彗皨

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※少しだけセンシティブな表現があります。
苦手な方は今回のお話をお控え頂けると嬉しいです。

「うわ、最悪。爪折れたー。」
「だ、大丈夫?」
「大丈夫じゃないっつーの。」
「あぁ、そうだよねごめん。」

俺の名前は光輝。
高校2年生のごく普通の男子校生。

一部を除けば…ね。

「あてか、今度あみ達とカラオケ行くんだけど、こーきも来るっしょ?」
「えっ、いやいや、俺カラオケとか苦手だし…
遠慮しとくよ。」
「えマジで言ってんの!?うける!カラオケ苦手な人とかいるんだー、!ははっ笑」
「あ、あはは…笑」
(一体なにが面白いんだ、、??)
「えまって?光輝なんか今イケメンだった!」
「え、本当?」
「うんうん!いっつも冴えないからさー、イケメンな瞬間あるとドキッとしちゃうんだよねー笑」
「あっ…そっか、、」
そう、俺は冴えない、冴えなさすぎる男。
親は「光り輝く子に育って欲しい」という意味で名ずけてくれたが、とても光り輝く子とは言えない。
名前をつけてくれた親には、申し訳なく思ってる。


「てか光輝、あたし家に呼ぶって…どしたの?
なんかあった?話くらいなら聞くけど」
「あー、っと…」
言えない、冴えない男とギャルが×××する漫画を見て家に呼んだ だなんて口が裂けても言えない。
「ん?」
「いや、そのー…」
第一、付き合い始めた頃から思っていたがどうしてこんな一軍ギャルが俺みたいな根暗陰キャに告白してくれたんだ?
最初は罰ゲームかと思って付き合ってたけど、もう付き合って半年以上経つぞ、?
おかしい、こんなの二次元にしか有り得な…
「ねえ、さっきから何考えてんの?」
「ひぇっ……」
「うち…今日………期待してる、よ…?」

コ レ は キ タ ! !

ゲームアニメオタクの俺には完全なるフラグ。
ギャルが谷間見せて恥ずかしそうに顔近づけてくるなんてもうそれは!!

「ね、……シよ、?」
誘ってる!!!完っ全にこれは誘ってる。
「シよ?」この時の目がとろっとろだった。
誘っているに違いない…よし、そうとなれば…
って、、あれ?

「ん、、どしたの?」
「あ、いやっ……もしかしてなんだけど…」
「う、うん、、」
「しょ、"処女"?」
「うっ…!な、なんでわかっ…たの、、?」
「え!?本気で、本気で処女なの?ええっ!?」
「あぁもう!恥ずかしいからあんまり処女処女言わないでよね、」
「あ、ごめん。でも、ほんとに処女?」
「そ、そうだよ…なんで分かっちゃったかなあ…
今まで隠してたつもりだったんだけど…」
「あいや、めちゃくちゃ強引に誘ってきた割には汗めっちゃかいてたし、それに…」
「それに?」
「…みゆちゃんが緊張するときにする癖、してたから。」
「っー………!もー!!光輝のいじわる!ばか!」
「笑ごめん、あんまりみゆちゃんって呼ばないもんね。」
「ね、ねえ、?今日は……その…」
「し、シないの?」
「っ…!」
「……っと、」
「きゃっ…!」

ドサッ
「よいしょ、、」
「ま、待って光輝…なんであたし、」
「しばられてんの!?」
「、笑逃げられないように。」
「べ、別に逃げないよっ?」
「だめ。みゆは縛られてる方が大人しいでしょ」
「んっ、、光輝ずるいよ、…」

「ね、ねえ、光輝ってさ…もしかして、めちゃくちゃ経験あるの?」
「笑別にめちゃくちゃではないよ。」
「じゃあ、何人としたことあるの、?」
「まあざっと20人くらいかなあ、」
「に、20人!?光輝が!?」
「失礼だなあ…今どっちが上か分かってる?」
「んっ、、」
「大丈夫、俺好きな子には優しくするから。」
「じゃ、じゃあ…ゆっくり…始めてね、、?」




はあ……なんて、俺は何を考えてるんだろうか。
ゲームアニメオタクの冴えない男ってこと以外は全部俺の妄想だ。
ただ…

「あなたー!ちょっとゆきのお風呂手伝ってー!」
「あー、はいはい、今いくよ」
「今日もみゆは爪長いなー笑」
「それを言うなら可愛いなーでしょ!」
「ん、ごめんごめん。」
「パパとママラブラブじゃーん!うける!」
「ちょっ…ゆき!?そんな言葉どこでって、、」
「な、何にも知らないわよ!!」
「ママの口癖が移ったのか、笑」
「も、もう!早くお風呂入れて頂戴!」
「はいはい、じゃ、ゆき入ろっか」
「はーい」


少しだけ、ギャルとの出会いに誇りを持っている笑

8/16/2023, 10:51:26 PM