『誰よりも』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
僕の方が誰よりも君を愛している。
それは君もよく知っているでしょう。
君のために為すことならなんでもできる。
楽しんでいるのなら共に笑い、
悲しんでいるのなら君を慰め、
君の進む道の障害を取り除いてあげる。
君のために惜しむことなど何もなかった。
慣れない家事にも一生懸命で、
君が帰る家でひたすら待った。
そうして君を迎えるのが好きだったから。
開かない玄関。静かな居室。ただひとり。
僕は今でも君をここで待ち続けている。
君はもうここに帰ってこないと知りつつも、
いつか君が帰ってくることを夢見ながら…。
【誰よりも】
誰よりも自分第一主義であるといいけど
世間はそういうのには厳しい目を向けるのさ
社会秩序が保てない
生きていれば誰かを好きになる事を、何回か経験するだろう。
馬齢を重ねてもう60年近い中で、
淡いかすかな思い出や、何年かお付き合いさせていただいたものまであるが、
その中には、やっぱり一生に一度だけするような、燃えさかる炎のような恋もあったのである。
いや、私は女性を引き寄せるような魅力にはまったく乏しいタイプだし、一般男性の平均的な恋愛経験数なんて統計は見た事もないのだから、普通人はどのくらい恋をするのか知らないのだが、それにしても自分の経験が豊富だったとは思えない。
だけれども、
古今東西、数々の大恋愛があったとしても、それらに少しも引けを取らないくらいの経験が、
1度だけある。こんなのは、1度で十分なんだ、その後の私は燃えかすみたいなものなんだから。
でも、恋多き男とか女とか言われている人の行跡を追ってみても、相手をコロコロ変えているように見えて、
それは単なるパトロンだったり、代用品と付き合っていただけで、彼らも本当に好きな相手は1人だけだったのではないだろうか?
私は西行のことを書いた事があるけれど、西行の秘めた恋心が、どんなにか辛く、身を焼く程の苦しみであり、刹那さであったかが想像出来る。
西行は、私である。
そう、私の恋は道ならぬ恋であった。
「誰よりも」
誰よりも
あなたの事を
知っていると言いたくても
あなたが隠してしまうから
上手く言えない
あなたの全てを知ってしまったら
2人はどうなるの?
切なくて暖かくて
そんな感情
誰よりもあなたの事を…
誰よりも
鏡に写る自分の姿を見て誰よりも美しいと思う。
そして狂おしい程に自分を愛している。
何人もの女と付き合ったが、出来るだけ私に似ている女にした。そうして私に似ている選手権を勝ち残って優勝したのが今の妻だ。そんな私と妻の間に娘ができた。当然私に似ている。だが、妻も娘も結局私ではない。例えば私に瓜二つの人間を10とすると、妻は5で、娘は4だ。私は妻を5愛しているし、娘を4愛している。
それは突然だった。会社から駅に向かう道すがら、私に瓜二つの男が前から歩いてくる。私は目で追ったが、その男は私を無視して歩いて行ってしまった。私は追いかけると、男の前に回り込んだ。
「なんで無視する?」
「当たり前だろ?自分そっくりの男に会って嬉しいか?」
「私は嬉しい。」
「お前ナルシスト野郎か?自分そっくりの俺に抱かれたい口だろ?」
「抱いてくれるのか?」
「ついてきな。」
男の部屋に通されると一瞬で性癖が分かった。壁にかけられる手錠や鞭。
「服を脱いで、ベットに上がりな。」
両手を手錠で拘束され、目隠しで視界を遮られ、裸で四つん這いになる。
ヒュン。風を切る音がしたかと思った瞬間、ムチの衝撃が地肌に走った。
私が私を痛め付ける快感。股間がドクンと言って血が流れ込んでくる。目隠しで確認することはできないが人生最大の勃起をしているに違いない。
「おいおい、1発貰っただけでフルボッキかよ。自分ばかり楽しんでないで俺のも楽しませろ。」
手錠された手で男の股間を探り当てると、男のペニスを咥え込んだ。
幸せな時間だった。時間はあっという間に経って、男は満足して寝てしまった。スマホには心配した妻からの履歴が残る。
「残業して遅くなった。今から帰る。」
帰宅すると妻が擦り寄ってきた。
「心配したよー。今日は早く帰って来るって言ってたのに。今晩いいんでしょ?」
今、私の体にはムチの跡や、ロウソクの跡、縄で縛られた跡などが残っているだろう。夫婦生活が終わるかも知れない。しかしどうでもよかった。むしろ全てを公にした上でこの女を痛めつけたいと思った。
女をベットに押し倒すと無理やり服を脱がせた。
「ワイルドなあなたも素敵ね。」
しかし、この女の余裕も、前戯もしないで挿入しようとすると悲鳴に変わった。
「痛いよ。やめてよ。」
「五月蝿い、雌ブタが。」
女の臀部を激しく打ち鳴らす。
「いやー。」
女の姿を1時間前の自分の姿に重ねる。初めて女を可愛いと思った。女のお尻は真っ赤に腫れ上がっている。私は精魂尽きるまで、腰を打ちつけ続けた。
「あなた、もっとちょうだい。もっと痛めつけて。」
初めて私に愛されている喜びが女を雌ブタにさせていた。恍惚の表情を浮かべて、私からのご褒美を待つ姿は凄く醜いと思った。
そして女の醜い姿を自分に重ねることで、人生で初めて自分のことを嫌いになることができたのだった。
誰よりも? 誰よりも、誰よりも…
むぅん、この比較の言いまわしには、子どもの頃から違和感があった。年取った今の感覚では、「誰よりも」という前段に「~の中では」などと「ローカルな集団の条件を提示」せずに使うことは無い。
実際、人間は個々のありようが違う。比較するならば「どの点に関して」比較するのかを示さなければ、「流れゆきて消える」ケムリのように「根無し草な考え」に終始してしまう感がある。
日本の昔話に、ねずみの娘をどこに嫁に出すかでひと悶着するものがある。誰よりも強いものへ嫁に出そうと、やれ太陽さんだ雨雲さんだ、やっぱり風さんだ、いやいや天気に揺らがぬ蔵さんだと続き、一周回って“やっぱりねずみだ”と落ち着く。
太陽さんは「雲にかかられちゃ照らせない」
雨雲さんは「風に吹かれちゃ居られない」
風さんは「どんなに吹こうが蔵は飛ばせない」
蔵さんは「ねずみに齧られちゃ穴があく」…という流れなんだが、さて、この理屈には抜け落ちてるものがある。
太陽さんが照らし、雨雲さんが雨を降らせ、風さんが太陽さんの光と雨雲さんの雨の巡りを起こさなければ、食べ物は生育できない。蔵を建てて食べ物を集める人間が居ると、ねずみは楽々と食べることができる…結局、生けるものとあらゆるものとが、みんなで「命をつなぐもの」を育て運んでいる。この中には「必要不可欠な者」ばかりで「誰よりも強い者」など、何処にも居ない。
まあ、昔話だから、この物語が語られ始めた頃は、そんな本質は「当然の常識」で、いちいち語る必要もなかったのかもしれない。
人間の社会システムも、この「巡り」が無いとたちまち瓦解する。みんな生きものだから。社会システムに疲れてしまうとき、人間は自然の中へ自分を置いてリフレッシュできたりもする。
この惑星での「総合性」の前では、「誰よりも」は幻想だ。
変なルール敷いて不自由にしてるのは誰よりも自分自身だからさ、他人を演じてみるなんてどうだろうか。他人ならキミのルールになんて縛られずに自由だ。
誰よりも。これなら俺は誰にも負けない、そんな自信がほしいね。
自信は人間にとって一番大切なものだと思う。自信があれば行動に移せるし不安を持つこともないだろう。
不安。これが人生を台無しにするものだ。不安があると行動に移すことが難しくなる。
そしてこの自信や不安は生まれ持ったものもあるかもしれないが多くは環境によって育まれるものだ。
肯定されて育った人は自信を持ち否定されて育った人は不安を持つようになる。
その点俺はだめだな。生まれも育ちも悪いから自信よりも不安を多く持つ。こんな人間に生まれたくなかったし育ちたくなかった。
誰よりも優れたものなど持っていない。だからと言って劣っているとも思っていない。
平凡そのものでも退屈ではない。
私は私に満足している。
普通。いい言葉だと思う。
でも君の心を晴らす術が私にないと思い知ったとき、私は後悔に近い落胆を味わった。
誰よりも
誰よりも何よりも
遥か彼方の星のように
遠くなってしまったあなた
それでも今なお輝き続ける
大切なあなた
誰よりも、あきらめない自信がある。
誰よりも、やりとげる自信がある。
誰よりも、自分を大事にできる自信がある。
自信には、ネガティブをボジティブに変える力があると、自分は信じてる。
あとは自分を信じてやるべき事に励むだけだ。
さぁ、自分の人生を決めるのは、自分だ。
「行動あるのみ」
以上。
誰よりもできること。
Youtubeを見続けること。
作り笑顔。
がんばってるふり。
君は言った
誰よりも強くなりたい
大切な人を守るために
もう二度と悲しませないように
君は泣いた
誰よりも優しくなりたい
大切な人の幸せのためなら
自分の命を投げ捨ててでも
もう一度やり直すことが出来ない現実を
すべて背中に追いやって生きていくしかない
あの日 あの時 あの場所で
君が選んだ行動を誰も責めやしない
こんなことになると思わなかった
ずっとこのままでいられると思ってた
自分の弱さと愚かさに
すべての窓を閉じて膝を抱える
そして君は言った
誰よりも強くなりたい
誰よりも優しくなりたい
後悔や懺悔を心に抱えたとしても
大切な人がまだそこにいてくれたなら
君は泣き続ける
生き延びてしまったことに
光を失ってしまったことに
道を誤ってしまったことに
大切な人が もうそこにいないことに
すべてが流されてしまったことに
誰よりも
想い 気遣い 慈しんだ 自信がある
まわりから 滑稽 不様 哀れと思われようと
後悔は一つもない
私はあなたの生涯で一番であったと
記憶に刻んでやる
2024/02/17
誰よりも
「誰よりも」という表現は嫌いだ。明らかな誇張表現だから。「誰よりも努力した」「誰よりも好き」「誰よりも知っている」「誰よりも苦労している」。そんな訳ない。80億人の頂点になんて立てない。そもそもそれらは他人と比較するべきものではない。
……それならば、仮にそれらがしっかり数値化されてしまって、順位も表示されるとしたらどうだろうか。
例えばこうだ。努力レベルが数値化され、24時間や1年、一生の合算値ランキングが表示される。世界や国内ランキングで1位になった人は有志によりインターネットにまとめられる。メディアは輝く瞳で彼らに取材するのだが、彼らのすべてが成功しているわけではないだろう。涙ぐましい努力の先にも凡庸な人生が広がっていることに、ある者は絶望し、ある者はそれでも夢を抱く。
気持ちが数値化されたらどうか。人々はランキングを気にするようになり、純粋な想いが失われていくだろう。ランキングは絶えず変動し、あるとき24時間ランキングで世界1位になった者がその後はトップ10000にも入れないなんてことはザラだ。結局一時の話題作りにはなれど、価値あるデータとしては扱われなくなる。そうして人類は葛藤を繰り返し、次第に本来の「気持ち」を取り戻していく。
案外悪い世界じゃないな。今と大して変わらない。
人と比較するのも悪いことじゃないのかもしれない。そんな気持ちになる。面白い思考実験になった。
さて、今後技術革新が起こったらこれらは実現されるのだろうか。
その試みが悪いことだとは今や思わない。ただ、できれば知識レベルと苦労レベルの可視化は見送っていただきたい。順位にばかり囚われて本来持つべき思いやりを見失いそうだ。
老人特有の臭いが鼻腔をつく。
枯れ枝のような節くれた腕を持ち上げて、何かに縋るように指先が痙攣している。
六畳間に置かれた介護ベッドの上で、祖父は残り少ない生命を細々と生きていた。
祖父の手を取る。
かさついた冷たい掌。僅かに握り締めるだけで折れてしまいそうな。
かつて僕の頭を撫でてくれた暖かな温度はそこにはなかった。
瞳を覗き込むと、祖父はがらんどうの目で僕を見ていた。
否、僕ではないどこかを見ていた。
僕が好きだった眼差しは、残酷な時の流れに連れ去られてしまった。
誰よりも優しく、時折厳しく、僕を愛し律してくれた祖父の目。
ほんの少し色素の薄い黒目が、隔世遺伝していると気づいたときの幸せ。
鼻の奥がツンとして、唇を噛んだ。
祖父の手を掛布団の中に仕舞って、また来るよ、と呟く。
沢山の事を忘れてしまった祖父に約束事など無意味かもしれないが、僕は、祖父を繋ぎ止めていたかった。
後ろ手でふすまを閉める、その隙間に、
―――。
微かに届いた声は、僕の名前だったような気がする。
誰よりもじゃなくていい、私が満足できる私に取っての1番でいいし、人によって誰よりもの価値観も変わる。
自分が思う誰よりも自分が誇れるものだけを手にして。
2024/02/17「誰よりも」蒼井真白
後書き:体調悪すぎて思いつきませんでした
誰よりも 好きだった人
誰よりも 負けたくなかった人
誰よりも 感謝してた人
誰よりも 嫌いだった人
誰よりも 愛してた人
それはね あなたです
誰よりも 私の人生にとって大切な人
あなたに寄り添いたくて
あなたのためになりたくて
あなたの感情を理解したくて
それなのに
わたしが一番わかっていない
あなたの友人に向いていない
#誰よりも
お題:誰よりも
誰よりも君の近くで過ごして来たのに
君が壊れた時、僕は何もしてあげられなかった
「俺が何したって全て無駄なんだよ!!はははっ…!もう何のために生きればいいんだよ、!」
僕はただ見ている事しか出来なかった
君にとって僕は誰よりも君の近くにいて
誰よりも君から離れていた
あの時何かしてあげられたらと誰よりも後悔している