『裏返し』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「裏返し」
「表か裏か当ててみてよ」
まっすぐに握り拳を差し出す幼馴染みは、ぐっと唇を噛み締めて僕を見つめる。先ほど通った自動販売機の下に落ちていた五百円玉を握っているらしい、新五百円玉。きらきらしてる、と弾んだ声がつい先ほど聞こえていたはずなのに、振り返った時には拳が向けられていた。一瞬殴られるのかとおもったけれど、それ以上近づいてこない拳に安堵した。良く見ればクリームパンみたいだ。
表か裏かを当てられるのは二分の一。長考しても答えが導き出せるものではない。おそらく彼女でさえ表か裏か知らない気がしている。だって拳を握るだけだから、いちいち表裏を選んで握ることはないだろう。
「じゃあ、表」
そう答えると彼女はくるっと拳を返し、指を開いた。五百円の文字が見える、表だ。
「やった、僕の勝ち」
「ううん、裏だよ」
どうみたって表だよ、そう言った僕を差す彼女の指の先は僕の体に向けられている。なんだと視線を下ろせば、横腹辺りで服のタグが揺れていた。あれ、一体いつから? 下校中のことだった。
裏返し
ねえ、お願い!気づいて!
お願いだから……気づい、て……
今にも涙が零れそうだった。
辛い、しんどい。
だから私は、
とびきりの笑顔を、出せるだけの元気を、ふるまった。
大はしゃぎして、
まるで、
なにも心配事などございません!
今日もとっても楽しくて幸せで元気です!
と主張するように動いた。
なんだろう、この矛盾は。
気づいてほしいのに、
気づかれたくないかのようにしてしまう。
そういえば、嬉しいときもそうだった。
やはり、泣き出したいほど嬉しかった。
ぴょんぴょんジャンプして、
笑って、大はしゃぎして、
誰かにわざわざ報告とか、自慢とか、したくなるほど
嬉しかった。
……でも、その時私がしたのは静かに頷いただけ。
俯いて黙っていた。
本当は、全身がはちきれそうなほど嬉しかったのに。
いつも、感情が大きくでた時は裏返しだ。
大きくでなければ、普通くらいなら
正しく表現できてるのに。
誰か、裏面も見て。
見てほしくないふりしてるけど、見て。
ちなみに、
ちゃんと正しく最大限にどうしても出てしまう顔は、
おいしい……!幸せ……!
という、食べ物の幸せだ。
案外、変わってしまっただけで、
今も本当に素直なのかもしれない。
その証拠に、本当にワクワクしている時は
目が、輝いているらしいから。
裏返しがなくなる日も案外近いのかもしれない。
フンフンフン。
ほっとけーきを焼きますよー。
じゅわー ぷちぷち
ぽこぽこぷつぷつなってきたから
そろそろひっくり返しますか。
きんちょーの瞬間
いっくよー。
そりゃっ。
うまくいった。うまくいった。
おなかがすいちゃういいにおい。
焼きあがったらブルーベリージャムをのせてたべましょねー。
「裏返し」
明日は仕事。明後日も仕事。明明後日も仕事。
疲労困憊、皆さんお疲れ様です。
子供の頃に思い描いていた大人には少し近づけましたか。
子供の頃に憧れていた大人はまだ思い出せますか。
子供の頃の純粋さはもう鳴りを潜めましたか。
子供の頃の感受性は三日月になってしまっていませんか。
そう、明日も仕事。明後日も、明明後日も。
社会のベクトルに乗り、一日2食の不眠傾向にあり、そんな中無理していませんか。
そう、私。どんな形であれ、寝てしまえば仕事が来ようとも思わずにはいられない。お疲れ様。
社会の理不尽、裏切りを裏返し、跳ね除けるそんな術があれば欲しい程に、疲労困憊。お疲れ様。
カ
レ
ン
ダ
│
裏
一
面
の
雪
景
色
裏返し
"好き"のカードを裏返せば"嫌い"。
"嫌い"のカードを裏返せば"好き"。
私は嫌いのカードを裏返して
君に好きを伝えにいく。
例えこの賭けが上手くいかなくても
私は私の気持ちを伝えるだけ。
よく「愛情の裏返し」などと言って、わざときつい物言いをしたり、嫌な態度をとる人が居たりするが、そういう人に言いたい。
それらは伝わらなければただの独り善がりだし、普通に考えて『裏返ってない素直な愛情』の方が嬉しいに決まってる、と。
お題『裏返し』
パピコを半分分けてあなたに渡したら
受け取ってすぐ別の方向に走って
木陰で食べてたね。
ちょい呆気に取られたけど
あなたの素っ気ない態度はきっと
愛情の裏返し
そう信じたいなぁ……
夏休みはどう過ごしていましたか?
こんな時間に投稿するのもあれな感じがしますが、皆さんの学校はもう少しで夏休み終わりますか?
因みに僕の学校は後数日で終わります。(早すぎ)
宿題はいつ頃に終わらせましたか!
今の僕は夏休みの中盤くらいからボチボチ進めていくタイプなんですが、
前は夏休み初日で終わらせたりもしてました。
それにしても、今年の夏はめっちゃ暑くて外にも出たくないぐらいですよね。
会社員の方とか、夏休み無いという方、本当いつもお疲れ様です。
無理のない程度に頑張ってくださいね。
人間、無理をするのが一番駄目ですから!!!!
とは言っても簡単には休めない事が多いですよね。
限界突破して倒れたりするより先に、少し手を抜きつつ、しっかりと自分の仕事を果たしてってください!!!!
てことで、また。
『 裏返し 』
裏返しのテスト用紙
どんな問題が来るのか、緊張とワクワクが止まらない
うわあ、やっぱり気になるわ
これ絶対裏だと思うんだよね
送ってくれている亀にそれとなく聞いてみる
これさ、さっき帰る時に貰ったヤツ
この蓋さ、多分なんだけど
これ俺、裏返しだと思うんだよね
そっ、と亀に見せると
え?そうすか
いや、私も初めてみるんでわかんないです
てか、箱めっちゃ綺麗すね、ヤバいすね
え、お前も見たことないのかよ、と思いつつも
縁がこっち側に出てるし、なんかグラグラするし
間違えてんじゃないの上と下、と呟く
亀が応える
そういえば最後これ貰う時なんか話してたっすよね
あ~、なんか
絶対蓋は開けるな、だって
え?蓋開けちゃダメなのに貰ったんすか?
いや、ちゃんと断ったんよ
あんだけ飲み食いしといてお土産まで貰えません、つって
でも頑なにこれ持っていって、て言うからさ
で、開けるな、って言われたんでしょ?
そうなんよ、絶対開けるな、だって
意味わかんないよな
どうするんすかそれ
しゃあないからこのままどっか飾っとくよ
なんか思い出にはなるやろ
岸へ着くと亀は
本当に有難う御座いましたと頭を下げるので、
タイやヒラメにも宜しくな
てか、またあんなションベン臭いクソガキ共にイジメられんなよ、次は一緒に裏返しにするぞ、と笑って返すと
へへへ、と笑って海へ帰っていった
まあ中々貴重な体験だったな
と、思いつつもこの蓋がやっぱり気になる
二十日くらいか、
母ちゃんになんて言おうかな、ヤベーな、と言い訳を考えながら家路へ帰る、あれ?
突然襲う強烈な違和感
あれ?
ここどこだ?
見覚えはある
けど、全く違う
あれ?なんだこれ?
寒気を感じ息が上がる
家へ向かう足が自然と速くなる
蓋がズレてカチャカチャ音を立てる
足はさらに速く
鼓動が聞こえる
家はすぐそこ
駆けだした足音に合わせて裏を向いた蓋がガチャガチャ、ガチャガチャ踊っている
母ちゃん
ない
家が
大木が生えてる
あれ?
恩返しだったよな
ていうかやっぱり蓋が変だ
上下が逆さまになっている
開けちゃダメなのに
絶対に開けちゃ
絶対に開けちゃ
絶対に開けちゃダメって言われてたのに
『裏返し』
裏返し。
裏返しなのは
心?
裏返しなのは
いつも優しい
ゆうが。
裏返しなのは
寂しくないと泣く事。
裏返し
「裏の裏は表」
「清と濁は併せて呑み」
「嘘つきはロマンチストで」
「悪者はセンチメンタル」
「善人は気弱な悪人で」
「正義の味方の手は誰の手よりも血で汚れている」
「信じろと言う人を信じてはいけない」
「ついて来いと言う人について行ってはいけない」
「真実も正義もひとつではない」
「正義の反対は、もうひとつの正義」
人生の十戎
これに「バカの壁」でも立てて自分の方が正しいとか言うアホにはなりたくない、あんたに好かれなくて結構幸せな訳であるからして、
🤣🤣
令和6年8月22日
心幸
俺は救助を終えて、病院に戻る。俺はこの後の時間は病院待機の予定だったのでロッカーて着替えていた。
するとロッカーに入ってきた先輩が俺を見て驚いた顔をする。
「あれ、ここに居たんだ?」
「はい?」
いつものタートルネックに頭を通しながら、首を傾げると、先輩はとんでもないことを言った。
「いや……彼女が運ばれていたから。戻ってきたし、居なかったからてっきり……」
その言葉を聞いて、俺は背筋が凍った気がしてロッカーから白衣を掴んでそれを羽織りながら、駆け出していた。
途中で走っていたのに気がついて、早歩きで診察室を探す。
すると、明るく聞きなれた声が耳に入った。
「ありがとうございましたー!」
「あ、待って……ん、なにしてんの?」
腕を吊って出てくる恋人と、後ろから追いかける俺の師匠の先生が出てきた。
「あ、いや……」
すると師匠は悪い笑みを浮かべた。
「ははーん、心配して来たな?」
医者としてあるまじき行動だと思い出して、冷や汗が止まらない。
すると、俺に近づいて頬を膨らました彼女が顔を覗き込む。
「ダメですよ、先生」
「うん、そうだね。ごめん。心配したら飛び出しちゃった……」
だけど、俺の手を取って優しく、そして俺だけにしか聞こえないくらいの小さい声で微笑んで言ってくれた。
「でも、凄く嬉しいです」
すると彼女の後ろから、冷ややかな声がかかった。
「まったく、白衣も裏返しだし格好つかないね」
「え!? 先輩から聞いて慌てて飛び出して来ちゃったから……」
俺は慌てて白衣を着直した。
「ん? ロッカーから駆け出した?」
「え!? あ!!」
俺の師匠である先生の後ろに、暗雲が立ち込めているのを感じた。
「恋人が心配なのは分かるけど、お前が廊下を走るな!」
ハイ、コモットモデス。
俺は許可を貰い、恋人を家に送った後、師匠から懇切丁寧なお説教を頂戴しました。
おわり
九十八、裏返し
【裏返し】
人間には「生きがい」というものがないと生きていけない。無の人間なんて存在しない。物や人のために何かする。自分がしたいからこうする。というのが人間の行動力となっている。無論、僕も実際にこういうアプリを入れて皆に見てもらおう(目立ちたい、評価されたい)という思いでインストールしたものである。だが、今となってはどうだ。IRIAMインストールして、それにのめり込んで。「書いて」を野放しにして、待ってる方たちを置いて、本当に申し訳ない。いや…でも、まじでIRIAMで配信するのおもろいけどな。「ヤイ」でやっております。「ここで宣伝すな」って思われるけど宣伝しまーす(ごめんね)。まぁまぁ、ちゃんと物語作るから。途中作品の続きとか。うんうん。嬉しいよ。頑張る。夏休みも終わるし、多分書く。うん。辞めるつもりはないから知っといて。ごめんね。(๑•﹏•)。
では、これにて失礼します。
裏返し
人生何が起きるかなんて
カードをめくってみなきゃわからない
今まっすぐ歩くと何が起きる?
行動を起こすことで人生変わる?
君に話しかけたら
君の考えてること、わかる?
全ては裏返されたカード
めくってみるまで真実はわからない
めくった結果
人生が裏返ることもあるんだ
「俺さ、どうもクラスの女子に嫌われてるみたいなんだよね…。」
「何々どしたん話聞こか?」
「や、昨日忘れ物取りに教室戻ったらさ、女子が集まっ話してたんだよ。したら、クラスの男子の誰がイケてるって話しててさ…聞いちゃうじゃん?」
「もちろん気になるじゃんね。」
「で、ちょうど俺らのグループの話だったんよ。」
「へー俺はどうだった?」
「めちゃ高評価だったわ。スゲェいい奴でスゲェオモロくてスゲェヤベェっつって、お互いにスゲェオススメしてたぞ。」
「来ちまうかー俺の時代。っべー」
「それに比べて俺なんてさ、優しいけど優しいだけだって言われちゃっててさ。ダメだよやめた方がいいっつって。絶対裏あるし下心しか見えないよねって。ないないやめた方がいいいよって。イケてないからやめとけってもう散々。」
「マジかよ。お前いい奴なのにな。いっつも人助けしてるし、聖人かと思ってんのによ。女子らわかってないわー。ないわー。」
「んで、先週転校してきた子いたじゃん」
「あー、車に轢かれそうだったとこ助けた子な?」
「ガチ全力否定されてて泣くかと思ったわ。助けられてどう?って、あり得ないってさ。」
「ありえね〜」
「そこでいるのバレちゃって、めちゃ気まずかったわ。聞いてたか聞かれたけど、今忘れ物取りに来たとこって誤魔化すしかなかったね。」
「つれー」
「なんかいつも女子に体当たりくらうし、薄々嫌われてんじゃないかと思ってたけど、やっぱ実際聞いちゃうとなー。まぁ、困ってる人いたら今後も助けるけどさ、やっぱ見返りに好かれると思っちゃダメだな。
あ、やべそろそろ時間が」
「バイト?」
「いや、今話してた転校生に昨日の件で話あるって呼ばれてんだよね。体育館裏の伝説の木の下に運命の鐘がなる時間に来いって」
「こえー、ばちばちに指定されてんじゃん」
「逃げずに絶対来いって念押しされてるし、時間通りに行かないとだから早めに行こうと思って。じゃ!」
「おぅ、今日はすっぽかされないといいな」
ざざっ(一斉に物陰から移動する音
「また、嵐が来るな…。」
テーマ:裏返し
「…すき」
息が止まった。
心臓がばくん、と音を立てる。それは心地よいものではない。
天邪鬼な恋人を抱きしめる両腕が冷えていく。
いつもなら、こうやって抱きしめてキスを落として「すき」を言うと必ず「きらい」が帰ってきた。
天邪鬼なそいつだから、きらいはすきの裏返しだと分かってたし、少し照れながら「きらい」を伝えてくるから、それでそれだけで幸せだった。
こいつのことは言葉はぜんぶ裏返しで、そこも含めてぜんぶぜんぶすきだ。
なのに、今こいつは…
「俺のこと、きらいになったの…?」
「……はあ?」
俺を払い除けるようにして、俺の腕から逃げたそいつ。
…ああ、よかった。これはいつも通り。
「なんで?なんできらいになった?さすがに毎回毎回うざかった?…ごめん。謝るし、もううざいと思われるようなことしない。嫌なとこぜんぶ直すから」
いつもの癖で、きみに触れようとしていて、はっと手を引っ込める。
…これだから、嫌われたんだろう。
俺がこいつにべたべたするのを嫌がってるのは、嬉しいの照れ隠しだと勝手に解釈していた。
本当に嫌がってるときも、あるよな、そりゃ。
…なに、やってんだろ。
「別れたいって思ってるほど、俺のこときらい?」
「……はあっ!?」
…え、なにその反応。
俺がそう出ると思っていなかったときの反応だ。
「お前っ、お前さあ…!あーもうざけんな!人が折角素直になってやったのに…!」
「……え」
素直に、って…?
もしかして、ツンデレってこと?
デレの部分がきて、俺はそれを誤解したと…?
「もう知らねっ。きらいだばか!」
「ね、お願い。もいっかいだけ、すきって言って」
「ぜってーやだ!つか離れろお前はっ」
「俺はめっちゃ好き。大好き。もう一生離してやんない」
「俺はっ、きらいだしっ。だいっきらいだしっ」
「うん、知ってる。かわいすぎか」
「……ほんとは、お前に嫌いって言いすぎてお前が俺に飽きてないか不安になって、すきってちゃんと言わなきゃと思って、それでだからっ。繋いどくためだけだしっ。別にお前のことなんかすきじゃねーしっ。馬鹿!」
「うん、かわいすぎだ」
─裏返し─ #41
作品No.144【2024/08/22 テーマ:裏返し】
服を裏返しに着ることも
まああったけれど
それよりも
靴の左右間違える方が
多かったような気がするな
目の前に1枚の紙がある。
おそらくB5サイズのその紙は、真っ白で何も書かれていない。
『それは自分が何者か知る為の紙じゃ。裏返してみろ』
神様のような人はそう言ったが、僕は半信半疑だった。
こんな紙切れ1枚で自分が知れる?
そんな話あるわけ無い。
だが、そもそも神様の声を聞き、このような得体の知れない紙を前にすると、少し試してみたい気にもなってしまった。
僕は深呼吸をして、その紙を裏返そうとした。
でも、勇気が出ない。
例えるならそう、家に虫が出た時、飛ぶんじゃないかと思うと怖くて中々倒せないあの感覚みたいな。
自分が何者なのか、知りたいのに知りたくない。
知ってしまったら戻れない。
もし仮に『クズ』とか『社会不適合者』とか『無能』とか『ゴキブリにも土下座が必要なぐらいにゴミ』とか書いてあったとしたら?
それは神様からそういう駄目人間の烙印を押されたのと等しい。
そして長い時間格闘した末に、僕は目を瞑ったまま紙を裏返した。
軽い。
こんなものに怖がっていたのか、と思いつつ、目を開けた。
何も書かれていなかった。