モンブラコン*

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       モンブラコン*
~~~~~~~~~~~~~『生きる意味』

「貴方は人間じゃないね」
 今では親友である助六の、初対面第一声です。

 高校の入学式、体育館で、たまたま隣の席だった、小さな水晶玉の様なピアスを六個付けた
助六は、どうも“視える”奴だった。
「ば…ばれた~…え?どこまで解る系?」
「表面は人間。中身は…合成獣、犬の割合が
高い。…狼男が表現として最も近い」
 校長先生の話に体を向け、眼だけこっち視てるピアス学生は、まぁまぁコワイ。
「寿命は、姉弟共に残り六百年位…」
「えぁ?テイちゃん(兄)達と一緒なんだぁ~へぇ」
 それは良いこと聞いたかも。
「生きる意味は、楽しく生きる。」
「ん?何それ??」
「皆、生きるテーマがある。貴方…門君は、
楽しく生きる。がテーマ」
「オレの単純っ」
 一瞬、オレの入学式限定簡易名札を見た助六は、小声にする必要のないボソボソとした声で、
話を続ける。
「皆も世界も、本当は単純。奇跡はそこら辺に
ありふれてる、見えてないだけ。だから、今見えてる奇跡の門君が、とても気になる」
「ははは…ありがと。入学式の後、どっかでお茶でもする?」
「あ!」
「何?どした?」
「今、門君のお家で、お姉さんが…お兄さん(弟)に……めちゃくちゃエロい事してる…!」
「ゴメン、この後用事出来たわ」

4/28/2023, 8:42:18 AM