蝶よ花よ』の作文集

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蝶よ花よ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

8/8/2024, 1:29:51 PM

蝶よ花よ

甘やかされて、愛されて、穢れを知らずに生きている。
蝶よ花よと育ててきた、可憐で繊細なその命。
あぁ、その子とそっくりな、自然に生きる蝶よ花よ。
どうかその子を、愛して、守ってあげてくれ。
いずれは誰もが、私から離れていってしまうから。

8/8/2024, 1:29:21 PM

うちの会社は、ファミリーみたいな温かさがある会社。社長をお母さん、従業員はその子供という〝てい〟で、家族ごっこが始まる。
 
 社長の〝お母さん〟は板についていて。
 本当にいつから、この茶番劇が始まったのだろうと笑ってしまった。
 
 そして思い出す。
 末っ子気質の同期の彼女は、その気質の通りに会社の末っ子だ。
 その彼女と社長のやり取りが発端だった気がしてきた。
 
 あの時は、わたしも〝お姉ちゃん〟って言われたなあ。
 
 懐かしい思い出に浸っていると、その子がお客さんと話しているのが聞こえた。
 天真爛漫に笑って、お客さんの対応をしているから、お客さんから蝶よ花よと愛されている、同期の彼女。
 
 そして、話している相手は彼女が気になると言っていた救急隊の先生。
 
 さてさて。
 〝お姉ちゃん〟は可愛い〝妹〟の恋を応援しましょうかね。

 
 
おわり
 
 
 
お題:蝶よ花よ

8/8/2024, 1:28:42 PM

怒鳴り声で起こされ、振るわれる拳
学校に行っても机には花瓶が置かれ
冷たい目と囁かれる陰口
救いを先生に求めても見て見ぬふり
帰れば、また拳と粘着質な中身のない説教


僕は、蝶よ花よと育てられなかった


「遅刻するよ」と優しく起こされ
学校にはいち早く行き花瓶の花を替え
温かい目と周囲の陽口
出会い頭に先生に褒められ
帰れば、温かいご飯とお風呂


私は、蝶よ花よと育てられた



結局育てられ方じゃない

だって僕は躍起になって這い上がった
だって私は気がつけばどん底に居た

目の前の女を今度は蝶よ花よと商品にしなければならない

『蝶よ花よ』

8/8/2024, 1:28:10 PM

「あー、悔しい!
 あの女ムカつく」

 私は自分の部屋で一人、心にためた不満をぶちまける。
 私は今日、駆け出しの女優としてとあるドラマの主役のオーディションに参加した。
 原作のファンと言うのもあるが、一流の女優として羽ばたくため、どうしても役をもぎ取りたかったのだ。

 自信はあった。
 色々な対策も講じた。
 そして結果はぶっちぎりの一位。
 だが、私の心には憎悪が渦巻いていた。

「あの女ふざけやがって!
 うがー!」
「あんまり大声出すと、近所迷惑になるぞ」

 私しかいないはずの部屋から、突然男の声が聞こえる。
 声の方を見れば、ソファーの裏から男が出てきた。
 男は中肉中背で、顔はイケメンだが頭に禍々しい角が生えていた。
 普通に考えれば、不審者だろう。
 だが私は慌てない。
 コイツの正体を知っているからだ。

「あら、来てたの……
 ご忠告どうも、悪魔さん」
「ああ、お前も元気そうでなによりだよ」

 こいつの正体は悪魔。
 私が女優デビューした時に私の前に現れ、それ以来ずっと私に付き纏っている。
 どうやら私の魂を欲しいらしいのだが、私の見立てではただの厄介ファンである。
 魂が欲しいと言うのも、悪魔だからと言うよりかは、ファンのこじらせと思った方が納得できる。

 だが悪魔にとって残念なことに、私は悪魔に願うような願いはない
 という訳で、鬱陶しい以外は害が無いので放置している。

「何かあったのか?」
「『何かあったのか?』じゃないわよ。
 さっきのオーディション、どこからか見てたんでしょ」
「ああ、見ていた。
 ぶっちぎりの一位だったな」
 悪魔は、「合格おめでとう」とパチパチ手を叩く。
 褒めているつもりなのだろうが、どうしてもバカにしているようにしか見えない。

「そうね。
 結果が最初から決まっていた出来レースだったけどね」
「それは気づかなかった」
「よく言うわ。
 あなたがやったんでしょう?」
「なんだ、バレてたのか」
「当たり前よ!
 審査員全員が虚ろな目で座っているのよ!
 気づくに決まっているじゃない!」

 アレはかなり異様だった。
 審査員は、本当に見ているのか怪しいほど、目が虚ろで虚空を見ており、こちらからの質問も、空返事ばかり。
 他のオーディション参加者も、あまりの事態に怯えていた。

「にもかかわらず、私の演技を絶賛するのものだから、気味が悪いを通り越して笑いがこみ上げてきたわ」
「意図とは違うが、楽しんでもらえたら何よりだ。
 ああ、対価はいらない。
 俺が勝手にやったことだからな」
「当たり前よ!」
「だが何を怒っている?
 オーディションには合格し、俺の細工もまあまあ楽しめたのだろう?」
「ふん、アンタが茶々を入れてきたものムカつくけどね。
 それ以上にムカつく奴がいたのよ」

 その瞬間、悪魔が目を輝く。 
 どうやらこの悪魔、人の悪意が大好物らしい。
 趣味の悪い――いや悪魔だから趣味が良いのか、ともかく悪魔は子供の様に目を輝かせていた。

「詳しく教えてくれ」
「合格発表の時、アイツが私に近づいてこう言ったの……
 『おめでとうございます。 ところでコネで合格して嬉しいですか?』ってね!」
「コネだろう?
 俺の力を使って合格したのだから」
「アホか!
 頼んでないし、そんなことしなくても私がぶっちぎりで合格よ!」

 私が叫ぶと、悪魔は悲しそうな顔をする。
 感謝されないことにがっかりしたようだ。
 本当に善意からの行動らしいが、迷惑なものは迷惑である。

 だが!
 それが霞むほど!
 あの女が憎い!

「あの見下した目線。
 ふざけやがって!
 どう見ても私の方が格上でしょうに!」
「では報復するか?」
「報復?」
「俺は悪魔だ。 
 報復は得意中の得意だよ」
 悪魔はニヤリと笑う。

「報復したければ願いを言うといい。
 悪魔として願いを叶えてやろう。
 無論、対価は頂くがね」
「報復か……
 いいわね。
 アンタの思い通りってところが癪だけど、乗ってやるわ。
 まずあの女が次に出るオーディションを調べなさい」
「いいだろう……
 それから?」
「参加予定者に、私の名前をねじ込みなさい」
「分かっ――は?」
 悪魔は呆れたような顔で私を見る。
 こいつの付き合いはまだ短いが、呆れている顔を見るのが多い気がする。
 威厳の無さに、最近悪魔と言うのは嘘じゃないかと疑っている。

「一応聞くが、何のつもりだ?」
「あの女と同じオーディションを受けて、あの女を負かす」
 悪魔は、眉間を押さえる
 言葉を選んでいるのか、考えている素振りを見せる。
 悪魔はしばらく熟考したあと、顔を上げる。

「俺は悪魔だ。
 得意なのは、人間を不幸にすること。
 例えば、あの女を病気にするとか、事故を起こして歩けなくさせるとか……
 あるいは、女の所属する事務所を潰すでもいい。
 なぜそう言った事を願わない?」
「そうすると、私はあの女に実力の差を見せつけられないわ。
 私と正々堂々勝負して、実力の差を目のあたりにして、あの女が敗北を認めるのが私の望みよ」
「正々堂々は、悪魔の仕事じゃねえ!」
 悪魔の男が、不満そうに私を見る。
 頼まれもしないのに、私に付き纏ってるくせに……
 勝手な奴だ。

「もう一度いう。
 俺は悪魔だぞ。
 もっとドス暗い感情に満ちた願い事をしろ」
「してるじゃない。
 リベンジにメラメラ燃えているわ。
 そして、あの女を負かし、屈辱まみれにしてやるわ!」
「そういう事じゃない」
「そんなに悪魔の仕事をしたいなら、他のやつのところに行けば?
 例えばあの女とか。
 根暗そうだから、ガンガン願い事すると思うわよ」
「お前はそれでいいのか?
 多分あの女、躊躇なくお前を呪うぞ」
「いいわ。
 むしろハンデがあった方が、力の差が分かりやすいもの。
 それでもわたしが勝つしね」

 私の言葉を聞いた悪魔は、諦めた顔をして近くにあったソファーに座る。
 こういう問答の後、悪魔はいつもあのソファーに座る。
 定位置というやつだ。

「やめだ、やめ。
 まったく商売あがったりだ」
「待って。
 あの女のオーディションを調べると言うのは……」
「俺は便利屋じゃない。
 自分で調べろ」
「役立たず」
「うるせえ」
 そう言って、悪魔はソファーに横になる。
 ふて寝だ。
 ここまでが、いつものやり取りである。
 こうなると、特に用事がない限り、お互い不干渉だ。

 だが今日の私は、コイツに用がある。
 私は、最短距離で悪魔の寝ているソファーに向かい、空いているスペースに腰を掛ける。
 悪魔は寝るのを邪魔されて、不快そうに私を見ていた。

「なんだよ……」
「私に言うことない?」
 私の言わんとしていることを察し、悪魔はその端正な顔をしかめる。
 こいつ、悪魔のくせに顔に出やすいな。

「さっき言っただろ」
「感情こもってなかった」
「いいだろ別に」
「はあ、せっかく頑張ったのに。
 アンタが、原作好きだって言うから……」
「お前、汚いぞ!
 はあ、くそ、分かったよ」
 悪魔は体を起こし、私を正面から見る

「その、合格おめでとう。
 ドラマ、楽しみにしてる」
 悪魔は慣れないのか、はにかみながら私に賛辞を贈る。
 不器用な誉め言葉だが、ファンの声援は何よりも嬉しい。
 そして、それに対する私の答えは、最初から決まっていた。

「ありがとう、ファン一号。
 ドラマ、楽しみにしててね」

8/8/2024, 1:28:03 PM

惣菜作り置き
2024/08/08㈭日記

6箱分作り置きをして
冷蔵庫に入れて並んだパックを見ると
充足感に満たされる。

焼き鮭やトマト、塩蔵の生わかめを
湯通ししたものとか
簡単なものしか作っていないけれど。

冷蔵庫は今年の夏はいっぱい。
5月にチョコレートが高くなると
聞いて幾つか買って保存中。
その他に今年は暑くなりそうだと
思い、普段飲まないジュースも
飲みたくなるんじゃないかと
思って買ってみた。
飲みたい時にすぐ飲めるように。
でも、こんなに暑くても飲む気に
ならないから習慣って凄いね。
もう来年の夏は買わないことにする。
おでんも保存してある。
おでんは体調不良用の保存食。
簡単に食べられて胃に優しく
タンパク質も摂れるから。
レトルトのお粥は棚にある。
飲む、果物ゼリーも体調不良用。

コロナ禍になってから冷蔵庫が
小さく感じる。
次はもっと大きい冷蔵庫を買うつもり。
冷蔵庫を買う時、凄く調べたから
買った時は満足していたのに
備蓄のことまで考える日常になって
小さいと思うなんて。

僕の日常は
誰かの非日常。 
そんなふうに考えたら日記は楽かも。
創作の方が大変だと思う。

九州の方、怖かったでしょう。
考え込んだら息が詰まりそうなので
やめる。
おやすみ。

8/8/2024, 1:26:42 PM

【チョウヨハナヨ】
と育てられた娘は

【チョーウザイヨ。ハ?ナニヨ?】
と成長しました。


いつか、アゲハに変わると
母は信じています…。



【蝶よ花よ】

8/8/2024, 1:24:43 PM

題名 蝶よ花よ
あの子は蝶、
アイツは花、
みんな、
個性や才能がある
でも僕には、
どの個性や才能も無い。
だから周りに馴染めなかった、
蝶よ、花よ、
僕にも個性を
分けてくれよ笑
この世の中は、
狂っている
他と違う僕等を
ヴィランにして、
それをやっつけた自分を
ヒーローという
世の中から見たら彼は
ヒーローだけど、さ、
他と違うって言うけど
僕等も皆と、
個性が無いだけで
みんなと同じ、
人間なんだよ…笑

8/8/2024, 1:24:04 PM

題【蝶よ花よ】

蝶や花、自然は、私に居場所をくれたの。

とても、暖かくて明るいけど、言葉では表せないような感じ。

とても綺麗な…何だろう?

「生まれ変わったら蝶になりたい。」

って私は、何をいっているんだろう?

8/8/2024, 1:20:02 PM

何もかもが、ドラマの中の世界だった。
スタンウェイのグランドピアノが鎮座する横に、高級な匂いのする革のソファがあった。
ソファに置かれているクッションには、美しい刺繍が施されている。
どっしりしたキャビネット棚の上に、幸せそうな家族写真がたくさん並んでいる。
「ゆっくりしていってね」
そのご婦人は、キラキラしたグラスについだサイダーを持ってきて、私の前にコトンと置いた。
「いえいえ、私は仕事でお伺いしてるんです。お客様の家で頂き物はしちゃいけない決まりなんです」
慌てて恐縮するが、「黙ってれば分からないわよ。まずは仲良くなりましょうよ」
ニッコリ笑って、ヘルパーである私の前に腰をおろす。
真っ白な髪に、真っ白な肌。
左の薬指に、オパールの指輪。
真っ赤なワンピースを着て、ほのかに良い匂いがする。
もう一度マジマジと彼女の顔を見る。
何も苦労せず、皆に愛でられて生きてきた女性。
私と正反対の世界。
憧れと羨望。裏腹に、その真っ赤な薔薇をグシャッと捻り潰したい感情に突如として囚われた。

8/8/2024, 1:18:16 PM

蝶よ花よ


蝶は怖い。

花は綺麗。
柄によっては怖い。

8/8/2024, 1:17:26 PM

「蝶よ花よ」

箱入り娘は不思議がる。
かわいいは正義なの。自分を大好きで何が悪いの?

8/8/2024, 1:16:52 PM

蝶よ花よ

可愛いものは愛でたくなる
青みがかった蝶、小さな白い花
そして君

籠の中に入れて、窓辺に飾って
毎日静かに眺めていたい
君はただ、そこに居てくれればいい

可愛いものはいつか終わりを迎える
力尽きて動かなくなった蝶
枯れてしおれた話

その時が来たら
僕たちも終わりを迎えよう

残されるのは
空っぽになった籠と花瓶
誰もいない窓辺で
ただただ陽の光に照らされている

8/8/2024, 1:16:01 PM

貴女は、ご自身が蝶よ花よと育てられたご令嬢で、何の苦労も知らず、自分の恵まれた環境にも気づかずにいたことを恥じていますね。

 そんな風に考えなくて、良いのですよ。苦労など知らなくて、良いのです。苦労が人を作るというのは、ある一面では正しいこともありますが、普遍の真理ではありません。
 それに、今は恵まれていることに気づいて、その恩恵をしっかり理解して生きようとしてくださっています。

 今日、インターネットで交流している方に、貴女は感謝され、こう言われましたね。貴女ほど優しくて、思いやりのある人はなかなかいません、と。
 貴女は苦労を知らないかもしれませんが、人を大切にする方法はご存知です。それでいいのです。人格は、苦労によってのみ陶冶されるわけではありません。貴女の経験と、貴女がそれに伴って考えたこと、そして誰かに表現したこと、そういうものが合わさって、貴女を作ります。

 貴女は胸を張って、今ご自分にできること、したいと思うことをすれば良いのですよ。

8/8/2024, 1:15:42 PM

仕事に追いやられる人生
それでもさ、
花や蝶も生命活動を進めているんだ
何か一つやり遂げるまで
何かに熱中してみないか
青い春を輝く人のように
ひと時を大切にしないか?

8/8/2024, 1:14:03 PM

蝶よ花よ
周りから見たら私は何不自由なくちやほやされて育った貴族だと思われているだろう。けれども私の両親は自分の子供を道具としか思っていない。家門のためだとか言っているけど、結局はお金がほしいだけのくせに。でも私は両親には逆らえない。跡取りでもない私はきっともうすぐ誰かも知らない人の家に嫁がされるだろう。私の意思など関係なく。逆にそっちのほうがいいのかもしれない。両親から抜け出せるのだから。ただ一つ心残りなのはお兄様と離れてしまうこと。お兄様はこの家の跡取りだからそれこそちやほやもされていたし、勉強なども厳しくされていた。羨ましいとも思ったことはあったし、嫉妬もしてたけど、私のことをずっと大切にしてくれているお兄様のことが私は大好きだった。お兄様がこの家を継ぐまであと一年。きっと今年のうちに私は何処かに嫁ぐだろう。お兄様はどうか自分の愛しい人と婚約してください。

2024/8/8 No.8

8/8/2024, 1:12:51 PM

今で考えるのは何回目?
もう戻ってこないのに
帰ってくるはずないのに

もしかしたら
なにかの間違いだったのでは
そんな願いが浮かぶ。

去る者は追わずって知ってる?
君の魅力が分からないのだから
分かってくれる人を探そうよ

うるさいよ。

あの子いつもあんな感じだから仕方ない
よく付き合ってたよね…
もういいでしょ?

黙れよ。

ひとときも忘れたことは無い
孤独の冷たさ
時間だけがすぎていく夜
眺めることしかできない背中

思い出す度に膝から崩れ落ちそうになる

また人が離れていく
手の隙間からするすると抜けていく
やっと掴んだと思っても気がつく頃には何も無い

やはり私が良くないのだろう。
直さなければ…治さなければ…
私が悪いんだ。全部。
しっかりしなければ。

誰かが離れていくのはもう嫌だ。

直して、直して、直して直して治して、
掴もうと必死に手を伸ばす。
それでも無理ならまた直す、その繰り返し、
意味の無いことだとわかっているのに
周りの言うことが正しいってわかってるのに

失いたくないがために…

自分が壊れていく音には耳を塞いで
手を伸ばす……


音に気がつくのはのはいつ頃になるのやら

「もっと自分を大事にしてよ…」と
ある友に言われた時に、聞こえたはずなのに
また塞いでしまったか……


ある友よ。
かの親友に手を伸ばす"私''を
どうか引き留めてほしい

さすれば"私"は
傷ついた自分に気づき、
過去に手を伸ばすのを未来へ
変えてくれるはずだから

ある友よ。
赤い花を探すモンシロチョウを
紫の花へと導いてはくれないだろうか

ある友よ、どうか……
誰でもいい……誰か……

わたしをみてほしい……

8/8/2024, 1:12:16 PM

純粋に言えば、美しい。
だけど蝶も花も、いつかは声をあげずに朽ち果てる。
美人は忌々しいほどに妬まれ続け、いつかは目を背けられる。
醜いものね。

生命の理由を、生きる意味を、誰か教えて――
幾千の夜を越えても、未開の地のままだ。


お題 \蝶よ花よ/

8/8/2024, 1:11:10 PM

古びたアパートの一角、少しさびれたベランダには、一面に広がる緑とともに、一匹の蜘蛛が暮らしていた。蜘蛛の名はサラ。サラは長い間このベランダに巣を張り、何匹もの小さな虫たちを捕えて生きてきた。ベランダには植物が生い茂り、花が咲き乱れていたため、そこに訪れる虫たちは絶えなかった。

その日も、サラは静かに巣の片隅で待ち伏せていた。張り詰めた糸が、かすかな振動を感じ取るのを待ちながら。そして、ついにその時が訪れた。サラの巣に、軽やかな羽音を立てながら、一匹の蝶が飛び込んできた。

蝶の名はリリア。彼女は美しい模様を持つ羽を持ち、自由に飛び回ることを愛していた。だが、その自由な飛行が、今日は仇となってしまった。リリアはサラの巣に絡みつき、動けなくなってしまったのだ。

「おやおや、これは素晴らしい。ずいぶんと大きな獲物がかかったものだね」サラはその姿を見て、思わず嬉しさがこみ上げた。久しぶりの大物だ。

「お願い、助けて……私はただ花を見に来ただけなの。こんなところで死にたくないわ!」リリアは必死に羽をばたつかせ、逃げ出そうとするが、蜘蛛の巣はそんなに甘くはなかった。巣の糸はリリアの細かな羽根にしっかりと絡みつき、彼女の動きを徐々に奪っていく。

「ふふふ、そう簡単に逃げられると思ったのかい?」サラは冷たく笑った。「ここは私の領域だ。飛び込んできたお前が悪いんだよ」

リリアはもう一度羽ばたきを試みたが、無駄だった。絶望の中、彼女は涙を浮かべた。「お願い……私はただ、美しい花に惹かれて来ただけ。命だけは助けて……」

サラはその言葉に一瞬考え込んだ。彼女の生きるための本能と、リリアの哀れな姿に対するわずかな同情心が交錯する。だが、長い年月の間にサラは感情を捨ててきた。彼女にとって、生きることは他者を食らうことに他ならなかった。

「ここで私が慈悲をかけたところで、誰が私を養うんだ?お前が花を愛するように、私は食事を必要とする。それが自然の摂理だよ」サラは冷たく言い放った。

「でも、お願い……せめて、最後に花の香りを嗅がせて……」リリアの声はかすれ、涙がこぼれ落ちた。ベランダにはいくつかの花が風に揺れていた。リリアはその花々を愛し、その美しさに魅了されて生きてきたのだ。最後の瞬間に、せめてその香りを感じたいと願うのは、彼女の唯一の望みだった。

サラはその望みを聞いて、再び考え込んだ。「最後の願いか……」彼女は巣の隅にいた自分を持ち上げ、リリアのそばまで這っていった。そして、自らの足でリリアの絡みついた糸を少しだけ緩めた。

「さあ、花に近づけてあげよう。でも、その後は……」サラは言葉を途切らせ、リリアをそっと花の近くに移動させた。

リリアは必死に羽ばたこうとしたが、すでに力は残っていなかった。しかし、風に乗って運ばれてくる花の香りが、彼女の鼻先に届いた。それは、彼女がこれまでに感じたことのないほどに美しく、甘美な香りだった。リリアはその香りに包まれながら、静かに目を閉じた。

「ありがとう……これで、心残りなく……眠れるわ……」

リリアの声がかすれ、そして静かに消えていった。サラはその様子をじっと見つめ、静かにため息をついた。「これでいいんだ。これが私たちの運命だ……」

その後、サラはリリアの体に近づき、静かに食事を始めた。サラにとって、これはただの日常の一部に過ぎなかった。しかし、その夜、サラはいつもとは違う夢を見た。

夢の中で、サラは広大な花畑に立っていた。そこには美しい蝶たちが自由に飛び回り、花の間を楽しげに舞っていた。そして、その中にリリアの姿もあった。彼女は笑顔でサラに振り返り、優しく微笑んでいた。

「ありがとう、サラ。あなたのおかげで、最後に美しいものを見られたわ」

目が覚めた時、サラは不思議な感覚に包まれていた。それは、満たされたような、そして同時に、少しの寂しさを感じるような感覚だった。彼女は静かにベランダの隅に戻り、再び巣を張る準備を始めた。

外では風が吹き、花の香りがベランダに運ばれていた。その香りは、リリアの最後の願いを思い出させるかのように、サラの心に深く刻まれていた。

そして、次の朝もまた、サラは静かに巣に戻り、新たな一日を迎えるのだった。ベランダには依然として、花が咲き乱れ、蝶たちが訪れる。その光景の中で、サラは自分の役割を再確認し、静かにその運命を受け入れていた。

だが、彼女の心の中には、ほんのわずかながら、リリアの微笑みが残り続けていた。

8/8/2024, 1:09:37 PM

蝶よ花よ


私は、女。どこにでもいる女。
長女、30代。
未婚、一人暮らし。
職業、OL。
両親は健在、きょうだいは弟1人。

弟は、長男。30代。
未婚、実家暮らし。
職業、なし。
人前に出ない、家族とも話さない。

親戚をまわって挨拶するのは、いつも私。
飲酒する父に代わって運転するのは、いつも私。
飼い猫を病院に連れていくのは、いつも私。
家族に頼られるのは、いつも私。

お墓を相続しなければいけないのも、私?


幼少の頃から無鉄砲で向こうみずだった私は、
お前は男の子みたいだ、とよく言われていた。

本当に男の子だったら、よかったのにな。








※この作品は、一部フィクションです

8/8/2024, 1:08:24 PM

蝶よ花よ

私は、とても、好きな言葉

華やかで、春から初夏まで、ぐらいの季節

風も穏やかで、

陽の光もそんなに眩しくなく、霞みが、似合うかな

すこーし、甘い香りが、漂う

蝶さんとお花さんの蜜なお喋りが、微笑ましい

お姉さん、一寸、お酒でも、入ったのかな

舞う姿が、絵になるねえ

扇の仕草が、粋だね

花に触れる手足の艶っぽい

朝から晩まで

ずっと、一緒にいられたら、

いいのに、

あっ

もう、風が強く、なってきた

わたしは、行かなくちゃ

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