『終わらせないで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
まだ
まだこの人の命は途絶えていない
とく、とく、と流れ出る赤い液
大きく開いた傷口が、死に至るとしらせる
まだ途絶えてはいない
だが…時期に途絶えてしまう
魔法を使う容量で魔力を紡ぐ
ほそく、細く紡いでいく
“聞こえるかい?君の傷はいずれ死に至るものだ。
クランツ、絶対に助けるから…諦めないでね。
君のこの生を、終わらせないで。遺言なんて聞かない。”
コク、と小さく頷く彼を見て少し安心する
さあ!神とも呼ばれてしまった魔法使いの力を見せようか!
我が友をそう易々と死なせてなるものか
後日金の穂が揺れる寝室でお茶会が開かれるだろう
魔法使いの上機嫌な鼻歌と共に
【終わらせないで】
ふわり、と甘い匂いが鼻腔を揺らす。
―
うちの庭はけっこう広い。
祖父母の土地をそのまま譲り受けたらしく、庭だけで家の2個分はあったりする。
庭と言うのだからしっかり整備されていると思いきや、全くそうではない。いい感じの自然、と言えば良いのだろうか。
庭に植わっている植物というと、とりあえず雑草。これはマスト。
珍しいものでは、蜜柑の木、枇杷の木、栗の木、彌猴桃の木、花梨の木、梅の木、桜桃の木、李の木、もう少し他にもあった気がするが、目立つのはここの辺り。
この時点で大分と珍しい庭だとは思う。子供の時はよく枇杷の木に登って遊んでいて、それが思い出として残る庭だ。
小学校低学年の時期はよく庭で走り回っていて、何の虫がいるとか、何の花が咲いてるとか、隅々まで探索して回っていた。だから、庭のことは大体把握できている…と思う。最近あまり庭に出てないので今は怪しいが。
庭で何が好きだったか一つ答えよと言われると、それは秋の香りだ。
9月から10月のあたり。どこからか漂ってくる、甘い匂い。
最近までどこから香ってくるのか、何の匂いなのかすら知らなかったし、どこか記憶に残りにくいその匂いは調べようと思うまでに至ってくれなかった。
ただその時期になると香ってきて、ああそういえばこんな匂いあったなと思って、確かな満足感を覚える。そんな立ち位置。
秋の始まり、そういえば甘い匂いするよね、と日常会話を家族としていた時だった。
「あれ、金木犀だよ」
きんもくせい……あぁ、金木犀。あっさり長年の答えを言われて、こっちもなんだかあっさり納得してしまう。
シャンプーやらハンドクリームやらでよく見かける香りの名前なので、知識としては入っていた。なんならテスターを使ったこともある。
でも、うちの庭の甘さと、商品の甘さは、全く違うものなような気がした。やっぱり商品は匂いを抽出しているから違ってくるのだろうか。
私は庭で香ってくるような、記憶に残らないが幸せを少し残していくみたいな甘さが好きだった。
「うちに金木犀あったんだ」
「あるよ、昔から」
はて、どのあたりに植わっているのか。脳内で庭のマップをぐるりと確認しても全然分からなくて、頭を傾げた。
金木犀、ちょっと見てみたい。記憶が合っているのなら、ちょこんとした暖色の花が集まっている、可憐な見た目だったような気がする。
またいつか見てみよう。
そんなことを考えて、結局見ぬまま甘い香りがする時期は終わった。
金木犀が見れるのはまた来年か、と少し肩を落とす。
こう言っちゃ悪いが、うちの庭はよく手入れがされているっていう訳では無い。烏に枇杷の実が突かれるくらいはしょっちゅうある。
だから、自然の厳しさというか、そういったものに金木犀がやられてしまわないか少し心配だった。
今まで運よく毎年金木犀が咲いていただけで、もしかしたら来年はもう咲かないかもしれない、みたいな。無いわけじゃないけど、限りなく可能性が低いものの心配。
もう咲かないのなら仕方がないが、欲を言うなら金木犀には来年も頑張ってほしい。
あの甘さと、おそらく可憐であろうその姿を見てみたいだけの一人の人間は、ひっそりとそう思うのであった。
―
終わらせないで
→呟き・サンキューちゃうんよ、センキューなんよ、何となく。
ごきげんよう。
止まらない食欲に体重が限界突破したらどうしましょうと戦々恐々の一尾(いっぽ)でございます。
食欲魔神化の原因は判明しておりまして、長居するストレスさんが原因です。いつもはねぇ〜、適当にお引き取りいただくんですが、今回はぶぶ漬け出そうが、廊下に箒を立てかけようが、まったく私の心から腰を上げる気がないようでして……、で~んと居座ってらっしゃいます。
ストレスさんがチクチク邪魔してくるので、考えがまったくまとまらず、文書が書けない。普段でもしっちゃかめっちゃかなのに、ここ最近は集中力皆無で乱文通り越して糜爛文。そりゃ食い気に逃げたくもなろう、でしょ?
このアプリを使い始めてから、何でもいいから毎日書いてみようと続けていますが、その決意が気に入らないストレスさんは私の耳元で「毎日書かなくても別にいいじゃん。それよりも私を見て」とアピールしてきます。ストレスってホントにかまってちゃんだよなぁ、あぁ疲れるぜぃ。
この状態がいつまで続くのやら見当がつきませんが、なんとか続けてられるのは、青いハートと皆様の作品のおかげです。
どれほどびらんびらんな文章でも、読んでくれる人が、何故かいる。青いハートに「がんばれ、終わらせないで」って勇気づけてもらっているような気になる。
皆様の作品に「すげぇな、こんな風に描けたらいいなぁ」と、書きたい欲が高鳴る。
皆様に救われています。心からありがとうございます。やっぱりまとまらない文章になっちゃったけど、なんかねー、今日はめっちゃお礼が言いたい気分だったんだー。
センキュー!!
テーマ; 終わらせないで
戦争を仕掛けさせ、始まったら終わらせぬよう画策、暗躍し、戦争で稼ぐ。停終戦後には復興復旧事業で儲ける。そういう奴等の首根っこを掴んでずるずる引きずって、地雷埋設地を歩けたらな。
戦争を終わらせまいとする奴等は
人類を滅ぼしたいのか
戦争屋どもの首っ玉掴み道連れに
地雷埋設地を歩きたい
#終わらせないで
【終わらせないで】
終わって欲しく無いものは
すぐに終わってしまうけど
ずっと終わらなかったら
いつか
終わってもいい
そろそろ終わって欲しい
もしかしたら
そんなふうに感じる時が来るかもしれない
大好物も食べ過ぎると
休憩したくなる
別のものも口にしたくなる
少し足りないくらいが
ちょうどいいのかも
がんばれ俺
腹八分生活
終わらせないで
あー今年も残り1ヶ月
どうして一年って、あっという間に過ぎるのだろうか?
若い頃は、1日が凄く長く感じたのに今は、物凄く短く感じる死が近付く程、短くなるのは何故だ?もうこれ以上、歳を取りたくない時間を戻して欲しい、このまま、2024を終わらせたくない…
私とあなたが一緒にいる時間を終わらせないでほしい。
ずっーとこの時間が続けばいいのに。
なんて、心の中で思ってる
【終わらせないで】
何気ない言葉に傷ついても
自分が好きだったことを忘れないで
自分が好きだったものを見捨てないで
自分の気持ちを終わらせないで
『終わらせないで』
今、この時間を、この空間をそのまま閉じ込めてしまいたい。
ここから先がずっと幸せである保証はないから。
でも、一定期間のループをしたらそれはそれでイヤになるだろう。
なんて我儘なんだと我ながら苦笑する。
せいぜい後悔しないように生きたい。
すでに後悔だらけの人生だけど。
終わらせないで。
背を向けて列車に乗り込む主人公と、呼びかけるヒロイン。無情にも発車ベルは鳴り響き、主人公の乗った列車は遠くの街へと走り出す。果たして二人は再会できるのか――というところで、次回第12話、最終回の予告が流れ出す。
けれど、私の最終回は永遠にやって来ない。
決してドラマが終わらないというわけではない。私の意志で、終わらせないのだ。
高校生の頃大好きだった、人気のドラマ。当時大きな話題を呼んで、ドラマ内で使われたピンクのボールペンは全国で売り切れてしまったし、最終話で主人公の放ったらしい台詞は流行語大賞にまで選ばれた。世間は一通りこのドラマで盛り上がり、次第に次の話題へと移っていった。
しかし私は何となく寂しくて、放送から数日経っても数週間経っても、最終話を見る勇気が起きなかった。そのうちに他の番組と間違えられて、家族に録画を消されてしまった。奇跡的に消し忘れられていた第11話だけが、私の家のテレビに残った。
実家を出て一人暮らしを始めても、私は第11話の録画をDVDにダビングして持ち出した。それから社会人になった今でも、ふと思いついた時に繰り返し見ている。
あまりに何度も見すぎて、展開どころか台詞さえ一言一句覚えてしまった。
そんなに何度も見て飽きないのか、と思う人もいるかもしれない。たしかに、どちらかといえば私はこのドラマに飽きているのだろう。
けれど、飽きるというのはこれ以上いらないほど満ち足りているということで、足りずにぽっかり穴があいてしまうよりはよっぽどマシだと思った。
終わらせないで。
今日もまた、いつまでも20歳のままのヒロインが悲痛な声で訴えかける。
彼女の望みを叶えるように、私は巻き戻しボタンを押した。ぐるぐる、景色が目まぐるしく展開し、人々はせわしなく動き回り、ドラマの中で時が遡っていく。
こんなことをしなくても、きっと最終話まで見ればヒロインと主人公は再会できるのだろう。
それでも私は、第11話の彼女の心を救うために、あるいはいつの間にか彼女より年上になってしまった私の心を救うために、終わらない第11話を繰り返している。
『終わらせないで』
「未完の大作って言葉、大っ嫌い」
本屋の一角で人目も憚らず彼女は言った。
ボクはまた始まった、と思いながら平台に置かれた文庫の山を見つめる。
「他の業界じゃ絶対に許されない事じゃない? 納期に遅れるって」
それはそう。
「なのに漫画や小説はいいのは何でよ、って思うワケ。読者は待ってるのに」
一理ある。
「そりゃ、筆が止まっちゃう理由は色々あるんだろうけどさ。それならそれで説明して欲しい」
二年以上続きが出ない漫画を待っている彼女の言葉には、確かに頷ける部分もあった。飽きっぽくて、長い話が苦手なボクにはいまいち分からない苦しみなのかもしれない。
「読者は待ってるワケよ。あの戦いの結末を、あの事件の真相を、あの恋の行方を」
「ああ、うん」
「それを見届けて、〝あー、終わっちゃった〟って言いたいの」
「なるほど」
「終わった後で、描かれなかった部分を想像したり、作者が提示した結末以外の道は無かったのか考えるのが楽しいのに」
台に並んだ文庫を一冊手に取ってみる。
帯にはでっかく『未完の大作』の文字。
作者が病没したらしい。読者もそうだけど作者も悔しかったろう。作家や芸術家の中には、〝命を削って〟書いているという人も多いらしい。
「漫画でも映画でもなんでもいいけど、終わらせないで、なんて思ったこと一度もないよ。ちゃんと終わらせて、ちゃんと次へ向かわせてって思う」
彼女はそうだろう。
「ボクは時々思うことがあるよ」
「何を?」
「終わらせないでって」
「はぁ? ストーリーものまともに読まないじゃん」
「漫画や小説の事じゃないよ」
「?」
ボクは時々思うことがある。
命を削りたくなくても、削がれていってしまう事だってあるんだと。
少しずつ病魔に蝕まれていった体は、そう遠くない未来、終わりを迎えるだろう。
それは彼女にとって何になるのだろう?
戦いか、事件か·····それとも恋か。
「キミとの関係」
あ、どんでん返しだったみたい。
END
「終わらせないで」
拍手が鳴り止み静寂が訪れる。
指の重さをできる限り0にして鍵盤に触れる。
重い空気が腕にまとわりついて筋肉が震えそうだ。
深呼吸をして身体中の神経を指に集中させる。その瞬間、思い切り力を込めた。
ピアノが悲鳴を上げる。
動き出した指はもう止まらない。
この数分のために何ヶ月も練習してきた。
毎日毎日何時間も同じ曲を弾いて自分のミスに向き合ってきた。間違えた、もっと優しく、もっと力をこめて、もっと流れるように、もっとアクセントを…
楽譜を破り捨てようかと本気で思ったこともあった。
ピアノをぶっ壊してやろうとハンマーを手に取ったこともあった。そんな心の底に隠れていた自分の加害性にショックを受けて自己嫌悪に陥り一晩中泣いた。
でも一粒の理性と彼女への憧れを捨て切れなかった。
指は躾けられたサーカスの動物のように鍵盤の上を踊る。最後の20小節にさしかかる。
このコンクールが終わったら俺には何が残るんだろう。ふと、頭に浮かんだ。
次の目標?またあの辛い日々を過ごすのか。自分のドス黒い感情を見つめてわざわざ絶望に浸らないといけないのか。
いっそ辞めてしまおうか?第二の人生を歩むのも悪くはない。でも俺には何もない。ピアノ以外に何もできない。結局俺は彼女に生かされているのだ。
彼女は美しい歌を歌う。全ての演奏者を自分に集中させて何も考えないようにさせる。それでいて一筋縄でいかず、いつも不満気に俺を責める。
なあ、まだ終わらないでくれ。何ヶ月もお前を満足させるために頑張ってきたんだ。
最後の音を鳴らす。彼女はニヤリと笑って俺の指と別れを告げた。
気付かなかったの。
この気持ちが恋なんだって。
だって、こんなこと教わらなかった。
胸がドキドキするとか、
貴方が輝いて見えるとか、
貴方の事をずっと考えてしまうとか、
そんなものじゃなかったから、気付けなかった。
貴方の好きなところなんて答えられないし、
悪い所なんていくらでも言えてしまうけど。
夢に貴方が出てきた時に、
隣に貴方を求めてしまった時に、
わかってしまったの。貴方を好いていると。
貴方じゃなきゃ駄目な理由は出てこないけど、
それでも貴方がいいと思えたから。
これを恋と呼ばないのなら、私はきっと人を愛せない。
さりげなく貴方の手に触れる。
夢では感じなかった温もりが、ただ嬉しくて。
お願い。この時間を終わらせないで。
まだ、この恋心を冷ましたくないの。
「終わらせないで」
ねぇ、待ってよ、
お願い...
行かないで、
勝手に終わらせないで、よ.....
お願いだから、もう少し、 一緒に、
居てよ......
終わらせないで
会話の終わりが見えてきた時に頑張れば話を広げられるはずなのに、相手は会話を終わらせたいのだろうかと考えて自分がリアクションで終わらす時、辛い
【終わらせないで】
終わらせることは、いつでもできる。
簡単だよ。
電気のスイッチを、パチッ…て消すみたいにさ。
だけど、終わらせるつもりが無かったモノまで、
全部一気に消えてしまうよ。
読みかけの漫画の続きが読みたい、とか。
たまだあそこの新しいレストランに行ってない!とか、
もっと絵が上手く描けたら、とか。
何でも良い。
楽しめる何かの為に。
── 今 ──
14年間くらい生きた頃、わたくしは恋をしました。
順調な15年弱のすえの、初恋でした。
今でも度々、某卒業ソングに言わせれば「あたたかな巣」であった中学校を思い出します。クラスメイトや先生と集まれば、何かしらの楽しいことが起こっていました。
3年生になってから、わたくしの隣では、いつも同じ一人が微笑んでいました。その方を、仮にMさんとしましょう。
Mさんとは、卒園してから中学3年で同じクラスになるまで、一度も会っていませんでした。あちらは覚えていてくれていたみたいですが、わたくしは、Mさんと幼稚園が一緒だったことなど殆ど忘れていたくらいです。
Mさんはよく、わたくしの話し相手になってくれていました。当時は、こちらに話しかけに来てくれているのだと信じていましたが、今考えてみると、わたくしが無意識に、Mさんが話してくれるよう仕向けていたのかもしれません。
無意識を意識してしまう程、好きでした。
そして幸か不幸か、わたくしは感情を心の内に押し込めることが不得意でした。そもそもその方法を知らなかった、という方が正しいでしょうか。わたくし自身が恋を自覚したときには、大体の同級生に広まっていました。というのも、大方の友人の言う恋した日と、わたくしが完全に初恋と認めた日には、少なく見積もっても半年の差があるのです。
それから12月の30日に交際を始めるまでのなんやかんやは、割愛するとして。
はじめから、期限の決まっていた恋愛でした。卒業式の日、3月15日までと。理由は進学する高校が違っていたから。そして何より、Mさんにはわたくしよりも好きな人がいたからです。
わたくしは表向きには、なにも複数人を好きになるのは悪いことではない、というスタンスでいました。当然心の中では、どうして一番好きな人の一番好きな人が、一番好きな人を一番好きでないのだろう、なんて複雑に考えていたわけですか。
今、Mさんとはちょっと仲の良い友達です。新たな恋愛を進んで応援できるくらいには、友達です。
わたくしも、高校生になってから素晴らしい恋人に出会いました。恋愛対象としてのMさんには、もう何の未練もないのです。むしろ、今の恋を手放さないことの方が大切でしょう。
しかしふとした瞬間。古い校舎と山の匂いがよみがえると、音楽室のピアノで毎週のように楽しんだ連弾の真似事や、仲の良い友人からの心地よい揶揄い、受験のための小論文のことなんかを、さらには家で電気毛布にくるまって繋いだ電話の声まで、思い出すのてず。
そしてその度に、頭の奥がフッと軽くなるような、目の表面がうっすら乾いてくるような、そんな感覚がしてくるのです。自分自身が、今、どこの今、を生きているのか分からなくなる感覚が。
ときどき、訳もなく、意味もなく、叫びたくなります。
終わらせないで──。
題:終わらせないで
『終わらせないで』
昔から物事の終わりが嫌いだ。
たとえば……
俺だってお正月やお盆に帰郷し、高校時代の友達と集まって飲み会をする時もある。
話す内容はお互いの近況報告から始まり、最終的にはこの前もその話しただろうって感じの昔話に落ち着く。
「トモ(友人のあだ名)のアレ、めっちゃおもろかったよな。調子のって市井(高校時代のクラスメイトのヤンキー)に体当たりして骨折したやつ。爆笑の渦やったやん」
「あははは」
「あったあった」
「なはは、やめろって」
盛り上がっているが、実際はトモくんが体育でバスケットをやっている時にヤンキーとぶつかって転んで骨折して本気で痛がっていたので皆心配になってザワついてお通夜のような空気になってしまったのだが。思い出は美化されるものである。
まぁ、そんな感じでくだらないよもやま話に花を咲かせ、時間が過ぎ……話のストックも尽き……
誰が口にしたわけでもないのに、いつの間にかお開きの空気になってくる。
「あはは」
「なはは」
「ははは」
「へへ……」
みんな酒を飲んで良い感じに酔っぱらって、誰も話題を振らなくなり、顔を突き合わせて意味もなく笑いだけを交わすようになったら潮時だ。
「いや~今日は楽しかったわ」
「最高やな」
「あはは」
「また連絡するわ」
そしてゾロゾロと店を出て、片手を挙げて挨拶し、別れる。再会するのはまた半年か、一年後か、それか数年後。気分次第だ。
皆と別れた後、宴の終わりって感じでとてつもない喪失感に苛まれる。
俺は思う。
まだまだ話したいことがあったのに『終わらせないで!』
今年の正月は皆でまた集まることができるだろうか。
俺は幹事とか仕切るのは苦手なので、りっくん(高校時代の友達でグループのリーダー格)次第だけど、また皆で集まって飲めたら、話のネタが無くなっても粘って二次会的なものに皆を連れていこうと思う。
終わるのは悲しいから。
『わかるでしょ』
コンビニ肉まんあと一個 この世界は傲慢だ
心地よい言葉より 不満を選ぶ人が多いのだ 疑問に思ってジャングルジムのてっぺん 叫んでみるけど
キングはおろか ライオンにすらなれません
何が言いたいか わかるでしょ? きっとあなたなら
拾ってくれる このまま終わらせないで わかるでしょ?
勝手に終わらせようとしないで
見くびらないでよね
あなたと共に生きる覚悟は
出会った時からしているのよ
_終わらせないで