『距離』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「距離」
思いつかなかったので休みます。
↓一言
かけまわる点Pしか思いつかなかった誰か助けて
[距離]#04
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いつも頭の上にある雲
すごく"距離"があるように感じるけれど
あんなにお山と近いから
きっとすぐ掴めちゃうよね
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(祖母と手を繋いで歩いていた時の私より)
「見つけた」
突然目の前に現れた薄花桜の髪。鼻にかかったような古いレコードのような声があたしを捉える。数百年もの間聞いていなかった他人の声。突然の客人に驚き目を見開いて硬直していると、再び言葉を連ねた。
「ああ、もしかして驚いてる?自分の家に突然見知らぬ存在が現れたから。……改めてごきげんよう、“最北端の魔女”」
「は……」
やっとの思いで開いた口から出た声は本当に間抜けだっただろう。とにかく頭が回らない。誰とも関わりたくなくて、自分の家を守るために結界も張っていたと言うのに。目の前の存在は易々とあたしのテリトリーに入ってきた。距離感とプライバシーを守るべきだ。
「面白いことを考えるね。僕たち魔法使いにプライバシーなんてあってないようなものでしょう?」
考えてることまで見透かされているのか、と考えているとどうやら単純に声に出ていたようだ。他人と関わるだけでここまで自分がポンコツになることに甚だ呆れてしまった。いやそれより何よりも気になることが多すぎる。
僕“たち”と言っていたこと、ビリビリと伝わる魔力から相手は魔法使いだと分かる。それも自分よりも強い魔法使い……例えるなら生きている次元が違うとでも言うような。それにしてもこいつ、距離感が近すぎる。こわい。
「挨拶もなしに突然人の前に現れるとは随分なご身分なようね。結界を壊してまであたしの元に来るなんて相当な情熱家なのね。」
できうる限り冷静に、且つ矜恃をもって接する。正直自分の結界を壊された時点でだいぶプライドは折られていると思うが……。
「まさか廃村ごと結界を張っているとは予想していなくてね。正確な距離が掴めなくて君の目の前に出るしかなかったんだ。」
──これが悪魔のような魔法使いとの出会い。
▶31.「距離」
30.「泣かないで」人形の瞳
:
1.「永遠に」近い時を生きる人形✕✕✕
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この国が高度な文明で栄えていた頃、街道整備にも力を入れていた。
空から見下ろす術があれば、首都から伸びる街道によって国全体がカッティングされた宝石のように見えたことだろう。
✕✕✕は、東の辺境の地に向かって、やや北寄りに進路をとって歩いている。
その目的は人間への偽装が難しい冬の間、人と会わないようにするためである。距離の割には小さい目的であるが、寒さが厳しくなるには時間的に余裕があるし、冬山に入るのを見咎められるこ可能性を思えば人の少ない地域に行くほうがいい。
この国においては隣合う二つの町の間はおおよそ一宿二野宿。町をつなぐ道の途中に村が一つか二つあり、そこに加えて二回ほど野宿しながら歩けば次の町に着く。
人やモノが都市に集約されていた弊害だが技術を失い道も廃れて久しい。この国の人間は「そういうもの」として受け入れ、かろうじて残った轍を辿り明日へと繋いでいた。
人形も今夜は宿のある村まではたどり着けないため野宿だ。
しかしまだ日が傾くまでは時間がある。
今は人間と同じように先人たちの歩いた道を行くばかりである。
手を伸ばせば届くと思っていた
「でも伸ばさなかったくせに」
記憶の中のあなたはそう言って、
今日も笑っている
“距離”
私、嫌いなのかな?
夫の周り全員。
ため息。
私の選択肢はなぜ嫌なことを引き受ける。になるんだろ。
嫌なことに関与するか、全く関わらないか。
どちらかしかないから憂鬱なんだ。
その中間の可能性を探ればいいんだ。
残念だけど、夫は信頼できなくなってしまった。
これは予定外の結末。
自分を裏切らないいい人と思いながら、生涯添い遂げたかった。
嫌いといってしまっては、それも極端。
苦手。という表現ならどうだろうか。
言葉を選ばずに言いたいこと、全部ぶつけたら、残るのはただの駄々をこねてる子どもみたいだ。
毎回そうだ。
なんでこんなに子どもが腹を立てるみたいな表現しかできないんだ。
なんでこんなに苦しいんだ。
距離
電車に乗って、窓を見つめる。
在来線といっても、北海道は都市と都市の距離が大きすぎて内地とはイメージが異なるように思う。
札幌から乗車した特急の車窓には映るのは、真っ暗な闇。きっと外には冬の森が映っているのだろうが、暗くて何も見えない。
見えているのは、わたし。
コロナももう世の中は終わったというのに、私はいつもマスクをつけている。シースルーの前髪は、美容師との意思疎通が叶わず、極限まで減らされていた。マスクと前髪の間に見える目を私はじっと見つめる。
二重整形をした。
15万円ほど払って、イケメンの医者に二重を作ってもらった。大学4年生の時だった。
当時は、なんとも思わなかった。忌々しい厚ぼったい一重が私の元から消えて無くなることが嬉しくて仕方なかった。
何にも気にならなかったはずなのに、最近、このくだらない一本線を見るととてつもない胸の苦しさが込み上げる。
私が私であることを認識するたびに、また、私が私の顔をこんなもので良いと思う時間があるたびに、私はなんだか泣きたくなる。
誰にも咎められずはずのないひとりの人生であるはずなのに。
暗闇に映る女は、どんどん霞んで見えなくなる。
人生で一つ、不安や迷いが起こるたびにあれほどまでに大威張りで生きてきた頃を羨ましく思うのだ。
地元の駅に着いた時、私から遠のく私の存在から逃げるように改札を抜けた。
パーソナルスペースは広め?
座るときは端っこが好き
子供が肩に顔を乗せてくる
鼻息をブーブーかけてくる
子供はパーソナルスペースが狭い
離れていくと
寂しいんだろうな…
✴️228✴️距離
一人暮らしでまさかの病気。
自分以外だれも居ない部屋で響くスマホの音。
「大丈夫!?病院行ったの?」
「欲しいもの無い?送るから言ってね。」
「今の体調はどう??」
何度も送られてくるメッセージ。
喋るのも返信するのもしんどく、正直に言うと面倒くさいという感情がふつふつと湧き上がってくるが、それでも心配そうな母の顔も容易に浮かぶ。
何とかスマホに手を伸ばし、今は「大丈夫」だと返信をする。
前まで看病してくれた人と、こんなにも物理的な距離が空くと寂しいものなのか。なんて問い掛けながら、息苦しい中でひとり、眠りにおちる。
距離
この距離感は一体何?
どうしてあの日のように
お互いくっつくことができなくなったの?
あの頃は毎日くっついて
映画を見たり
本を読んだり
お話ししたり
手を繋いだり
笑い合ったり
お出かけした
ねぇ
もうあの頃には戻れない?
答えてよ
このたったの
30cm
私には
とっても遠くに
あなたが見える
距離
君はずっと、俺の傍にいた。
親友で、ライバルで、
…そして、憧れの人。
あの日、初めて、
君と出会ったあの日から、
君はいつも俺の傍にいた。
それなのに、俺は。
君に手を伸ばすことが、
出来ずにいたんだ。
時を重ね、君との距離は、
確かに縮まった筈なのに、
どうしても、埋められない距離が、
俺と君との間に、存在しているんだ。
君は、きっと気付いていない。
俺の、この胸の痛みに。
君が俺の近くで微笑む度に、
俺の心に刺さる、見えない棘に。
本当は、君の隣に立ちたい。
君の目に、俺の存在を映して欲しい。
だけど、俺は。
君に相応しい人間じゃないから。
だから、俺には。
この距離を縮める勇気もなく、
君を見詰めるだけで、
精一杯なんだ。
お題『距離』
夏季補習は午前中で終わる。教科時間にして3時限程度だ。一人の教師が一つの教室を監視する。
補習の課題は赤点(40点以下)を取った教科よって違う為個別で配られる。余談だが、萌香達がいる空き教室の振り分けは総合計点数で決まれられた順位である。
萌香達がいる補習A組は大神と樺本(かばもと)との会話、それに伴って急遽教師の変更により他の補習組と比べて大幅に時間が削られた。
萌香は代わりの教師より本日分の補習用紙を受け取る。
萌香「多い……これ今日中ですか?」
代わりの教師「そうだ。終わるまで帰れんぞ」
萌香「そう、ですか」
萌香の隣から声が聞こえる。どうやら萌香を呼んでいるらしい。
大神「なぁ、なぁ。子猫ちゃん」
萌香「あ、あたし?」
大神「そうや。自分や、あのさ日本史の教科書持ってへん?」
萌香は驚いて思わず大声を出しかけたが、すぐに自分の口を塞いだ。まさか隣の席に運命の人がいるなんて、思わなかった。あまりにも近い距離だったから気づかなかったのだ。萌香は鞄の中を探してみた。すると日本史の教科書が入っていた。しかし萌香は日本史は赤点を取っていないのだ、どうやら別の教科書と間違えて持って来てしまった。
萌香「はい。どうぞ」
萌香は大神に日本史の教科書を貸した。
大神「ありがとう。助かったわ。子猫ちゃんは俺に教科書かして大丈夫なん?」
萌香「に、日本史は大丈夫。あたし別の教科と間違っって持ってきたみたいだから」
大神「そうなんや。もし課題の中に忘れた教科書あったら言うてな、休み時間に取りに行くから」
萌香「ありがとう。その時はよろしくね」
大神「おぅ。任しとき〜」
萌香は心の中で––––。
『今、運命の人と会話して少しだけ心の距離が近づいた気がする』
と思うのだった。
End
No.191『距離』
私の姿があなたに見えなくても私はずっとそばにいる。
ねえ、だから笑って?
届きそうで絶対に届かないこの距離が虚しくて、どうにかして伸ばしてみても、また離れるだけで。
いっその事離れてしまえば楽になれるのだろうか?
心ではそう思うけど、離れる事なんてできなくて、
ずっと追いかけるだけ。
「幼馴染のあいつ」
「付き合ってないなんて、絶対嘘だろ……」
本当のことだ。
俺とあいつは彼氏彼女の関係ではない。
「お前ら距離感おかしい!」
どのへんがおかしいんだ?
なんだよ、その呆れたような顔は。
「この年で異性の幼馴染とそんな仲良いとか、絶対認めない!」
いや、認めないって何だよ。
もしかして、お前あいつのこと……
なんだよ、そんなに否定することないだろ。馬に蹴られたくない?
いやいや、だーかーらー!
俺とあいつはそういうんじゃねぇって。
「じゃあさ、例えば他の男……そうだな、女子たちが騒いでるサッカー部のエースのイケメンいるだろ。そいつがあの子に告ってたらどう思う?」
どうって……
そんなの、あいつが決めることだし……
「例えば、の話だって!」
「お前、今自分がどんな顔してるか教えてやろうか。親の仇見るような目ぇしてるぞ」
そんなの、鏡がないからわかるわけないだろ。
────距離
《距離》
私とあなたの距離は遠くて、寂しくても会えない…、
距離
あなたは距離を置きすぎてない?
なんてね、笑
人生逃げ出しても、距離は縮めれば追いつける
→短編・杞憂
60歳を超え、健康のためにジョギングを1年ほど続けている。走るのは夕方の1時間程だ。コースは、近所の公園内のジョギングコースから始めて、その日の気分でコース周回か、町中を走るかを決めている。
今日は公園1周の後、近くの線路脇の道路を走るつもりだ。
私と同じようなランナーとすれ違い、公園を通り道にする人々を追い抜く私の視界の端に、1つのベンチが過ぎった。
脳裏にそこに座っていた一組の年若い男女の姿が浮かび上がる。
彼らを見たのは1ヶ月ほど前のことだ。2人はベンチに距離を少し開けて腰掛けていた。ケンカしたカップルだろうと私は見立てた。私が公園を3周するあいだ、彼らは話すことなく俯いていて、3周目には姿を消していた。仲直りできたかな、と私はベンチ前を通るたびに彼らを思い出すようになっていた。年寄りの無責任な願望たが、若い人には幸せであってほしい。
そんなことを考えているうちに、私は公園から線路脇の道路にやってきた。行き交う人の顔も見えない暗い道だが車の往来がなく走りやすいのだ。
前からの人影に気がついた私は道を譲った。何事もなかったかのように行き交う。
ちょうどその時、電車が通り過ぎた。車内の明かりが道路を照らす。
人影が見覚えのある顔を持ったように感じ、ふと私は足を止め振り返った。
そこには隙間がないほど肩を寄せ合って歩く一組男女の背中があった。
一瞬ではっきりしなかったが、たぶんあのベンチの2人だ。
そうか、良かった。仲直りしたんだな。
私は再び走り出した。もうベンチを通りかかっても気がかりを覚えることはないだろう。
テーマ; 距離
今、あなたが読んでいるこの文章。
私はこの文章をスマートフォンで打ち込んでいる。
あなたもきっと、スマートフォンで読んでいる。
同じような体勢で、同じような操作をして、同じような不思議な気持ちを感じながら。
時間も、場所も、性別も、見た目も、何もかもが違って他人の私たちの心の距離は果てしなく遠い。
それでもおなじ空間にいられるような感覚。
不思議な距離。
私のクラスにはアンナという少女がいた。可愛らしい子だった。遠くから眺めているだけで満足できるその浮世離れした美貌の理由、それはロシア人の祖父から受け継いだ血にあるようだ。
異国の血が混ざっている、それだけで幼かった私たちの興味はそそられた。みんながアンナに話しかけた。みんながアンナにお菓子をあげた。みんな、アンナに気に入られたかった。いつのまにかアンナはクラスの女王だった。
途中からそんなアンナが気に入らない女子グループもできた。だが、アンナはそれを許さなかった。アンナはそのグループに入り込んで女子達の好感度を上げた。結局一人になったリーダー格の女子はクラスの白い目に耐えられず完全に解体されてしまった。
アンナは陰気臭いからとクラスから省かれていた私を救い出してくれた。私と仲良くして、一緒に写真を撮った。私に一番近い存在になった。
私はもうアンナと一心同体なのだ!私は人生で一番輝きを放っていた!もう怖いものなんてない!
アンナが裏切った。アンナは両親が死んだからロシアに帰ると言った。酷い!アンナは何も分かってない!アンナと完璧な一体になるために頑張ったのに!アンナのために邪魔な奴らを埋めてあげたのに!
仕方がなかったんです。本来一つになるべきだったんですから。海を越えたどこかへ行くなんて、これ以上距離が開くなんて、だってあり得ないじゃないですか。だから頂きます、したんです。おいしくはなかったです。でももうこれ以上離れなくていいんです。うれしい
距離
(副題:逃げないよね!アンナ)