『誇らしさ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
誇らしく思っていられるのは夕方まで。
夜になると、君の後ろ姿に苦しくなる。
*誇らしさ*
誇らしさ
誇らしさってなに?自分にはよくわからない。
このお題が来ていたときに僕はうまく文章に出来ないなって思った。
誇らしさかぁ、誇らしさなんて自分には全くないと思う。
あー、これけっこう難しいお題だなぁ…。
終わり
笑顔
思いやり
努力
明るさ
頑張ってるところ
我慢強さ
挫けない力
前向きさ
自分の弱さを知っているところ
なんにもないって思ってない?
探せばいっぱいあるよ
あなたの誇れるところ
自分らしさが
あなたの誇らしさだね
「今日ね、転んだ子がいてね。
僕いちばん早くね、
大丈夫って言って近くにいたんだ。」
小さな君がママと呼びながら
褒めてと言ってほしそうに
キラキラした目で私を見てくれる
「え〜偉いじゃん!!優しいね。」
そう言うと
君の顔は誇らしさで赤く上気していた。
可愛いの一言では収まりきれない君は
大人になっても
優しい気持ちを無くさないで欲しいそう思った。
─────『誇らしさ』
誇らしさ
息子が有名大学の医学部に合格した。
私は誇らしさでいっぱいになる。
医者を目指すと息子から聞いた時は恥ずかしながら泣いてしまった。
中学の時に癌で父親を亡くした。
息子にとって父親がどんな存在だったかはわからない。男同士だからあまり口も効かず、将来のことを二人で話し合うこともなかった。 毎日、仕事に行く父親の背中を見送るだけだった。
そんな父親からもらった最後の一通
幹太、俺はおまえに何もしてあげられないうちに死んでしまう。死ぬ覚悟はできたが、おまえの将来について一緒に悩んだり喜んだりできないことが悔しくて仕方がない。
早いうちにいろんなことを話しておけばよかったな。父さん、不器用だからいつも母さん頼りで、おまえに何も教えてあげられなかった。
だけど、おまえは俺にとって自慢の息子だ。父さん知ってぞ、おまえ医者になりたいんだろ。勉強頑張っているのも知ってる。
金のことは心配するな。家族のために頑張って稼いだ金だ。遠慮なく使え!
幹太、父さんずっとおまえを応援しているからな!頑張れよ!
母さんを頼むぞ!
その手紙を読んで息子は泣いていた。それからの息子は本当に頑張った。学校が休みの日も昼も夜も、、、。大学の合格通知を見て二人で泣いた。
さー幹太、これからが本番だ!
父さんも応援している。気合い入れていきな!
タンスのあちこちに
投げ込まれた洗濯物
おかーさん!
ボクお手伝いできたよ!
そう言った彼の顔をみて
思わず目を細めた。
お題__誇らしさ
テストで良い点が取れた!と幼馴染が嬉しそうに答案用紙を持ってくる。全部教えてくれたおかげだよ!とぴょこぴょこ跳ねて喜んで可愛らしい。
…といっても、赤点回避したくらいなのだが。
それで良い点って言えるのがなんだか君らしくて面白い。
今回赤点取ったら留年確定だ、卒業できないと嘆いていたのが嘘のように可愛らしくなって、周りが君に視線を向ける。それはあいつ赤点回避してる…みたいな顔だったり見惚れていたり。
俺のおかげで赤点回避したという誇らしさと、少しの嫉妬が入り混じってなんとも言えない気分だ。
「これで一緒に卒業できるし、同じ高校行けるね!」
なんて言われてしまえば、嫉妬なんて吹き飛んでしまう俺も単純だろうか。
33.『誇らしさ』
誇らしさ
「最優秀賞なんてすごいね、おめでとう」
みんなが口々にそう言う。
それもそうだよね。だって、私の短歌が県大会で最優秀賞を取ったんだもの。一年生の私が、先輩たちを差し置いて全国大会に行けるの。
「最優秀賞」のたった四文字が、本当に誇らしい。みんなも、「最優秀賞」を褒めてくれるの。
…あれ、何かおかしいな。
すごいのは「最優秀賞」?「私の短歌」?
※少しだけセンシティブな表現があります。
苦手な方は今回のお話をお控え頂けると嬉しいです。
「うわ、最悪。爪折れたー。」
「だ、大丈夫?」
「大丈夫じゃないっつーの。」
「あぁ、そうだよねごめん。」
俺の名前は光輝。
高校2年生のごく普通の男子校生。
一部を除けば…ね。
「あてか、今度あみ達とカラオケ行くんだけど、こーきも来るっしょ?」
「えっ、いやいや、俺カラオケとか苦手だし…
遠慮しとくよ。」
「えマジで言ってんの!?うける!カラオケ苦手な人とかいるんだー、!ははっ笑」
「あ、あはは…笑」
(一体なにが面白いんだ、、??)
「えまって?光輝なんか今イケメンだった!」
「え、本当?」
「うんうん!いっつも冴えないからさー、イケメンな瞬間あるとドキッとしちゃうんだよねー笑」
「あっ…そっか、、」
そう、俺は冴えない、冴えなさすぎる男。
親は「光り輝く子に育って欲しい」という意味で名ずけてくれたが、とても光り輝く子とは言えない。
名前をつけてくれた親には、申し訳なく思ってる。
「てか光輝、あたし家に呼ぶって…どしたの?
なんかあった?話くらいなら聞くけど」
「あー、っと…」
言えない、冴えない男とギャルが×××する漫画を見て家に呼んだ だなんて口が裂けても言えない。
「ん?」
「いや、そのー…」
第一、付き合い始めた頃から思っていたがどうしてこんな一軍ギャルが俺みたいな根暗陰キャに告白してくれたんだ?
最初は罰ゲームかと思って付き合ってたけど、もう付き合って半年以上経つぞ、?
おかしい、こんなの二次元にしか有り得な…
「ねえ、さっきから何考えてんの?」
「ひぇっ……」
「うち…今日………期待してる、よ…?」
コ レ は キ タ ! !
ゲームアニメオタクの俺には完全なるフラグ。
ギャルが谷間見せて恥ずかしそうに顔近づけてくるなんてもうそれは!!
「ね、……シよ、?」
誘ってる!!!完っ全にこれは誘ってる。
「シよ?」この時の目がとろっとろだった。
誘っているに違いない…よし、そうとなれば…
って、、あれ?
「ん、、どしたの?」
「あ、いやっ……もしかしてなんだけど…」
「う、うん、、」
「しょ、"処女"?」
「うっ…!な、なんでわかっ…たの、、?」
「え!?本気で、本気で処女なの?ええっ!?」
「あぁもう!恥ずかしいからあんまり処女処女言わないでよね、」
「あ、ごめん。でも、ほんとに処女?」
「そ、そうだよ…なんで分かっちゃったかなあ…
今まで隠してたつもりだったんだけど…」
「あいや、めちゃくちゃ強引に誘ってきた割には汗めっちゃかいてたし、それに…」
「それに?」
「…みゆちゃんが緊張するときにする癖、してたから。」
「っー………!もー!!光輝のいじわる!ばか!」
「笑ごめん、あんまりみゆちゃんって呼ばないもんね。」
「ね、ねえ、?今日は……その…」
「し、シないの?」
「っ…!」
「……っと、」
「きゃっ…!」
ドサッ
「よいしょ、、」
「ま、待って光輝…なんであたし、」
「しばられてんの!?」
「、笑逃げられないように。」
「べ、別に逃げないよっ?」
「だめ。みゆは縛られてる方が大人しいでしょ」
「んっ、、光輝ずるいよ、…」
「ね、ねえ、光輝ってさ…もしかして、めちゃくちゃ経験あるの?」
「笑別にめちゃくちゃではないよ。」
「じゃあ、何人としたことあるの、?」
「まあざっと20人くらいかなあ、」
「に、20人!?光輝が!?」
「失礼だなあ…今どっちが上か分かってる?」
「んっ、、」
「大丈夫、俺好きな子には優しくするから。」
「じゃ、じゃあ…ゆっくり…始めてね、、?」
はあ……なんて、俺は何を考えてるんだろうか。
ゲームアニメオタクの冴えない男ってこと以外は全部俺の妄想だ。
ただ…
「あなたー!ちょっとゆきのお風呂手伝ってー!」
「あー、はいはい、今いくよ」
「今日もみゆは爪長いなー笑」
「それを言うなら可愛いなーでしょ!」
「ん、ごめんごめん。」
「パパとママラブラブじゃーん!うける!」
「ちょっ…ゆき!?そんな言葉どこでって、、」
「な、何にも知らないわよ!!」
「ママの口癖が移ったのか、笑」
「も、もう!早くお風呂入れて頂戴!」
「はいはい、じゃ、ゆき入ろっか」
「はーい」
少しだけ、ギャルとの出会いに誇りを持っている笑
「誇らしさ」
私はあなたを守れて、誇らしく思います。
たとえ、私が死んでもあなたをまもれて良かった。
あなたが悪いわけじゃない。あなたはただ、災難だっただけ。何も気にする事なんてないのよ。
あなたにはもうこの声は聞こえてないかもだけど、別にあなたが悪いわけじゃない。私の分も楽しく生きてくれればそれでいいのよ!
「『書き終わったら面倒でも声に出して読め』が、俺の卒論の先生の言いつけだったわ」
題目配信翌日の朝ようやく整った短文の、誤字を直しながら某所在住物書きが呟いた。
「俺に限ったハナシかもしれんが、意外と黙読じゃ、誤字脱字等々読み飛ばしちまうのよ。先生のおかげで昔、一度だけ校正の仕事貰ったことあるわ」
それが俺の「誇らしい」かな。物書きは回想する。
「で。……今日もこのバチクソ手強いお題か」
――――――
8月14日投稿分から続く、2019年のお盆のおはなしも、今日でようやく最終話。
雪国の田舎出身という捻くれ者、藤森の里帰りに、「雪国の夏を見てみたい」と、都会育ちの親友宇曽野が、無理矢理くっついてゆきました。
最終日3日目の夕暮れ時、東京へ帰るその前に、
藤森は藤森自身の旧姓の、つまり実家の名字である「附子山」の、由来であるところの山へ、唯一の親友である宇曽野を案内しました。
未婚の藤森に旧姓がある理由は、7月20日投稿分の過去作参照なのですが、要するに色々あったのです。いわゆる諸事情というやつです。
「四代藩主が統治していた頃だそうだ」
アスファルト舗装された山道を、藤森は実家に伝わる昔話をしながら、軽自動車でスイスイ登ります。
「民情視察のため、まだ村だったこの地を訪れた藩主が、視察を終えて帰る前に体調を崩してしまった。
藩主の不調を漢方薬の附子で癒やしたのが、村の医者をしていた私の先祖だったらしい」
助手席の宇曽野は花より団子。
「帰りの道中で食べなさい」と渡された茹でモロコシをガリガリしながら、
木漏れ日溢れる道路を、ちらり咲き覗く花々を、草むらの中で昼寝中らしい子狐を、見つめています。
「金銀錦の褒美を辞退した謙虚な医者に、藩主は深く感心して、かわりに薬草豊かな小さい山と、『附子山』の名字を与えた。――それが、私の『旧姓』のルーツ、ということになっている」
真偽は不明だがな。藤森はポツリ付け足しました。
「誇らしそうにしてる」
「『誇らしそう』?私が?何故?」
「お前は素直で正直だから分かりやすい」
「回答になってない」
車を停めて、エンジンをきって、降りた場所は開拓され開けた小さなハーブ畑。
「俺に見せたかったのはコレか?」
誇り高い「騎士道」の花言葉を持つ、白花のトリカブトと、厭世家な「人間嫌い」の紫のトリカブトを、そのツボミを、宇曽野が見つけて聞きました。
「まさか」
返す藤森はニヨリいたずら顔。
畑の大きなミカン科の木から、なにやら小さい緑の実を十粒収穫して、ペットボトルの水で洗って、
「コレだ」
問答無用で、宇曽野の口の中にダイレクトアタック。
「?」
なんだこれ。鼻を突き抜ける柚子か酸っぱいミカンのような、シトラスの香りを感じながら、カリカリ粒を噛み砕く宇曽野。
藤森の意図を勘繰り、数秒首を傾けていたところ、
「……、……ッ!……ア……!」
突然、唇がピリピリ、舌がヒリヒリ、唾液がドンドン溢れてきて、痺れる強烈な「何か」を感じました。
「ふじもり、きさま、あぁくそっ!」
藤森から水を引ったくり、口の中をすすぐ宇曽野。
藤森は、それはそれはイイ笑顔で、例の小さな緑を、未熟な実山椒を、プラプラ宇曽野に見せました。
そりゃ山椒の実を生で十粒も食ったら舌と唇が無事数分敗北するのです(よい子は程々にしましょう)
「はははっ、辛いだろう!つらいだろう!私の冷蔵庫のプリンを毎度毎度勝手に食う罰だ!」
「にしても程度があるだろう、程度が!」
「程度?そうか、足りなかったか!」
「ちきしょう、お前も食え!食っちまえ!」
「ハハハハハ!はは……、ぁっ、……が……!!」
ひとしきりポコポコ暴れてヒリヒリ舌と唇を痺れさせて、水を分け合って。藤森と宇曽野は仲良しこよし、お土産の茹でモロコシでガリガリ口直しをしてから、東京行きの新幹線で、帰ってゆきましたとさ。
おしまい、おしまい。
___決まった!!
ワァァァ___!!!
いくつものピンチを乗り越えて勝ち上がり
ついに今決勝戦に勝利した
最後の点を決めたキャプテンが観客席を向き言った
「___ありがとう!!!」
私はバレー部のキャプテン
実は今少しだけ反抗期
部活で上手くいかないと
お母さんに八つ当たりしちゃうの
子供っぽいし情けないけど
自分じゃどうにもできない
はぁ…
明日から総体が始まる
早く寝ておかなきゃ……ん?
なにこれ、手紙?……お母さんから…
咲希へ
明日はついに総体だね。
バレーボール部のキャプテンになってから
毎日すごく頑張ってたの、
お母さんずっと見てきました。
上手くいかなくて嫌になっても、
どれだけ苦しくなっても、
絶対に部活を諦めなかった。
強い子だね。よく頑張ったね。
あなたは私の誇りです。
あなたの名前は、あなた自身に、あなたの周りに、
たくさんの希望が咲くように願ってつけました。
明日はあなたがみんなに
希望を届けてあげてください。
たとえ結果がどうなろうと、
今まで頑張ってきた姿を見ていて
私はとても希望を受け取っています。
私はあなたを信じています。
思いっきり、やっておいで。
応援してます。
母より
……ありがとう、お母さん
総体が終わったら、ちゃんと伝えたい
今まで支えてくれて本当にありがとうって
私の言葉で、お母さんに
絶対負けない
私も、私を信じる!
私にはみんながいる!!
【誇らしさ】
どんな時も誇り高くありなさい、そう言い聞かされて育ってきた。たとえ命を落とすことになろうとも、お家の誇りだけは決して汚してはならないと。
「けどさぁ、誇りじゃ食べていけないだろ」
ごろつき崩れに混じって用心棒業なんてしていたことが両親に知られ、恥を知れと怒髪天を衝く罵倒とともに座敷牢へと放り込まれた君はふてぶてしく吐き捨てた。態度を改めるつもりなんてさらさらないと言わんばかりに畳に寝転がり、唇を尖らせている。
「まあね。でもあの人たちにその理屈は通用しないよ」
深くため息を吐き出せば、君の視線が僕を射抜く。闇夜に浮かぶ白刃よりも鋭利なその煌めきが、昔から少しだけ苦手だった。
「兄貴はいつまで、父さんたちの言いなりになってるつもりなわけ?」
君の瞳が映しているのが僕の手首だと気がつき、なるべく自然な動作で着物の袖を引いた。まともに食べ物も買えないせいで、すっかりと痩せ細ってしまった自分の腕。君が稼いできたお金は君が使うべきもので、いくら渡されたって自分のために使おうとは思えなかった。
「とにかく、父上には僕からとりなしておくから。今度はちゃんと、上手く隠れてやりなよ。なんなら家を出たって良いんだし」
言いおいて踵を返す。さて、どう騙くらかして君を座敷牢から出す許可をもらおうか。思考を巡らせる僕の耳朶を、君の怒声が震わせた。
「っ、おい! 父さんたちと心中でもする気かよ! 家を出るならあんたも一緒に……!」
振り返らずに歩を進めた。僕はこの家の嫡男だ。その責任は果たさないといけない。お家の全部を捨て去れるほど、僕は自由気ままには生きられない。
(誇りなんてクソッタレだって堂々と口にして、自分の力で生きていける君が、少しだけ羨ましいよ)
お家の歴史なんかより、君の存在のほうが僕にとってはよほど自慢だ。なんて口にしたら、君はたいそう立腹するのだろうけれど。
男のような口調で、荒くれ者の男たちの中に混ざって実力だけで力強く生きるたった一人の妹への誇らしさを胸に、僕は父上たちのもとへと向かった。
#誇らしさ
僕は人を助け続けた。
あなたの自慢の息子であるために。
あなたにとって僕は装飾品。
最期に聞かせてください。
僕は、あなたにとって誇らしい息子でしたか?
『クリームパンが好きすぎる』
糖分の聖域の中にいる 今、たった今 あの形が恋しいのだ あの坂道のパン屋まで一直線 後ろめたさはとうに忘れた 太陽も月も 置いてきた 3時のおやつはまだあった
誇らしさ
ひとつ。壁に掛かったモノがある。
額に入れられ、埃が被ってもなお、その誇りを失わない。何年も掛けてやっと手に入れた勲章は、褪せず、今も思い出と共にある。
私の場合は、こんなことを言うと恥ずかしく思うが、ひとつと言っても、ひとつでみっつぶんなのだ。分けて保管すれば良いものを、不精からか枠を惜しんでなのか、重ねて保管している。そうすると決めたときの思い出は些細で、吹いて飛んでしまったが。
本当のひとつは、看護師免許証。額の表の顔だ。
記憶に新しく、1年半前に取得したモノだ。教育期間を終え、紆余曲折ありながらも、苦しんでなんとか手に入れた、幼稚園から持っていた夢のカタチ。
内にあるふたつ目とみっつ目は、習字教室の賞書と幼稚園時代に描いた絵の佳作賞。
習字は小学校の間、ずっと習っていた。誰も何も言わなかったが、自分的ヒステリーを起こして、先生に見せる前からダメだろうと、直しても直しても棄てて評価に飽いていた時期の鮮烈なイメージが強い。先生のおかげと思うが、呉竹賞から始まり、額の中に入れた最後の市賞まで、順繰り拝命戴けてとても貴重な時間を過ごした。
やれば、やり続ければ認めて貰えるやりがいはあった。やっても、上達は亀みたいで実感が足りなかった。
振り返ってみて、仕事がいくらやってもできないと評価を受け、療養している今を鑑みると、上達しての評価だったのか、複雑さが残る。誇りは埃みたいに、時間を掛けて積もって、分かりやすく隅に固まって、ふとした時によく目につく。
幼稚園児にして、顔体手足があるので、兄より上手く描けていると自負していた。我ながら、子憎たらしい内心のある子供だったんだな。胴体を描くのは難しくて、ピンクのワンピースということにしたんだった。食べ物の好みは分からなかったが、色の好みは自分で決めていてピンク色が好きだった。きっと他の人より、好きが自分のモノになるまで、えらく時間が掛るから、今でも何が好きか選んでいる感覚がある。元を辿れば、好きもなりたいも他の人の借物だと思う。その頃に、やはり世間知らずなまま、看護師の夢という借物を母から貰ったのが夢になった。七夕の短冊に書く夢ってモノだ。間違っていたとは思いたくないけども、挫折しているのが心苦しい。
どうやら、誇らしさはそれを得るまでの決して楽でない道のりを思い起こさせるようだ。上手く人の目に留まると良いね。
寄り集まっている種を守るために
その背を丸めている
胸の奥であなたは
太陽の世界に敵うしたたかさを欲して
ぐっとこらえている
たとえるならそう
手足のように伸びやかに
多くのものに触れるけれど
同時にあなたを孤独にする舞踊をはらんでいる
それを愛と呼ぼう
わたしはそれを間近にして
わかると言えば
嘘になり
背を丸めれば
しっかりと立つ姿を観る
まるで無限の鍵盤をさらけだし
感情のすべてと補い合い
円な螺旋をかけ上がり
花びらのひとつになる日に
あなたが待っていたものになれるように
わたしのなかにもあるもの
いまは、誰にもあげない
#誇らしさ
世の中にはいろんな形の誇らしさがあるらしい。
何かに対して誇らしさを持っている人間は、それだけで良い顔をしていた。
自分にとってはどうだろう。
これが自分の誇らしさだ! と胸を張って言えることがあるだろうか?
こうやって一生懸命毎日を生きているだけで、頑張っている! と胸を張ってもいいだろうか?
昔、毎日死にたいと膝を抱えていたこともあった。
そんな日々を乗り越えて、今、どうにか毎日を生きている。そう。それだけで、自分が誇らしい。
加えて、あともう一つ言うなら。
毎日文章を投稿すると目標を立て、こうして実践できていることが誇らしさかな(笑)
『誇らしさ』
【誇らしさ】
自信とかいうやつは、昔は持っていた覚えがあるけれど、ボコボコに打ちのめされて今や見る影もない。
価値など、とうの昔に暴落した。
そのくせ何の根拠もないプライドだけは高くて、自分以外の人間は全員頭が悪いと思っているくせに、その人達より優れた部分なんて自分の中にひとつもなくて、心と名前のついているだろう場所が馬鹿みたいに重くなってそのままどこまでも沈んでいきそうになる。
世界に小さく小さくなった自分の塵ひとつ残さず消滅してしまいたいけれど、生きてきて何ひとつ遺せない自分が虚しくて哀しい。
夜雨は、自分のことはよくわかっている。どれだけつまらない人間であるのか、日々実感しながら過ごしている。
それなのに。
春歌は夜雨を見つけた途端、咲くように笑って駆け寄って来たりするから。
その瞬間だけは、自分がとてつもなく素晴らしい人間だった気がして、誇らしさすら感じてしまって。
苦しい。
私にとっての誇らしさは、他人に自分の意思を歪められる事なく、自分の決めた事を成し遂げる気高さや、自分の事をしっかり褒め讃え、肯定できる自我など、とても強い意思や感情から生まれた強い心意気だと思っている。