相合傘』の作文集

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相合傘』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

6/19/2023, 11:58:44 AM

空港まで出迎えてくれた貴女。
外は大雨。
相合傘で貴女の車に向う。
「濡れるぞ!急げ!」
「相合傘って久しぶり」
「う〜ん…確かに。まあちょっとくらい濡れても、悪くないね」

6/19/2023, 11:58:14 AM

相合傘

「あ~!あいつと相合傘してるの見られたー!!
もう、最悪!ほんとついてない!
明日絶対みんなに聞かれるじゃんー」
私は1人部屋の中で叫んだ。
うるさい!って母の声が聞こえたけど、それどころじゃない。あいつって言うのは幼馴染の要(かなめ)のことだ。
要とは小さい頃からずっと一緒でいわゆる腐れ縁ってやつだ。そして、要が今日傘に入れて欲しいと言って来て外は小走りで帰ればどうにかなるぐらいの雨ではなくて土砂降りだったから私は仕方なく入れてやった。
でも、そこを運悪くクラスメイトから見られた。
しかも、あいつは顔だけはよくて、モテるんだ。
顔だけね!これ大事!
今までは妬まれるのが嫌で、幼馴染ってことを隠して来たけど、今日の相合傘で絶対みんなにバレた。
ばっちり見られた。女の子と目合ったもん!
「あー、明日から女子の子達から妬まれる~!」
ベッドで1人ドタバタしていると
「なーにしてんだよ、1人で!
しかも、声が大きくて近所迷惑っておばさん怒ってたぞ?」
私の悩みの元凶がノックもせずに勝手に入ってきた。
「せめて、ノックぐらいはしてよ!要!」
人の部屋にズカズカと!
「へいーへいー」
要は適当に返事をして座った。
「で、お前は何をそんなに考えてるわけ?」
くそ〜、お前が元凶なんだそー
「今日要と一緒に帰ってるところ見られたんだよ!
明日から絶対妬まれる!
あー、私の楽しい学校生活が!」
要を睨みながら要に愚痴る。
「しょーがねーじゃん。あんな雨降るなんて予報では言ってなかったし、文句ならお天気おねーさんに言え!」
「もー、てかあんたは何しに来たのよ?」
要は家が隣だってこともあってよく家に来る。
私も用事がある時は要の部屋に入るし。
「宿題写してーなと思って」
「また!?ちゃんと自分でしなさいよ!」
「まぁ、俺は別に宿題なんかしなくても点は取れるし?」
こいつは勉強しなくても取れるやつ。
だから私が頑張って解いた宿題をよく勝手に写す。
今だって私の返事を聞かずにもう写し始めてるし。
あーあ、憂鬱だ。明日学校行きたくないな。
そんなことを思いながらも眠りについた。
次の日
もう、早速噂されていた。
人の目を感じながらも教室に入ると親友の菜穂(なほ)
が声をかけて来た。
「真里(まり)!昨日要くんと一緒に帰ったの? 
相合傘して仲良さそうに歩いてたって噂になってるけど!」
はぁー、予想はしてたけど、噂回るの早すぎでしょ。
「そう、要が傘ないって言うから一緒にさして帰ったの。周りに誰も居なかったからって油断した〜」
菜穂と話ているとやっぱり朝っぱらから先輩の女子の集団が話しかけてきた。
「野中さん?ちょっといい?」
ほら〜、やっぱり来た。
私は嫌だと言えるはずもなくしぶしぶついていった。
これ、良く小説であるような囲まれて責められるってやつじゃん?
「あなた、要くんとどう言う関係?」
「どう言う関係ってただの幼馴染です。」 
それ以上も以下もなくて私は正直に言う。
「へー、ただの幼馴染?
じゃあ、別に離れてって言ったって問題ないわよね?」
それは・・・・・。
離れるなんて無理だ。小さい頃からずっと一緒なのに急に離れても要は怪しんでいつもみたいに普通のことの様に部屋に入って来るだろうし。
ていうか、学校ではあんまり一緒にいないし。
バレなければ何も言われないし。
でも、この人達に離れろなんて言う権利ないよね?
そんなことを思っていたのが顔に出てたのか、先輩達は睨んで言って来た。
「何よ?離れないっていうの?」
「いえ、別に離れることはいいんですけど、あなた方にそんなこと言われる筋合いないなーって思いまして。」
そういうと先輩達は顔を真っ赤にして怒りを露わにする。
今の発言やばかったかーついつい。
「あんたね!先輩にそんな口の聞き方!」
あっ、やばい叩かれる!とっさに目を瞑った。
けど、いつまで経っても痛みはやってこない。
「先輩〜、後輩に手を挙げるのは流石にやばくないですか?てか、離れるも離れないも俺達の勝手なんで、こいつの言う通り先輩達にそんなこと言う権利ないですよ?」
要がいた。叩かれようとした時に要が止めてくれたようだ。それに見たことないような怖い顔をしてて先輩達に詰め寄っていた。
そんな要の様子に先輩達は怖がって逃げていった。
「大丈夫か?怖かったよな?ごめん。」
珍しく真剣な表情でそして申し訳なさそうな顔をして謝ってきた。久しぶりに見た要のそんな顔を見てどんな言葉を返せばいいのか分からなくなって、笑って言う。
「大丈夫、大丈夫!叩かれる時はヤバいって思ったけど、あんまり怖くなかったし。」
笑って言うと、要はまた泣きそうな顔をした。
「じゃあ、何で手震えてるんだよ?」
言われて手を見てみると震えていた。
やっぱり隠せなかったな。
「ほんと、ごめん。泣いていいから。」
そう言って要は自分の服を私の頭にのせて、背を向けた。
思ったよりこたえてたみたいだ。
私は静かに泣いた。
泣いたらすっきりして要に服を返した。
「はい、どーも〜。その要の服鼻水ついてるかもね!」
ふざけて言うと、要は意地悪な顔して
「ありがとう!
でも、洗って返せよー」
良かった、いつもの私達に戻ってる。ホッとして、私達は教室に戻った。
教室に戻ると、1人の男子が女子に囲まれていた。
「ねー、どうしたの?あれ、転校生?」
気になって菜穂に聞いて見ると菜穂は頷いてそうだと言った。
へー、こんな時期に転校生か。珍しいもんだな?
不思議に思ってそっちを見ていると
「まーちゃん!」
なぜか、転校生はこっちの方に来て、私のことをまーちゃんと呼んだ。
知り合いだったかな?
不思議に思い考えてみると幼稚園の時に仲良くしてた男の子が浮かび上がった。
「もしかして、ちーくん?」
「そうそう!ちーくん!俺のこと思い出した?」
その転校生は小さい頃あったことがあった。
私はちーくんと思い出話をたくさんして、家に帰った。

ご飯を食べてゆっくりしていると、また要が来た。
「もうー!ノックしろって言ってるじゃん!」
そう言って要の方を見ると要は何だか不機嫌そうだった。
「どうしたの?機嫌悪くない?」
なんか顔怖いし。
「お前、今日来た転校生のこと好きなのかよ?」 
なんで急にそんなこと聞くんだろう?
「別に小さい頃の友達ってだけだけど?」
「へー、小さい頃の友達?」
怖い顔をして要はこっちに向かってくる。
すると、びっくりすることを言い出した。
「俺お前のこと好きなんだけど?
まあ、急にこんなこと言って困ると思うけど・・・・」
はっ?好き?
私は動揺して要の方を向くと、どうやら要は本気のようだった。

                     続く。



読んでくれてありがとうございます!
続きが気になるって言う人がいたらハート♥️お願いします。もしかしたら書くかもです。
そして、急いで書いたのでもしかしたら誤字の間違いがあるかもです!
すみません!

6/19/2023, 11:57:50 AM

突然の夕立。「やっべえ傘忘れた」なんて言って、わたしの折りたたみ傘に入ってきた彼は、普段わたしのことなど眼中にないはずだった。彼の世界にはいないはずだった。
だけれど、彼の世界にわたしは入れた。今まで抱いてきた想いがはち切れそうで、なんだかおかしくなってしまいそうだ。
「なんか顔赤いよ、大丈夫?」
鈍感すぎる彼。息もできないほどに、心が膨らんでいく。心拍数が上がっていく。どう返事しようか、それだけで1秒に何回も心臓が飛び上がる。
「全然大丈夫! だって、」
だって……あなたのことが好きだから。




#相合傘

6/19/2023, 11:54:23 AM

お題:相合傘




一つの傘の下、肩が当たるくらいの距離で歩くなんて、なんとも甘酸っぱい青春のド定番。
ベタベタではあるが、ちょっとした憧れたりするのは仕方ないことだと思う。

本日、朝のニュースで午後から雨がふるという天気予報を見て忘れずに持ってきた傘が帰るときにはなくなっていたことに途方に暮れた。
持ってきたのはビニール傘だったので、天気予報を見ていなかったどこぞの誰かに持っていかれたであろうことは想像に難くない。

走って変えることも考えたが、あまりに酷い雨なので自分が濡れるだけで済めばいいが、鞄の中のノートや教科書まで濡れると悲惨だ。
時間帯的に共働きの両親はまだ帰っていないだろうし、兄貴はバイトに出ている時間で迎えも頼めない。
なんて日だ、なんて、どこかのお笑い芸人のセリフが頭に浮かんだ。

そんな俺に傘に入るかと声をかけてきたのは同級生。
ありがたく傘に入らせてもらってのんびり歩く。

いわゆる相合傘だ。
雨が傘を叩く音以外音がしない。
湿った空気が頬を撫でる。
時々肩が当たる。

甘酸っぱい青春の1ページ。
………横にいるのがヤロウじゃなければ。

「何が楽しくてヤロウと相合傘しないといけないんだよ」
「あぁ?入れてやってるのに文句言うんじゃねぇよ」

いや、そうなんだけども。
ガタイがいいヤロウ2人で傘に入っているものだからどうやっても傘の下には入りきれず、はみ出した肩がずぶ濡れ。
全身濡れるよりは断然マシだが。

まぁ、これもまた青春の1ページだろう。

6/19/2023, 11:51:31 AM

「相合傘」

雨が嫌いだ
夏はジメジメしてて、冬は寒くて
雨の日は特にいい事が何一つとないと思っていた。
いつからだろう雨が嫌いじゃなくなった、君の涙を隠すかのような雨、君の声を掻き消すかのような雨音
きっと雨が降ると辛くなってしまうかもしれない。
けど、雨は君を守ってくれてるように感じた。
君とのデート雨が降ってしまった、多分君は不機嫌そうにするだろう
その時は、そっと傘を君に差し、あわよくば君と手を繋ぎ
同じ歩幅で同じ傘の下で君と歩きたい。
なんて妄想にフケてしまっている自分は異常だ。
でも、それ程までに君を思っている、愛している。

6/19/2023, 11:43:49 AM

突然の雨。ほとんどの学生が鞄を頭に乗せて走り出している。

けれど、目の前にいる貴方だけは、鞄から綺麗に折り畳まれた傘を取り出している。


私は、鞄を開けるのを止めて貴方の背を追った。

「傘忘れちゃったんだ。入れてもらってもいい?」

そう問いかけると、貴方はにこっと笑った。
「これ、使って。そういう人がいるかと思って、もう一本持っているんだ。」
そう言いながら、貴方は鞄から別の傘を取り出して私に手渡した。


「ありがとう…」


優しいけれど、そうじゃない。


私は鞄を開けて、最近買ったばかりの真新しい傘を取り出した。




【相合傘】

6/19/2023, 11:41:34 AM

僕の好きな幼なじみのあの子は、とても細くて小柄にも関わらず、いつも男物の傘を愛用している。しかも、男性用でも大きい方の、ゴツい無地の黒い傘である。女子が使うには、あまりにも色気がないどころか、アンバランスである。
 下駄箱の傘立ての中に立てているときには、男子の傘に混じって目立たないのだけど、彼女が手にとって開いた瞬間、周りの女子から一気に浮く。大きな傘の下にいるその姿が、フキの葉を傘にした小人のようで可愛いとこっそり思ってるのは内緒だ。

 彼女が傘を変えた去年の冬休み。僕はたずねた。
「どうしてこの傘に変えたの?」
 すると彼女はいつも笑ってごまかした。それから半年の間、折に触れては質問する。しかしその都度、笑って誤魔化したり、ムスッとしたり、無視したりとして、とにかく理由は明かさなかった。
 
 ところがこの梅雨に入った時に、理由がわかってしまった。クラスの女子の会話が耳に入ってしまったから。
 この大きい傘を使っている理由は、雨の日や雪の日にさっと差し出し、好きな男子を入れて相合傘をしようと目論んでいるからだと。
 僕としてはその男子に対して非常に面白くないと思った。
 そこでその男子が誰なのか、バレないようにノートをまとめているフリをしながらコッソリ聞き耳を立てる。すると更に続きが聞こえてきた。どうもその彼というのは、常に折り畳み傘を携帯するタイプなので、今まで成功したことはないという。

「一度くらい忘れてきてもいいのに」
「様子見てたんだけどいつも持ってるんだよね……」
「はぁ~」
 彼女はひたすら愚痴をこぼすと他の女子たちの前でため息をつく。
「言われてみればそうね」他の女子がうなずいている。
「でも、どうしたら……」彼女がため息をつくと、他の女子が何かを言った。残念ながらそれは聞こえなかったが、彼女の顔がぱあっと明るくなった。うっかりみとれる。
「ありがとう! やってみる」
 そして話は別の女子の恋バナに移っていった。

 それから3日後。
 朝は晴れていたにも関わらず、帰りは突然の土砂降りで、あたりは暗くなっていた。
 僕は慌てることなく靴を履き替えて下駄箱から出ると、カバンから折り畳み傘を取り出し開こうとした。

「一緒に帰ろ?」
 幼なじみが、あの巨大な傘を差して僕の目の前にいた。どうやら僕を見上げているみたいだけど、背の高い僕からは傘の方がメインに見える。
「う、うん。いいよ」
 こうして帰るのはいつものことだけど、先日の話を聞いていた僕は気になった。
「あれ、僕と一緒でいいの?」
 僕以外の男子は結構いた。親に電話してたり、友達と一緒に、または付き合ってる人同士で相合傘で帰る男子、びしょ濡れになるのも構わず走って帰る男子もいた。
 しかし彼女は僕をさらに見上げた。顔がハッキリ見える。
「いいよ。入れてくれたら」
 そう言って、僕にあの傘を手渡した。僕にはピッタリの大きさだ。そして、その意味が分かって顔がほてる。
「じゃあ、一緒に帰ろうか」
 僕はドギマギしながら彼女に声をかけた。傘でさえぎられずに見える彼女の顔はやっぱり赤くて、コクンとうなずいたのが、やっぱりとても可愛かった。

 そして翌日、僕たちが付き合い出したことがクラス中に知れ渡った。

お題:相合傘

6/19/2023, 11:41:18 AM

君と僕とで相合傘
僕が君を好きで
君が僕を好きで
両思い

僕と先輩と同じ傘
僕が彼女にフラれ
慰めの同じ傘

僕と後輩と同じ傘
後輩がフラれて
慰めるための同じ傘

僕と出会った相合傘
運命を感じた空色の傘
雨の度に同じ空色の傘
目印に彼女を待つ、相合傘

これから先
何年経っても
君と僕とで相合傘──





(2023.06.20/相合傘)

6/19/2023, 11:38:17 AM

触れる肩と肩
サイダーみたいな雨が
君の肩を優しさで濡らし
透けた肌は
太陽みたいだった

6/19/2023, 11:35:45 AM

どしゃ降りの雨を見上げて、ついてない、なんてため息。
すっかり空になった懐も、跳ね返りが冷たいズボンの裾も。
まるで泣いてるみたいだなぁ、なんて、どこか他人事で。

傘、どこに置いてきたっけ?

出掛ける前に渡された、安っぽいビニル傘は、乗り継いだ電車の中に忘れたかもしれない。
とにかく、どう帰ったらいいんだろう。
こんな時に限って使いきってしまったカードを眺める。
なけなしのお金で買った煙草に火を着けて、早く止まないかなぁ、なんて。

そんなことを思っていたら、すっと差し出された何かに顔を上げる。

「……やっぱりこうなってると思った。ほら、帰りますよ」

呆れ顔の君にちょっとだけ驚いてたら、ぐいっと腕を引かれて。
歩き出した君の手には、もう1本の傘。
でも、わざと言わないのが君らしくて黙ってた。

”相合傘”で帰ったその日は、最低で最高の日になった。



相合傘

6/19/2023, 11:34:15 AM

相合傘って、女の子同士でも距離感がいつもより縮まって、
ちょっとドキドキする。

でも、バカ話してるときは、ゲラゲラ笑って、お互い見つめあって、また笑ってを繰り返す。

そんなことを繰り返してるうちにすぐ家につく。

楽しいことはすぐに過ぎてしまう。

でも、相合傘はいつでもできる。

だから、毎日楽しい。

6/19/2023, 11:30:18 AM

君と出会ったのは晴れた中の傘の中だった…



「大丈夫?」
そう声をかけてくれた君は太陽の光で天使のように見えた。暑さのせいで体調が悪くなってしゃがんでいた俺に日傘を差し出してくれた君に恋をした。


あの後、保健室まで一緒に行ってもらって、君の傘に入れてもらったね。

「ねぇ、行くよ〜?」
「今行くよ」



今は俺が君の隣で日傘をさして歩く

6/19/2023, 11:27:54 AM

昔は車の窓とかノートの余白とかに相合傘を書いてたな~。
バレないようにこっそりと書いては消して、書いては消して。一種の占いをやるみたいな気持ちで。書いたあとはちょっとうれしい気持ちになったりして、雨の日に傘を忘れたときは、好きな人との相合傘を想像してみたり。
結局今のところ友達としかしたことはないけど(笑)
少女マンガみたいな展開は期待してないけど、それでもいつかはできたらいいな。

6/19/2023, 11:27:50 AM

2023/06/19 【相合傘】

 終礼のチャイムと共に、生徒が教室個からどんどん出ていく。今日は水曜日。基本的に部活がないからか、どんどん昇降口へ人が流れていく。
 私も、今日は早く帰ろう。家の手伝いもしないといけないし。何より早く今日は私が幼稚園にいる弟を迎えにいく番だ。遅れるわけにわいかない。
 私は足早に昇降口へと向かう。靴箱の前に立って上履きをその中に入れ、靴を履こうとした時、ふと気づいた。外では、今日の朝まで快晴だった空が雲に覆われ、雨を降らせている。
-よかった。二つ持ってきて正解だった。
 こんなこともあろうかと、今日は弟の分も合わせて、二つ用意していたのだ。
私は桃色の傘を広げて帰ろうとした。

「うわー、結構な雨だなー。」

 いきなり隣から声がした。それは、家が隣で小学校から今までずっと同じ学校に通っている幼馴染の声だった。
-びっくりした。
 私は、少し高鳴っておる胸にそっと手を置き、自分を落ち着かせる。
「俺今日傘持ってきてないんだよなー、どうしよっかなー。」
 彼は私の方に視線を向けてくる。
-もう、本当に世話が焼けるんだから。
「いいよ、私の貸してあげる。あとでちゃんと返してよ。」
 私は持っている傘を手を渡し、もう一つ用意していた傘を取り出す。弟用で少し小さいが、まあなんとかなるだろう。
「えっ、一緒に入っていけばいいじゃん」
 不思議と言わんばかりに首を傾げている彼の言葉を理解するのに、少し時間がかかった。
「はあ!?何言ってんの!私たちもう高校生だよ?子供じゃないんだし。それに今日は弟の迎えがあるからこのまま家に帰るわけじゃないの。それ、今度持ってきてくれればいいから。じゃあね!」
 一気に捲し立てるように言った言葉を唖然としながら聞いていた彼を置いて私は逃げるようにその場から離れた。
 まだ大きく高鳴っており胸を落ち着かせるために、湿気の多い空気を必死に取り込む。

-いつからこんな気持ちになるようになったのだろう。

 小学校の時なんかよりずっと背も伸びて、声も低くなって。昔は弱々しかったのに、いつのまにか守られる側になっていて。
-相合傘なんて、できるわけないじゃん。
後ろで私の桃色の傘を刺して突っ立っている彼をチラ見して、照れ臭くなりながら、私は走って肛門を出た。


また、逃げられた。
今日も彼女に逃げられてしまった。こうやって「幼馴染だからできる」みたいなことを言い出すと決まって彼女は怒ってどっかに行ってしまう。今日もまた、怒って逃げていってしまった。

-くそ、なんで振り向いてくれないんだよ。

ずっと前は、俺と同じくらいの背丈で、いっつも俺のことを守ってくれていたのが、今は俺よりも全然ちっちゃくて。自分が守ってあげたくなるような感じ。
今までと全然違う感情が、自分の中に湧き上がってくる実感がある。

-やっぱり俺が隣じゃ、頼りないのかな。

一度、彼女が貸してくれた桃色の傘を畳んで、自分のカバンの中にあるものを取り出す。俺の手には、彼女を見つけた時にそっと鞄にしまい込んだ、紺色の折り畳み傘が握られていた。

6/19/2023, 11:24:44 AM

6/19 お題「相合傘」

 おや。こんな雨の日に、迷子ですか?
 見たところお仕事帰りのようですが。

 私ですか?
 いいんですよ、雨は慣れてますから。
 ……いやいや、本当にいいんです。
 じゃ、私はこれから夕飯を貰いに行くので。

 …おや? 方向が同じですか?
 では傘の御相伴に預かるとしますか。
 たまには人間と並んで歩くのも悪くはないものですな。

「にゃーん」

(所要時間:6分)

6/19/2023, 11:22:07 AM

相合傘 #8

飛雨が降っていた放課後図書室で
あの人と二人きり。

隣で囁きながら内緒話をするように
話した。

幸せだった。

彼はふと明るくなった外を見た。
「雨もう止んだね。
そろそろ帰ろうか。」

彼が気づいてしまった。
気づいて欲しくなかった。
彼を引き止めていた遣らず雨よ
どうして止んでしまったの。

私は彼と並んで明るくなった空から目を背け
地面を見ていた。

そしたら意図せず水たまりに写った青空が
見えてしまった。

ああ今にも涙が降りそうだ。

「風が強いね。」
「…そうだね。」
すると彼は
「風で花が降ってきそうだから。
一緒の傘に入らない?」

その一言で私の顔が晴れました。

6/19/2023, 11:18:27 AM

相合傘

おやおや、今日の相手は、カタツムリさんですか。歩くスピードを落とさなくては。
なにっ!遅く歩くのに疲れたんですか?
じゃあ、今日は早歩きして行きましょう。

おやおや、今日は、猫さんですか。
可愛いですね。あら、可愛いが疲れて来たんですか失礼しました。

おやおや、今日は、貴方ですか?
生きるのに疲れたんですか?
お疲れさまです。じゃあ、今日は寄り道でもしていきましょうか。

#疲れた人が行く傘
#幸せになれたのだろうか?
#思わずほっこり

6/19/2023, 11:17:07 AM

あめふるる

         かさひとつ
         おいかけて
         つかまえた

         ぬれますよ

         キミのこと
         このかさで
         まもります 

         すきですと
         つたえたい
         いやまだだ

         はれるまで
         このままで
         かさのなか
         
         キミとボク

          
          『相合傘』

6/19/2023, 11:15:10 AM

「ねぇ、その傘やめてこの小さい傘にしようよ!」
外は土砂降り。少し小さい傘を持った彼女が言う。
どういう意味かわかってるけど、敢えてこう返す。
「ケチだなぁ、たかが数十円じゃないか。」

『相合傘』

6/19/2023, 11:11:46 AM

嬉しいことも
悲しいことも
二人で分け合って
帰り道のにわか雨
傘もあなたとはんぶんこ

―相合傘

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