沈む夕日』の作文集

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沈む夕日』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

4/8/2024, 3:09:25 AM

『沈む夕日』

草むらに入ってしまった野球のボールを探すうちに刺すような西日はいつの間にか薄れてあたりは夕闇に染まり始めていた。外野のほうを気にせず試合を続けていた仲間たちは帰ってしまっただろうか。じわじわと悲しく寂しい気持ちになって目が熱くなってくるけれど、同じ草むらで同じようになにかを探す人影が見えたので慌てて涙をこらえる。誰かがいるとことにほんのりと励まされて何度も探した草むらをもう一度掻き分ける。
「……あった」
何度も探したはずの草むらから泥で汚れたボールが現れた。
「あったよ!」
人影に呼びかけてからまだ仲間たちがいるかもしれないホームベースへと走り出した。仲間たちは帰ってなんかいなかったけれど、みな驚いたような顔をしている。監督にいたっては心配と焦りの入り混じったような顔で僕の肩を掴んだ。
「おまえ、今までどこにいたんだ!」
「えっ、ボールを探しにあっちの草むらに」
「あの草むらもみんなで何度も探したんだぞ」
試合が終わってちょうど夕日の沈んだ頃に僕がいないことに気付いたチームのみんなはそれから1時間をかけて周辺を隅々まで探したが見つからず、親と警察に連絡をするかどうかというところまできていたそうだ。そんなところに僕が突然現れたので監督は今日一日でどっと疲れた様子だった。
みんなに心配されたり小突かれたりしながら家へと帰る途中にちらとあの草むらを見やった。けれど、もうずいぶんと暗くなっていて誰がいたのかもわからなかった。

4/8/2024, 2:58:01 AM

日中降り続いた雨は、仕事を終えて帰る頃にはすっかり止んでいた。雲もあらかた捌けて風が冷たい。ここから夜はさらに冷えることだろう。今更になって顔を出し、そしてまた消えようとする太陽が少しだけ憎い。ため息をついたら不意に隣から「今日は鍋にしますか」と提案が。鍋。それなら寒い夜も悪くはない。スーパーに寄って、それからこの人と一緒の家に帰ろう。用済みの傘を二本提げ、暗くならないうちにと歩き始めた。


(題:沈む夕日)

4/8/2024, 2:56:41 AM

覚えていますか。

あなたはきっとこういうのでしょう。
お前なんか知らない、、、と。

嘘なんかつかないでください。
そんな苦しそうな顔で言わないでください。

沈む夕日、赤く染まる空、隣で歩くあなた。
わたしとあなたを繋ぐ手のひら。
しずく、、そう呼ぶあなたの顔、
一生頭から離れることはないでしょう。

忘れるわけないでしょう。
あなたがどれだけ私を突き放そうと、
私はあなたに会いに行きます。

4/8/2024, 2:24:54 AM

『神々しい』とは、きっとこういう現象をいうのだろう。

私は、彼から目が離せなかった。




その日、母親に下校時に買い物を頼まれた私は、部活を早上がりし、書店で目的の雑誌を購入した。

「自分で買いに行けばいいのに」
ぶつくさ文句を言いながら、私は紙袋に入った雑誌をカバンにしまった。

母の推しが特集されているらしい雑誌は、女性向けのファッション誌で、私にとっては興味が沸かない部類だった。

でも、推しの特集誌が刊行される日を楽しみに待つ気持ちは分かる。すごく。

だから、本の虫である自分にとって書店は現実世界の疲労を癒すオアシスなのだが、今日は目的を終えると、後ろ髪を引かれる思いで最寄り駅へ向かった。

普段、部活が終わってからでは乗車することのない列車に乗る。

朝と同じ、前から5両目。

ふと、私は前方を見て、目を見開いた。


彼が、反対側のドア付近に居たのだ。


沈みかける夕日を浴びて、彼の金髪は淡く黄金色に輝いていた。

インナーイヤホンで音楽を聴いているのか、それとも居眠りしているのか、横並びの座席に背を預けながら、目を閉じて腕を組み、微動だにしない。


まるで彫刻のような美しさ。


私は思わず息をのんだ。

『神々しい』って、きっとこういうことなんだ。



#沈む夕日

4/8/2024, 2:09:06 AM

「もう、辞めようかなあって」
「あぁそうなの」
たったそれだけだった。僕がどれだけ辞めることを打ち明けるのに今日まで悩んでいたことか、きっと彼女は知らないんだ。だからそんなにあっさりした返事ができるんだろう。正直拍子抜けした。こんなことなら眠れなくなるまで悩むんじゃなかった。
「で?」
「で、って……辞めようかと思ってる」
「それは分かったから。その後どうすんのって聞いてんの」
「えっと、」
「もしかして何も決めてないの?」
図星だった。兎に角、今置かれている現状から逃げ出したくて辞めるという選択を取っただけだった。でもそれは選択でもなんでもないと知る。僕の場合、これは単なる“逃げ”だ。
「……そうだよね。これはいくらなんでも無責任だよね」
「別にそうは言ってないけど」
遠くで毎日流れる夕方の放送が聞こえた。いつも17時30分に鳴るもの。もうこんな時間なのか。そろそろ帰らないとと思い僕は腰を上げた。それを見た彼女が口を開く。
「辞めるも辞めないも自分の意志よ。だって貴方の人生に誰かが口を挟むなんてできない。だから全部どうするかは貴方が決めるの」
「うん、そうだよね」
「だから貴方の決めたことにあたしはどうこう言わない。反対も肯定もしない」
良かった、僕は責められてるわけじゃないんだ。彼女の声は抑揚がないから時々どういう感情で話しているのか読みづらい時がある。
彼女が開けた窓から風が入り込んできてレースのカーテンをふわりと揺らした。なんだか心地よかった。優しい風のお陰で、今なら自分の気持ちを隠さず吐露できる気がする。僕はもう一度椅子に腰を下ろした。
「僕は、今の環境が辛いから辞めたいと思ったんだ。もう耐えられないから、だから逃げることに決めた」
弱虫なんだよ。不甲斐なく笑って、彼女に打ち明けた。なんてかっこ悪い男なんだと思う。彼女は僕のほうをじっと見ていた。背中に背負っている夕陽が鮮やかなオレンジをしている。
「そういうのは逃げとは言わない」
「そう……なのかな」
「自分の限界を察知して、壊れる前に離れようと決めたんだよ。自己防衛本能が働いたの」
「……そんな格好良いものじゃないと思うけどな」
「いいよ、これ以上謙遜しなくて。貴方が決めたことなのに、いつまでも後ろめたい気持ちでいたら折角決めたのに情けないでしょ」
「そ、そっか」
「だからいいんだよ、それで」
それでいいの。最後のその言葉がめちゃくちゃ心に響いた。別に彼女に意見を求めていたわけじゃないけど、受け入れてもらえたんだと分かった。初めて心の底から安堵した。あんなに燃えるようなオレンジの夕陽が今はもう沈もうとしている。彼女の表情も薄暗くて見えづらいものになっていた。けれど僕は、今彼女は笑っているのだと分かる。
「お疲れ様」
「……ありがとう」
相変わらず無愛想だと勘違いされそうな話し方で、まさかの労いの言葉を言われた。そんな優しい君が大好きだ。ありがとう、僕を受け入れてくれて。弱虫だと揶揄しないでいてくれて。これは逃げじゃないんだと改めて自分に言い聞かせた。明日からの自分がどうなるか分からないけど、今日よりきっと楽しくやるようにしよう。窓の向こうの沈む夕日を見ながら僕は違ったのだった。

4/8/2024, 2:01:04 AM

仕事が終わって
ビルが立ち並んでいた道を抜け
公園の開けた場所に出てくると

俯いて歩いていた道を
照らすオレンジの光に顔を上げる


あ…………


曇ったりした日々が続いていて
こうして見る夕日は久しぶり

そして思い出す
家で待っている愛猫の瞳

あの子の瞳は
黄色に近いけど
夕日の指す窓辺で眠っているあの子が
寝ぼけ眼で起きた時の瞳は
とても好き

―早く会いたい。早く帰ろう


毎日帰りがこうであったらいいな

[沈む夕日]

4/8/2024, 1:53:21 AM

とろとろと
色の境が
あいまいに
あかくあおくと
終いに黒くと

沈む夕日

4/8/2024, 1:52:13 AM

沈む夕日

遠い 楽園の 黄昏
君と 見た いつかの 夢は
銀河が もうすぐ 星屑へ 変えてく
新しい 朝を 待って  
昨日まで 見ていた 幻は
もうすぐ 光が 沈む 彼方へ 消えて行く

沈む夕日 何かが 反射して
止まった 時間が 音も なくて
あれは 君が 話した 夏の 星座
きらりと 光る 星の 余韻が
思い出す 夏の日

広い 空の下 何処かで
君と 見た いつかの 花が
夜さえ 目を閉じ 暗闇で 朝を待つ
新しい 夜明け 待って
この街に 差し込む 光だけ
何度も 君の影 遠く 伸びてる 気がしたよ

沈む夕日 何かが 消えて行く
止まった 時間が 音も なくて
あれは 君が 何処かで 僕を 見てる
きらりと 光る 星が 輝き
何かが 溢れた

同じ 空を 見ている
同じ 星を 見ている
きっと いつか 話した 夢は
まだ 星座に なるから





夕暮れ 遠くを 見てる
何がが 待ち切れない 様子で
誰かの 声を 待ってる
長い 昼間が 終わり

あれは 君の 声か?
遠くでも 聞こえる
ため息も 少しだけ チャイムの 音で 消えた

買い物 袋を 下げて
流行りの 喫茶店の ケーキ
君は 背伸び しながら
箱を 開けて 1つ 選ぶ

沈む夕日 夕食の 匂いのする キッチン
大好きな デパート地下の グリルを 焼いて
君と ミルクで 乾杯

君は 鼻を くんくん 
下を ぺろりと 出しては
今日も 何も なかったことを
優しく 笑いながら 吠える





広がる 景色は あのときの ように 
赤の トーンから 暗闇へ 変わってく
沈む夕日に 僕は また 色を 染めて
ライトが 鮮やかな 旋律の 向こうで
君の 姿 映す シルエットに 溶け込んで

星の シャワー 浴びて 君に 歌うよ
どんなに 小さな ことでも
聞こえる ような この世界
沈黙の あとに 軽やかに 笑うのは
きっと まだ 近づかない 距離感 みたいだ

何度でも 聞いてくる 昨日までの 僕と
星空の下で 頷く 君が 可憐で

綺麗な 思い出が 走馬灯のように
駆け巡って 記憶を 流れる
あれは まだ 沈む夕日の 向こうに
霞んだ 星空が 光る 夜空に

何度でも 重なりかける 昨日までの 僕と 
星空の下で 頷く 君が 
何処から 君は 幻から 醒めた
追憶の なかに 見つけた シルエット






沈む夕日の 向こうに 流れる 彗星
音もなく かすかに 光を 放って
真夏の ビーチの 銀河に 色を つける
あれは 君と 祈った 未来図
まだ 誰も 見つける ことのない 色彩に
僕は ただ 君だけに 聞かせた
これからの 世界に 閃光を 放つと 君に いうから

もっと 一瞬で 消えてく 星も あるけど
それでも 長く この世に 光を 放つ
恒星の ように 運命の 周りを
走り 抜けながら 煌めく

もっと 君に その 空の 広さと
ルクスの 輝きが 届く 日を 夢見る
決して 今は まだ 光が 僅かな 芒としても
この世界に 閃く 花火の ような 火花 ちらして
夜空を 染める

4/8/2024, 1:51:27 AM

沈む夕日に微笑む君
僕はそんな君を今日も
このカメラに収めよう
君が最期の時を迎えるまで
僕は君を撮り続けよう
君は僕にとっての輝かしい光だ
僕は忘れない
君がカメラを向ける僕にそっと
微笑んでくれたあの日を
一生忘れないと誓おう

4/8/2024, 1:44:52 AM

今日一日の
疲れ 汚れ 垢 抱えきれない重いもの
沈む夕日にすべて預ける

夜の帳が下りて
眠りの世界へ向かう準備
空が白む
新しい朝を迎える準備
それは
生きていくための準備

日の力は偉大

#9『沈む夕日』

4/8/2024, 1:33:53 AM

夕日の色は何色か。
茜色と呼ばれる赤なのか、オレンジなのか、黄金色の黄色にも見えるような。はたまた空気が澄んだところでは緑に見えるらしい。
ビルや山、海など接したものに溶かされていく夕日は、夕日の色をしている。

そんなことを考えながら帰り道、夕日を金網ごしにみると、丸なのだろうと予想できるよう上と下を残して、マンションに半分溶かされていた。
縦に切られた夕日はなんとも不服そうに溶けていく。
本来の姿ではない、これは人間が作り出した新しい夕日の形。それに夕日が納得しているかはわかるはずがない。押しつけて、これが新たなる常識だと押しつけて発展した人間の世界を、自然はどうみているのだろうか。

渡っていいのか悪いのか、していいのかダメなのか、誰も決めることが出来ない。

『沈む夕日』

4/8/2024, 12:53:14 AM

桜さき 二人で歩く 桜顔

投稿し いいねが入る 若返り

空より

4/8/2024, 12:48:34 AM

「消えたい私はどうすればいい?」

夕日が沈む時間に、君にそう聞いたのはいつだったか。

私はその場に泣き崩れてしまって、その瞬間の彼の顔は見えていなかった。
でも君の、とても透き通るような声は覚えている。

「君は消えて良い人間じゃない」

とてもおかしい言葉だったが、私の心にはとても深く鋭く刺さったのだ。
私はより一層泣いた、私は消えちゃいけないのだと、君に言われたから。
まだ生きる意味があったのだと。

私は言う

「生きていたい私はどうすればいい?」

と。

君は言う


「生きていればいい。例え誰かに否定されても」

と。

私の身体に久しぶりに体温が戻った気がした。

4/8/2024, 12:26:12 AM

沈む夕日の移ろいよりも
電子機器に並ぶ数字で
今日の終わりを感じる

オレンジじゃなくてブルーのライトで

4/8/2024, 12:06:27 AM

お題『沈む夕日』

 今日、俺は定時退社をした。連日連夜残業ばかりで、日々生きていくことに疲弊を感じる。
 上司は部下たちに仕事を押し付けて、自分たちは飲み会に繰り出す。こういうことを今の部署に配属されてから、何度も繰り返されてきたことに気づいた。
 俺は自分の作業を終えた。その時刻、十七時半近く。

「●●の作業が完了しました」
「はい。じゃ、次はこの作業をお願い」
「承知しました。明日、対応いたします」

 途端、上司の顔が歪んだ。まわりは、残業してるのにお前は帰るのか? そう言いたげな顔をしている。
 だが、そこで俺はひるんだりしない。「では」と、そんな上司に背を向ける。社内の丸い壁掛け時計を見た。ちょうど十七時半だ。
 俺はパソコンをシャットダウンし、「お先に失礼しますっ!」と意識的に声を上げる。皆、目を丸くする。上司にいたっては、なにか言いたげな顔をしていた。
 そんなこと知ったことない、と俺は会社を出る。

 外へ出ると空がまだ明るくて、沈みゆく夕日が発する光のせいで眩しい。俺は妙な達成感に包まれながら、帰路を急ぐことにした。

4/7/2024, 11:45:34 PM

その頃の私は、香港の女性とお付き合いしていた。

タイのバンコクで待ち合わせをして、タイ旅行を楽しもうという計画であった。

2人とも一通りのタイ観光は経験済だったので、まだ行った事のない所に行ってみたかった。

そこで彼女が目を付けたのは、パンイ島の水上ムスリム村だった(Floating Muslim Village)。

なるほど、パンフレットを見ると昔のタイ人達が住んでいたような、野趣溢れる作りのホテルで、なにかロマンティックな雰囲気であった。

その上、値段も手頃だった。悩んでみても仕方ないのでそこに決めてしまった。

水に浮いたムスリム村というくらいだから村は水上にある。村全体に板が渡してあって、板の下は水なのだ。

パンフレットでは良いように撮影されていたが、実際に見てみると、パッとしない所であった。

宿泊施設もホテルかと思っていたのに、要するにこじんまりとしたバンガローだった。かろうじてシャワーはあったが、照明もテレビもなかった。食事付きで、どうりで安いはずだと思った。

ただ、昼間の観光は申し分なかった。モーターボートで近隣の島々を渡るのだが、エメラルドグリーンの海に、奇岩も映えるし、プライベートビーチに連れて行ってもらえるので、思う存分海を楽しむ事が出来た。

何時間かそのビーチに滞在し、やがて迎えのボートが来てくれる、また次の観光スポットへ移動するのだ。

ムスリム村に戻ると、もう食事時であった。バンガローそばにテーブルと椅子が設えてあり、そこに料理が運ばれて来る。沈む夕陽を眺めながら、夕食が楽しめる寸法だ。

なんてロマンティックな一時だろうか・・・・

いや、ロマンティックなのは本当に一時だけで、夕陽が沈んだ後は最悪な事態が待ち受けていた。

水上なので、半端ない数の小さな羽虫が光に誘われて襲来する、味わうどころではない、食事どころではなく、満腹になる前にその場を退散してしまった。

部屋に逃げても、真っ暗なバンガローで、携帯の光しかなく、もう寝るよりしかなかった(ベッドもお粗末なものだった)。

もちろん、夜中も虫に悩まされて、もう水上の施設は懲り懲りしてしまった。

夕陽は美しかったのだけれどね。

4/7/2024, 11:40:33 PM

よそらーにわー
あんなにー
ほ、しがひかーる
違うわ~ってかあε=(ノ・∀・)ツ
それは、加山雄三の夜空の星じゃあ~ってかあ
ε=(ノ・∀・)ツ
お題は👉️沈む夕日👈️じゃあ~ってかあε=(ノ・∀・)ツ

4/7/2024, 11:32:15 PM

沈む夕日…

夕焼けがほんのひととき微笑んだ
姉ちゃんみたいなオレンジ色で

4/7/2024, 11:10:40 PM

君とみた沈む夕日が忘れられなかった。

海に沈む太陽が綺麗だった。

君はもう私を連れて行ってくれない。





─────『沈む夕日』

4/7/2024, 11:06:00 PM

詩『河川敷』


昔、おじいちゃんと河川敷を散歩した。
沈む夕日を見ながら、
「夕日はまるで青春の涙と思わんか?」
急にそんなことを聞かれた。

燃え尽きることも出来ず、
やり残したこともいっぱいあって、
濃く朱色に染まるのは、
泣いて腫らした目のようじゃ。

「どうしたん? じっちゃん」
「詩人みたいじゃ」
おじいちゃんは耳を触りながら、
聞こえない振りをして歩きだした。
…照れたんだろうか?

通夜の深夜。
そんな思い出を話したら盛り上がった。
みんなが眠りだした頃に祖母が、
僕に近寄って話しかけてきた。

「さっきの話しは聞いたことがある」
そう言ったあと祖母が教えてくれた。
それは少し長かった。

おじいちゃんの夢の話。
戦争や家族のためにあきらめたこと。
それなのに子供の死もあった。
沈む夕日を見て、
悔しくなったらしい。
自分の命も長くないと思ってたから。

そして、
自分と同じ夢を追うあんたが、
夕日みたいに眩しく感じたんだと言う。
青春とはあきらめないこと。
どこかのドラマのセリフっぽいが、
おじいちゃんの大好きだった言葉らしい。

「がんばるんよ」
「あきらめなきゃ死ぬまで青春だから」
「これも、おじいちゃんの言葉」
「あー見えてキザだったんよね。ふふ」

翌日から沈む夕日を見ると、
脳内の映像に、
字幕スーパーが出るようになった。
でっかく、
「青春」だ。
あきらめるな!の意味だろう。

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