『落下』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ビルの最上階から落下する。
羽もなくただ落ちてゆく
すべてが吸収されていく。
空にはクジラが游いでる
私を乗せてって。
落ちていく
落ちていく
底なし沼に落ちていく
彼の存在は尊いものなの
オタクとはそういうものだろ?
落ちていく
落ちていく
私の腕が当たった花瓶が落ちていく
なんの思いれもない花瓶
花なんてそんなものだろ?
自由落下。物体が空気の摩擦や抵抗などの影響を受けずに、重力の働きだけによって落下する現象のこと。
人が流れに身を任せている状態、ニュートラルな状態は自由落下に近しいものがあるのではないか。 老子の無為自然もこれに近い。
生物は一匹残らず死に向かっている。その道中の障壁にぶつかり弾性を増す事でよりそれは弾力を増し、違う景色を見るようになる。と、私は思う。
その為には常に自分をニュートラルに、何かを考える余裕を持ち続ける努力を欠かさないようにしたい。
「『勝手に』落下『する』、『意図的に』落下『させる』、『誰かによって』落下『させられる』。
あとは何だ、『自由』落下?落下『防止対策』?」
寝てる時にガタンッて足がビクつく落下感は「ジャーキング」だっけ?某所在住物書きはスマホの画面を見ながら、ネット検索結果を辿っている。
「テーブルからパンが落ちる時、ほぼ確実にジャムを塗った面を下にして落下する、てのもあった」
落下って、結構いろんなハナシに持っていきやすいな。実際に書けるかは別として。
物書きはカキリ首を傾け、鳴らし、ため息を吐く。
――――――
落下とはさして関係無さそうですが、そろそろ全国、田植えも出揃った頃でしょう。一昨日投稿分に絡めて、こんなおはなしをご用意しました。
最近最近の都内某所、某稲荷神社敷地内の一軒家に、人に化ける妙技を持つ化け狐の末裔が、家族で仲良く暮らしておりました。
そのうち末っ子の子狐は、偉大な化け狐、善き御狐となるべく、人界で絶賛修行中。
まだまだお得意様はひとりしかいませんが、ぺたぺたコンコン、お餅をついてアレコレ入れて、覚えたてのおまじないをひと振りふた振り。
週に1〜2回の頻度で売り歩きます。
子狐のお餅は不思議なお餅。ウカノミタマの大神様のご利益ある、風邪を除き心毒を抜き、ちょっと運を良くしてくれる、バチクソありがたいお餅なのです。
今日もコンコン子狐は、お守りさげて人間に化けて、まだ若草色した鬼灯の明かりと、お餅を入れた葛のカゴを手に、たったひとりのお得意様の、アパートのインターホンを鳴らしました。
「おとくいさんも、今年のおとしもち、どうぞ」
硬貨が好きな子狐用に、コインケースを持ってきた、人間嫌いで寂しがり屋の、捻くれ者なお得意様。
そのお得意様を、うんと見上げて、コンコン子狐がいつもより少し小さめなお餅を差し出しました。
「『落とし餅』?」
「そろそろ、ぜんこく、つっつウラウラ、田植えが揃うの。キタは5月4月で、ミナミは今頃なの」
「はぁ」
「田植えが終わったら、さのぼりなの。泥落としで、虫追いなの。悪い虫さん、落とすの」
「そう……だな、多分?」
「だからおとくいさんも、おとしもちで、今年の悪い虫さん落とし。どうぞ」
それは、田植えの終わりを祝い、五穀豊穣と悪疫退散を祈る、1年に1度だけのお餅でした。
かつてほぼ全国で祝われた、時期も形式も餅の有無さえ違えど、労働のねぎらいと豊作を願う根っこはきっと一緒であった、しかし昨今各地で失われつつある、日本の昔々でした。
捻くれ者の雪降る故郷でも「さなぶり」として僅かに残る、稲田と生き四季を辿る風習の欠片でした。
「虫落としの餅か」
懐かしさと共に、餅をひと噛み、ふた噛み。落とし餅は捻くれ者の心の中の、悪い虫に引っ付いて、落としていきます。
「お布施は、いくらが良いだろう?」
私のところでは、餅や御札を貰ったり、舞を舞ってもらったりする礼に、たしかお布施を渡していたから。
捻くれ者は付け足して、説明しました。
コンコン子狐、まんまるおめめをキラキラさせて、小さなおててをうんと上げて、答えます。
「いっせんまんえんです」
捻くれ者のコインケースがパッタリ落下しました。
「冗談だろう?」
「キツネうそいわない。いっせんまんえんです」
「本当は?」
「おとくいさん価格、おもちおんりー500円、ウカサマのおふだ3枚付き2000円。ぜーこみ」
「はぁ……」
『落下』
ちょっとした浮遊感の後に襲い掛かる重力
大地に引き寄せられるように落ちて行く
時間にして僅か数十秒
体感時間はどうだろう、長いようで短いような
生まれ落ち、ここまでの日々が思い出される
確かに悪いことだけではなかったかもしれない
でも決して良いことばかりだった訳では無い
トータルで考えればやはり悪いことの方が
圧倒的に多かったようにも思う
まぁ、そんな葛藤ももう終わりだ
全身を駆け抜ける途方もなく強い衝撃と誰かの悲鳴
世界が暗転していき、そして再び日の目を見ることは叶わなかった
私は幼い頃から夕焼けが怖かった。理由はわからないが、真っ赤に染まった空を見ると、それだけで体が硬直し動けなくなった。そのせいか、その頃から私の心は常に緊張し、同時に疲弊していた。何をするにも情熱を持てず、派遣社員として無為に仕事をするだけのつまらない大人になった。その日も終業時間まで誰とも話さず定時にタイムカードを切った。
私は得体の知れない何かに怯え続ける人生に疲れきっていた。私は死ぬつもりで、一人会社の屋上にいた。建物の端に両足を揃えて立ち、下を覗き込むと、はるか下に道路が見えた。その瞬間、私は全てを思い出した。
それは私がまだ小学校に上がったばかりの頃。その時私は一人で学校からの帰りを急いでいた。夕暮れ時、空は血のように真っ赤だった。古い巨大な団地の前まで来たとき、足早に歩く私の目の前になにかが落ちてきた。人間だった。私の視界は、団地の屋上から飛び降りた男の血と空にかかる夕焼けで真っ赤に染まった。
……。
なんだ。そうだったのか。私はたった一人のろくでもない欲望のために、これまでの人生を台無しにされてきたのか。そう思ったら、全てが馬鹿馬鹿しくなった。私は死ぬのをやめた。自分のためにこれからの人生を生きようと思った。屋上から見る夕方の空は赤く染まっていたが、もう怖くはなかった。
(落下)
生きていれば いいことも 悪いこともある
毎日 楽しい日々を過してる
でも 突然楽しい日々から 落下してしまう時もある
人生の悲劇に陥った時 そこから
どう 這い上がればいいのか 悩む
誰にでも 落下してしまう時がある
落下してしまった所から どう這い上がるのか!
そんな時は 大きく深呼吸して 未来の
楽しいこと 思い浮かべる
未来に向けて 何事も 歯を食いしばり
落下した 人生から 絶対 這い上がろう。
ぐらり、と視界が揺れる。
体のバランスを取ろうとして足を滑らせる。
途端、体が投げ出されたような上下感覚がなくなり、そのまま下へと落ちていった。
硬い地面は体を打ちつけ、身を投げ出したままそのまま暫く動けなくなる。
身体の端々が痛むが、頭がぐわんぐわんと鳴って判断ができない。
そのうち、周囲の人が救急車を呼んでくれたようでサイレンの音がかすかに聞こえてきた。
この間、転んで骨折した時の描写です。
落下する夢を見たら体がビクってなる反応は
入眠時ミオクローヌス
と言うらしい。
教室でなったら恥ずかしいね。
「落下」
サスペンスドラマに出てくる断崖絶壁の崖。
下に落ちきる前に、
飛び出してる岩とか木に引っ掛からないのかな。
ドラマでは再現しないか。
でも、ルパン三世であったかも。
事故でも故意でも、落下してはいけない。
今日も一日、無事に過ごせますように。
お題[落下]
七月二十日、終業式のためだけに学校に登校する無駄な時間。本当は好きなことだけして夏休みを迎え入れたいのに。 そんなことを思いながらも、電車に乗り込む。
自分は電車に乗った瞬間に眠かったのか寝てしまった。
何かから目を覚ました自分は空にいて、どんどん下に落ちていく。周りには島々だけが見え、自分もそこに到達すると考えたその直後に目の前が暗くなった。
目の前が明るくなると、乗っている電車が最寄り駅の一つ前の駅に到着していた。
現実逃避が実際にはできないみたいで少しガッカリした。学校の終業式があるのは既成事実かあ。
あと少しだから今日も一日頑張りますか。
突然鳴りだすスマホ。
それは大好きな大好きな君からの着信音。
すぐにポケットからスマホを取り出し、
電話に出た。
でも、スマホ越しに聞こえるのは、
君の声ではなかった。
聞いたことある声。
君の母親の声だ。
とても震えながら僕に
『昨日ストーカーに刺されて、
さっき息を引き取ったの。
今までありがとう。』と言った。
僕は高いところから落下したような
衝撃を受けた。
まず最初に思い浮かんだ言葉は
『なんで?どうゆうこと?』だった。
理解ができなかった。
日にちが経つにつれて、
理解出来るようになった。
そして、後悔が募る。
なぜ、あの時君を家まで送らなかったのか。
なぜ、あの時君に起きてる異変に
気づかなかったのか。
後悔したあと、怒りが募る。
なぜ、君は僕に相談をしてくれなかったのか。
そんな、僕は頼りない男だったのか。
怒りの後、今度は悲しみが募る。
もう二度と君の笑顔を見ることは出来ない。
もっと、君と一緒にいたかった。
そんなことを思っても、
もう、君は戻っては来ない。
【落下】
#54
「落下」
ゆっくり ゆっくり
落ちてるようで
あっという間に地面に叩きつけられた
まるで今の自分の状況と同じだ
落ちたら上がるだけ、と言うけれど
どうやって上がるの?
教えてよ
『落下』
どこまでも落ちていく
底はない
いつまでたっても
着地できない
落下。落下の夢はなんの意味があるんだったか。寝ている時に高い場所から落ちるのを想像すると血の気が引く。
ゲームでも高い場所から落ちると自分も落ちているような感覚がしてぞっとする。こっちのほうが視覚的にリアルな映像を見ているから怖い。
実際に落下しているわけでもないのに体がぞっとするのだから視覚情報というのは恐ろしいものだ。やったことはないけどVRだともっとリアルな映像らしいから恐怖もひとしおだろう。
まぁ落下の話はこれくらいにしてジャンプの話でもするとしよう。といってもしばらくワンピースが休載らしいからちょいテンション低めだが。
とりあえずは呪術か。最強vs最強という実に盛り上がる展開だけど正直いまいちかな。なんか知らんが主人公サイドの実況が入るのが冷める。
展開を分かりやすくするためか知らないけどなんかちょっと不自然な実況なんだよな。ドラゴンボールみたいにその場にいる仲間が説明するのは拒否感ないんだけどな。
考えてみるとドラゴンボールは説明で呪術は実況なんだよな。これが俺が冷めている理由かもしれん。プロレスとか興味ないからな。まぁドラゴンボールは偉大ということだろう。
鵺の陰陽師。ワンピースが休載している今正直一番面白いのはこれかもしれない。最初は読む気すらしなかったのに読んでみたら不思議な味わいがある。面白い。
アンデラはまぁまぁ面白い。今は武術の大会をやってるけど格闘技系の話になると大抵の作品がリアル感出してきていまいちなんだよな。ファンタジーな戦いが見たいんだよなこっちは。
残りは新連載かな。ちらっと見たけどテンプレな格闘技物って感じだ。作者は前にジャンプで結構人気な作品を連載していたベテラン。ネット人気が高い作品という印象だ。
でも俺はその前作を読んでないんだよな。題材もキャラもぴんとこない作品だったから。というか絵柄がちょっと癖があるというか嫌いじゃないけど好きでもない。そんな感じだ。
とりあえずもう少し読んでみてもいいかくらいのポジション。あと読んだ作品はなかったと思うからこんなもんかな。
そういえば逃げ上手も読んでたな。たまに読むけど話飛び飛びでも面白いからあの作者凄いわ。
落下するときは、怖いのだろうか。落ちたら痛いのか。確かめたいけれど、
【落下】
重力に従って、体が落ちていく。魔獣を崖下へと突き落とそうとしてうっかり自分も足を踏み外した、ただそれだけのこと。黄金色の満月が目の前に浮かんでいて、思わず手を伸ばした。
このまま地面に叩きつけられたら、普通はさすがに死ぬのだろうか。親指と人差し指の間に収まった月を眺めながら他人事のように考えたとき、突風が僕を押し上げた。
ぐしゃりと、魔獣の肉が潰れる音が遥か下から聞こえる。一方で僕は風に運ばれて崖の上へ。
「ほんっとにバカ……!」
真っ青な顔をした君が、僕の体を抱きしめる。その力強さに思わず笑い声が漏れていた。
「そんなに心配しなくても、この程度じゃ死なないよ」
わざわざ風の魔法を使ってまで、『不死者』の僕を助けなくても良かったのに。首が落ちても臓腑が潰れても、僕は死ぬことなんてできないんだから。
「死ななくても私がイヤなの。わかってよ!」
怒鳴るような声なのに、語気が僅かに震えていた。あまりに理不尽すぎて、さらに笑いが込み上げる。わからないよ、そんなの。だってみんな僕のこと、自動修復機能のある盾くらいにしか思ってないのに。……ああ、だけど君だけは出会った時から違ったっけ。
優しくて、正しくて、美しい女の子。生まれて初めて、君のためならこの身を投げ出しても良いかなと思えたのに、世界でただ一人君だけが僕のその行為を許さない。
僕を抱きしめる君の温もりに身をゆだねる。君を守れるなら、僕はあのまま落ちてしまっても良かったんだよ。そんなことを言えば君が怒り狂うのがわかっているから、そんな本音は飲み込んで「ごめんね」と優しく囁いた。
身体は地に足が着いてるのに
肉体意外のすべてが
ゆるゆると、日常に埋没してゆく
落ちる、落ちる、落ちてゆく。
そのうちに、肉体すらも
膝を着いて倒れてゆく。
孤独と絶望は何色だ。
ただひたすらに、追い込まれた
心だけが本能で生きたいと
上を向かせる。
あぁ、あぁ、あぁ…
それは、恐ろしい夢だった。
このままでは、いけないと
そういう警告だったのかもしれない。
【お題:落下】
#53 落下
前にテレビでチラッと、
羽根と、何か丸い物が一緒に落ちるのを見た。
普段ならヒラヒラと落ちていくはずの羽根が
まるで沈むように落ちていく様は
私の目には神秘的に見えた。
あれはなんだったんだろう。
ネット検索すれば答えが出てくると思う。だけど私は、あえて分からないままにしておきたかった。
分からないからこそ、心に残ったのだから。
---
「それは真空にして空気抵抗をなくすと、重さに関係なく同じ速度で落ちるねーっていう、重力の実験だと思うよ」
私の疑問に、いとも簡単に答えられてしまった。いや、調べればわかると思っていたのだから、知っている人がいるのは当然のことだ。なのだが。
「ええと、求めていたのと違った?」
そんなに私は変な顔をしていたのか。彼が心配した風に顔色を変えた。
「…違わない。違わないんだけど…」
気にしてないと笑って済ませる。そうすれば丸く収まる、それだけの話。
でも何故か、彼の前では自分を誤魔化すことが出来なかった。
「それって、もしかして情緒ってやつだよね。僕、それがないからモテないって散々言われたんだ。困った、どうしよう」
そのまま、うーんうーんと頭を掻きつつ唸って考え込んだ彼は、あっと顔を上げた。
「じゃあ、実際に見てみる?先生に相談すれば実験させてもらえると思うんだ」
「え、そうなの?できるの?」
実際に見る。思ってもみなかった提案に、子供っぽい感情が吹き飛んだ。
「真空にする機器は小さいものがあるんだ。まずは聞いてみよっか」
「うん!ありがとう!」
「……った」
「ん?何?」
彼の小さな声は私には聞き取れなかった。
「ううん、なんでも。今から一緒に行く?」
「うん、行こう行こう」
その後、無事に先生の監督のもと実験を行うことができた。
てきぱきと実験の準備を進める彼の手や、
テレビで見た通りに落ちていく紙片(さすがに羽根は無かった)を見ていたら、
私の心も恋に落ちていった。
---
#48の二人。
真空にする実験機器はあったはずだけど、
落っことす実験は出来たっけな?
できないって言われると話が変わってしまうので、
あえて調べずに押し通します。
「落下」
必死にここまで這い上がって来たのに
また落ちるとか
もう何回目か数える気にもならないや
はー、しんどい
上らしき方を見あげて
項垂れ途方に暮れるのももう何回目だろ
ちょっと待ってて
また上がるから
落ちることに果ては無くて
奈落の底にはまた新しい落下口が開く
沈めば沈む程光は見えなくなっていく
よっこらせっと
まあ、生きてりゃ上がるしか無いんだよ
何が上かは知らんけどさ
やめてしまえばもう
同じように這い上がろうと頑張ってる人達に顔向け出来ないし
自分を許すことも出来ないし
生きてる意味さえ分からんし
登れないって感じたら
まだ休んでていいんだよ
またいつかは行くんだって
それ忘れなきゃ大丈夫
落下点に引っかかってしまったなら
周りをよく見る
ちょっとだけ上がれそうな出っ張りが見つかるかもしれない
無ければ作るしかない
みっともないし情けない姿晒すけど
でも蹲り続けるよりはかっこいいよ
でもあんまり何度も落とさないでくれ
こっちもヘトヘトなんだ
這い上がる途中でちょっと一休み
まあ待っててくれ
諦めないから