどくさいし大変である。そこで私はなぜそこまでして隣の市の高校に入ったのか、入った結果どんなメリットデメリットがあったのかを考えた。まず、単刀直入に結果は「世界が広がった」である。私の中学は全校で60人にも満たない小規模校である。クラスメイトは22人。中学生だった私は野球部に所属しており、特設で駅伝をしていた。勉強の方はクラスで5〜7番目で下の方ではないが点数で言えばまぁ悪くはなかった。周りの人は小学校からの友達で毎日楽しく生活を出来ていた。
だが、3年生で進路を考えた時私は気づいた、「自分は小さい世界で閉じ込められてるのではないか」と別に不満が凄くあるわけではないが、15歳まで自分は知ってる人、仲のいい人しかいない場所で安定した生活を送っていた事に気づいたのだ。だから全国で600〜700人の高校を選んだ。入学してみてすぐに分かった、自分がチャレンジした事のことの重要さに周りにはいい奴、とても自分とは合わないやつばかりだった。だがどちらの奴らも自分からしたら人生で初めての存在だった、部活では新しく陸上にチャレンジしてみた。今は競歩と駅伝をしている、部活が1番自分の見る世界を変えてくれたと思っている。陸上を通して私は「自分は自分との対話を最もさるべき」と知れた、そして何よりも仲間の大事さに気付かされた、中学では友達といたりするのは当たり前で常に自分に居場所があった、だか高校に来てからは自分の居場所はリセットされ自分で見つけ出さなければならなかった、そこで部活が1番の居場所であると気づいた、好きな仲間と好きな陸上を存分に出来る、競歩で結果が出てくると、県内や県外の陸上仲間も増えた。
確かに、自分の町の高校は知り合いしかいなくて安定していたかも知れない、けど、自分でチャレンジする道を選んで見て私は新しいチャレンジは良い面悪い面があるが、悪い面ですら自分の世界観を変えてくれる素晴らしい事だと思った。残りあと15ヶ月私はもっと自分の世界を広くしようと頑張るだろう。
「いい人」
僕は他人からいい人だと言われる。
それもそうだろう。
僕はいい人と思われるように行動しているから。
相手と話す時は基本的に肯定し、相手が求める答え方をする。
ただ、肯定ばかりだと自分の意見がない人と思われるので、たまに相手の顔色を覗いながら自分の考えを言う。
こうして、僕は相手にとってのいい人になれている。
僕はただただ人に好かれたいし、嫌われたくないんだろうなと思う。
どんなことをしても好きな人は好きでいてくれるし、嫌いな人は嫌ってくる。 そんなことは分かってるけど、人の目を気にしながら生きていた僕は、人に嫌われることが怖い。
だから、僕はこれからも他人からいい人と思ってもらえるように生きていく。
誰の記憶にも残らない人として。
泉が亡くなって以来 部屋の片隅で コタツにはまって暮らしている。テレビんを話し相手に。菜と時間が合う時以外は 食事も独りかな。
追憶に沈むのは素敵なことかもしれないが、良い気持ちになることの方が少ない
まだ見ぬ未来を考えるのは建設的なことかもしれないが、これもやはり良い気持ちになることは少ない
かと言って目の前だけしか見ないのは、それはそれで愚かなんだろうとも思う
私は何を思えば良いのだろう
何を考えて過ごしていたんだっけ
狭いこの部屋の片隅で、自分で勝手に逃げ道を塞いでばかりいる思考に蓋をする
しかし、何も考えないようにしよう、というのも案外難しいものだ
部屋に死体が横たわっている。
それも上司の死体だ。
思わず後退り足をもつれさせる。危うく転びそうになるが慌てて壁に手をついた。できるだけ、最初の痕跡以外残さない様努めた。
何故なら明らかに他殺であるからだ。
花瓶が割れ花と水が死体、特に頭部を中心に広がっている。
その中に僅かに残る血液。
そして倒れる間際に机のものをひっくり返したのだ。部屋の片隅にまでその痕跡が及んでいた。
早朝。静かなクラスの雰囲気が大好きな私は今日も急いでいる。赤や黄色に色づいた落ち葉の上を自転車で漕いで、誰よりも早く学校に着くように努めた。
静かな教室を味わいたい一心で息切れしながらも教室に駆け込むと、先客がこちらを見て微笑んだ。
「おはよ」
「うん、おはよ」
私には、静かな教室よりも好きなものがある。
呪詛を吐くにはうってつけの場所だ。一見して愛だと、一見どころか生涯愛の名を疑われずに墓に埋まる呪いだって、ここで吐くのがいちばんだ。のろい、という言葉が気安く使われるようになって久しい。解呪の話がセットでついてきてほしいものだけど、そう上手くはいかない。救われないままの人間が多数だ。同じように呪われたらどうすればいい。不安の共有だけで気の済むものではないのに。部屋の片隅に置いたベッドに潜り込む。君の体温でとうに温かい。その穏やかな顔を見つめる。穴が空くほど。空いてしまえばいい、君と同じように呪われなくてどうすればいい、と吐き出す。
『部屋の片隅で』
縮こまって震えてるんだ。
昨日から逃げ、今日をやり過ごし、明日を恐れて。
この世界の片隅の、もっと小さな一欠片。その断片にすぎない僅かばかりの安全地帯で、ただひとり。
僕に、この世界は広すぎる。
弟と二人、部屋の片隅で寄り添って縮こまって眠る。
いつ誰が近付いてきても素早く動けるように、横になることはしない。
寒くはないだろうかと拾ったばかりの薄汚れた薄い毛布を弟の肩まで覆うと、少し身じろぎをした。
野宿続きだった為、少しでも雨風が凌げる場所が確保出来たのは良かったものの、それでもまだ小さな弟には過酷だ。文句ひとつ言わないけれど。
「う…あ…」
熟睡出来ないせいだろう。
目を閉じたまま悪夢に魘される弟に「大丈夫だよ」と囁きながら体温を分け与える。
「…」
眉根を寄せたままだったがそれでも静かになったことに安堵して、はたと今に自分の言葉を思い返して苦笑する。
一体何が大丈夫だというのか。
この小さな手足では何ひとつ守れる保証もないというのに、勢いだけで混乱する弟をあの場所から連れ出して。
誰か大人に頼れば良かっただろうか?
けれどそれこそ助けになってくれる保証もないのに、そんなことは出来なかったのだ。
「…はやくおとなになりたい」
白い吐息と一緒に吐かれた言葉は虚しく響いて、どうにもならない現実に少しだけ泣いた。
11/400
異端を廃する。集団で生きる人間に当たり前に備わった能力なのだろう。
私は侮蔑を込めて2年続いた友人を見ていた。
またか。
利用し様々な言い訳をして優位に立ち過ちを認めず見下してくる人間をまた「もう要らない」と切り捨てる。必要のない人間だと判断するともう切り替えは早い。
異端は私なのだろう。
今は孤独ではあるが心は穏やかだ。
『部屋の片隅で、』
今日も部屋の片隅で小説を書いている。しかし、一向に筆が進まない。頭の中では、展開も結末も決まっているのに、それを表す言葉が見つからない。常々、自分の語彙の乏しさに苛立ちを覚える。僕は、学生時代に小説を書き始めた。その時は、毎日が楽しかったのか、いくらでも書くことができた。それが、今では、一日、1ページ未満しか書けなくなっていた。そんな時、窓を眺める。そこには、橙色の景色が広がっていた。全てを包み込みそうな優しい色が、視界を埋め尽くした。その瞬間、懐かしい記憶が浮かび上がった。帰り道にとんでもなく綺麗な夕焼けを見た記憶だった。今日の空は、その日の空の色によく似ていた。
もう少し頑張ってみようと、もう一度、筆を持った。