sleeping_min

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【突然の君の訪問。】(300字)

 心の準備なんてなかった。今朝、玄関を開けて君を前にしたときは。過去に君を拒んで以来、もう二度と会うことはないと思いこんでいたから。そもそも君のことなんて、すっかり忘れていた。
 そんな平穏を破る、突然の君の訪問。
 挨拶もなしに、足を踏み入れてくるなんて。私は動揺し、君にひどい言葉を投げた。それどころか、靴で叩き潰したよね。仕方なかったんだ。君を家に入れるわけにはいかないから。
 君は略称でGと呼ばれるもの。またの名を、御器かぶり。
 駆除剤を配備していても、こうやって突然入り込んでくるから、油断も隙もありゃしない。だが、君がどんなに侵入を試みようとも、私は君を拒み続ける。この平穏な日々を守るために。


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『君と最後に会った日』の続きになります。最後に会った日じゃなくなってしまった。
昔、玄関からコンニチハされたことがあった体験を元にしました。奴らはいつでも人間の隙を窺っています。

思いのほかスケジュールが逼迫していることに気づいてしまったので、しばらく300字など短いものだったり、お休みが続いたりすると思います。ただ、書けるときはなるべく書いていきたいです。
いつもいただいている♡が、書くぞーという気力に繋がっています。ありがとうございます。

8/29/2024, 1:49:39 AM