『突然の君の訪問。』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
突然の君の訪問。
ピンポーン…え?玄関先のピンポンだ
あ❕そうだった
すぐ出ます~と返事はしたが
人前に出られる格好ではない
急いでパーカーを羽織り
カーゴパンツを履く
お金を持って玄関まで小走り
マスクを装着
ここまでで約43秒
扉を開けて支払い完了
新聞集金のおじさん
毎月ありがとうございます🤗
✴️133✴️突然の君の訪問。
あとがき
書こうとして
想像では10秒くらいの
感覚でいたのですが
検証してみたら
結構時間がかかっていた🤭
I'll write it later.
お題「突然の君の訪問。」
【お題:突然の君の訪問。 20240828】
「ゴメン。今日は駄目なんだ」
俺のその言葉に、君は一言も発することなく俯いた。
チラリと玄関の三和土にある女性物の靴を一瞥し、くるりと踵を返して静かに去っていく。
その後ろ姿が寂しそうで、走って行って抱きしめたくなる。
あぁ、なんてタイミングが悪いのだろうか。
もう少しで一緒に暮らせるかもしれないと思っていたのに。
「何?誰か来たの?」
「あー、いや。ちょっと音がしたから気になって。何でもなかったよ」
「ふーん。で、ビールは?」
「あ、忘れてた」
「何しに行ったのよ。早く持ってきて!」
「はいはい」
リビングのソファでふんぞり返ってテレビを見ているコイツは腐れ縁の幼馴染。
家が隣で母親達が親友とくれば、それはもう兄弟のように育てられるってもんで、両親が2人ずついるような感じだ。
昔はコイツと俺が結婚してくれたらいいなとか母さんは言っていたが、兄弟のように育ってしまった手前、こいつに対してそういう感情はこれっぽっちも湧かない。
例え全裸で迫られたとしても、俺の息子はピクリとも反応しないと自信を持って言えるほどだ。
結局俺は大学進学を機に実家を離れ、一人暮らしを始めた。
まぁ利便性を重視した結果、築50年の古いアパートで大学卒業後もそのまま暮らしてる。
母親にはもう少しいい所に引っ越せと言われてはいるが、場所の利便性は譲れない。
そうなると、賃料が今の倍近くになるためどうにも二の足を踏んでしまい、結果いまだ住み続けているという状況だ。
いい物件がないか常に探してはいるんだけど、なかなかどうして見つからないものだ。
で、コイツ。
コイツは大学も地元の大学に進み、地元で就職し、今でも実家に住んでいる。
今俺の家にいるのは、明日ナントカっていうアーティストのライブがあるとかで、俺が会社から帰るとリビングで1人酒盛りをしていた。
家の合鍵は一応何かあった時のために母さんに渡していたが、コイツはそれを使って入ったらしい。
「ほい、ビール」
「サンキュ」
ソファの上で胡座を組んで、渡されたビールを早速開け、ぐびぐびと飲む姿はまるで中年の親父そのもの。
色気の『い』の字すら見当たらない。
「なぁ、いつも言ってるけどホテルとかに泊まった方がいいんじゃないか?」
「何で?お金かかるじゃん。それにアンタんとこ便利なんだよね。駅近いし大抵の会場に行くのに乗り継ぎなしで行けるし。最高じゃん」
「そうですか。ならせめて事前に連絡してくれ。こっちにも都合が⋯」
「え、別にアンタが居てもいなくても構わないし、私」
「俺が構う」
「えっ、こんなボロ屋に彼女連れ込むの?やめた方がいいよ、絶対。隣に声筒抜けじゃん」
「⋯⋯⋯⋯はぁ、もう良い。俺明日も仕事なんだ。風呂入って寝るから」
「はーい」
こんなヤツ相手に、どこの誰が欲情できるんだろうか。
もしそんな奇特な人がいるなら見てみたいものだ。
⋯⋯うん、考えるのはやめよう。
明日に備えて早く寝ておかないと、大事なプレゼンでミスしてしまいそうだ。
脱いだ服は洗濯機に入れておく。
風呂から出たら、タオルも入れて回せば、明日の朝には乾燥まで終わってる。
夜に使うことが多いから、できるだけ動作音が静かなものを選んだ。
価格は結構したけど、買って大満足な家電の一つだ。
「ねぇ。なんか酒の肴になるものない?」
「⋯⋯冷蔵庫の隣の棚、下から3番目に缶詰がある」
「わかったー。⋯⋯ふぅん、結構いい体してるね。それに大きい」
「⋯⋯⋯⋯はっ?」
「ナニよ、ナニ!」
「なっ、とっとと閉めろ!」
「へーい」
風呂場のドアを確認もなく開けて、人のナニを⋯⋯、本当にアイツと結婚なんて死んでも無理だ!
結局夜中までアイツはテレビを見て笑ったり、テレビ相手に話しかけたりしていて煩く、俺はあまり眠れずに朝を迎えることになった。
そして、朝のリビングの惨状に愕然とする。
転がるビールの缶、開けて少ししか箸の付いていない缶詰が5個、脱いで床に投げ捨てられた服、ソファに大の字になって寝ている下着姿のアラサー女子。
ケツをかくな、ケツを!
「はぁぁぁ」
口から出るのは大きなため息だけ。
朝食の準備をしながら、半裸のアラサー女子に肌がけ布団を掛け、脱ぎ散らかされた服を拾い集め畳み、空き缶を拾い、食べかけの缶詰を流しに運ぶ。
「勿体ないなぁ」
いざと言う時の非常食として買っておいたものだったのに、見事に全種類開けられてしまった。
まぁ、各3缶ずつ買っておいたのだが、また買い足しておかないと。
あぁそうだ、ビールも買ってこないといけないな。
買い置き分は昨日全部飲まれてしまったから。
「はぁぁぁ」
コイツが来ると大体いつもこんな感じだ。
だから事前準備をしたいから、連絡してくれと言っているのに、毎度毎度突然やってくる。
母さんに鍵を返してもらおうか⋯⋯、いや、無駄だろうな。
鍵がなくても来るだろうし、そうなれば今の比じゃないくらいご近所さんに迷惑がかかりそうだ。
気持ちよさそうに鼾をかいて寝ているアラサーに一応書き置きをして家を出る。
朝の清々しい空気の中、今日のプレゼン上手く行きますようにと、空で輝くお天道様に祈りを捧げた。
でも、この時俺は間違っていた。
祈るべきはプレゼンではなく、部屋の無事を祈るべきだった。
「⋯⋯⋯⋯嘘だろ」
たった半日、部屋を留守にしただけで、何故こんなにも汚れているのか。
テーブルの上には飲みかけのジュースが入ったペットボトル。
もちろん蓋はされていない。
それとビールの空き缶に、食べ終わったコンビニの弁当、アイスのカップ、そして化粧品の山が所狭しと並んでいる。
テレビも電気も点けっぱなし、エアコンは22度設定で点けっぱなし。
ソファの上には脱いだ服と下着がそのまま放置され、湿ったバスタオルとフェイスタオルもソファの上に放り投げられている。
挙句の果てには風呂場からリビングまで、床が濡れている。
「勘弁してくれよ⋯⋯」
今日のプレゼンはいい出来だった。
上司にも褒められたし、顧客の反応も良かった。
ちょっとばかり良い気分だったから、奮発して牛ステーキ肉を買ってきた。
家に帰ったら、サッと焼いてアイツが帰ってくる前に食べてしまおうと思っていた。
嘆いていても始まらない。
取り敢えず床掃除をして、リビングも片付けて、服と下着は洗濯機に突っ込んで回す。
その間に、買ってきた肉を常温に戻し、付け合せの野菜を準備、ご飯も炊いておく。
スープも欲しいところだが時間を考え、インスタントにすることに決めた。
そして、肉を焼いてホイルに包んでしばし待っていた所に、突然の君の訪問。
俺は慌てて、玄関のドアを開けた。
君はいつものように俺を見上げると、じっと目を見てくる。
俺は壁際に寄って、中に入るよう君を促す。
「ちょっと待ってて、今準備するから」
君のために買った食器を戸棚から出し、同じく戸棚から缶詰を取り出す。
今日は少しお高いやつにしよう。
昨日、あげられなかったから。
「はい、どうぞ」
三和土で大人しく待っていた君は、目の前に出された器を見て一声鳴くと、無心に食べ始める。
「昨日はゴメンな。アイツ猫アレルギーでさ、すぐ目がぐじゅぐじゅになってくしゃみが出るんだ」
だから昨日は、こうやって餌をあげられなかった。
「美味いか?」
「うにゃっ」
「⋯⋯なぁ、俺と一緒に暮らさないか?ここペットOKなんだ」
それに、君がいればアイツはここに来れない。
「勿論、次の物件もペットOKの所を探してるから。どうかな?」
「にゃーん」
ご飯を食べて満足した君は、前足で顔の掃除を始めた。
俺が手を伸ばすと、擦り寄って甘えてくる。
ここ半年で警戒心はほぼ無くなって、こんな風に甘えてくれるようになった。
だからこそ、余計に一緒に暮らしたい、そう考えるようになった。
「な、一緒に暮らそうな」
「ぅなーん」
君にとっては今よりも窮屈な生活になるかもしれないけれど、安心して眠れる場所と、毎日の食事を約束しよう。
1年前の雨の酷かった日の夜、部屋の玄関の前で蹲っていた白猫。
ずぶ濡れで寒かったのだろう、ガタガタと震えていて放ってはおけなかった。
タオルで拭いて暖めてやり、ネットで調べてご飯を作って与えた。
数日一緒に暮らして、元気を取り戻した君は、朝、俺が出勤のためドアを開けたら隙間からスルリと外に出ていってしまった。
しばらくして夜にドアを引っ掻く音がして、そっとドアを開けると君がいた。
それから君は、家に来るようになった。
けれど、君はいつも三和土から先には進まない。
だから俺は、君が三和土から先に入るのは、俺と一緒に暮らす事を受け入れてくれた時なんだと思うようになった。
「ん?行くのか?」
「にゃーん」
「そっか。気を付けてな」
玄関のドアを開けて、君を送りだす。
この辺りは交通の便が良いだけあって、車の数も人の通りも多いし、人間の中にはアイツみたいに傍若無人な奴もいる。
決して安全とは言えない環境だから、俺は心配なんだけど。
暗い街に溶けこんでいく君の後ろ姿を見送って、俺は料理を再開する。
若干時間を置きすぎたが、肉は良い感じに馴染んで食欲を誘ういい香りが部屋に充満している。
付け合せの野菜を焼いて肉を乗せた皿に添え、炊きたての米をよそって、インスタントのスープにお湯を注ぐ。
リビングのテーブルに並べ、ワインのボトルを手に取る。
やはり肉には赤ワインだろう。
先々週の同僚の結婚式の引出物として渡されたワインは、新郎新婦の写真がラベルとして貼られたもので、中身はそこそこ良い物だった。
「いただき⋯⋯⋯⋯誰だ?」
絶妙なタイミングでかかってきた電話。
スマホの画面を見るとそこには会社の後輩の名前が表示されている。
「もしもし?」
「あ、先輩、こんな時間にスミマセン」
「いや、構わないが、どうした?」
「実は⋯⋯」
どうやら客先からの問い合わせで、明日の朝イチまでに回答資料が必要との事で残業していたらしい。
だが、分からない部分があってどうしようもなくなり、電話してきたと言う事だ。
「あー、言葉での説明は難しいな。じゃぁ今からリモート繋げるから少し待て」
「あ、ありがとうございます!」
俺は寝室に入ってパソコンを立ち上げる。
例の感染症のおかげで、家からリモートできるようになった利点がこういう時だな、とか考えつつ、俺はヘッドセットを着けパソコンの前に座る。
それから何だかんだで30分ほどかかって、後輩の資料はどうにか完成の目処が着いた。
「ふぅ、終わった。さて、やっと肉が食べれるぞ!」
ヘッドセットを外し、パソコンをシャットダウンしてリビングに足を踏み入れる直前、はたと気づく。
聞こえてくるテレビの音と、昨夜嫌という程聞いた笑い声。
「ま、さか⋯⋯」
案の定、テーブルの上に並べていたステーキもスープもご飯も既に無く、アイツの手にはワインがなみなみと注がれたグラスが握られている。
そして足元には、空になったワインボトルが転がっている。
「あ、肉美味かった。もっとない?」
「⋯⋯⋯⋯ない」
一気に脱力して何もする気が無くなった。
「お前、明日帰るんだよな?」
「さぁね、どうしようかなぁ」
「頼む、帰ってくれ」
「何それ。まぁいいや。ね、ビールない?なかったらワインでもいいよ?」
「ワインはない。ビールは冷えてないかもしれないが冷蔵庫にある。自分で取れ。俺は風呂入って寝る」
「ほいほーい」
あぁ、早く君と一緒に暮らしたい。
そうすれば君は安全な寝床と食事を手にして、俺は君という癒しを手にして、この傍若無人な人間を俺のテリトリーから弾き出すことができる、一石三鳥だ。
あぁ、神様、どうか哀れな俺を救って下さい。
━━━━━━━━━
(´-ι_-`) 自由な人が羨ましく思う時がアリマス。
いつ君が家に来ても大丈夫なように、せっせと部屋のお片付け。
カーテンレールやペンダントライトのカサ、飾り棚の奥の方に隠れている綿埃を排除。
ローテーブルの下に敷いてあるカーペットをベランダに干して、フローリングを念入りに雑巾がけする。
掃き出し窓を開け放ち、埃っぽい空気と共にベランダに出て、ちょっと休憩。
日に日に秋めく風に吹かれて、キンキンに冷えた麦茶を呷った。
テーマ「突然の君の訪問」
突然の君の訪問。
突然、玄関のチャイムが鳴った気がしたので、取り敢えず、確認をしにいった。
今は、午前二時過ぎで、こんな夜更けに、誰が何用かと不思議に思いながら、玄関ドアの覗き穴を見てみたら、若い女の人が立っていた。
髪はロングで腰にとどきそうな長さで、服装は真っ黒なワンピースだ。顔は下を向いていて、よくわからなかった。
自分は何を思ったのか、そのまま、ドアを開けてしまった。身体が勝手に動いたのだ。
自分は、どうしたのか、何かあったのかをその女性に問いた。返事を待ったが、彼女は俯いたままなので、立ち話は何だと思い、部屋に招くことにした。
数分、沈黙が続いた。が、ついに、女性のほうから言葉を発した。
話を聞くと、どうやら私に関する、私には身に覚えのない事ばかり話し始めた。そして、彼女は、自分と、恋仲だと言い始めたのだ。
しかし、私は本当に身に覚えがないのだ。
そのまま話を聞いていくと、少しばかり、頭が痛くなってきた。ぐわんぐわんする。
けれど、彼女は話を続けている、ずっと口を動かして、次第には涙を流しながら。ずっとずっと。
私は驚いてあたふたしてしまったが、ひとまず、ティッシュを渡した。
すると、フラッシュバックというのだろうか。
次々に彼女との思い出がよみがえってきた。
そして、気づけば私も、一つ二つと涙を流していた。
そうだ。彼女の名は「あいな」。私の初恋の人。
私は先々週事故に遭い、激しく頭をぶつけ、記憶障害を患った。
ああ、思い出した、全部、すまない「あいな」。ずっとそばにいてくれてたのだな。
私たちはお互いぐちゃぐちゃに泣きながら抱きあった。
記憶を取り戻したきっかけは、多分、印象が強かった記憶。大切な出会いだったから。
ある日、道の端で泣いていた彼女にティッシュを渡したのが私たちのはじまりなのだ。
―――
話を書いてて思ったけどこんな、深夜に来ることってあるのか?
突然の君の訪問。
外に出られない私は君の青い羽根と小さな歌で世界が変化していくものだということを知った。
窓辺で小さく首を傾げ、可愛らしい声で歌う君の姿。
鉄格子越しに見た君の姿に、私はどれだけ癒されたか。小さなパン屑くらいでしか感謝の言葉を告げられなかった私を許して欲しい。
君の訪問は鉄格子が冷たくなって来た頃、不意に終わりを告げたね。その頃にはもう、私は薄々気付いていた。世界が変わり続けるように、君の居場所もこの小さな窓辺ではなくなり、私の居場所もまたこの狭い部屋ではなくなる日が近いのだろう。
その日は少しずつ近付いてくる。
一歩ずつ、ひたひたと。
私は外で生きてはいけないそうだ。何が悪いのか分からないけれど、私は「悪いもの」らしい。
生まれた時からそう言われて、ずっとここで生きていたけれど、最近私に食事を運んでくれていた人が言っていた言葉でそれを確信した。
「そろそろ始末しないと手に負えなくなる」と。
――私は処刑されるのだろう。
それは私にとって、居場所が変わるだけのことだ。
どうやって殺されるのか分からないけれど、苦しみがなるべく少ないならいい。
あぁ、でも。
最期に君に、会いたかったな。
◆◆◆
「時間です。出て下さい」
それは初めて聞く声だった。
「·····」
金色の髪。青い瞳。あの羽根と同じ色をした、青い外套。
「本日午後〇〇時、貴方の刑を執行します」
春の風のような甘い声。
「·····」
「あぁ、その目が〝魔性〟と呼ばれる由縁ですね。ご心配なく、私には効きませんので。さぁ立って。身なりを整えましょう」
「·····あれは」
「はい?」
――あれは君だったんだね。
狭い部屋の片隅に、色褪せた青い羽根が一枚落ちていた。
END
「突然の君の訪問。」
突然の君の訪問…
今日はいつもより早く仕事が終わった。
そして、せっせと夕飯の準備している時に突然、
自宅のインターホンが鳴る。
この時間に誰だろう?
私はそう思い、インターホンのモニターを見た。
…あれ?彼くんだ…
そして私は玄関に行き、扉を開ける。
彼くん、今日は仕事じゃなかったっけ?どうして突然…
来るなら連絡してくれればよかったのに。
今日は、たまたま仕事が早く終わって家に居たけど、私がもし家に居なかったらどうしようと思ってたの?
そんな問いかけは露知らず。そして彼くんは…
…どうしても逢いたかったから?話したい事があるの?
そして彼は玄関に上がると、目の前で大きな花束を私にプレゼントしてくれた。
…え?これって…?付き合ってから、今日でちょうど1年だから?
もう…彼くんってば…
…付き合ってから1年目の記念日。まだ、たった1年なのに大袈裟だ。
…まだ、たった1年なのにこんな…っん、
すると彼くんは、私の言葉を遮るように、唇を重ねてきた
…愛してるよ
…もう、彼くんのばか…
私はその口付けに答えるように、彼の温もりを感じるように、ぎゅっと抱きしめた。
突然の君の訪問。
インターホンが鳴ったのは、約束した時間の15分前。
急いで家中の電気を消して、エアコンを切って。
髪の乱れを直しながら外に出る。
「すごいドタバタしてたよ笑」
誰のせいだと。
突然の君の訪問
友達も恋人もいない俺に突然やってくる人はいないぜ!
とはいえ実際にはよくわからん宗教っぽいおばちゃんがごくまれにきたりするけど。でも最近は見ないな。すぐに追い返すからターゲットじゃないって知れ回ったのかな。
あとはちょっと前に警察が騒音がどうこうできた時があったな。最近下の住人がおかしくなったのか自分の部屋のガラス割って警察呼んだ時もあった。
今まで警察とか呼ばれたことないのに年を取って頭がおかしくなったのかね。年を取ると怒りを抑えられなくなるって聞くし。
それはともかく今日明日、少なくとも今週には台風がくるらしいな。それも特大のやつが。
こんな状況でもバイトは普通に出なきゃいけないし底辺は大変だ。それはいいとして台風対策しないとな。
風呂場に水を貯めておいてできれば窓ガラスも補強とかしておきたいけどそれはめんどくさいから水を貯めるくらいしかできることはないかな。
台風というか災害ってのはめんどくさいだけだな。なにもないといいんだけど。
思いがけない突然のあなたの訪問
無性に誰かに会いたいときもあれば、忙しかったり、誰とも会いたくないと思うときもある
それでもわざわざ私に会いに来てくれるあなたの存在がとてもありがたい
あなたのような友人がいるのが素直に嬉しくて嬉しくてしかたない
あなたはどんな話をしてくれるのかな?
私はどんな話をしようかな?
さぁ有意義な時間を一緒に過ごしましょう
『突然の君の訪問。』
突然の君の訪問。
なぜかと驚きはしたが、
「会いたかった」と言われて
「私もだよ」の一言が言えなくて
突然の君の訪問。
マンションに帰宅すると、扉の前に彼女が腰を下ろしていた。
来るって言ってたっけ?
言ってない。
だよな。 鍵を開け彼女を入れた。
僕が着替えている間、彼女は慣れた手つきで冷蔵庫を開け、料理を始めた。
テーブルに並んだナポリタンとサラダを食べながら、
なんかあった? と彼女に訊いた。
さあ、どうだろ。
なにそれ。 僕は軽く笑った。
昨日実家に帰って掃除してたら、懐かしいもの見つけちゃって。 彼女がカバンから取り出した。CDだった。
ワルツ・フォー・デビイ。懐かしいな。
貸してもらってそのままだったから。
そうだっけ?
うん。
CDなんてもうめったに使ってない。別に急がなくてもいいのに。
まあまあ。ねえ、せっかくだから聞こうよ。 僕が答える前にサッとセットしてスタートした。
ピアノの静かな始まり。そこから少しずつ、少しずつ、膨らんでいくメロディ。エヴァンスの流れる鍵盤が、心のひび割れをゆっくりと埋めていく。寄り添う曲。そんな感じ。
ああ、そうか。 僕は無意識につぶやいた。
え、なに?
いや、なんでもないよ。
最近、忙しかった。疲れてもいた。顔にしっかり出ていたのだろう。
何かあったかと彼女に訊いたが、実際は彼女が僕に訊きたかったのだ。でもあれこれ無遠慮に訊かずに、この曲を持ってきた。持ってきてくれた。
いつの間にか箸を止め、曲に聴き入っていた。彼女も口を開かなかった。
曲が終わった。
いつ聞いても、名曲だな。
そうね。癒やされた?デビイ?
ああ、癒やされた。デビイじゃないけど。
そう。よかったね。
ここで、ありがとうと言えばいいのに、それが言えない、男の照れくささ。
でもいつか言おう。
【突然の君の訪問。】(300字)
心の準備なんてなかった。今朝、玄関を開けて君を前にしたときは。過去に君を拒んで以来、もう二度と会うことはないと思いこんでいたから。そもそも君のことなんて、すっかり忘れていた。
そんな平穏を破る、突然の君の訪問。
挨拶もなしに、足を踏み入れてくるなんて。私は動揺し、君にひどい言葉を投げた。それどころか、靴で叩き潰したよね。仕方なかったんだ。君を家に入れるわけにはいかないから。
君は略称でGと呼ばれるもの。またの名を、御器かぶり。
駆除剤を配備していても、こうやって突然入り込んでくるから、油断も隙もありゃしない。だが、君がどんなに侵入を試みようとも、私は君を拒み続ける。この平穏な日々を守るために。
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『君と最後に会った日』の続きになります。最後に会った日じゃなくなってしまった。
昔、玄関からコンニチハされたことがあった体験を元にしました。奴らはいつでも人間の隙を窺っています。
思いのほかスケジュールが逼迫していることに気づいてしまったので、しばらく300字など短いものだったり、お休みが続いたりすると思います。ただ、書けるときはなるべく書いていきたいです。
いつもいただいている♡が、書くぞーという気力に繋がっています。ありがとうございます。
突然の君の訪問。
どうしたの?
私に会いに来たの?
お腹空いたの?
何か話があるの?
嬉しさが込み上げて
挙動不審になってしまう
君の気まぐれに
振り回されたい
突然の君の訪問って困ることもある。友人、知人、親族だとおもてなしの準備ができてないからおどろきと何で連絡してくれないのと思ってしまう。来たけど帰ってまたはどうぞあがってくださいと言うわけにいかないです。私は、相手が玄関に入って直ぐに連絡してから来てほしいと言ってしまうので、相手も恐縮し玄関先で良いのでおかまいなくと言う言葉が出てくる。親しき仲にも礼儀ありで、親しいから良いだろうと言う考えは逆に相手との亀裂ができる原因なります。誰にでも節度のある対応をとることが大事です。節度ある対応も過剰過ぎると相手にストレスを与えることもあります。なので相手に合わせた節度な対応が求められます。これは、仕事でも同じです。相手との円滑な関係に大事なことになります。Z世代の知らないし、それを教えてもらってないからできないし、自分で考えてやったと言うケースが多々ある。自ら知らないことを教えてもらおうと言う気はないのだろうかや調べて覚えようとしないのかと思ってしまう。私も若くなく中年に近くなってきたからそう思ってしまうのでしょう。Z世代が、マニュアル人間になっていることにストレスを感じる40代後半から中年の社員が増えていることに心配だなと感じているのは、私だけなのだろかとふと考えてしまいました。
【突然の君の訪問。】
風が吹く午後、紅茶を飲みながら庭を眺めていた。
無口なトピアリーと向き合いながら、ソファーの上でクラシックを聴く。
そうしていると灰色の君がやってきた。
「調子はどうだい?」
君の訪問はいつも突然だ。
「もうすぐ雨が降りそうだよ」
雨宿りをしにやってきたのかもしれない。
君と私の間には隔たりがあるけれど、それが心地よかった。
灰色の髪を撫でつける君。
私は冷めはじめた紅茶を啜る。
いつの間にか君が私を見ていた。
不思議な瞳だ。
「何にも縛られない気分を教えておくれよ」
そう声を掛けると君は目を細めた。
はっくしゅん!
目が覚めてすぐくしゃみがでた。どうやら風邪をひいているようだ。
ベッドメイキングをしているとピンポーンと、チャイムがなった。
「こんな朝に誰だ...」
玄関に向かい、ドアスコープを覗こうとしたとき、扉が強く叩かれた。
恐る恐るドアスコープを覗くと、そこには全身黒で身を包んだ長身の人間が立っていた。
<突然の君の訪問。>
『突然の君の訪問』
なんで君がここに。
もう私のことなんて忘れていると思ってた。
というか2人の時間を覚えていていいのは私だけだよ。 あなたは、私を忘れて幸せになっていて欲しかったのに。
うわ、びっくりした。と、いきなり驚かれた。
なんだよ、大げさだな、来て悪いかよ。と、毒づくと、
いやいや悪かったよ。君が悪いんじゃない。ただね、今ちょっと怖いことがあってさ、なんて気になることを言う。
どういうことだよ。
実を言うとね………この前さ、ネットで知り合った女の子がいるって話をしたじゃん、その子なんだけどさ。どうも厄介な子らしくて。最初は俺の通勤先とか聞いてきて、ま、答えちゃったのが悪かったんだけどさ、職場の最寄りまで待ち構えるようになっちゃってさ。いやいやここには来ないでよ、って頼んだら、今度は通勤ルートを割り出されちゃって、帰りに駅とか電車で待ち伏せされるようになっちゃってさ。最初はまぁいっかってたまに食事したりさ、今思うとそれも悪かったんだけど。なんかそのうち俺の友達関係?女の子の友達とか同僚とかそういうの気にしだして。君に関係ないよね?って牽制してたんだけど、あんまりしつこいから帰り道変えたらさ。今度は通勤時間を割り出されちゃって、待ち構えられてさ。いやー、朝だから、家出るのも起きるのも早まるから変えたくなかったんだけど、しょうがないから通勤ルートも変えてさ。そしたら今度は家まで割り出そうとして。LINEとかでしつこく聞かれてさ。誤魔化してんだけど時間の問題かもしれないって。そんな時に突然の君の訪問。そりゃあ驚くよ。
と、説明してるところで、インターフォンが鳴る。
あの、斎藤ですけど、宮城さんのお宅ってここですよね、やっとお家がわかりましたので。
とモニターから若い女性の声がする。
「突然の君の訪問」(一行詩)
ボロボロの蛇の目傘をさして無口の君の右手には
◆
網戸に張り付くアマガエルは着地場所を間違えて
◆
二匹の野良猫は「暫く厄介になる」と居着くは最後に夫婦になり
◆
薄茶の野良猫とウリ柄の野良猫は「暫く厄介になるよ」と挨拶しに