『遠い日の記憶』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
夏休み、祖父が住んでる場所に帰省する。叔母家族も集まって二泊三日の小旅行の気分だった。川で遊んで森の方に行き廃れた神社を見つけて夜は花火をする。そんな年月を過ぎると思っていた。2011年に全て変わった。祖父は家に帰れなくなった、母も叔母も育った場所に帰省できなくなった。祖父はそこから別の場所に移り住みずっと遠くを見つめていてずっとずっと帰りたかったのだ。13年後祖父は骨壷になり帰ることができたのだ、生前は帰れなかった故郷に。ずっと忘れずにいた故郷に。
#012 遠い日の記憶
些細なことですれ違い、
今はもう話すことも無くなった。
あの人にとっては遠い日の記憶となっても、
私にとってはいつまでも大切な思い出だ。
去年友達と仲良しだったが、友達が、引越しした後、一緒に遊べなくなった。自分は、悲しかった。とっても、仲良しだったのに遊べなくなたり、一緒にお喋りや、お泊まりが出来ないことが、もうちょい、その子と遊んであげれば良かったなと思っていた。その子かま引越しする時、また、いつか会おうねしか言えなかった。その記憶がまだ、残っている。思い出した時、引越しする前に、もうちょい言えることがあっただろうと、後悔した。
【遠い日の記憶】*40*
1つ…夢なのか、ホントの記憶なのか、未だに曖昧なままの思い出があって
近くの森に入って少し歩いたとこに
エメラルドグリーンの小さな湖があって
そこが秘密基地になってた、記憶
家族に聞いてもよくわからないという返事しかなく
でもわりと鮮明に覚えてるし、よく思い出すんだよね
後、押入れを開けると丸い穴が壁にあいてて、そこに入るとまたまたそこもワクワクする秘密基地になってた、記憶
家をリフォームした時にホントにあったような、でも親の反応は微妙
ただ、この記憶もかなり具体的なんだよね
妄想大好きな子どもだったから
現実と理想の境界線がかなり曖昧ではあるんだけど
さてさてこの記憶は現実のモノだったのか
現実ならもう一度見てみたい
今でもワクワクしそうだな♪
ゲームの格闘技をかけてくるか
やたらとくすぐってくるか
バーカバーカと言ってくるか
いつもろくなことをしてこない兄
その兄が、
悪夢を見て泣いている私の頬を
無言で拭ってくれたあの日の真夜中
遠い日の記憶
___________
あまりにいつもの兄らしくなくて、今でも半分夢だったんじゃないかと思っている。
曽祖母の家に来るのはいつぶりだろう。
曽祖母も曽祖父ももういない。
近くに住む伯母がたまに手入れをしてくれていたらしい。
遠くに住む僕らが伯母に会うのを目的に久しぶりに訪れるということで、親戚が集まる場所として提供された。
縁側で西瓜にかぶりつき、庭に種を飛ばしていた。
草原、陽炎の向こうに、こどもの姿が見えた気がした。
光の眩しさもあって、僕は目を細めた。
気づくと、もうこどもは隣にいて、
「ねえ、いこうよ。」
そう言って僕の服の裾を引っ張った。
ちょうど西瓜は食べ終えた。
田舎のこどもは人なつっこいなあ。
そんなことを思いながら僕は立ち上がった。
庭履きのサンダルのまま、こどもに引っ張られるままついて行く。
「池に行くなら気をつけてよー。
昔も事故があったんだからー。」
伯母の声が追いかけた。
こどもはぐいぐい僕を引っ張っり、
足がもつれるようになりながらついて行った。
アスファルトの道から林を抜け、湖のように広い池に着いた。
池に何か浮かんでいる。
風による僅かな波でだんだん岸に寄せられた。
「さなだ ようすけ………」
サッカーボールにはひらがなで僕の名前が書かれていた。
〈とってよう!〉
〈とってよう!あれ、しんぴんなんだぞ!〉
《え…ええ…でも………》
〈でもじゃねえだろ!おまえがおとしたんじゃないか!〉
《………》
〈もういいよ!もうこうくんとはあそばない!〉
僕の全身から一気に血の気が引くのを感じた。
隣のこどもに目線を下ろした。
こどもは髪から服から全身ぐっしょりで、青白い顔で僕を見据えていた。
なんで、忘れてたんだろう。
「遠い日の記憶」
小鳥鳴く桜
暑く声響く雲
食の豊かな森
白銀世界の地
この国は四季がある
記憶の中に見える
かつて感情を失う前は
貴方とよく笑いあっていましたね
それが今は懐かしく 悲しくあります
遠い日の記憶、ふと何か忘れてる?と思う事が以前にたまにあった。なんだろ?何か忘れてるような?そんな感覚になる時があった。でも思い出せない。不思議な感覚はよくある事。そんな感覚の中で、無意識に出てくる言葉。
この言葉は、なに?
毎日が過ぎていく中で、その言葉の意味、夢で見た事がだんだん繋がっていく。
だいぶだいぶ遠い日の記憶みたい。
あれ、何か、、君の顔引っかるんだ。その笑ってるけど寂しそうな顔、なんだっけ、何か大事なことを忘れている…気がする、分かんないけど、あの遠い日の記憶は思い出さなくてはいけない記憶なんだと僕は思う、、、
幼い頃、祖父と遊ぶのが好きだった。家でひとりきりになると祖父は姿を見せ、ボール遊びやお絵描きに付き合ってくれる。彼の膝の上で眠ったこともある。
けれど両親が用事を済ませて帰宅した途端、祖父は姿を消す。さっきまでおじいちゃんと一緒にいたんだよ、と伝えると父は戸惑い、ときには哀しげな表情を浮かべた。
父は言う。
おじいちゃんは、お前が生まれる前に亡くなったんだよ。
両親が見せてくれた写真の中では老人が微笑んでいた。先程まで遊んでくれた、私だけの優しい祖父が。
「遠い日の記憶」
心臓の音が嫌に大きく聞こえて仕方ない
喉が無性に乾くようなそんな
焦燥感に駆られている
自分の体を殴っては
ただ悶える
泣きもできない、この感情を
なんといおうか
自分の欠点を見つけては
それをどうともできない苦しさを知り
成長も退化もしていないという事実にただ
苦しむのである
このまま自分が溶けてしまえばいいと
何度思っただろうか
このまま液体になり
太陽の光で蒸発してしまいたい
自分という体を持たず
自然と同化しごちゃ混ぜにしてしまいたい
もう消えてしまいたい
死にたいが痛いのは嫌だと言うのは我儘だろうか
自殺するくらいなら
他人に殺されたいなんて傲慢だろうか
いったいどうすればこの全ての感情が救われてくれるのだろうか
「過去ってのはいちばん遠いんだぜ」
肩を組んでくる親父はやたらタバコ臭かった。
「そしていちばん近いのは今だ。その次に未来ってとこか」
1滴ものんでいないはずのこの男は酔っぱらっているように見える。それにしても鬱陶しい。
「だからな、ケイ。いちばん遠い過去をどうにかしようとすること、それは素晴らしい気概だ。だがな、それにとらわれちゃあ、いかん」
ぼくに体重をかけ、肩を揺らしてくる。
こっちは勉強中なんですけど。必然的に線がゆがむ。
「未来はこれから決められる。そしてそれは今からどうしていくのかっていうことだぞ。つまり今だ、今」
「だから今、未来のために勉強しているんじゃん」
のしかかってくる親父を押し退ける。それから冷蔵庫から麦茶の入ったペットボトルを取り出した。
「そうか、そりゃあいい。だがな、ケイ。だれかから押し付けられた学びより、自分の心に従うほうがきっといい」
台所から見えた親父のその得意げな顔。
それがぼくにとっての遠い記憶。
あの頃はどんなに小さな幸せでも
幸せだって思えてた
苦しくても気づいてなかった
気づかないふりができていた
遠い日に見た夢で忘れられないものがある
まだ小さい子供の頃の私、1人公園の砂場にいた
太陽は高く風は無い
息をすれば湿気が喉に張り付くような日
その中で私は蟻たちが巣へと行列を成して帰る姿をただ見つめていた
エサや枝葉を運ぶわけでも無い蟻
それを見る私に表情はない
小さな砂漠みたいだと思った
ふと気付く
私はみていた
蟻を見る私をその隣に立った私が
その時これは夢の中だと知った
知ってから砂漠にオアシスができた気分だ
私は何度か瞬きをしてから蟻たちを眺めた
歪んだ列に見えていたそれは実は間隔は一定で前の蟻の小さな足跡をそのまま次の蟻が外すこと無く踏んでいて規則的だった
彼らにもルールがあり思考や秩序が存在してる
人の社会と同じだと思ったがすぐにその考えは撤回した
蟻には表情がない多分感情もない
ないと言うよりは必要が無い
あるかも知れないがきっと無いと思っている
人はそれが無いと多分生きていけない
蟻のようには生きていけない
ただ人で良かったか蟻が良かったか
時折、蟻が羨ましく思う
大人になるにつれこの夢を見ることは無くなった
けれどいつも思いだし考えている
きっと夢の中の公園の砂場にはまだ蟻がいて私もいる
ただ、次に同じ夢を見たときは
風が吹いている気がする。
遠い日の記憶
10歳のある日、いつもより痛く悲しいことがあって、ひとりフトンに隠れて泣いていた。孤独感に取り囲まれてオールレッド。心から血が出ている気さえする胸の痛さ。どうしようもなくひとり。
突然声が聞こえた。「泣かないで、ぼくがいるよ」
驚きで眼を見開いたのは、後にも先にもそのときだけだ。見覚えのない一瞬の姿。誰かは判らない。
なぜか40年経っても忘れない。
《遠い日の記憶》
1番の理解者、だったと思う
祖父母に会いたいな…
わかば
━━
《遠い日の記憶》
あなたの思い出が
遠い過去の記憶になっていく
忘れたくない
大切な記憶
あおば
星空を見上げて思い浮かぶのは、いつも彼女の笑った顔。
彼女の優しい笑顔が懐かしい。
でもこの笑顔が見れるのは、もう無い。
◆
彼女は昔から体が弱かった。
小さい頃から入退院を繰り返し、ほとんど学校に来なかった。
だからほとんど接点は無かったんだけど、ある時僕が足の骨折で入院したとき彼女と出逢った。
遊び盛りの僕たちは、病院の娯楽室でよく遊んでいた。
みんなが学校で勉強をしている間、自分たちだけは遊んでいるという背徳感からか、僕たちはすぐ仲良くなり、自然と恋人同士になった。
僕はすぐに退院したけれど、それからも彼女のお見舞いに行った。
けれど彼女の病気は良くなることは無く、ずっと入院したままだった。
ある時病状が悪化し、彼女は生死の狭間を彷徨った。
その時は無事に回復したけど、僕は大泣きしてしまった。
彼女が死んでしまうかもしれなかったからだ。
僕がベットにすがりながら泣いているのを、彼女が優しく頭を撫でてくれたことをよく覚えている
彼女は言った。
『私が死んでもお星さまになって君を見守っているよ』と……
そして彼女は星になった。
どれが彼女かは分からないが、きっと僕を見守ってくれていることだろう……
僕と彼女の大切な思い出だ。
◆
「なに見てるの?」
夜空を眺めていると、隣に誰かが座る気配がする。
何度も聞いたことがある声。
聞きたかった声。
彼女だ。
僕は振り向かずに質問に答える。
「星を……見ていたんだ……」
「星を?
あなたに星を見る趣味があるなんて初めて知ったわ」
「別に趣味じゃないよ」
僕は努めて平静を装い、彼女に語り掛ける。
「この星空のどこかにいる君を探しているのさ」
「……
…………
……………………は?」
彼女の調子の外れた声が聞こえる。
見えないが、きっと理解できないものを見るような目で僕を見ている事だろう。
「君が言ったんだ。
死んだら星になって見守ってくれるって……
だったら君も、この星空のどこかで輝いているはずさ」
「待って待って。
勝手に殺さないでよ。
縁起でもない」
「そうかな?」
僕は視線を下ろし、彼女を笑顔で見据える。
だけど彼女は、なぜか目をそらした。
「あははは……
やっぱり怒ってる?」
彼女は目をそらしたまま、こちらの様子を伺う。
後ろめたいのか、彼女は肩まで伸ばした髪を指でいじっていた。
そんな彼女に対して、僕は出来る限り寛容な心で応える。
「君が『怖いから付いてきて』って言われて、付き添いで行った歯医者。
自分の番が近くなって、『歯医者にかかるくらいなら、死ぬ方がマシだ』と言って君は逃げ出したよね?
後に残された僕が、どれだけ謝ったと思う?」
「えっと、それは……」
「『死ぬ方がマシ』だって言うから、死んだものだと思っていたよ。
まさかまた会えると思わなかったけどね」
「ご、ごめんなさい」
「僕は怒ってないよ」
そう、もう僕は怒ってない。
なんなら彼女の慌てっぷりに笑いをこらえるのが必死なくらいだ。
「どうしたら許してくれる?」
「怒ってないってば……
でもそうだな。
君がそんなに気にするなら、自分の心に聞いてみればいいんじゃないかな」
「自分の心に……」
「空を見上げて心に浮かんだことが、きっと答えだよ」
僕がそう言うと、彼女は黙って空を見上げる。
「さあ、心に何が浮かんだ?」
僕が聞くと、彼女は心底嫌そうな声で呟いた。
「歯医者で口の中にドリルをツッコまれている様子が浮かびました」
あの日から変わってしまった。分かりそうで分からない真実を突き止めたくて無我夢中に走り続ける私。そんな私を見る彼は遠い彼方に居るみたい。どれだけ手を伸ばして、どれだけ声を出しても届くことはない。どれだけ拭っても、あの一コマが私から消え去ることはないのにな。消え去らないものと戦っているのは私だけ。あぁ、何を目指していたんだっけ。
「遠い日の記憶」
先生がチンしてくれた弁当のおかずの味が消えずにいまも
遠い日の記憶