「消えたい私はどうすればいい?」
夕日が沈む時間に、君にそう聞いたのはいつだったか。
私はその場に泣き崩れてしまって、その瞬間の彼の顔は見えていなかった。
でも君の、とても透き通るような声は覚えている。
「君は消えて良い人間じゃない」
とてもおかしい言葉だったが、私の心にはとても深く鋭く刺さったのだ。
私はより一層泣いた、私は消えちゃいけないのだと、君に言われたから。
まだ生きる意味があったのだと。
私は言う
「生きていたい私はどうすればいい?」
と。
君は言う
「生きていればいい。例え誰かに否定されても」
と。
私の身体に久しぶりに体温が戻った気がした。
4/8/2024, 12:48:34 AM