『特別な夜』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
特別な夜
夜は嫌いじゃない、と思う。TRIGGERに相応しい時間。
そのためではない夜。俺の、俺のための夜。俺より透き通った銀色の髪が煌めく光の夜。
「お前の瞳に、乾杯」
「キザだなあ」
くすくすわらう。「似合うからまた厄介」俺のグラスに自分のをカツンとぶつけながら笑う姿は本当に、本当に。
「愛してるよ」
「なあに、もう酔ったの」
「お前にな」
くすくすと笑う俺の女神。鼻先を寄せると俺が送った香水の匂い。
彼がいなくなった夜。
ぐったりとした体をベッドに預ける。
今日は、貴方が告白してくれた夜。
そして貴方が、いなくなった夜。
なかなか寝れない日に1人で飲むココア。
なんか好き…。
私にとっては夜に1人で起きてなにかする
そんな日が特別な夜だなって思う。
特別な夜と聞くと人は何を思い浮かべるのだろうか?
それは、人によって様々だろう。
そして、沢山の思い出が詰まっている宝物である。
だから、私は待ち続けるいつか特別な夜が私を迎えに来ることを
特別な夜
今日は初めての
お泊まりデートだったのに
体調を崩して
寝込んでしまった
準備に
張り切りすぎたのが
いけなかった…
情けなくて 泣けてきた私に
優しく頭を 撫でながら
『早く良くなりますように 』と
笑顔をくれた彼
大好きだよ♡
忘れられない
特別な夜に してくれて
ありがとう
夜に限らず「特別」な日が無くなって久しい。
コロナで、仕事がなくなりたま〜の友人とのランチやお出かけも全くなし!
出かけるのは、スーパーと美容院とお医者さんだけ。
もう歳も歳なので、再就職も無理だし、このまま人生が終わるのかなあと思う今日この頃。
「本当によかったの?せっかくの誕生日なのに、こんな公園のベンチで外飲みなんてさ」
誕生日にぼっちなんていう可哀想な男友達のために、せめてケーキくらい奢ってあげたのに、と付け足して言うと、高虎は「でもそれ、コンビニのやつだろ?」と肩を揺らして笑う。つられて私も「正解」と歯を見せた。
「でもさ、やっぱ寒いね」
「そりゃ夜だからなぁ」
「まぁ……そうだね」
さすがに男友達とはいえ、彼がひとりで住む家に遊びに行くのははばかられる。
私は、彼女でもないし。
「……高虎もさ、早く彼女作りなよ」
「んー?なんで?」
「そしたら誕生日にこんな、女友達と公園で外飲みとかいう侘しい夜を過ごさなくてよくなるし」
「バカだなぁ」
高虎はそう言って笑うと、私が両手に持っていたチューハイの缶を取り上げた。
思わず彼の方に顔を向ける。いつの間にか一瞬で距離を詰められていて、唇に、彼の飲んでいるサワーのレモン味を感じた。
「特別な夜にするために、お前を呼んだんだよ」
日も沈む時間。俺は以前似合うと言ってくれて、買ったままタンスにしまい込まれていた服に袖を通す。
お気に入りの香水にお気に入りのピアス。どれもこれもあの人が似合う、素敵だと言ってくれたもの。
鏡を見ると、いつもと違う自分がそこに居て少しだけ胸を張れるような気がする。
図書館で図鑑を抱えて、花言葉も調べてあの人に似合うと思った花を包んでもらい道中で受け取って会いに行く。
今日は朝起きてからずっと頭の中はあの人でいっぱいだった。綺麗な指、遠くてもよく通る声。あの人に出会った日から惚れた日を何度も思い出しては胸が暖かくなる。
待ち合わせの時間より数分前に会場に選ばれた店にたどり着けば、入る前に窓の反射で身嗜みを確認する。大丈夫、今日の俺はいつもよりずっとかっこいい。
今日俺は、大好きなあの人にフラれに来た。
告白は出来なかった。ただ同じ教室で話すだけで、後はその背中を見つめているだけだった。
もっと話したかったけど、あの人の目はずっと誰かを見つめていたから。
あの人に恋をしていた俺は恋をしていることに気付いたのに離れる事なんて出来ず、あの人に会う度失恋していた。
何度か深呼吸をして店に入ると同じ学科の面々が迎え入れてくれる。
その中でも真っ先に目がいくのは勿論あの人だ。
「結婚、おめでとうございます」
白花胡蝶蘭の花束を差し出しながら笑う。……俺は上手に笑えているだろうか。
そんな不安も目の前にいる2人は知らずに受け取って笑顔を見せてくれる。
そんな姿に、ぽつりと言葉が漏れてしまう。
「…今、幸せですか?」
その答えはあの人の目と、学校では見られなかった輝くようなその笑みがよく語ってくれた。
そんな姿を見て、俺は悲しかったけど嬉しく思えた事が嬉しかった。
お題 特別な夜
特別な夜
特別だと思えば特別だし、
普通だと思えば普通。
気持ちの問題。
特別な夜
今日を超えてしまうと
明日が来る
いつもと変わらない日常
だが平和だ
いつになったら俺は
大人になるのだろう
大人みたいに
見られたい
街の彩度に溺れて
途切れた会話、温かな沈黙が5秒
冷たい都会の中心で真っ赤な薔薇が落ちる
最初に見た時からこれはもう好きだなと思った。
そう確信したらその気持ちが止まらなくなって、どんどんのめり込んでいった。
もっと先へ先へ進みたいと夢中になり、気付いたら時間が過ぎていることも忘れ去っていた。
──ああ、良かった。
他に言葉はない。
ただ、それだけを思う。
時刻はもう深夜を回っていた。
何となく照明を淡いオレンジ灯に切り換えた部屋の中で、ブランケットを頭からかぶりソファーで膝を抱えながら、少しだけまだ潤んでいる目元をティッシュで拭う。
なんて素晴らしい話だったのだろう。
クオリティーも演出も最高だった。
ついつい最終回までイッキ見してしまった背徳感が多少はあるものの、今日は良作に出会えた特別で最高な夜となった。
この感動の余韻に浸りながら、今夜はこのまま眠るとしよう。
【特別な夜】
指先だけで繋がる
微かな糸を手繰り寄せ
僕と君は特別な夜に出会った。
最後の朝を越し、静寂の昼に泣き、
虹色の夕を眺めたその先で
出会った僕らは特別ではない。
平凡でも普通でもない。
ただそこに在るのみは、夜。
僕たちはその日
特別な夜に
出逢った。
『特別な夜』
特別な夜、
ねぇ君は今日は寝る?
んーそうだな...
時計の針はもう24時を過ぎていた
3時くらいになったら寝るかな、
ふ~ん、じゃぁさ、その、3時までで良いからさ、一緒に話したいな
いいよ何話そうか
うーん、いざとなると思いつかない...むぅ
はははっそうだね
えっなんで笑うの?
いや、だって、ふふっ君のその考えてるとこが面白かったから
えーそんな笑わないでよぉ、
は~笑ったー!こんな日が毎日続くといいなぁ
だねぇ
雪化粧を施した白樺並木は、満月の光で宝石のように輝く。枝先まで氷を纏った姿はシルクのドレスのようで、そのドレスの裾、まっさらな雪道に、白色のジムニーが足跡を残している。
数刻前までジャズを奏でていたラジオは、いつの間にかザラザラとした音が混ざっていた。そうして完全に音色を失った時、助手席の白猫がスイッチを切った。
「もう、来るよ」
白樺並木が終わりを迎えた時、ダッシュボードに前足を掛けた猫が、ざらりとした声を出した。真っ白な広場に車を停め、足早に降りた猫の後を追う。広場の真ん中では、艶のある白い毛並みが満月に照らされて金色に輝いている。白猫の小さな足跡に追いついた時、 満月がいちばん高い所へ辿り着いた。白猫が尾をふわりと揺らす。
「じゃあね」
突風が轟と吹き、雪を纏って猫を包み込んだ。
雪景色を施した白樺並木に残された足跡を、白色のジムニーが辿る。満月は帰路に向かい、東の空が白んでいる。
「また来年だね」
ダッシュボードに手をかけた黒猫が、ざらりとした声を出した。
【特別な夜】
今日は特別な夜
東の国と西の国
その間にある大きな大きな扉が108万年ぶりに開く
扉が開いたら何をしよう
2つの国はその話題で持ちきりだ
2つの国には交流があった
扉のせいで顔を合わせ話すことはできないが
2つの国には高度な文明があった
顔を合わさずともコミュニケーションをとれた
東の国には海がある
広く雄大で豊かな海
人々はそこで採れた魚や貝や海藻やさまざまなものを時空転送装置を使って西の国へ送った
西の国には山がある
高く壮大で豊かな山
人々はそこで採れたきのこや山菜や鹿肉やさまざまなものを時空転送装置を使って東の国へと送った
…
まもなく0時になり扉が開く
扉の前は沢山の国民でごった返している
東の国でも西の国でも国民は期待に胸を踊らせている夢にまで見たあの扉の向こう側を一目見たい
誰もがそう強く思った
ぎぎぎぎぎ
地響きと共に目の前の扉が震える
どこか遠くで鳥たちが一斉に飛び立つ音が聞こえる
ぎぎぎぎぎぎぎぎぎ
砂埃が舞って視界は白く霞む
ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ
扉の向こうにいたのは、扉の向こう側には
特別な夜
代わり映えしない日常に
特別な色を塗りたくる今夜
ふたりだけの
一度しかない特別な夜
「特別な夜」
どんな名前を
つけたらいいか
分からないまま
あなたの胸の中に
顔を沈めます
もう怖くない
明けてしまう朝に
怯えなくてもいい
ふたり一緒の
特別な夜
歓びの声が
夜空に咲いた
夕方のニュースの最後にキャスターが、「今夜は特別な夜です」と言った。
はて? 何か特別なことがある日だったっけ?
検索しても何も出てこない。
はて? はて?
何百年に一度かの天体ショーもなさそうだし、全国が心躍るようなイベントもない。
はて? はて?
といろいろ思いながら眠る時間がきてしまった。
あぁ、結局特別なことはなかったけど、いい日だったなと布団を敷いているとき、あっ、と思う。
いい日だと思ったのって、いつ以来のことだろう。
胸の奥からじわじわと安堵がやってくる。
あぁ、なんて特別な夜なんだろうか。
あなたをはじめて見たのも、こんな風に月が綺麗な夜だった。
「……風引きますよ?」
僕は彼女に上着を被せた。
「…貴方に追いかけてほしかったから…?」
彼女は艶やかに微笑んで、僕の手を握る。
あなたが好きです。
この言葉を言えたらいいのに…。
貴方に出会えた夜はただそれだけで特別で。
『特別な夜』