『生きる意味』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
3年前
自分なんか居なくても良いって思ってた
1年前
生きる意味なんて無いと気づいた
今
生きる意味なんて無いけど
探してみようとは思った
納得いかなければ消えたって構わないし
納得できたなら生を謳歌したい
だから頼む
もう僕に何も言わないでくれ
*生きる意味
自殺をする人は何故自殺をするのだろうか。
"失恋" "妬み" "罪悪感"
"家庭内問題" "学内問題"
動機なんて人それぞれ。
自殺してしまうほど、
生きる意味を見失ってしまう程、
身体と心が限界を迎えていたからこそ"自殺"をする。
人は皆、心の中に黒い闇を抱えている。
其れは負の感情。
人は気付かない内に心が限界を迎えてくる。
そうすると身体に影響が出始める。
そうなる前に人はストレス発散をする。
でも、発散出来なかったら?
心の闇となった原因である問題が解決しなければ?
問題の根本を解決しなきればなんの意味も無い。
そうして心身共に限界を迎えると、自殺を考える。
ストレスのかかり過ぎは身体に毒。
ある程度の、適度なストレスが一番いい。
だから、溜め込み過ぎないで。
無責任に『生きて』とか、『死んじゃ駄目』なんて
そんな事は言わない。
自殺を止めたりもしない。
其れが今の貴方が出した一番の最適解だから。
私個人からしたら、悲しいけどね。
お題〚生きる意味〛
キリトリ - - - - - - - - - - - - - - - - - ✄
最近サボり気味過ぎた....!
ちゃんと習慣付けないと!!!
#80 どうでもいいこと
皆が下を向いてスマホに夢中の
満員電車で私も下を向いて
スマホの中に答えを探していた。
今流行りのネットAIが、恐ろしいほど
もっともらしい答えをくれたけど
ある意味それはどこかの誰かの受け売りで
私の納得いく答えではないような気がする。
「生きる意味とは?」
電車が止まり
ホームに乗客を吐き出し
エスカレーターが吐き出された乗客を
整頓しながら地上に運んでいった。
...
地上に放り出された私に、
夜空に浮かぶ
大きな広告看板に映し出されたアイドルが
小首を傾げビールグラス片手に
微笑んで言った。
「そんなの別にどうでもいいじゃん
さっさと帰ってビール飲もっ♪」
そうだね
さっさと帰ってビールを飲もう
難しい話は置いといて
今、この生きている瞬間を味わおう__
お題「生きる意味」
―生きる意味―
人はね、幸せを感じてからしか
死ねないの
幸せを見つけるまで死なない
だから、幸せを探すために生きるの
死ねないから生きるなんて、
皮肉に感じるでしょう?
私もかつてはそうだった
でもね
もう少し生きれば、そうでも無くなる
人は生きてさえいれば
毎日成長する
生きているうちに色んな考え方を知って
色んな生き方を知れる
考え方が変われば、人生って、
ものすごく明るいものになるんだよ
もし少しの幸せでも
感じられるようになったら、
生きる理由っていうのが、
新しく生まれてくる
それまでは、人のためにでもいい
生きる理由が見つからなくたっていい
存在意義を見出せなくても、
生きる価値を知らなくても、
とりあえず生きてさえいれば
それでいい
人が生きることに
意味とか理由なんて要らない
意味のない無駄なことだって
自由にできるのが、
人間とそれ以外の生き物との
違いなんだから
律儀にありがとうございます、と告げて乗合馬車を降りるが、辺りは何もない。かろうじて残る轍に沿う形で生える緑は強く、周囲の舗装など勿論されていない。
頬に触れる空気の瑞々しさに、水源の近くをティティは言葉通り肌で感じるが、それに気付けないベルは外套の内側にしまい込んでいた地図を取り出す。大陸東側の全体図、その中央で色褪せた青が南北に広がる。
「えぇと、スウェー湖を大回りして東、だったよね?」
「そ。……南経由で行くの」
古びた地図を広げる両手は細く、しかし柔らかかった筈の指先は随分と荒れて固くなった。指摘せず見るに留め、ティティは黒いポニーテールを長々と靡かせながら先導する。二人が乗ってきた馬車は本来もう少し西で折り返すものだったが、他の客がいないのをいいことにティティが代金上乗せしてここまでと願い出たのだ。
大陸を横断する場合、縦に割くような巨大湖を迂回する必要がある。渡ることが出来ればいいが、あの湖自体が水に愛される民の住まいなのだ。居住地の天井に橋が渡るのは誰だって嫌だろう。
「それじゃあ、早速行きましょうか」
「うん」
地図を一瞥し、ティティは南へ爪先を向けた。見ずとも大体の地理は頭の中にある、あとは。
「……会えるかなぁ」
丁寧に地図を畳み外套の上から優しく撫でるように押さえるベルのやわい頬は、隠し切れない期待に緩んでいる。
「どうかしらね。見かけたって情報も一年は前だし」
期待が外れた時の悲しみは、大きければ大きいほど後々に支障が出る。それこそ、生死に関わるほどに。何せ今のベルの心を支えているのは、父との再会ただ一つ。それ以外はただの過程。
丁寧に釘を差し、うんと伸びをして、ティティは軽く振り向く。
甘やかな顔立ちやふわふわとした金色の髪――旅立ちに際しばっさり断ち切られたのが惜しい――は母親譲りだが、陽光を受けても氷解せぬ薄氷かくやの眼差しだけは父親譲り。同じ眼差しの、翳り凍る男のそれを思い出し、ティティは心の中でそいつをタコ殴りにしておいた。父を焦がれる娘の前で実際にそんなことはでき、いや一発横っ面殴るくらいなら許されたい。
「ティティ、大丈夫?」
「は? なにが?」
いつの間にか、ベルに顔を覗き込まれていた。特段不調はないが、聞けば険しい顔をしていたらしい。感情が面に出るとは、まだまだ未熟だな。胸中でひとりごち、ティティは首を振り意識して背を伸ばす。
「なんでもないわ。さーて、サクッと行きましょうか」
「うん」
やわやわとはにかむ笑みに心癒されたのは、ここだけの秘密。
【生きる意味/父を探して三千里少女と随伴者】
自分も他人も、とにかく生きる意味を探し続ける。誰かが探せと言ったわけでも、探さなければならない理由が明確にあるわけでもないのに、人は自分に、そして他人に、生きる意味を問う。
つまり人間という難しい生き物は、生きる意味を探し続けなければ生きていけないのだ。
自分に自信が持てなくなるし、誰だって自分に代わりがいれば自己肯定なんてものは赤子でも跨ぐことのできる高さになるだろう。実際、生きる意味を見つけられず焦燥に駆られ、ただそれだけで「ああ私はダメなやつなんだ」と己を卑下することが多々ある。
しかし私は、最近思うのだ。それはなんてもったいないことなのだろう、と。生きる意味というのは、見つけるのに制限時間なんてものはない。若いうちに見つけようが、中年に見つけようが、年老いてから見つけようが関係ない。見つからなくても同じことだ。誰かがしたことは、きっと他の誰かが知っている。人が生きた証は必ず残る。それこそが生きる意味。先人たちが生きて、後世に知恵を伝えてくれたように、私たちは生きることで、その意味を紡ぐ。
生きる=生きる意味。
生きる意味を見つけたければ、生きればいい。必ずその先に、あなたの生きた意味が永遠に存在している。
あなたの 生きる意味でありたい。
そんな おこがましいこと 言えません。
だから そうだな
毎日の日常の
あってもなくてもいいような
でも あったらちょと嬉しい
味変みたいなスパイス
そんな 立ち位置をください。
#生きる意味
面倒なのであんまり人には言わないが、オレの爺さんは政治家だ。
「生きる意味について考えたことがあるか?」
初めて会ったとき、そんなことを言った。さすが政治家、校長先生が朝礼で言うようなことをグレードアップして言うものだ、などと思った覚えがある。
自分の返答はと言えば、よく覚えていない。単純に「ないよ」、返して「爺さんにはあるの?」、ちょっとひねくれて「そんなこと考えてどうするんだ?」辺りが有力候補か。
とにかくこちらが否定的であることは伝わったのだろう、続く言葉も覚えている。
「それは道が決まっているときには重いものだが、道を決めるときには役に立つものだ。折に触れて考えておけ」
こちらが返事をする前に、爺さんは付け加えた。機会を見つけて、という意味だ。『折に触れて』が小学生には難しいと思ったのかもしれない。いや難しいのはそこじゃないだろ、と小学生のオレはツッコミを入れた。そのツッコミが脳内だったか口に出したかは、やっぱり覚えていないわけだが。
高校で進路調査票を配られて、そんなことを思い出す。年月が経って、爺さんの言うことが少しだけわかるようになった。
初対面の小学生に対してあんな堅苦しい命題を言い出した爺さんは、あれはあれで緊張していたのかもしれない。そういうことが顔や態度に出ないんだよな、あの爺さん。
「生きる意味」
『生きる』
ということに
正解や不正解はなくて
ましてや
『意味』などにも
正解や不正解はない
何のために私たちは
『生きてるのだろうか』
誰も答えは出ないし
見つからないの
だろうと思うのよ
『生きる意味』って
考えれば考える
ほどに
深みにはまっていく
そうして常に
考えていくことで
何かを感じて
何かを得ていく
これもひとつの
『生きる意味』
生きる意味
「さようなら」
あの子が飛び降りようとした。すると、
『やめて!降りてきて!』
と叫ぶ子がいた。
飛び降りようとした少女は、
「何で私を助けようとしたの?」
と、疑問気に思った。
叫んだ子が、
『生きて欲しいからだよ!』
と強気にこたえた。
すると飛び降りようとした少女が、
「生きる意味ってなに?」
と聞いた。
それを聞いた少女は、
『生きる意味を探すのが人生だと思う!』
と叫んだ。
少女は、
「そっか、でも…ごめんね」
と言い、飛び降りた。
生き方をオムライスにたとえると
レシピ通りのオムライス
他人に合わせたオムライス
毎日食べるだけのオムライス
がんばってるけどおなかいっぱい
大切な人につくるオムライス
子供が初めて作ったオムライス
自然とこころが軽くなる
もしオムライスに意味があるとしたら
こんなささやかなエピソードにあるのかも
#生きる意味
「生きる意味って何だと思う?」
「生殖本能」
「身も蓋もない!」
読んでいる本から目を離さず友人の問いに答える。返ってきた叫びを無視してページを捲った。
「立派な生物の本能でしょ。生き物の遺伝子はそうやってここまで続いてきたんだから」
「そうだけどさぁ…現実的すぎるよ…」
しくしくと泣きながら友人は机に突っ伏す。項垂れた友人の下にはよれてに皺くちゃになったプリントが1枚あった。表題は【生きるってなぁに?】だ。
「課題は自分の力でやらないと駄目だよ」
「うぅっ…いじわる…」
「補習に付き合ってあげてるだけありがたく思ってほしいな」
「それはありがとう…好き…」
「はいはい」
適当に相槌を打ってまたページを捲る。私が教えてくれないことが分かったのか、友人は渋々といった様子で手を動かし始めた。
「…」
2人だけの教室にシャーペンが走る音が響く。遠くから運動部のかけ声が聞こえた。少しだけ顔を上げて目の前の友人を見る。
ふんわりとした焦げ茶色のくせっ毛。
集中して伏せ目がちの黒い瞳。
白くはないけれど健康的な肌の色。
知らず知らずのうちに本を持つ手に力が入る。お腹の中でぐつぐつと熱いナニカが渦巻いて今にも口から飛び出しそうだ。
「…やっぱり生殖本能よ、生きる意味なんて」
吐き捨てるように言った私にリアリストだなぁと何も知らない君が笑った。
「君の存在が、僕の生きる意味なんだ。君がいてくれるから、僕はこうしていられるんだよ」
「……そう。それは嬉しいわね。だったら」
――私が死んだら、後を追ってくれるの?
――私が一緒に死んで欲しいって言ったら、うなずいてくれるの?
「も、もちろんだよ。いきなりな質問だからびっくりしたけどね」
言いよどんだのがその理由だと言いたげだけれど、いずれ私の前からいなくなるのは目に見えている。
私の見た目に惹かれて寄ってきた人間はみな、そうだ。
「……添い遂げる覚悟もないくせに」
軽々しく、私を生きる意味になんてしないでほしいわ。
お題:生きる意味
《生きる意味》
問い続ける──────
私:死にたいなぁ~って思うことはあっても、死なないよね
友達:そうだね、結局は生きてるから、死にたくないって思ってる
私:何で死にたくないのか。って問われたら答えられない
生きる意味もないから
友達:生きる意味って、結局は死なないための口実なのかな、
人生は生きる意味を永遠に探し続けるって言うけど、
それは死なないための口実探し……?
私:それに魂が朽ちたら死ぬってことになるのか、
はたまた肉体が朽ちたら死ぬってことになるのか
それもまたわからない
友達:そもそも魂ってあるのかな?
私:わからない…気持ちってなんだろう?
気分はどこで感じてるの?
友達:心って
魂って
どこにあるのかな
私:心が、魂がどうやって死ぬんだろう?
輪廻転生があるのなら、魂や心は死んでない??
友達:死ぬって何だろう…?
私:私の死なないための口実はあるの…?
それとももう死んでいる…………?
あなたの死なないための口実は何ですか?
#私が死なないための口実 求む
『生きる意味』
生きる意味とは・・・。
Aさんは
『生きる意味?それって必要なの?』という。
Bさんは
『生きる意味がないから死ぬ理由が欲しい。』という。
Cさんは
『今が楽しいから私は生きている。それだけ!』という。
Dさんは
『そんな難しい事を考えても不安になるだけ。時間の無駄です。少しは自分が楽しくなるような事に時間を費やしては?』という。
等々。
人それぞれ。
エスカレーターを降りていくと、だんだん自分が無力になっていくのを感じる。ガタガタ揺れる電気の階段が下へ近づくにつれ、落下時の衝撃も薄れるからだ。手垢でぬるついたこのラバーの手すりを飛び越えて、目撃者の頭にこびりつくような選択をしたら、私が生きていた証明になるだろうか。
階下の女たちへ目をやると、彼女たちは期間限定の苺フラペチーノみたいな頬へ耐えられないといった様子で電気信号を送り、唇の端の筋肉を釣り上けた結果、頭上の私を意図せずに傷付けている。
ならないだろうな。
私は再び高度ゼロへと舞い戻り、またしばしの間、羽ばたく機会を失うのだった。
モンブラコン*
~~~~~~~~~~~~~『生きる意味』
「貴方は人間じゃないね」
今では親友である助六の、初対面第一声です。
高校の入学式、体育館で、たまたま隣の席だった、小さな水晶玉の様なピアスを六個付けた
助六は、どうも“視える”奴だった。
「ば…ばれた~…え?どこまで解る系?」
「表面は人間。中身は…合成獣、犬の割合が
高い。…狼男が表現として最も近い」
校長先生の話に体を向け、眼だけこっち視てるピアス学生は、まぁまぁコワイ。
「寿命は、姉弟共に残り六百年位…」
「えぁ?テイちゃん(兄)達と一緒なんだぁ~へぇ」
それは良いこと聞いたかも。
「生きる意味は、楽しく生きる。」
「ん?何それ??」
「皆、生きるテーマがある。貴方…門君は、
楽しく生きる。がテーマ」
「オレの単純っ」
一瞬、オレの入学式限定簡易名札を見た助六は、小声にする必要のないボソボソとした声で、
話を続ける。
「皆も世界も、本当は単純。奇跡はそこら辺に
ありふれてる、見えてないだけ。だから、今見えてる奇跡の門君が、とても気になる」
「ははは…ありがと。入学式の後、どっかでお茶でもする?」
「あ!」
「何?どした?」
「今、門君のお家で、お姉さんが…お兄さん(弟)に……めちゃくちゃエロい事してる…!」
「ゴメン、この後用事出来たわ」
誰かの生きる意味になれるならどんなにいいことか。
貴方を殺すために私は生きています。
貴方が死ぬのを見ることと、
その死因は私が殺したからであるようにすることが
私の生きる意味です。
理由は分かりませんし覚えていません。
私にとってはどうだっていい事です。貴方が死ねば。
貴方は死なせません。私が殺すので。
生き地獄を体験してもらおうとかそんな事は考えていません。どうでもいいのです。私が殺せるのならば。
刃物に薬漬けに毒に縄に炎に氷に汚い空気の中に。
考え始めると止まりません。胸が高揚するのです。
「生きる意味」
『生きる意味を探しに行く』と言って、この世に一人きりの一応家族であるところの兄貴が突然海外に旅立ってから半年が経った。
先月の頭に名前も知らない土地から絵葉書が届いたけれど、それ以外は音信不通だ。絵葉書には元気だとも寂しいとも、何も書かれていなかった。まあ元気なのだろう。
未成年の私にとって、兄がいなくて困ることと言えば主に経済的なことだったけれど、何とか高校は卒業したし就職もできた。親戚一同は奇行の多い兄に眉をひそめていた分、大人しい優等生の私には同情的で、せめて大学を出るまではと援助を申し出てもくれたけど、私はこの上なく礼儀正しい態度でお断り申し上げた。借り、というよりはしがらみを作りたくなかった。所詮、私は兄の妹なのだ。外側を取り繕うのが兄よりは少し得意なだけで。
就職したことで、進学した級友たちと疎遠になっていくことも寂しいとは思わなくて、むしろ肩の荷が下りたようなほっとした気持ちでいるのだから、大概にろくでなしだ。連休中の誘いも適当に理由をつけて断ってしまった。
休みの間は、一人で住むにはやや広すぎる家を掃除して、初めてのお給料で買ったちょっといい紅茶を淹れて、本を読んで過ごすと決めていた。掃除はそこそこに済ませて、お湯が沸くのを待つ間に、ふと「生きる意味ねえ……」と口から漏れた。
そもそも、生きる『意味』って何ぞ。意味って、たとえば言葉とか、画像とか、ええと何て言うんだ、表象?そう、その表象が何を伝えようとしているか、ってことじゃないの。お前にとって生きるとは表象か兄よ。表象なら受け手が必要だ。誰に何を伝えたいんだろう、あの人。
そういう話、好きそうな人がいたな。SNSでつながってた男の子。男の子って言っても二十歳過ぎてて大学生だった。会ったこともないから本当かどうか分からないけど。Nくんなら多分、皮肉たっぷり『生きる意味』とやらについて語ってくれただろう。今となっては、それは無理な話。彼はもう、この世に存在しない。
最近、TLで見かけないなあと思って、何となく気になって、私とはつながっていないNくんの相互のアカウントを覗いてみて、自殺していたことを知った。確かめる方法はないけど、多分本当だろう。
私が彼について知っていることと言えば、両親に虐待を受けていたこととか、家出して自力で働いて大学通ってたこととか、前にも一度自殺未遂をしていたこととか。一度じゃないかもしれないな。私が好きな漫画を彼も好きなことだとか。その程度。
その程度、のつながりで、だけど時々思い出す。生きる意味とかわけ分からんこと言い出す兄のおかげで。
お茶を淹れたら、彼が最後に薦めてくれた本を読む。古川日出男の『沈黙/アビシニアン』、アビシニアンなのに何で表紙はウサギ?な角川文庫版。古本屋の100円ワゴンで偶然見つけたのは運が良かった。何しろとっくの昔に絶版になってしまった本だから。電気ポットがカチッと音を立てて止まる。
生きる意味とか分からないけど、読んでいる間は退屈しなくて済むだろう。
(Nへ。時々、君のことを思い出します。誰かが生きる意味とか言い出した時だとか、積み上がった本の塔が崩れてアビシニアンの文庫版が落ちてきた時だとかに)