『特別な夜』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ようやく街も寝静まったか。
ったく、最近はこんな夜更けまで明るくて、やりにくいったらありゃしねぇ。
人感センサーのついたライトや監視カメラとか、防犯対策が厳重になってきてるからな。
家業とはいえ、家に忍び込むってのも骨が折れる。
じいさんの時代は忍び込み放題だったんだろうなぁ、なんて愚痴ってもいられない。
移動係の相棒が待っているし、さっさと仕事にかかろう。
・・・
何とか家の中に入れた。
お目当ての部屋へと行くか。
ここだな。
可愛い少女が寝ているが、起こさないように作業に取り掛かるとするか。
・・・・・・
手っ取り早く作業は終わらせたから、ずらかろう。
しっかし、可愛い少女だ。
家の住民には起こすのはご法度だが、こんなに可愛いんだから、仕方ないだろう。
と、髭もじゃの顔を少女に近づけた。
「Merry X'mas」
#7 『特別な夜』
毎週水曜日には特別な夜が待っている。
週半ばのこの日、平日の疲れが1番溜まる。栄養面を考えて休日に作り置きするなど自炊を頑張っているけれど、水曜日だけは特別。夕飯にコンビニ弁当を解禁するのだ。弁当だけじゃない。レジ前のホットスナックに心惹かれれば買うことを許しているし、普段はあまり買わないちょっとお高めなアイスクリームを買っても良い。
ただし、気にせず買っていいのはその日に食べ切れる分と、翌日の弁当に入り切る分だけ。それだけは守っている。水曜日の特別を守るためだ。
今週もその日が訪れた。お楽しみはちょっとお高いアイスクリームの季節限定味。冷凍庫から出して、カチカチなのを少し溶かす。そうだ、大きめのスプーンも用意して。ちょっとソワソワしながら食べごろを待つ。この時間も楽しい。頃合いを見計らって蓋を開け、大きめに一口。風呂から出たてのポカポカの身体に、舌の上の甘さと冷たさが染み渡る。美味しい。くふふっと小さな幸せを噛み締めた。これで明日も頑張れる。
『特別な夜』
日が暮れるのが早くなった秋の夜、
「そこにいる」のに「そこにいない」
彼女に会いに行った。
友達は、「きれいだね」と言って泣いた。
けれど私は、死化粧をした彼女を
きれいとは思えなかった。
仕事で心を病んで、通院を始めた頃
だったからだろうか。
葬儀には出なかった。
私の携帯には、今でも彼女の番号が
登録されている。
ごめんね、友達甲斐のないやつで。
自分だけが可愛くて。
感情は無くなっていても、
自分のことは守っていて。
こんな友達でごめんね。
ごめんね。
「特別な夜」
特別な夜
誕生日の夜
元気に育ったり
ここまで
生きてきたことを
お祝いしたり
産まれてきたことに
ありがとうと思う
一年に一度の
誰にでもある
特別な日
特別な夜?
同じくらいの背をした君と、キラキラと輝く街を歩いた。ヒールの低いパンプスは君への心配り。
辺りは暗くて少し寒い。
温かな色の光に目を奪われて、カメラのシャッターを切り続ける。想えば、君のことをよく見ていなかったのかもしれない。
僕はまだ、子供だった。
改札で鞄に潜めていた、売り物のクッキーを君に差し出して、「またね」と言って改札を通った。
君が引き留めたから、もう一度改札を通って戻った。
「何かプレゼントを…」と君は言ったけど、お店はもう閉まっていた。次に会う約束をして、また同じ改札を通った。
求めるものが同じだったふたりは、改札を隔てて別れていった。満たされない想いを抱えたまま、真っ暗な田舎道を電車は走って行く。
僕はまだ、子供のままで居たかったのかもしれない。
遠くなっていく駅の灯りが、「さよなら」と言っていた。
「遺書」
ふと、ノートを走らせているペンを止め
何を思ったかそこにパスワードを書いた
××××
毎日スマホに打ち込む、あの人の誕生日
そしてそのまま何かを探す
探しているものが何か、分かっているのに
他人事みたいに無知である気もした
首を吊ろうと持ち出すのは、
いつだってイヤホンだった
途中で切れるくらい細いのに
首の皮は繋がってしまったけど
カーテンの外は深い闇に覆われていた
1.21.特別な夜
使い捨てカメラに 君とのツーショット
瞳孔が6つに増えたみたいなあたし
いつも魚のフォルム思い浮かべて
水に溶かして 色をつけて
その前に一眠りして また夢で魚が溺れる
私の隣 もうすぐ樹になるよ
影を隠してくれる あの日と同じ風が吹く
君は手紙をたくさん届けている
離れないの ほっぺたの赤みたい
風に吹かれて 手紙が届く
返事はずっと待っていて きっと来年は
乾いた心みたいにしなしなになっていても
ずっと本の栞の代わりをしてくれる
赤い辞書で見たの みんなあなたが好きだって
じゃあ もうあなたに会いにいってはダメだろうかな
でもさ、君はまた今年も手紙をくれたよさ
私もうすぐ返事をするよ 届くかな
四角い箱に 贈り物を詰めるよ
君みたいに綺麗じゃないけれど
少し欠けていて 色付いて 上手く詰めれないけれど
その方が覚えていてくれるかな
蓋を閉めた時、風鈴は鳴いた
君みたいになりたかったよ なんて
サンタクロースを待ち侘びて中々眠れなかった夜
従姉妹が集まり特別に夜更かしが許された盆の夜
幼い頃はそんな夜こそが
『特別』と呼ぶに相応しいと思っていた
けれど
当たり前のように君と毎日
今日あった面白い事や嫌だった事を
丁寧に切り分けては口に運んで
感想を言い合うような温い(ぬるい)夜も
同じように『特別』と呼ぶに相応しいと
今の僕は知っている
いつか終わるこの夜が
少しでも長く続きますようにと
幼い頃と同じ願いを
密かに胸に抱き続けたまま
僕は君と笑っていたい
特別な夜
私にとっては普通の夜。まだ特別な夜に出会ってない
いつか特別な夜と思ったら
それは、一歩大人になれたってことのかな?
もし、明日死ぬと分かったら。
君は何をするんだろう。
君と過ごした最後の夜。
僕の記憶には
美しい海にふたりの影が光っている。
貴方と過ごす私にとって特別な夜
多分一生忘れることの無い特別な夜
私はこの夜は大切に過ごしたいと思ってるけど
貴方にとってこの夜は特別?笑
貴女と二人、歩く路
貴女と二人、歩く海辺
貴女と二人、寝ころぶ草原
貴女と二人、見つめ合う夜
貴女と二人、特別な夜
何一つ、、、叶うことのない
ぼくの夢。。。
貴女と過ごす特別な夜は、、、ぼくには
来ない。。。
ただ貴女を想うだけの夜が
唯一、、、特別な夜かもしれない。。。
『虚しさ』という名の苦しみを
呑み込みながら。。。
特別な夜には
そっと一息ついて
そっと優しい手に包まれたい
誕生日じゃなく
結婚記念日でも入籍した日でもないけど
日頃の君の温かい心配りにありがとうが言えた
そんな今日の特別な夜
窓からは輝く街並み
隣では甘いあなたの香り
白い雪のような肌に触れる自分の手
今夜だけ、いや今夜だけでいい
この「特別な夜」でこの身を満たしてくれ
ー特別な夜ー
すごく自信があるわけではない
周りの人と比べちゃったりもする
けど
髪を巻いて
大きめのピアスをつけて
黒いタイトな服にスカート
ライダースなんか着ちゃったりして
そこにヒールなんか履いたら
ねぇ?
なんだかかっこいい女になったみたい
夜の街に紛れる私は
いい女でしょう?
Any night is special as long as I can be with you.
「特別な夜」
時計の針は午前2時をさしていた。
やっと終わったな…
明日までの締切をなんとか
終わらせたところだ。
これから寝ても数時間しか
眠れないし…
もうダメな日かな…
街灯に照らされた窓を見て
ハッとする。
そういえば、洗濯物を入れてなかった!
本当に今日はダメな日だ…!
洗濯物を急いで取り込みに行く。
あ……
まっしろな息と共に零れた声。
夜空に星が流れた。
一瞬だったけれどたしかに見えた流れ星。
洗濯物を抱え寒さを忘れて空を見た。
ひとつ、ふたつ…みっつと
流れ星をとらえた。
こんな時間まで頑張らなければ、
洗濯物を取り込み忘れなければ
この流れ星を見ることは
なかったかもしれない。
そう思うときっとこの夜は
__特別な夜
「特別な夜」
葬儀屋の方がお通夜やお葬式は非日常です
とおっしゃっていました。大人になってか
ら聞いたお言葉ですが、今日のタイトルを
見て、真っ先に頭に浮かんできました。
その全てが夜とは限らないですが、夜通し
ろうそくの火を絶やさないで皆で番をする
行動はまさに非日常な特別な夜。何度か経
験しましたが、どれも同じでは無く、とて
も静かな、不思議と心地よく、ピンと張り
つめた空気感でした。
なき人物との最後のお別れ。
大切な時間です。
ふたりの指先に
様々な想いをぶら下げて
執拗に
絡まっていた糸は
あなたが最後に見せた
その瞳の水たまりに
緩やかに
解けていく
今夜
わたしたちは
無言で
再び
ふたつに
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# 特別な夜 (13)