『誰よりも』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
誰よりも貴方の事を思ってる自信があるの
誰よりも貴方の事を考えてる自信があるの
誰よりも貴方の事を涙してる自信があるの
誰よりも貴方の事を知らない気がしてるの
「私は貴方に囚われているのかも」
お題『誰よりも』
誰よりも
それは絶対ではない
他人の真実なんてわかりようがない。
でもそのくらい伝えたい!負けない!って気持ちで
好きって言われてみたいや。
二人はきっと、末永く幸せに暮らしました( テーマ 誰よりも)
*
幼い頃、その少女はお姫様と王子様の物語が好きだった。
お姫様は辛い目に遭うが、最後には王子様が助けてくれるのだ。
そして、「二人は末永く幸せに暮らしました」で、話は終わる。
少女は成長するにつれ、自分はお姫様ではなく、王子様も現実にはいないとわかってきていたが、同時に漫画などで、『 私にとっての王子様』がいるのではないかと、現実に近い形に夢は変化した。
そして、それは半分だけ実現する。
すなわち、だれかに恋をするのである。
*
特にきっかけはなかった。
それどころか、ろくにどういう人が知りもしない。
クラスで一緒になった男子に一目惚れ。
初めての心の変調に戸惑いつつも、彼女は、そうか、これが恋なのだ、王子様とお姫様のあれなのだ、と思った。
寝ても覚めてもその男子のことが頭を離れず、少女は悩むようになった。
*
仲の良い女子のグループがあれば、様々な話題に花が咲く。
美味しいスイーツの店、腕の良い美容院、どの先生が素敵か。
そして、王道は気になる人の有無である。
「 え!?好きな人できたの!?あんた前に初恋まだって言ってなかった?」
「 うそ、初恋!?」
本人としては、この心をどうしたら良いのか、相談のつもりで話をしたが、彼女らはどうやってその男子とくっつけるかという話に即座に移行してしまった。
その男子が、グループの誰の好きな人とも被っていなかったことも、重要な点であったろう。
共通の友達を幾人か介して、皆で映画に行こうということになった。
少女は、小遣い制の厳しい財布事情の中、映画と、その後のスイーツ店までのお金をやりくりした。
*
映画は面白かった。
むしろ面白すぎたことが問題だったのかもしれない。
仲良しグループから縁をたどる過程で10人まで膨れ上がった映画ツアー隊は、そのままスイーツ店での大映画感想会となってしまった。
意中の男子は、一緒に来た別の男子と感想を熱く語っていたが、少女とはそもそも近くの席にもならなかった。
その後も少女と意中の男子は特に話すことなく、会は終わってしまった。
仲良しグループは、最初、少女の消極的な態度を責めたが、結局は映画が面白すぎたからだと言い始め、結局、次は頑張ろう、ということになった。
少女は、気になった男子がどういう人か知ることができたので、少し満足だった。
胸の高鳴りも、少しだけ水位が低くなった気もした。
*
次はカラオケに行った。
前回の轍を踏まないように、人数を抑えた6人。
仲良しグループと男子グループだけの会だ。
仲良しグループは、奥手の少女がカラオケで歌えるかも確認する慎重ぶりを見せた。
男子と少女は隣の席になり、順番に歌うというカラオケの性質上、空気に乗ってお互いに配慮を見せた。
自然と話もする。
少女はまた少し、その男子のことを知った。
また少し、心の水位は下がり、少女は落ち着いてきた。
*
仲良しグループはダメ押しで今度は一緒に花火大会に行き、そこで少女は思い切って伝えてみた。
「一目惚れです。付き合ってくれませんか。」
付き合うことになった。
付き合ってみて、遊びに行ったり学校でお昼を一緒に食べたりする中で、少女の心は一方で満足し、一方で少女の心の中にある「何か」の水位は下がっていった。
恋人となった男子は、普通の男子であり、この歳の少年としては気遣って少女と接してくれたが、その度に、少女から見て「特別ななにか」を感じる機会は減っていった。
少女は恋人を知るたび、恋人にときめきを感じなくなっていった。
そして、ある時、「誰よりも」特別であった恋人が、自分にとって特別でなくなってしまったと感じた。
*
しばらく付き合いは続いていたが、恋人が少女にもっと深い関係を望むようになってきたと感じ、少女は泣きながら恋人に別れを告げた。
恋人だった男子は、少女のことを理解できなかった。
『勝手に好きになって、勝手に冷めたのかな。』
後に、落ち着いてから、彼は友人にそう言っていた。
*
「心って何なんだろう」
少女は、かつての仲良しグループからも少し疎遠になった。付き合うためにグループとして動いて、男子のグループとも交流があったため、男子を振った情報が男子側から入り、気まずくなったのである。
グループの仲間は気遣ってくれたが、自分でも自分がよくわからなかった。
(これじゃ、恋なんてただの病気じゃない。心が痛くなったから付き合って、痛くなくなったら仲良くしようとも思わなくなったから別れる。)
少女は、かつて誰よりも好きだった男子を見ても、もうほとんど心は動かなかった。
彼は、少女の中で、もう『誰よりも』ではなかった。
そう思う自分に、少し腹がたった。
(お話の中のお姫様と王子様は、末永く幸せに暮らしたと思っていたのに……。)
それとも、自分の心が普通と違って、ものすごくロクデナシなのではないか。
少女が次の恋をしたときに一体どうするのか、少女自身にも、まだ分からない。
「誰よりも」
僕は嫉妬深い。
仕事中は仕方ない。
が、問題はこういう飲みの席だ。
斜め前に座るあの人が他の人と話してるだけでも、イラつく。
隣りのヤツ、何軽々しく、あの人の肩に手回してんだよ。
あの人、アルコール弱いのに。
ビール2杯目。
ネクタイゆるめた首まで赤くなってんじゃん。
「何見てんの?
そんなにアイツが気になる?」
僕の隣りに座るあの人の同期の人に声をかけられる。
「別にそんなんじゃ、、、」
「隠さなくてもイイって。アイツ、人たらしだもんナー。心配になるよなぁ?」
そう言ってビールを煽る横顔を睨む。
「まぁ、でも、心配いらないんじゃねーの?」
「どういうコトですか、、、?」
同期の人はそれには答えず、視線だけを向こうにやる。
その視線を追うと、あの人がいつの間にかコッチを見ていた。
「何こそこそ話してんの?」
同期の人は、「な?」という顔をして、またビールを煽る。
あの人がコッチを気にしてた?
かわいすぎじゃん、、、
もう、好きすぎる、、、
誰よりも
この気持ちは誰にも止められない
そう思うようになったのは
あなたに恋をしたから
あなたはこの気持ちにさせた
心を鷲掴みにした
秘密にして鍵をしておきたい
この気持ち
第二十話 その妃、重なる
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
茫然と庭に佇んでいると、何故か不意に思い出す。
“いつまで泣いてるの? 泣き虫さんね”
落ちた視線の先に広がる白い絨毯。
そこは、褒美として貰ってすぐ、自棄になって植えた場所だった。
『こんな植え方、庭師が見たら泣くわよ』
廃れた離宮に、明確な庭というものはない。強いて言うならば、敷地内で剥き出しになっている地面全てが、庭と呼べるだろうか。
その、すでに生えている草木を除いた地面を、着実に白へと変えていく。それ以外など、思い浮かびもしなかった。
『もう僕の庭なんですから、僕の勝手でしょう』
『それはそうだけど……あんた、どれだけこの花が好きなのよ』
『思う存分植えてみましょうか』
『足の踏み場が無くなりそうね。でも……』
主人はそっと手を伸ばす。そして、間抜けな男の頬に付いた土を拭いながら、やさしく微笑んだ。
『そうなったら、きっと凄く素敵だと思うわ』
絶望を味わうのは、これで何度目だろう――。
「……あのさー、いつまでそうしてるつもり?」
半ば、意地になっているのかもしれない。
しかしそうでもしなければ、今にも胸が張り裂けそうになる。
「ジメジメジメジメしてさ〜? せっかく綺麗に咲いた花が、茸になったらどーすんのさ」
「焼いて食べるもん」
「まず生やさないようにするべきでしょ」
呆れた様子で頭をボリボリとかく友人も、彼女が何処へ行ってしまったのかは知らないらしい。
……彼女に、一体何があったのだろう。
他に知っていそうな人と言えば、瑠璃宮の妃しか思い当たらない。しかし、内密な話をわざわざ彼女にだけする必要があるだろうか。
そもそも、それだけの話ができるだけの信頼関係を、いつの間に築いていたのか。
「気になるなら行けばいいじゃん。行こうと思えば行けるでしょ?」
「……それは……」
瑠璃の妃との関係を、気まずいとは思っていない。友人も、勿論それは理解している。
だから今のは、そのこととは一切関係ない発言だ。
「できないのと、やらないのは違うよ」
友人に得意なことがあるように、誰にでも得意なことがある。
ただ、それだけを伝えてくれただけ。思い出させてくれただけ。
「ずっと土いじりしながら待つのもいいけど、茸になるのはそれからでも遅くないんじゃない?」
「……ありがとう。流石は、心の友」
「それさ、言ってて恥ずかしくないわけ?」
「僕はしっくり来るけど?」
「ハイハイ。わかったから、さっさと行って回収してきなよ」
一刻くらいなら、茸が生えないように見といてあげるからさ。
素直じゃない心友に今一度感謝を伝え、小さく呪文をとなえた。
「ジュファに思い知らせるといいよ。ただ待つ子だけが、良い子とは限らないってさ」
「それはいいけど、まだ呼び捨ては許してないよ」
「いや、なんでお前の許可が。……いつならいいわけ?」
「僕が呼んだら」
「一生無理そうだから却下」
誰よりも大切な貴女が、どうか無事でありますように――……と。
#誰よりも/和風ファンタジー/気まぐれ更新
誰よりも
誰よりも、なんてカンタンに言わないで。
ずっと憧れていた言葉のはずなのに、
今はこんなに胸が痛い。
#174
誰よりも寂しがりで
誰よりもめんどくさくて
誰よりもひとりが嫌やで
甘えん坊で
愛情深いくせに
素直じゃないうえ不器用
沢山の欠点を抱えてる
その欠点に足をかけられ
自分を見失う
【誰よりも】
✂ーーー⚠ーーー✂
さみしいときは
甘えたいし
一緒にいたい
デートもしたいよ、
沢山愛しあいたい
でも、セ⚫ク⚫は
したくない。
【自己中】
貴方は誰よりも高潔だった
私はその背に焦がれたのだ
だからアレは貴方ではない
あんなみすぼらしい姿は貴方ではない
2024 2/17(土) 『誰よりも』
誰よりも
まずなんだ。「誰よりも」だけでは何についてかがぼんやりしている。誰よりも誇れるものだろうか?しかしそういったものはないと否定したいがために今ここで誇れるものという言葉を選んでいる気がする。さて。誇れたものはある。そして私はそれを取り戻したい。無知だからこそ貫けた強さだろうと思いはするが、昔の私になりたいと強めに願っている。己を貫いていたと美化しているから昔の自分に憧れるのかもしれない。それでも私は自分は幸せだと思っていたし自分が好きじゃないとは言っても自分で自分を傷付ける程ではなかったあの頃の私に…。
書いて、消して、少し考えて、思いついた。
誰よりも私が私を傷付けている。
誰よりも。
『誰よりも』
お母さんよりもお父さんよりも、姉ちゃんよりも弟よりも、おじいちゃんよりおばあちゃんよりも、親友よりもチームメイトよりも。誰よりもあの人が好き。大袈裟かもしれないけれど、それぐらい好きになった人がいる。
人生まだ14年目の中学生がそんなことを考えながら先輩のインスタにある笑顔で写る写真を眺めている。
______やまとゆう
誰よりも
『才能と努力』
どん!どん!どん!どん!
優斗「1999!2000!」
俺の名前は轟優斗(とどろきゆうと)、ヒーローだ。
俺は今日も仕事の合間に大きい丸太に拳をぶつけている。
この世界は単純にできている。
悪魔と契約して魔術を悪用する魔人、ヴィラン。
世界総人口の4割だけが使える魔術を扱って人々を救う魔術師、ヒーロー。
そんなヴィランとヒーローが戦う、ただそれだけだ。
俺は魔術師なのに魔術が使えない、拳に魔力を込めてそれを直接ぶつけることでしか戦うことができない。
才能を持って生まれてこなかったのだ。
だから毎日努力を怠らない、怠ってはいけないのだ。
ブーブーブーブー
スマホが鳴っている、電話だ。
優斗「もしもし、どうかしましたか?」
先輩「今通報があった、4丁目の角の公園にヴィランだ」
基本的に全国各所にある支部それぞれにヒーローがいて、それぞれ各所の地域をパトロールしたりする。
警察と似たような感じだ。
そして通報があればそこへすぐに向かい人々を救いヴィランを捕える。
優斗「はい!すぐ向かいます!」
電話を切ろうとしたとき
先輩「通報によると、ヴィランは炎に包まれた男らしい」
優斗「すぐ向かいます!」
先程より強く言って電話を切った。
俺は走って現場へ向かった。
才能もないのに俺がヒーローをやっている理由は兄の轟赤露(とどろきせきろ)がなし得なかったことをするためだ。
俺の兄もヒーローだった。
しかも才能を持ったヒーローだ。
炎の魔術を扱うヒーローで沢山のヴィランをその炎で捕まえた。
だがしかしとあるヴィランと出会ってしまったのが運の尽き、兄はヴィランに敗北し亡くなった。
その死に際、兄は最後の足掻きでヴィランに永遠に燃え続ける炎を浴びせた。
そのおかげでその場にいた人々の命は助かった。
ヒーローとしてはカッコいい死に様、美談だ。
しかしそのヴィランはまだ生きている。
だから俺はそのヴィランを捕えるためにヒーローをやっている。
そのヴィランの特徴は兄の炎で包まれた体だ。
炎の男「やっと来たかヒーロー!殺してやる!」
現場に着いたら炎に包まれた男がいた、そいつは確かに兄が捕まえそこねたヴィランだ。
優斗「やっと見つけた、お前だな俺の兄を、轟赤露を殺したのは!」
炎の男「あぁそうだ、あの野郎のせいで毎日毎日俺の左側が痛いんだよ!!復讐してやる、お前も殺してやる!」
ヴィランはこちらに向かって走り出した。
俺は集中した、身体の全ての魔力を拳に集中させる。
拳に極限まで魔力を込める。
優斗「もっと、もっと、もっとだ!」
さらに拳に魔力を込める、魔力の密度をどんどん高めていく。
極限まで魔力の密度を高めた拳はまるで燃え盛る炎のようになった。
その拳をヴィランに向ける。
この極限まで魔力の密度を高める技は才能のない俺が誰よりも努力をしたことで手に入れた技、その技の名前は
優斗「赤露!!」
「誰よりも…でありたい」
モチベーションとしていいかもしれないが、それに囚われて壊れる必要はない
【誰よりも】
「またテスト100点じゃん!」
先程の授業で返された用紙を見て友達が目を輝かせて話しかけてくる。
僕は恥ずかしくなり、少し目を逸らして笑った。
「いつも満点だよね。いっぱい頑張ってるんだね。ボクも頑張らないとなぁ」
「いつもじゃないよ。この前は間違えたとこあるし」
僕がそう返すと、友達はそれでも十分すごいと語気強めに言った。
「君のお母さんたちも喜ぶんじゃない?」
その言葉に僕は少し戸惑う。というのも、僕の両親は完璧主義なところがある。
僕が前回の答案用紙を持って帰った時に少し不機嫌になったのだ。今回の点数をみれば確かに褒めてくれるかもしれない。
だけど次の一言には決まって、
「次も100点取れるよね」
と言うに違いない。
僕は友達を見る。彼は曇りのない瞳で僕を見ていた。
僕は誰よりも努力して満点を取る。彼は誰よりも純粋に他人を応援して寄り添ってくれる。
そんな彼を見てると、僕は少しだけ劣等感が募り羨ましく思うのだ。
「誰よりも」
誰よりも君を愛していたのに、
どうして君は、僕を気に入ってくれないんだ
僕は君をいつも支えているじゃないか。
それなのに……
何であいつを気に入るんだ!
君は、僕だけでも綺麗になれるじゃないか!
何を言うんだ!彼女は私がいなければ、
綺麗にはなれん!
あーあ今回の作品もくだらない
コレは、お花ちゃんを奪い合う
お水君と肥料君のお話ですね。
誰よりも
私は誰よりもあの人を知っている自信がある。
嘘をついた時にする仕草も、好きな食べ物も、なにもかも。
なんせあの人が生まれた時から仕えているのだから
これが一生の中で1番の自慢だ。
誰よりも
高く遠く先へ行けるように頑張ればみんなに追いつける未来を駆け抜けろ
ただそれだけでいい今の時間が大事だから今頑張らないとダメなんだ
今動け!!
一番になりたかった。
二番ではなく、勿論最下位でもなく、
完全無欠の一番になりたかった。
勉強も運動も、得意なことはなかった。
外見も、精々中の下程度では話にならなかった。
コミュ力もなければ、家やネット上なら強いということもなく。
霊感とか、そういった特異な事もなかった。
一番になりたかった。
自分以上に出来る者はないと、胸を張って言いたかった。
そうすれば、君の選択肢に入れると思った。
そうなれば、君の前で名前を言えると思った。
画面の向こうの君に、ちゃんと認知して貰えると、思ったのに。
<誰よりも>
思慕
「ねぇ、魔女様」
「何かしら?」
僕の呼びかけにくるりと振り返る愛しい魔女様。誰よりも美しくて、強くて、優しい心を持つ君。
深海の底で人魚たちの願いを叶えてくれる魔女様。僕はそんな彼女の従順な従属。今回は人間の王子に恋をした人魚姫の為に、人間になれる薬を作っているらしい。
お使いを終えた僕は手に入れた品を魔女様に手渡していた。
「いつもならこんな依頼引き受けないでしょ?どうして今回は引き受けたの?相手が姫君だから?」
「そんな単純な理由で私が依頼を受けると思ってるの?」
「まさか。君のことを誰よりも知っている君の従属である僕が信じられないから聞いているんだよ。ねぇ、どうして?」
僕の問いかけに魔女様は顎に手を添えて考えた。しばらくした後「そうね……」と呟いて、身体ごと僕の方へと振り返り、僕の頬へ指を滑らせる。
「誰かを想う気持ちに共感したからかも」
「へぇ、魔女様にとってそれは僕のこと?」
「さぁ?どうかしらね。でも、あなたのことは可愛くて強い私の従属だと思っているわ」
「何それ、答えになってないよね?」
「仕事の邪魔になるから、そこで大人しくしていなさい」
「………」
魔女様の返答に僕は渋々頷く。魔女様はにこりと笑って、踵を返し大釜の中をかき混ぜる。僕は近くにあった薬学書を手に取り、パラパラと頁をめくった。
「僕はこんなにも魔女様のことを大事に想っているのに……君は違うんだね」
拗ねたように僕がそう言うと魔女様は小さく息を吐いた。
「もし、あなたがここを立ち去ると言ったら、魔法で拘束して、私に従うように痛めつけてやるんだから。もう一度、魔女様、と呼ぶまで外に出すことも許してあげない」
「………」
ちらりと僕の方を振り返った魔女様の目は茶化すように笑っていた。
「人魚の姫君からはあるものを受け取るから引き受けたのよ」
「それって?」
「あなたが以前欲しがっていたでしょう?クジラを呼ぶ笛のことを。姫君がそれを持っていたから、依頼を受けることにしたのよ。あなたはいつも私の為に頑張ってくれているから、偶にはご褒美をあげなくてはね」
そう笑って魔女様は大釜へと視線を戻し、鼻歌を歌い始めた。僕はというと、魔女様の言葉にきゅぅぅと喉を鳴らしていた。
僕がこんなにもやきもきしている横で、魔女様は余裕綽々としている様子だった。
「ふふ。喉が鳴っているわよ?」
「……そんなことない」
「仕事が終わったら構ってあげるから、大人しくしていてね」
「僕のことからかってるよね!?」
「そんなことないわよ」
やっぱり僕の魔女様は狡い人だ!
誰よりも
優れた人になりたい。
そんなこと
思った日も
沢山あるけど、
目立つのは苦手。
いつだって
陰に隠れて
憧れだけ持っている。
大胆に
行動しなくちゃ
変わらないよね。