S.Arendt

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まだ

まだこの人の命は途絶えていない

とく、とく、と流れ出る赤い液

大きく開いた傷口が、死に至るとしらせる

まだ途絶えてはいない

だが…時期に途絶えてしまう

魔法を使う容量で魔力を紡ぐ

ほそく、細く紡いでいく

“聞こえるかい?君の傷はいずれ死に至るものだ。
 クランツ、絶対に助けるから…諦めないでね。
 君のこの生を、終わらせないで。遺言なんて聞かない。”

コク、と小さく頷く彼を見て少し安心する

さあ!神とも呼ばれてしまった魔法使いの力を見せようか!

我が友をそう易々と死なせてなるものか


後日金の穂が揺れる寝室でお茶会が開かれるだろう
魔法使いの上機嫌な鼻歌と共に

11/28/2024, 4:59:46 PM