花咲いて』の作文集

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花咲いて』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

7/23/2024, 6:33:25 PM

雪が土を湿らせる。
柔らかな土と日差しが君を温める。
まだ、ちいさく幼い君は己の殻を破るため力を込めて、もがいている。
硬い殻を破ったとて、すぐには現れない。
時間をかけてふたつの葉を開かせる。
君は、日を追う事に殻を破った努力が、自らの成長への1歩だと実感するだろう。
沢山食べて、沢山飲んで、沢山息をする。瑞々しい体を空へ伸ばす。
初めの葉を養分にしてまだまだ伸び続ける。
子供から大人になる季節、君もまた、大人になる。
大きく、可憐な花を惜しげも無く咲かせる。
朝露に濡れる花は、可愛く、美しく、妖艶な輝きを持ってみつばちを呼び寄せる。
みつはちとの協力が実を結ぶと、新たな生命を誕生させる準備を完了させる。
君が枯れてしまっても、君の子は君と同じように、元気に育つだろう。

生物の目的、次世代へのバトンタッチができたのは、君が魅力的な花を咲かせることができたからだ。
それは、君の小さい、けれど大きなきっかけからだということを忘れてはいけない。

7/23/2024, 6:16:51 PM

心ともなく笑える動画だった。ありふれた、明日にはきっと思い出せないくらいのそんな。
「思い出みてえーだな」
 小田島の述懐である。ふ、と忍笑いを溢して、短い動画の画質の荒さを小田島は思い出と表現した。
 街角で出会い頭に殴られる。想描くならばこんなとこだろう。平生から得てして発揮される小田島ワールドを味わうと、多分に漏れずそんな心地がする。
 小田島は日常に、奇妙な価値を与える感性をもっていた。




花咲いて

7/23/2024, 6:13:58 PM

花咲いて


夜空に
大きな大輪が
次々と花開き
散っていく

ああ
今年も夏が来た

7/23/2024, 6:11:27 PM

「孤独だった木が花弁で満たされるように」

「僕の心も満たされる4月は死ぬ迄に来るのかな」

今この瞬間僕では君を満たせれない事を自覚させられた

「来年にはきっと、2人で幸せになれてるよ」

「そうだと良いな」

「うん」

「2人で幸せになれる迄この桜見に来ようね」

そんな会話をしてから、1年後の春

僕の隣には画面の中の君しか居ない

僕とでは無く他の人と死ぬ事を選んだ君しか居ない

2人で幸せになる迄見に来る約束をした桜を今年からは
1人で見なくてはならない

「こんな呪いあんまりだよ」


何も無い木から蕾が芽吹き花を咲かす4月
そんな春が僕は大嫌いだ


__花咲いて。



2024年7月24日

7/23/2024, 6:06:56 PM

花が咲きついに到来、夏本番。みなさん「夏」と言って思い浮かべるのは、、そう!「夏休み課題」ですよね。
私たち学生にとっての宿敵である夏課題ですが、私は数学の夏課題については授業で習ってはその都度課題を解きという習慣をつけました。みなさんはどう過ごしますか?

7/23/2024, 5:59:34 PM

花咲いて

枯れて、消えてしまう
儚いもの…

さみしい気持ち
つらい…

永遠なんてないのだから
美しいと思うけど、
 
でも…

永遠に同じままで
いて欲しい

と願う

さみしいね

7/23/2024, 5:54:29 PM

花咲いて

花は咲くといずれ散る。
刹那、私は世を儚む。

7/23/2024, 5:51:17 PM

「ねぇ、お父さん」
「うん?」
「これ、何?」

そう言って、娘が私に向かって見せたのは、白黒の写真のパネルだった。
随分前に行方不明になっていたのだが、妻の衣装ダンスにあったとはな。

妻が闘病の末、静かに旅立ったのは半年と少し前。
嫁に行った一人娘が、孫ふたりと戻ってきた三年後の事だった。
私と妻が知り合ったのは、もう50年近くも前になるだろうか。
当時流行っていたボウリングに友達3人で行って、隣のレーンでゲームしていた4人組の女の子たちと意気投合し、一緒に遊ぶようになった。その中のひとりが妻だった。
ただ⋯⋯。

「これ、お父さんが撮った写真?」
「そうだな」

雪の中、手袋をした両手を口元に当てて空を見上げる女性を納めた写真。
市のコンテストに応募したら、ちょっとした賞を取ったやつだ。
だから、パネルになっている。

「これ、お母さんじゃないよね?」
「あぁ、そうだな」
「え、じゃあ誰?」
「和枝さんって言って、⋯母さんの幼なじみの女性だ」
「へぇ、すごい綺麗な人だね」
「あぁ」

本当に彼女は綺麗で、すれ違う男共は皆振り返った程だった。
私もその一人で、彼女の前では気取って歩いたものだった。
だからこそ、彼女から告白された時は夢じゃないかと思った。
皆とも遊びつつ、時間をみては二人でデートを重ねた。
喫茶店を巡ったり、少し遠出をして海に行ったり、映画を観て感想を言い合ったり。

「お母さんからは和枝さんの話を聞いた事なかったな。幼なじみなら話題に出てきそうなものだけど」
「⋯⋯⋯そうか」
「ん?⋯コレは何?」
「どうした?」
「裏に何か書いてる⋯えっと」

『儚く散り逝く吐息と共に
凍える氷の花咲いて
キミの夢が叶うようにと
遙か遠くの星に願う』

「どういう意味だろう?あとは『和ちゃん愛してる』だって、お父さん良かったね。お母さん愛してるって」

娘に手渡されたパネルの裏側に書かれた詩。
小さな字ではあるけれど、それが誰の筆跡かはすぐにわかった。

「⋯って、お父さん?泣いてる?」

和枝は、出会った二年後の冬に帰らぬ人となった。
私達はその冬が明けたら結婚しようと、約束していたのに。
あっという間だった。
体調が悪いからと、その日の約束を断られた。
私は彼女が好きなガーベラの花束を持って、見舞いに行った。
部屋のベッドの上で彼女は笑って見せた。
少しだけ言葉を交わして、最後にキスをして別れた。
それが最後となった。
次に会った時、彼女はただ静かに眠っているだけだった。

「お父さん?」

そこからの記憶は曖昧で、彼女がいない世界がいつもとかわらずに回っていることに絶望していた。
そんな中、隣にいてくれたのが妻だった。
何を望むでもなく、ただそっと当たり前のように隣にいる、ただそれだけ。
そんな些細なことが、その頃の私にとって必要なことだった。
和枝を失って10年、心に空いた穴が漸く埋まり始めた頃、私と妻は結婚した。
そこにあったのは、和枝との間にあった燃えるような感情ではなく、ただそこにあるだけの優しい温もりだったが、それが心地よく穏やかな日々を過ごすことが出来た。

「はははっ、やられたな」

そう呟いた私を、娘は怪訝そうな顔をして見ている。
昔、1度だけ妻が私に言った、生前の和枝の願いごと。
私が幸せである事が、和枝の唯一の願いだったと。
それを聞いて、私は泣いた。
そして続けて妻はこう言った。

『和ちゃんの願いは、必ず私が叶える』

そこまで、幼なじみのことが大切なのかと、当時はそう思ったのだが、どうやら違ったようだ。
私と妻はライバルだったのか。
気付けなくて妻には悪い事をしてしまっただろうか。
もしかしたら、気付かせないことも妻の計画の一部だったのかもしれない。

妻の字で書かれた詩の左下。
小さく書かれた短い言葉。

『和ちゃん愛してる』

私の名前は和彦で、子供の頃は和ちゃんと呼ばれていたが、妻からは和彦さんと呼ばれていた。
それも娘が産まれる前までの話だが。
妻が和ちゃんと呼ぶ人物は、私が知る限りではたった一人しかいない。
言いたくても言えなかったこの短い言葉を、妻はいったいどんな思いで書いたのだろうか。

私と妻の間には、和枝がいる。
和枝を通して私と妻は家族になった。
妻は私より先に和枝に会いに行ってしまった。
残された私は、もう少しだけ、和枝と妻のいないこの世界で、和枝の願いを叶え続けよう。


━━━━━━━━━
(´-ι_-`) 書ききれてない感じ。
私(和彦) → 和枝 ← 妻

7/23/2024, 5:41:17 PM

花咲いて



ずっと貴方が好きでした。

多分、オレがそんなことを言っても、
貴方は信じないだろうけど。

貴方と初めて会ったとき。
オレは絶望の中にいて。
貴方の気遣いも優しさも、
全部嘘だと思ってて。

そんなオレを、
貴方は見捨てず、
そっと遠くから見守っててくれた。
だからオレは死なずに済んだ。

花咲いて。
そして、いつか花は散る。
密かに咲いた貴方への想いも、
気付かれないまま、いつか、散る。

それまでは。
貴方の足元でひっそりと咲く、
花で居ようか…と思うんで。
どうぞよろしく。

7/23/2024, 5:16:21 PM

枯れた白いバラ12本

この気持ちをカタチとして渡す日が来るならば
小さな花束を後ろに隠して

生涯を誓う

7/23/2024, 5:12:43 PM

花咲いて

小学生の頃は、田舎のおばちゃんの家に遊びに行き、そのままずっと田舎にいることが夏休みの恒例となっていた。
田舎では川に行き、橋の上から川に飛び込んだり、従兄弟達と花火もやったし、スイカを食べ、良く遊び、笑い、40日近くあった夏休みを謳歌いていた。
そんな夏休みの一番の思い出は、ひまわり畑の迷路だ。自分の背丈以上もあるひまわりが何万本と咲き乱れ、正規のルートを覆い隠す。歩いている道の角を曲がった先も見えない状態だ。
この迷路は、花が咲いていないと緑の草木のな中を歩いていくことになり、いまいちパッとしない。なんなら虫がでたり、地面がぬかるんでいるのが気にだしたりとかなりハードだ。
だか、黄色の大きな花が顔を上げると燦々と輝く陽の光に照らされ、鮮やかに咲くひまわり畑は黄金の海となる。
私達は、黄金の海に出た海賊だ。財宝を求め航海に出れば、ひまわりが行く手を塞ぎ迷路となる。


まさに花が咲いて巨大迷路が完成する。

7/23/2024, 5:12:20 PM

花咲いて。
1度だけの僕の願い。
其れだけでいい、其れ以外僕に取り柄は無い。
趣味の音楽。
投稿してみるけど、再生回数は0。
高評価も0、勿論コメントも0。
お願いだから、花咲いて、才能は蕾のまま。
蕾になってるかも、芽が出てるかも分からない
才能開花。
才能の開花、開花には水と光が必要。
後、酸素と二酸化炭素かな。
水は僕の技術や教えて貰った事を。
光は僕の視聴者さんや僕の自信を。
酸素は心の余裕とか寄り添ってくれる人を。
二酸化炭素はアドバイスをくれる人を。
僕には水以外無い、花は植物は水をやりすぎると枯れる。
僕以外にも才能開花の条件が揃わなくて、枯れて散っていった芽もあると思う。
でも、僕はまた植えた。
才能開花の芽を。
期待はされていないが自分がする事が大事。
認められないのは確かだけどやっぱり沢山投稿しないといけないから、諦めない事。
それからアドバイスとか高評価を気にする事。
再生回数も10行ったらいい方。
目標を決めて達成できたら、何か自分にご褒美をあげる事。休憩も仕事。
だから、だから、花咲いてと枯れてた花にも願ってみてはどうだろうか。
みんなの花が咲きますように。
僕がみんなを支えられるように。







よし!2作目完成!
蕾のままや植え損ねた種はないですか?
この機会に植えてみてはどうでしょうか?

7/23/2024, 5:10:36 PM

花咲いて





ふと思ったことを呟いただけなのに
呟きを拾ってわざわざ買って私の元へ
持ってきてくれた金木犀の鉢植え

世話をするのが苦手で
人様から頂いた植物を上手に咲かせられなかったら
どうしようかと強いプレッシャーを感じてました。

お水をちゃんとあげて
鉢を少し大きいのに植え替えて
フカフカの土をいれてあげたら
スクスク樹が育ってきたので
とても成長が嬉しいです。

いつも秋の季節に可愛い花を咲かせてくれてますが

今年はどれだけ沢山のお花を咲かせてくれるのか
とても楽しみにしてます。

7/23/2024, 4:49:56 PM

花咲いて儚く散る。
咲いている時も綺麗なんてずるいよね
━━━━━━━━━━━━━━━
theme 花咲いて 2024-07-23

7/23/2024, 4:46:10 PM

薔薇や百合はエレガントで上品。

勿忘草や紫陽花はどこか儚げで可愛らしい。

向日葵はパワフルで見てると元気もらえる感じ。

夏の太陽に向かって真っ直ぐ空高く伸びて
ジャーンと花を咲かせてる綺麗な黄色がすごく好き。


薔薇や百合にも憧れるけど
私は親しみのある素直で明るい向日葵になりたい。

7/23/2024, 4:43:18 PM

花が咲いて

花が咲いて、あぁまたこの季節が来たんだと気がついた。希望と不安と期待が入り交じり、新しい幕開けを感じ、全てが素晴らしいものに見えたあの日たち。
全ての「始まり」のときその花はいつも咲いていた。私たちは何度も「始まり」を繰り返す。
色んな「始まり」を経験してきたけれど、どれも大切なものだった。きっとこれからも新しい「始まり」に出会っていく。この花が咲く度に。

7/23/2024, 4:32:27 PM

「父様。私は、どうも桜が好きではありません。」

「どうしてだい。」

 急な私の話に、父様は書き物の手を止めずに、耳だけ傾けた。いつものことなので、私は続ける。

「早くに散ってしまうからです。満開になっても、3つで雨降らしになってしまう。なんとも淋しいではありませんか。」

 私が父様に零すと、父様は書き物の手を止めることなく、私に問いた。

「では、何が好きなんだい。」

「私は向日葵が好きです。」

「どうしてだい。」

「日に向かい笑うような姿がなんとも美しいからです。鮮やかな黄色も素敵だ。」

 私の解いに父様は笑った。朗らかな顔は、朝顔のようだ。

「しかし、枯れてしまったら、茶色く濁るではないか。その姿は美しいかい。」

「枯れてしまっては、愛おしいとは思えないです。咲いている時を好いています。」

 そういうと、父様は顎に手を当て、考える姿勢を取った。

「なるほど。しかし、父様は桜を愛しているよ。」

「なぜでしょうか。」

「桜は、肌を桃色に染めた美しい時に散っていくんだよ。最後まで美しくいようとする姿が愛おしいではないか。」

「たしかに、そうですね。桜は美しくある印象がありますね。」

「あぁ、それにね…」

 父様はそう言って、この話は終わった。これ以上続けることもないので、私は立ち上がり、父様の湯呑みに入れる茶を沸かすために立った。


 追憶に浸っていると、私の腕を引く妻に問いかけられた。

「貴方は、桜がお好きかしら。」

「あぁ、好いているよ。」

「私は、あまり好きではないわ。早くに散ってしまう姿が、あんまりにも寂しいでは、ありませんか。」

 頬を膨らませ、下を向く妻を見て、幼い頃の私を見ているようだった。父からもこのように見えていただろうか。

「最後まで美しく散っていこうとする姿が愛おしいではないか。」

 それに、私を見上げて話す妻の頬に当たる桃色の花弁が、妻の頬を染めるように見えて、愛おしく思える。

No.26 _花咲いて_

7/23/2024, 4:14:14 PM

→短編・フラワーレインボーパワー・ウェイクアップ!!

「もうすぐ、咲きます」
 そんな張り紙をされて、このサボテンは捨てられていた。
 夜中の街灯の下、電柱に寄り添うように捨てられていたサボテン。そのビジュアルがあまりに物悲しくて、私はこのサボテンを家に連れて帰った。感傷的だったのだと思う。勤めていた会社が忙しすぎて、サボテンの孤独と仕事に忙殺される自分を重ねた。だから、救いたかった。
 あれから1年、サボテンはまだ咲いていない。
 もしかして見逃したのかなとか、環境があってないのかなとか、スマートフォンでサボテンの育て方を調べながらの1年はあっという間だった。
 そして今年、ようやく蕾がついた。ちょっとした感動。
「まだ咲かないね~」
 夕方、仕事を終えて帰宅した私はサボテン相手に晩酌を楽しんでいた。
 夏の夜空はまだ夕暮れの紫を空に残している。1年前は考えもしなかった景色だ。
 サボテンを拾って程なくして、私は転職した。
「よし!」
 何となく酔いも手伝って、私はサボテンに両手のひらを差し出した。
「フラワーレインボーパワー・ウェイクアップ!! 花、咲いて!!」 
 ちょっとしたお遊びだ。こんなので咲いたら……――って!?
「えっ、ウソ!? 咲いた!!」
 可愛い花がちょこんと姿を現した。このサボテンのメンタル、もしかして小学生女子並!?
 慌ててスマートフォンを取り出す。動かないサボテンに連続シャッターを切る。浮かれた私と花の冠を乗っけたサボテン。
 夏の宵の口、シャッター音が部屋に響いた。

テーマ; 花咲いて

7/23/2024, 4:06:31 PM

「花咲いて」

花咲いて 桃色滲む 手には汗

7/23/2024, 4:04:54 PM

:花咲いて

床に赤い花を咲かせる。
歩いてきた道を示すように、ポツ、ポツ。


呆然としていたから目の前にある電柱に気が付かなくて鼻から突っ込んだ。強く噛み締めて切った唇の血と、鼻から垂れる液体が混ざって顎に流れ、慌てて下を向いた。ボタ、と落ちた赤い一滴。表面張力でギリギリ保っていたストレスカップにそいつが入り込んできたもんだから耐えられなかった。我慢の限界と鳴き喚く蝉の声で強烈な目眩がした。


努力だとか、才能だとか、そういったものが辛くて足を引きずって歩いている。重たい足枷みたいな。


「なんかすっごい賞を取れたんだ! 今度表彰されるって……へへ」

水を飲んでも飲んでも口の中がやけに乾いた。震える指でカップをつまみ上げていることが相手にバレていたら、底の底に残っていたプライドすらへし折られてしまっていたかもしれない。なんとか取り繕って「おめでとう」と言えたのは、あいつが人と目を合わせられない人間だったからだ。気恥ずかしそうに自分のコップだけを見つめてくれていて助かった。

「おめでとう」

笑えなかった。他人の成功を喜ぶことができない小さい自分にも、バケモノみたいなスピードで成長していくお前にも。


「なんで?」って言葉が滑り落ちた。なんでそんなに優れているんだ、なんでそんなことができるんだ、なんで自分はできないんだ、の「なんで」。そう思うことすら惨めで恥ずかしい。優れている人は皆どこかで何かの努力をしているのに、それを「なんで」なんて言葉でまとめるなんてあまりにも浅膚だ。その人の努力を踏みにじっているも同然の言葉だ。なのに、そんな言葉を口にした。

覚束ない足取りで帰路を辿った。いっそ泣き喚いてしまえたら楽だろうに、あまりのショックで涙がひと粒も出てこなかった。何も考えたくない。ゴツンと鼻をぶつけた激しい痛みでようやく我に返ったが、直ぐにまた朦朧としてどうやって家に帰ったかは覚えていない。右足を引きずって帰ったような気もする。重い足枷をつけられているみたいに。


リビングの床で蹲っていた。頭を上げると乾ききっていなかった鼻血が一滴床に落ちた。拭かなきゃ。

振り返って廊下の方を見た。床にポツポツ赤い色が付いている。玄関の方は真っ暗でよく見えないがきっとそっちも汚しているだろう。早く掃除をしようと立ち上がるが、目の前がジワっと黒くなって砂嵐のようなものが見えた。結局また蹲ってギュッと目を閉じる。体調が悪い、寒気がする、早くシャワーを浴びて眠ってしまいたい。

そっと目を開けて辺りを見回す。床の方で何かが蠢いている。虫だろうかとよく目を凝らしてみると、ポツポツ落としてきた血から、ゆらゆらと何かが生えてきていた。赤い花、真っ赤な花だ。真っ赤な花弁を大きく広げて膨張しながらどんどん上へと伸びていく。手に何かが触れて飛び跳ねるように立ち上がった。先程落とした血からも花が生えてきて、どんどん大きくなっていく。右足に蔦が絡まってきて思い切り締め付けられる。どこもかしこも暗くて赤い。早くここから逃げなければ。そう思うのに、動けなかった。カタカタ震えるばかりの指先、いっそ泣き喚いてしまいたいほどの恐怖。なんで、なんで、なんで!

――身に覚えがあった。おめでとうを素直に言えず震えて、努力とか才能とかに気圧されて、挙げ句の果てに「なんで」なんて、全部自分が辿ってきた道じゃないか。自ら蒔いてきた種じゃないか。ああ、なんだ、なんだ。はは、そうだ、分かっていた、あいつの方が伸びることくらい、最初から目に見えていたのに、今更ショックを受けているだなんて。甘えてたんだよ。ずっと甘ったれだったんだ。


「おめでとう」

黄金に輝く丸い花を胸に咲かせている。
キラ、キラ、ただただ眩しかった。

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