『街』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
この街は笑顔で溢れている。みんな「悩み」なんてものはないんだろうと思えるような素敵な笑顔。そんなわけがない。今、皆が笑えているのは過去に挫折や苦悩を抱えてきたから。何気ない日常に笑みがこぼれている。私はそう思う。そうは思っても、私は今が耐え難い。学校では毎日精神をすり減らして、心情とは真反対につくる笑顔。家では母と兄の言い合いに理不尽に巻き込まれ怒りで声帯が震える。1人になっても、過去を再生し私の世界に雨が降る。もういっそのこと崩壊してほしい。「人生18年」ふとこの言葉が出てきた。死んだ後はどうなるのだろう。新しい命に生まれ変わるのか。それとも、幽霊という存在としてただ苦しんだこの世界を浮遊するのか。
明日、目覚めたときに私はこの文に嫌悪できるだろうか。
今日は日曜日、快晴。
お気に入りのコーヒーを飲みほしたら、
ドアの向こうへ。
私の大好きなパッサージュ♪
黄金色のひだまりがいっぱい。
やさしくアーケードを包んでる。
上を見て?空とおそろいのワンピース♪
スキップだってしちゃいそう。
あら、焼きたてパンのいいにおい…
休日はこれからね♪
街
私は街が好きだ。
それも住宅街より商業地の繁華街。
テナントビルの合間に人が住んでいるような場所では、誰もが自分に心地良い距離感で、人づきあいをしていて、多様に入れ替わる。ご近所づきあいなんて、そもそもそれくらいのゆるさがちょうどいい。
別に賑やかさを求めているわけじゃない。
だから1番好きなのは、朝。
燦く朝日に照らされて、夜の毒気がさっぱり抜けた街はどこかひっそりとしていて。
ゴミ袋をつつくカラスをよけながら、ランドセルを背負った子どもが、人気のない道を学校へと急ぐ。
どこからか湧いてくる活気が、喧騒を呼び醒ますまでの、ほんの数時間。そこには穏やかな静寂が確かにある。
不夜城の妖しい美男美女が、無垢な人に戻って羽根を休める時の街が、何とも言えず愛おしい。
『よるのまち』
この世界のどこかには、『よるのまち』があるらしい。そこは色んな種族が暮らす街で、その名の通り夜にしか現れない街なのだそう。
このよるのまちはどこからともなく現れて、朝になると消える。住人たちは快く迎えてくれて迷い込んでしまった人間たちは朝までほのぼのと暮らすのだそうだ。
そうふと、思い出した『よるのまち』の話。
今は夜中の12時。もう何もかも嫌になって夜の散歩中。危ないけどもういいや。
「……ほんとにあるなら出てきてよ。よるのまちとやら」
私はそう呟く。全て嫌になった人間を優しく迎えてくれるらしいよるのまち。本当にそんな場所があるなら行きたいくらいだ。
「はぁ、馬鹿なこと考えてないでさっさと帰って寝よ。明日も仕事だし」
そう思って家の方へ戻る。
その最中に灯りが見えた。
そしてとてもとてもいい匂い。
「…こんな時間に?」
まるで屋台のように良い匂いはご飯も食べる気を無くして出てきた私にはとてもつられる匂いだった。
匂いと灯りがある方へ進んでいく。
どんちゃん騒ぎの音も大きくなってくる。
「………うわあ」
目の前に広がるのは綺麗なオレンジ色の光。
ベージュ色の壁と屋根。目の前には大きなゲートがあり看板がぶら下がっている。
その看板には『よるのまち』と書いてあった。
「………『よるのまち』…?!
……うそ、本当にあるの…?」
おっかなびっくりになりながらゲートをくぐる。
美味しそうな匂いと楽しげな音。
中央付近まで歩いていくと、人間と、それから人間ではないものが楽しそうに宴をしていた。
それをぼーっと見ていると、横から驚かせないように声をかけてきた人が居た。
「こんばんは。新入りさんだよね?」
「………こ、こんばんは。」
見た目はふわふわの犬みたい。でも二足歩行だ。
顔はとても可愛らしい顔をしていて撫でたくなる。
「珍しい、っていうか見たことないよね。私たちのような種族は。人間さんもあっちにいるよ。
ここは『よるのまち』。毎日毎日頑張って偉かったね。今日くらいはゆっくり過ごしてね。
もちろん寝てもいいし、美味しいものをたくさん食べて騒いでもいいよ。ここでは現実世界の時間が進まないから安心して大丈夫。
ただこっちで朝になるとこのまちは消えちゃうから向こうに戻っちゃうと思う。
最初は強制的に戻らされちゃうけど、2回目はここに居るか決めることが出来るようになるから、もし2回目に迷い込んだら選べるよ」
「…あの、迷惑じゃなければほんのすこし話を聞いていただけますか」
「うん、大歓迎!」
「私、今仕事に追われてて…、酷いときは会社で寝るときもあったりして…もう嫌で、苦しくて
死にたくなって」
「うんうん」
「それで、あるときに聞いた話を思い出して散歩してたんです。優しく歓迎してくれるまちがあるって」
「うん」
「……不思議ですね。このまちに居るだけで、なにもしなくても心がほどけていくようで」
「そういう街なの。ここはさ」
「向こうにあるご飯は食べても平気なんですか?」
「うん!食べても平気!迷い込んだ子達には無料で提供してるんだ!」
「すごいなあ」
お題:《街》
【街】
「この街も変わっちまったな。」
戻ってきて最初に出た言葉。本当は変わってなんかいなかった。ただ、この後に来るであろうこいつの言葉が欲しかっただけ。
「変わったのはお前だろうがよ。」
何も言わずに出ていきやがってなんて悪態をつくこいつは知らない。どれだけ薄暗い感情を抱いているか。一度離れなきゃきっと全て壊れていた。最善の選択だったと思う。良かれと思ってだった。
「変わんない方がよかった?」
「変わんなきゃ壊れてたんだろ。」
知ったように抜かす。そうだけど、違う。気づいてたんでしょ、知ってる。
「俺、あん時お前のこと好きだったんだよ。」
「それ今言っちゃうかぁ。」
本当はそのことだって知ってたよ。なんて、言えることは無い。あの時言ってくれればよかった。あの時気付かないふりをしてくれなければよかった。今ならわかるこいつはきっと知ってた。知ってて言わなかったんだ。気付かないふりをした。
「だるまさんの一日しよう。」
「昔に戻ったフリ? 相変わらずバカみたい。」
公園で日が暮れるまで。暮れても続く時があった。二人でも、何人でも。
「いいよ、やる。」
本当のこと教えてあげるよ。小さい頃だって私が鬼をやってわざと捕まってくれたんでしょ。知ってるよ。知らないでいてくれたお前のための種明かし。だるまさんが泣いていた。
「だるまさんが___」
「俺の負けになっちゃうか。」
まだ、捕まってくれるんだ。いつまで掴まってくれる? いつまでごっこ遊びに付き合ってくれる?
「だるまさんは泣けなかったんだな。」
年数を重ね、重ねていくうちに、私の知らない街へと変わっていく。
わたし今夜は、とうさまと星宿のつらなりを眺めていましたの。天にこぼしたミルクの伝うのを、まばたき三度、その都度に余計伝って往くのを少しばかり濡れた草はらで見ていましたわ。あんまりにやさしくって、シルクみたいなやわらかさをともなっているものですから、 舐めてみたら甘いあじがするのかしら、水瓶座には満杯にミルクがつまっているんじゃアないかしら。 そう云ッたらとうさまに、笑われてしまった。もうわたし恥かしくって恥かしくって、くちの中に入れてゐた琥珀糖を黙って呑み込んだんですわよ。勿体ないことしちゃった。.....フン。......あのね、あのねエ。あとでわたしに海色のチョコレイトを渡して謝ってきたけど、許してあげないの!羊の人形を抱えて知らんぷりした。しろういやわらかい綿に顔うずめて、聞いてないですよッてしたんです。そしたらとうさま、しょんぼりしてた。さっき見た時も。今思い出したらわたし、チョッピリ可愛そうな気がしてきましたわ、しようがないから明日の朝ンなったら許してあげようかしら?はちみつ入れたホットミルク、持って行ってハグしてあげようっと。
街は美しい額縁のように人を生き生きと写し出す。
賑わう街では人が主役だ。
人は目的を持って街に存在し、それを果たしたら帰っていく。人が人のために作り出した街。
そこには生きる力がみなぎっている。
夜の人一人いない静まり返った様は、街自身が主役となる。街そのものがとても美しく、夜中や早朝、季節によって色んな顔を見せてくれる。
そんな街が私は好きだ。
紫蘇ジュースのような赤紫色の蔦が、生気を失った高層ビルに絡みついている。アスファルト舗装されていた道路には、まるでモグラが通ったかのように地面が歪に盛り上がり、亀裂が入り、陥没している箇所もあり、コンクリートの瓦礫が散乱していた。
仰向けになった車の後部座席は、あかあかと燃え上がる炎が立ち上り、どこからか鳥が金切り声を上げて叫び、からからと乾いた風がこの死んだ街を吹き抜けていく。
彼は空を見上げた。
黄土色に染まった空。かつては青空が広がっていたはずの、醜く汚らしい空。
顔を覆っているガスマスクに触れながら、彼は笑う。
「侵略、完了」
ショーウィンドウに飾られた純白のドレスを見上げながら考える。
自分が着る時はどんな装いになるのだろう。此処にあるようなフリルをふんだんに使ったものか、マーメイド調のすらっとしたラインのものか、レースで彩られた大人の雰囲気が漂うものか。
どのドレスを着る事になっても、晴れ姿を見せる両親が自分には居ない。生きていたら、父は感情を隠さず泣いていただろう。両親を思い出すと、どうしても目が潤んでしまう。
それ以前の問題として『相手は?』と誰かにツッコミを入れられそうだが。
不意に頭へ浮かぶ“彼”の存在。
子供っぽくて大人で、イジワルなのに紳士で。何処か掴みどころのない雲のように飄々とした人。
共に愛を誓うなんて全く考えられない間柄だ。ただのパーティー仲間、それが自分たちの距離。
でも会う度に彼へ深くのめり込んでしまう。他者には決して見せぬ努力を偶然知ってから、更に好意の芽が吹いた。
転びそうになった時に自分を支えてくれた腕の感触が、掴まれた手の感覚が、まだ抜けない。あの日からそれらの部分がなんだか熱いような気がして、不可思議に愛を強める。
あの人の隣で、いつか着られたら――。
街角のウエディングドレスは、穢れなき白さで眩いばかりの輝きを放っていた。
いつもより賑わいが少ないこの街。
私は少しあった人混みに流され、しばらくすると抜け出す。
抜け出した後はまたあえて人が少ない道を歩く。
そのほうがこんな私の愚かな存在を
見てくる人を 気にしなくて済むから。
【⠀街 】
街は好きだ、
その地域の個性が見れる、
地域、地域、での個性は国として遺産として認められることが多いと感じる、
だが、人一人の個性は拒否される、
一体何が違うのが、どこがダメなのか、私には理解出来ない領域、
比べるものが違うからと言って価値が変わる訳では無い
街、私の掌の中の街。
それは、情景。
もう、戻れぬジオラマ。
掌の中の街の小さな部屋の隅に
膝を抱えた、私が居る。
燃え尽きかけた茜色の夕陽は
追うことを諦めた私の情熱のようだ。
沈むまで、口惜しく燃えろ。
街…街…街…
【お題:街】
明るい夜。
夜7時だというのに空はまだ明るく、水色の空さえ見せている。
なんて明るい夜!
と胸を踊らせながら歩く。
歩いていると、ひさしぶりに見かける黒猫。
変わらずでっぷりとしていて目がまんまるで可愛い。
箱座りしている。
なんだー、生きてたんだね、元気そうだねなどと好き勝手に話しかけてしばし時間を過ごす。
そろそろおうちに帰らなくちゃねと立ち上がって歩き出す。
気付けば辺りがうっすらピンク色に。
なんて可愛い空気なんだろうと、なんとなく後ろを向いてみた。
そしたら、なんとも形容し難い綺麗な夕焼け空が一面に広がっていて、
街を見下ろせる丘まで急いだ。
写真を撮りながら、
「写真は思い出の手がかり」と言った友人の言葉を思い出した。
今日はとてもいい日だった。
神さまがくれたごほうびのような日だった。
「街」から連想する言葉たち
人々の心が集う場所
誰も私のことを知らない
空を遠くする背の高い建物
陽を反射して輝くビル
すれ違いざまにぶつかる肩
ひとの間を縫って歩く
欲と嫉妬に濡れた路地裏は眠らない
片隅で膝を抱える
街
といえばアジカンの君の街まで。
私はアジカンとかバンプの世代で、
めちゃくちゃ聴いてた。
マニアックなバンドとかめちゃくちゃ聴いてた。
今はどうしてんだろうな?
私はバンド→お笑い→アニメ→声優とハマってきたから今どうしてるのかわからない。
久しぶりにGDHM聴くかな。
街
大都会、と言うのに憧れながら、地方の街で生きていた…十代の頃には、とにかく東京に憧れていた…やがて結婚して諸事情でこの町に来た。長閑で山々に囲まれたこの場所は、田舎街と思っていた故郷より、遥かに寂れた町…もう引っ越して十年越しだが、あの街が恋しい…
もう30年ちょい、
ずっとこの街にいてて
もういいかな、他の景色見てみたいな、
なんて思ったりもするけど
結局出ていくなんて、できなくて。
ほんと臆病者ね。
でも新しい景色も見れたよ。
きょうなんて、公園で
おはなさんのおさんぽをしよーて誘われたので
おはなさんのおさんぽしてきたよ。
だいすきな子たちとたくさん新しい景色
見ていきたいなあ、、
#3
街の風景を聴いてみた…
そして気づいたら…
17歳の地図を聴いていた!
尾崎豊さんの歌
OH MY LITTLE GIRL
核
米軍キャンプ
say good-bye mama
路上のルール
ダンスホール
太陽の破片
etc.
尾崎豊さんが存命の頃も後も
曲が流れ歌が聞こえくると
その歌ごとに見える風景が俺はあります
街角に立ち何か求めていた
あの頃…
街の風景の曲と歌とともに…
街角に立ち風景
行き交う人々を…
店の厨房から脂が焼ける音
配達中のトラックの排気ガス
駅への改札へ走り階段を上がる人
無理やりな笑みで気を張る礼服の群れ
演説の拡声スピーカーからの主張
スクランブルを走り塾へ向かうはしゃぐ子供達
交通誘導員のおっちゃんの汗だくな笑顔
レコード店からの北島三郎さんのこぶし
パン工房の焼きたてのタイムサービス
そして…
見たことないはずの31アイスを売る君…
あの頃の風景の何処かに君が居たかも?
そう言えば…何て…突然思い出した風景に君が…
居たら何て…もし何か思い出したら…
そんな幸せいいね嬉しいね!
ミーチャン…
チョコミントとストロベリーチーズのタブル食べたい…
あの風景にミーチャンと俺と…
あの街の風景の中に…ふたりで…食べよ!
明日食べよ!これからもふたりで食べよ!
嫌いじゃあない。
道ばたでしらない人が芸を披露していたり、本を読んでいたり、紙コップにお金を貯めていたりする。
それはとても悲しいような気もするけれど、この街は彼らがいることで成り立っていたり、成り立っていなかったりする。定かでは無いけれど。
まあ、道なりみちなりに進んで楽しむことは、それなりに得られるものはある。
街