遠い日の記憶』の作文集

Open App

遠い日の記憶』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

7/17/2024, 12:26:23 PM

消えかかっている
遠い日の記憶が
7月の雨の匂いで
蘇る

7/17/2024, 12:25:56 PM

鮮血の香り。
甘酸っぱくて優しい腕の柔らかさ。
伸ばした指の間に残った、長く黒い髪。
上で交わされる、異様に声を顰めたやりとり。

遠い、遠い日の記憶。
まだ私が人でなかった時の。
遠い日の記憶。

潮のように眠気が引いていく。
静かに目を開けて、
まただ。またあの遠い日の夢。
しっかりしなくちゃ。
私には私の仕事がある。

着慣れたスーツに腕を通す。
何度も羽織ったジャケットは、動きやすいスーツ以上にまるで自分の身体の一部のように馴染む。

今日の仕事は、この辺りの組の諜報。
タチの悪い反社会勢力と名高い組だ。
タチの悪い、とはつまり、警察や政府の弱みや内部情報を手に入れ、悪用すると脅す力を持った、タチの悪い奴等のことだ。

奴等の握っている情報と情報を仕入れた情報源を探れ!というのが、今回、生まれながらの無戸籍諜報員である私に課された仕事だ。

ネクタイを締め、変装用具を纏める。
靴と暗器の調子を確かめて、スパイ用具を仕舞い込む。

私は物心ついた時から、国立極秘のこの施設で、戸籍の無い諜報員候補として育った。
猫の子のように人通りの多い場所へ捨てられ、コインロッカーに押し込められた私を拾ったのが、なんの因果かこの施設の人間だったのだ。

施設で教育を受け、訓練を受け、親ナシの私は、普通の子どもよりもずっと恵まれた環境で、養育された。
初めて仕事が回って来たのは12歳の時。
諜報に入る大人の諜報員の補助という名目で、親子として潜入調査をしたのだった。

施設はいつでも私に優しかった。
施設はいつでも私を尊重してくれた。
私は施設に恩がある。
だから、どんな仕事でもこなしてきた。
施設に拾ってもらった命と、いただいた知識と技術を用いて。

もちろん、この施設に来る前_普通の世界にいた時のことなど覚えていない。
覚えていないはずなのだが…

眠っていると、時折、遠い日の記憶が、夢のように脳の中を掠める。
どういうわけか、コインロッカーの苦しさでも、子猫のように捨てられた時の絶望でもなく。

産まれ落ちた時の、妙に凪いだ、甘い記憶が。

一緒に転がり出た、鮮血の香り。
甘酸っぱくて優しい、実母の腕の柔らかさ。
原初反応で握った指の中に残った、実母の黒い髪。
望まない子の誕生に戸惑い、周囲の目に触れぬように声を顰めて言い争う、大人たちの声。

空気の味。
なぜか甘く安らぐような、空気の味。

私が猫の子でも人でもなく、ただの厄介者だった、けれど初めて世界を見たあの日。

遠い、遠い、あの日の記憶。

懐かしくて、遠くて、なぜか安らぐその記憶が、
今も、私の海馬の隅に陣取っている。

息と一緒にその甘い雰囲気を吐き出す。
さて、仕事の時間だ。
産みの親よりも育ての親。
育ての親への恩返しの時間だ。

私は靴を履き、ドアノブに手をかける。
朝日がカーテンの隙間から、わずかに漏れ出ていた。

7/17/2024, 12:25:13 PM

あれは多分、、、
遠い日の記憶
今はもう思い出せない記憶
でも、、、捉え方は人それぞれで
思い出したくない人もいれば、、思い出したくて仕方ない人もいる
その捉え方はその人が幸せな人だからとかではなくて、、、
その人の心の違いだと思うんだ
その人の心が綺麗で、、、すっごく楽しい思いなら、、貧乏でもそれは思い出したい記憶になるんじゃないか、、

、、、私?私は、、、記憶なんか全て忘れてしまいたいよ

お題『遠い日の記憶』

7/17/2024, 12:24:48 PM

遠い日の記憶
これはどこかに家族でおでかけしていた日のこと。
確か私は小学生になるかならないかだった。
元より私は方向音痴で(今も)
はぐれないためにしっかりと後ろをついて行っていた。
「見てみて〜お馬さんだよ〜」
とても見たかった。
でも、人が多くて見にくい。
私はそのうちきょろきょろと周りを見た。
皆んなはお馬さんを見てるから少しなら大丈夫と思って。
私の目に飛び込んできたのは
お土産屋さんのペロペロキャンディー。
食べたことがないな。食べてみたいな。
普通の飴よりも大きい!
気になる。……でも、きっと駄目だろう。
私は目線を戻した。
いなかった。すぐ隣にいたはずの家族が。
「あれっ、え?
おかあ、さん?おとーさん?」
はぐれた。この事実だけは理解した。
でも、案内図なんてわからなかったし、
誰かに助けを求めるのも苦手。
とりあえず適当に歩いた。
だんだん怖くなってきて、一生会えない気がして、
走り出した。
泣きそうだった。なんとか途中までこらえた。
でも、方向音痴の勘が当たるわけが無かった。
誰か、助けて欲しかった。
早く、家族の元へ戻りたかった。
怖い。一人じゃ何もできないから怖い。
私はついに泣き出した。それも大声で。
当時、私は大声でしか泣けなかった。
そして、その声は家族の元へ届き、無事合流。
あの迷子になった時の恐怖は今でも覚えてる。

7/17/2024, 12:24:01 PM

遠い記憶を思い出すのは難しい
遠くて印象に残らない日が積み重なっている
でも記憶の中で生き続ける日がある
日時も覚えてないけど
そういう日が走馬灯になるんだろう

7/17/2024, 12:23:59 PM

友と訪れた居酒屋
手を洗いに席を立つ
ミックスフルーツの香りのハンドソープ
泡を手に乗せ
揉み込む

ふわり
香りが感覚神経を刺激する
ふうわり
祖父の飼っていた犬が
亡くなったあの時を
悲しみで泣きはらして
洗面所にたったあの時を
微かにあの情景が頭に浮かぶ

楽しかった気持は残っているのに
同時に悲しみを想起する
水で泡を流す
鼻に手をやる
手に残る幽かな香りを
すーっと吸い込み
友の待つ席に戻った

〜遠い昔の記憶〜

7/17/2024, 12:21:05 PM

“遠い日の記憶”

 最近、いろいろなことをすぐ忘れてしまう。特に、想い人との会話。大切なはずなのに、好きすぎて忘れてしまう。あの時、何を話していたんだっけ、何を言ってもらえたんだっけ…。確かにその時は見つめあっていて、言葉を交わして、互いに笑顔だったのは覚えている。けれど…内容が思い出せない。話している時は、「大好き」という気持ちが溢れ、頭が真っ白になってしまう。
まあ、こんなのだから忘れてしまうのだろう。

      けれど、これがあれば…♡

 彼の声を好きな時に、そして何度でも聞くことができる。これはもう、魔法道具すぎる。トーマスエジソンが頑張って発明した蓄音器が段々と進化し、音声を録音できるようになり、今の私の幸せがここに眠っている。本当にありがとう…。

 しかし、そんなトーマスエジソンにはもっと甘えさせてほしい。これは来世で構わないが、その日の服装や髪型、その時の気持ちを記憶できる道具を残してほしい。そのような世では是非、彼のその日の全てのコンディションを記憶した機器を堪能し、脳内で完全再現できるような休暇を作りたい。

7/17/2024, 12:17:21 PM

夏になると、祖父が決まって
栃木県の烏山へ行くのが恒例で、
私もいつからか一緒に連れていってもらうようになった。

鮎を食べたのも、
蛍を見たのも、
初めての体験がそこにつまっている。

お祭りの屋台では、当時流行っていたサッカーチームのユニフォームが欲しくなりねだって買ってもらった。
祖父と二人、お揃いのユニフォームで記念撮影した。

先日、アルバムの整理をしてみつけた写真。
びっくりするくらい、2人ともいい笑顔をしていた。

・神輿をかつぐ人々の熱気、太鼓の音
・美味しそうな焼きそばやお好み焼きのソースの匂い
・人が溢れて少しだけ歩きづらかったこと
・怖がりながらも、大きな大人しい犬をわしゃわしゃしたこと

一気に記憶がよみがえってきた。

あの頃に戻りたいような、
もう戻れないからよけいに愛しい思い出なのか。

あまりに無邪気な自分の笑顔をみていたら、
少しだけ涙が出た。

106:遠い日の記憶

7/17/2024, 12:16:55 PM

「まったく馬鹿な子ほどカワイイというが……」
「先生、ぼくのこと可愛くないって事ですか!?」
「……これだもんなあ……」

 これが父と恩師の会話だ。実話である。父は恩師の命日に強い酒をのみながら、目を細めて語っていた。私にはそんな恩師が存在しないので、とても羨ましいと思ったのを覚えている。

              【遠い日の思い出】

7/17/2024, 12:16:54 PM

色々な人の愚痴を喉に酒を流し込みながら吐き捨てたり、
一緒に、夕闇染まる街の中で明日の予定を立てながら
手を取り合い、歩いたことも、
すべて思い出す。
でも遠い日の思い出になりつつあるのが、僕の嫌な考えであり、真実でもある。
2日会ってなかっただけで、彼女は涙を流してくれた。
だけど今は2日どころか、既に1年は経っている。
彼女はLINEの既読をつけたまま、なんの返信も返してくれない。

嫌ながらも俺は、だんだんと感じていた。
彼女が日々を重ねる事に笑顔から本当の笑顔が消えかけていたことが。
無理して笑っている。

病死だ。
俺はその事実を受けいれてもなお、LINEの返信が来てないか、毎日習慣化するくらい確認している。

段々とあの思い出が遠くなっていくのが嫌だ。
何ならすべて忘れ去りたい。
遠い日の思い出になんて、なってほしくないよ……

7/17/2024, 12:13:53 PM

「遠い日の記憶」

今日、同僚と若かりし頃観てたドラマの話をした。
きっかけはそのドラマに出演してた女優さんの訃報。
同僚とドラマと女優さんの話をしてたら、
遠い日の記憶が蘇ってきた。
私は本当にドラマが好きで
毎週楽しみでしょうがなかったこと、
亡くなった女優さんより
準主役の女優さんが好きで憧れてて、 
どうやったらその女優さんの髪型になるかな?
なんて考えたり、あとはドラマのダメだし。
主役2人がいなくなってもドラマは続いてた、とか。
本当に好きだったな、面白かった。

7/17/2024, 12:13:22 PM

遠い日の記憶

小学6年生のときに同級生と先生で
タイムカプセルを埋めた
そして20歳の成人を迎えた同窓会では
あの時埋めたタイムカプセルを掘り出した
自分が中に入れたものはうっすら記憶には
あったが改めて実物をみた瞬間、微笑ましく
て懐かしさでいっぱいになった
あの20歳の頃に感じた懐かしい思いは
今でも遠い日の記憶として心に残っている

7/17/2024, 12:13:14 PM

・遠い日の記憶

私は神社に住んでる神の狐だ
少し昔の話をしよう
少しと言っても100年ほど前の話である
その頃は皆、平和な暮らしをしていた
街は笑顔で溢れていたんだ

私は当時、皆の前に姿を現し、
願いを叶えてあげていたんだ

ある日のこと、1人の幼い少女が私の前に現れた
その子は私に一緒に遊んで欲しいと願ったんだ
話を聞けばその子はいつも1人でいるらしく
どうやら仲間に入れてくれないみたいだった
私はその子にこう言った、
「それは、そなたが気になっている子に話すべきだ。いるのであろう?仲良くなりたい子が」

その子は私の言うとおりしたらしい、
再び私の前に姿を現したその子の隣に
別の少女がいたのだから
2人とも満面の笑みを浮かべていた、幸せそうに


今の世の中はネットで世界中の人達と繋がれる
その裏では知らない人からの
暴言や差別などが飛び交っている

あの頃のようにまた、平和な世界が訪れるのだろうか

7/17/2024, 12:13:03 PM

アサヒビールの社宅に住んでいた0歳から5歳の記憶

1LDKの部屋に家族5で住んでいた。
Livingはフローリングで、寝室は畳。
押し入れから出した布団を敷いて寝ていた。
スカスカになった押し入れに入れを使い、かくれんぼをした。
布団をぐちゃぐちゃにしながら、戦いごっこをした。
妹が生まれ、おばあちゃんの車で病院に向かった。
引っ込み思案で、周囲の人や家族に遠慮をしている補助輪を付け練習をした。
社宅の砂場で遊んでいた、おぼろげな記憶
ポケモンパンのシール開封が楽しかった。
黄色のロディちゃんを持っていた。

保育園が斜面に土台を立てて作られてて、保育園の下に続く道があった。その道はU字で、斜面を緩やかに下ることができた。そん中、暇を持て余した私はソリを手に取り斜面に向かっていった。
ソリにおしりを乗せ、急な斜面を直角に降りた。
斜面の先には1mほどの落差があったので、ソリの勢いを殺そうと思った。しかしときすでに遅く、ソリは空中に投げ出され、木に衝突して地面に尻から落ちた。その時、尻に受けた衝撃を今でも忘れない。

7/17/2024, 12:11:57 PM

小さい時、人は死んでしまったらお星さまになる。
という話をよくお母さんからされた。星は輝いている。キラキラと、私の人生とは程遠いくらいに輝いている。
だから私は星が好き。私は星になりたい。
でも人は死んでも星にはなれない。
どうやったら人は星になれるんだろう。
どうしたら私は輝けるのかな。

7/17/2024, 12:11:48 PM

遠い日の思い出

あれは何だったんだろうか

小さいときに見たあれは。流れ星。はたまた地球外生命体が地球にきていたのだろうか。

今になっても謎のままだ。

7/17/2024, 12:11:07 PM

「遠い日の記憶」

いつもは履かない
黄色い長靴で家出をした

とぼとぼ歩いて
辿り着いた広い砂浜

山を作ったり…
穴を掘ったり…
お絵描きしたり…


ひとり遊びも飽きた頃


曇り空の下
黒い大きな海を見ていたら
何だか急に怖くなってきた…

″お腹すいた。もう帰ろっ″


帰りはちょっと早歩き
長靴の中に入った砂に苦戦しながら…

7/17/2024, 12:10:20 PM

遠い昔の記憶。

ぼんやりとしていて思い出そうにも思い出せそうで思い出せない。

まるで輪郭がはっきりとしないピントの合わないぼやけた写真のようだ。

その古ぼけた写真のような記憶はふとした瞬間に思い出すこともある。

それが良かれ悪かれ過去の記憶ではあるもののはっきりとしたものではない。

鮮明に覚えているものはほんの僅かだけ。

小さい頃に親と一緒に遊園地に行った記憶。

浜辺で貝掘りへ行ってずぶ濡れになってしまった記憶。

初めて猫を飼い始めて撫でた時の記憶。

記憶は曖昧であっても思い出として処理されるゆえに少しずつ忘れていくのかもしれない。

セピアに彩られたその古ぼけた写真はいつか静かに消えさるのだろう。

「記憶という古ぼけた写真」

7/17/2024, 12:10:12 PM

『遠い日の記憶』
あの日を思い出したくない。

そう思うと、その記憶は頭から抜けだすとき
じわじわと染み込んでくる。

その記憶から逃げたいのに逃げられない。
ぽんっと抜けてくれればいいのに。

ただ、目を背けたいと思っていても
心のどこかでは、逃げちゃいけない、が、ある。

こんなジレンマを持った日々も、あったなぁ。

7/17/2024, 12:09:34 PM

小学生の頃かな、実家に、散歩に行くとついてくる猫がいて、田んぼのあぜ道を一緒に歩いてた。
そしたら、用水路のトンネルになっているところに入っていってしまって、そこから出てこない。
トンネルを覗き込むと、猫一匹がギリギリ通れるくらいの狭さで、中は真っ暗。
その暗闇の中から猫の鳴き声が聞こえるが、呼んでも出てこないし、穴の奥でモゾモゾと動く影が見えるばかり。
トンネルの反対側に回ってみると、しばらく使われていないせいか、泥と草木で塞がれていた。

日が暮れかけて、さすがに心配になり、一旦家に戻り、父親を連れて再び猫のもとへ。
父親が懐中電灯でトンネルの中を照らして、
「向こうが行き止まりなんで戻ってこようとして、体をひねったところで身動きが取れなくなったのかも」
と言う。
「これじゃどうしようもない。明日の朝にもう一度来よう」
後ろ髪引かれる思いで、救出を諦めて家に帰る。
街灯もない薄闇の中、時折聞こえる猫の声。

夜、今もあいつはあの暗がりに閉じ込められて鳴いているのかと思うと、居ても立っても居られなくなったが、大人が諦めるような状況を自分がどうにか出来る訳もない。
あいつ、死んじゃうんじゃないだろうか。
あのまま、あの暗がりで。
心が苦しくて眠れなかった。

…と思いきや、いつの間にかしっかりと眠りに落ちた。

次の日の朝、台所で何食わぬ顔でご飯を食べているあの猫の姿が。
拍子抜けだった。自力で脱出できるんかい!って感じ。
猫なんてこんなもんだよ、と母が言っていたが、その猫の姿は泥にまみれていて、散々もがいた跡が見て取れた。
お前も必死だったんだろうな。
見捨てられたと思ったんじゃないかな。
腹いっぱい食って、ゆっくり休め。
いや、その前に、体を洗わせろ。

そんな、遠い日の記憶。
あいつはもういないが、私の心の中にはずっといる。

Next