『神様だけが知っている』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
神様だけが知っている。あらゆる物事が成功する方法を。私がもしそんな神様だったら、他人にも自分にも優しい人間になりたいな。他人も自分も甘やかす、ふわふわした甘い人間になりたい。なんて夢みる今日この頃。
幼い頃に読んだ
水木先生の『妖怪図鑑』
地獄絵図を
食い入るように 惹きつけられるように
何度も何度も見た
『虫を一匹でも殺せば地獄に落ちる』
この言葉が枷になった
虫が殺せなくなった
地獄に行きたくなかった
虫が出れば
父や母を頼る
今思えば残酷な子どもだ
歳を重ねると、
虫を殺さねばならない
状況が訪れた
覚悟を決めて、
ティッシュを使って
潰した
殺した
なんとなく開けて、
虫の状況を確認した
すれば、あんなに飛び回って
しっかり見えなかった虫の構造が
死によって
ありありとみえた
肢 翅 眼
食い入るように 惹きつけられるように
見た
さっきまでは飛んでいた
自分の手で止めてしまった
枷は外れた
虫を殺してもらっていたら
地獄に落ちなかったのだろうか
虫を殺してしまった私は
地獄に落ちるのだろうか
〜神様だけが知っている〜
神様だけが知っている
僕は天使だ。
神様だけが知っている、人間達の寿命。
その寿命が尽きる人を天界へと導く為に、人間の世界に迎えに行くのが、僕ら天使の使命で。
今夜も、僕は神様に告げられた人間を迎えに行った帰りなのだが。
「ねぇ、君って天使みたいだな」
俺を迎えに来たんだろ?
なんて、突然、一人の青年がベッドから、僕の方をしっかりと見て言うから。
「……君、僕のことが見えてるの?」
空を白い羽で飛ぶ僕を見ても、不思議そうにしない彼は。
自分の死期が近いことをわかっているみたいだ。
けど、それは間違いじゃなくて。
確かに、人間に僕ら天使が見える時というのは、天界から迎えが来た時や。
稀に、迎えが来る時期が迫っている者にも見える場合がある。
多分、彼は後者なんだろう。
だから、俺は彼へと笑ってみせる。
「それは神様だけが知ってるんだ」
どうか、彼がその時を安らかに受け入れられますように、と願って。
そんな俺の気持ちが伝わったのか。
彼も俺へと微笑むと。
「だとしたら、最後の時は君に迎えに来てもらいたいな」
「……それはどうして?」
「君みたいな綺麗な天使が迎えに来てくれたなら、きっと幸せな終わりになると思うからさ」
なんて。
どうしてかな、俺の顔が熱いし。
胸も苦しくなってきた気がする。
天使は病気にならない筈なのに。
これも、神様なら知ってるんだろうか。
End
僕が口に出さないことも
僕が悩んでいることも
神様だけが知っている。
日本は八百万の神とか言って
全てのものに神様がいるって感じだけど
だったらいい事だけ起こって欲しいって
思ってしまう。
僕の悩みを無くせたらいいのに。
いい事だけが僕に起こったら良いのに。
そんな気持ちも神様だけが知っている。
神様はなんでも屋じゃない事くらい
僕だけは知って居るのに。
─────『神様だけが知っている』
神様だけが知っている
この世界の設計図
宇宙の広さ
酸素の色
朝露の温度
神様だけが知っている
それならそれで構わないけれど
教えてほしいことだってある
ご飯はまだ、と足元に絡まってくる
ふわふわで、鼻先のつめたい
わたしの家族
今よりずっとずっと
長生きさせてくれたってよかったのに
死んだ花を麻紐で束ねる。土に還ることも風に溶けることも許さず。
『神様だけが知っている』
僕はどうして産まれてきたのだろう?
もう何度目になるかわからないくらい繰り返した自問自答。
なんど繰り返しても答えは出ない。
「あたりまえだよね。そんなの神様にしかわからないよ」
しばらくして妹が産まれた。
小さくてかわいい、産まれてすぐ失敗作の烙印を押されたかわいそうな妹。
この施設で失敗作がどんな扱いをされるかわからない。だから僕がこの子を守ってあげなきゃ。
今後僕たちは幸せになれるのか、そんなの僕にはわからない。でもこの子を僕の手で幸せにすることはできるはず。
そんな決意と共に僕は妹に手を差し出した。
妹は小さな手で僕の手をぎゅっと握りかえしてくれた。それだけでとても嬉しい気持ちになった。
僕はこの子を幸せにするために産まれてきたんだ。そんな気さえした。
それから間もなく僕は妹と会えなくなった。
僕が守るって幸せにするって決めたのに。
僕はまたなんのために産まれてきたのかわからなくなった。
「僕はなんのために産まれてきたの?」
‥それは
「神様だけが知っている」
-fin-
❴神様だけが知っている❵
神様だけが知っている、、
この惑星(地球)が出来た理由を、、
神様だけが知っている、、
人間が生まれた理由を、、
神様だけが知っている、、
ーこの世の全てをー
あの夏のあの夕べ
寝ているあなたの頬を撫で
そっと頬を触れ合わせたことも
あの午後の図書館の中
あなたの返した本を真っ先に手に取って
腕の中で抱きしめたことも
あの春の綺麗な空の下
友達に話しかけるふりをして
あなたを横目で見ていたことも
あの校舎のあの廊下
震えないように気をつけて
ようやく出した声のかすれも
あの冬の冷たい雨の日
降りしきる水の中で
こっそり呟いた2文字も
誰も知らない
私も知らない
みんな忘れた
みんな知らない
知っているのはただおひとり
そのおひとりも、話してくれはしないのだ
お題『神様だけが知っている』
《神様だけが知っている》
時は大詰めを迎えた。
追う形になっていた私は苦労して策を弄し、ここに来てもう手を伸ばせば敵の背を掴める所まで追い付いた。
さあ、あともう少し。
賽は投げられた。結果は、神様だけが知っている。
「まずいぞ、これ追い付かれるんじゃねぇか?」
「畜生、逃げ切れると思ったのに…。」
ふふ。ここが勝負どころ。
本気で行くからね!
気合を入れて、私は右手を振り翳した。
「5か6!5か6来て!!」
放たれた賽は、たくさんのマスが描かれた盤上をころころと転がる。
私は彼の外交に伴って訪れた国の城で、休憩中の近衛兵達とボードゲームをしていた。
ゲーム中の所持金とゴールの順位を合わせて競うボードゲームで、勝てば高級チーズをゲット出来る。
所持金は貯めた。あとは1位でゴールすれば完全に私の勝ち。
「来るな!来るんじゃねぇ!」
「1だ!1出ろ!!」
一緒に遊んでる兵士達もヒートアップしてる。
ここの国王様は勇猛かつ温和な賢王で知られているけれど、それでも兵士の仕事はストレスが溜まるらしく、外交をする彼に帯同したとは言え何もする事のない私は時間潰しとちょっとした交流を兼ねて兵士達のストレス解消に付き合っていた。
普段とは違う相手とボードゲームがしたいというのは物凄くよく分かる。相手によって盛り上がりの反応とか違うもんね。
賽は動きを緩め、一点でくるくる回り始める。
これもしかして5か6出るんじゃない?
「やった!上がれそう!!」
私は嬉しい興奮で大はしゃぎ。
片や相手の兵士達は敗北が濃厚になり、野太い悲鳴を上げる。
賽が止まりそうになり、場が最高潮に盛り上がったその時。
バン!!!!と大きな音を立てて詰め所の扉が開かれた。
そこにいたのは、和やかな笑顔で私達を見る国王様と、切羽詰まった怒り顔で肩を震わせている彼だった。
「何をしているのですか貴方達はーーーー!!!!」
彼はそう叫ぶや室内に乗り込んできて、ボードゲームの盤を回る賽ごと放るようにひっくり返した。
「「「あああああああああ!!!!」」」
ええええ!勝ちそうだったのにーー!!
勝敗は、まさかの勝負付かず。
勝負の女神様もこんな結果になるとは思わなかっただろうな。
「まあ良いではないか。兵士達の憂さを晴らすのに協力してくれたのだろう?」
穏やかなお声で国王様は仰ってくださったけれど。
「陛下、そういう問題ではございませんので。」
彼はバッサリと斬って捨てた。二国の仲良きことは美しき哉。
ああ、チーズ食べたかったな…。
「いいですか?貴女はあちこち出歩き過ぎないように。慣れぬ土地なんですから。
ましてや兵士の詰め所など、女性兵士がいるとは限らないんですからホイホイ入って行くとは何事ですか。」
その後客室に引き戻された私は、彼からこってりお説教をされる羽目になりました。
「あら。素敵な色ね。」
「ありがとう」
「何を描いているの?」
「わからない。」
目の前に広がっている、ただ白い画用紙に散らかしただけの絵の具をぼうっと見つめた。
「…つまり、自分のこころの赴くままに描いているってことね。」
「…そういうことなのかもしれないね。」
「無理に理解する必要はない。というより、そんなことできない。……だって、」
だって、
わたしのこころのゆくえは、
かみさまだけがしっているから。
神様だけが、みんなの心の秘密を知っている。
みんなが忘れてしまうことも、神様だけが知っている。
だから僕は神様に感謝する。
僕が忘れても、あるいは僕が忘れられても、神様だけは知っていてくれるから。
そして、少し可哀想だと思う。
でもそれは無駄な配慮だとも思う。
神様とはそういう仕事であり、
役割であり、
属性なのだ。
だから僕は祈る。
特定の神様ではなく、
名前もない、
ぼんやりとした、
しかし存在だけは何となく感じることができる神様に対して、僕は祈る。
神様。
あなたの仕事が次の神様へ受け継がれたとき、
それに見合う報酬が与えられますように。
神様をやっていて良かった、と思う瞬間が、あなたにもちゃんと訪れますように。
あなたが笑顔になれる瞬間が、訪れますように。
僕は神様だ。神様が知ってる事なんて、教えても得しないよ?暇だし。どうしょうねー?
神様だけが知っている。
私がどんなに悩んでいるかを。
神様だけが知っている。
私は挫けない人だと。
神様だけが知っている。
人は皆、同じだと。
神様だけが知っている
PC作業中。
タイピングする手の上に、灰色の獣がのしかかってくる。
にゃあ。
どうした。ごはんか?
にゃあ。
よしよし。じゃあ向こうに行こう。 僕が歩きだすとデスクから飛び降りてついてくる。
ほら。
にゃ。 餌に鼻を近づける。が、食べずに僕の足元にスリスリしてくる。
なんだ、ごはんじゃないのか。散歩か?
にゃあ。
よしよし。じゃあお外行こう。 てくてくと、獣が付いてくる。
少し歩いて、猛獣はゴロンと寝転がり腹を見せた。
僕はよしよし、とお腹をなでなでした。
しばらくして、もう戻るよ、と言うと、
にゃあ、と返す。だが、帰る様子はない。僕はそのまま放っておいて、ひとりで部屋に戻った。
PC作業に戻る。
2分後、灰色の獣が走ってきて、再び手の上にかぶさる。
なんだなんだ、おまえは何がしたいんだ?
にゃあ。
何を訴えてるのか全然わからない。
神様、あなたならわかりますか?
別に教えてくれなくてもいいけど。
わかんなくても全然可愛いから。めっちゃ可愛いから。
ちゅーるあげよっと。
神様だけが知っている
神様だけが知っている。というような出来事がおきた。
そういう出来事が起きると、
誰かに見られてる気がして怖い。
神様だけが知っているってことだから
僕の過去はそれで収まっている
汚らしいこと
やらしいこと
恥ずかしいことばかりの過去だから
でもそれが青年というものだ
この世界で、いつどこで何が起きるかは神様が知っている。
もしくは、神様が引き起こしているのかもしれない
日差し(番外編)④の続き
神様だけが知っている(番外編)⑤
●縁結びの神様
世の中には色んな神様が居る
家内安全 学力向上と掲げたお守りを
売っている神社もある。
しかしハイネは、これだけは、神様が
たとえ結果を知っていても放っといて欲しいと切に願う事があった。
ハイネは自分の手の中にあるお守りを見て思う
『恋愛成就』その文字を見てハイネは固まる。
よりにも寄って一番手に入れたく無いお守りが自分の手の中にある。
(だから神社にお参りなんてしたくなかったんだ....)今日は、皆で神社に初詣に来た
ハイネは新年の神社なんて人ごみが多くて
断固として行きたくなかったのだが三人に
押し切られ渋々付いて行く
新年の神社は案の定 人でごった返していた。
しかしそれだけならまだ良かった
最悪なのは次だった。
しばらくして皆で今年の運勢を占おうと言う話になりおみくじを引く事になった。
しかしこのおみくじ普通の大吉から大凶までの1年の運勢を占うものではなく
『お守りおみくじ』と言う胡散臭い物だった。このおみくじを引くだけで今自分が
叶えたい願いが書いてあるお守りを引ける
と言う物だった。
ハイネは(嫌 これお守りが売れないから
苦肉の策でおみくじにしただけだろう)と
思ったが....皆引き始めたので自分も引かざるを得ない流れになる。
(まぁこんなの唯の娯楽だろう)と油断して
引いたらこんな事になった。
ちなみに他の三人は....シズク厄払いの
お守り ナイト家庭円満のお守り
ミーナ安産祈願のお守りとそれぞれ皆
自分に合っている様な 微妙に気が早いようなそんな中途半端なお守りばかりだったので自分もそんなものだろうと油断して
いたら....何ともピンポイントな一番
引きたく無いお守りを引いてしまったのだ
早く三人に気付かれる前に帰ろうとハイネは踵を返し早足になる。
そうして心の中で(もう絶対 初詣に来るのは辞めよう)と思うのだった。
ハイネの耳にお前が叶えたい願いはこれだろうと神様が当たり前みたいに面白がって
笑って居る声が聞こえた様な気がした。
神様だけが知っている
自分が何をしたいか、何に喜怒哀楽を感じるか?
なぜ誰かを必要とするのか?
納得行く答えが自分で出せる時は、無理矢理理屈をひねり出したわけではない。誰もが違うと言ってもそうとしか思えない確信があるからだ。もちろん、すこし病んでいるような事もあるが…。
この電車に乗り合わせた見ず知らずの誰かにも同じ様な事があるのかもしれない。環境は違うし、日々感じる事も違う。それでも…。
なぜ生まれ死んでいくのか?
何か感得してもきっと正しい事の一部で全てではないだろう。
この世界にいる全てのものが何かを求めている。
知らない手助けをされているのかもしれない。
誰かが哀しい想いをしたとしても。
それは神様だけが知っている事。
神様に見られていると思うと文句言いながら仕事したらいかんと思う通勤電車の中。