『木枯らし』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
一度は枯れたものたち
渦巻く北風に
ふたたび目を覚まし踊り狂う
これは最後の輝きですか?
足速に去ろうするから
追いかけたくなって
だけど掴まえることなど
誰にも出来なかった
「木枯らし」
冷たい空気が隙間から
私の中を通り抜け
寂びし一片 雪がれていく
/ 木枯らし
「うー、寒い」
びゅうと吹き抜けた風の冷たさに思わず身を縮めた。
冬の気配を運んできた風は、枯れた落ち葉とともに街の景色から秋を連れ去っていく。
「寒いね」
隣を歩く彼女のほっぺたは寒さで赤く染まっている。
「寒いとさ、あれ食べたくなるよね」
そう言って彼女が見つめるのはコンビニの明かり。彼女に手を引かれて、その手の温もりに誘われるままコンビニに入った。
「肉まんひとつください」
「ひとつでいいの?」
「うん。あんまり食べると夜ご飯食べられなくなっちゃうから。半分こしよ?」
そう言って、彼女は買った肉まんを半分に割る。湯気が白く見えるようなほかほかの肉まん。はい、と差し出されたそれを受け取って二人歩きながら食べる。
「おいしいね」
「うん」
肉まんを頬張って笑う彼女は見ているだけでぽかぽかする。
「早く帰ろう」
冬の色を纏い始めた街の中、繋いだ手から二人の体温を分け合いながら少しだけゆっくり歩いた。
【木枯らし】二人で身を寄せ合う帰り道
あいつは使えないな、
そう言う声がたまたま耳に入りました
ロッカールームです
思っているより仕事が遅かったのでしょうか
資料を渡す時の顔が生意気に見えたのでしょうか
教養のなさが伝わってしまったのでしょうか
心がズキズキして
時計の針を一気に巻き戻して
小さく柔らかな個体へ移り変わり
お母さん、と呼びたくなりました
そんな切なさを抱きました
私が誰よりも知っていることでした
今日も聞こえないフリをして働いています
誰かになりたい
変われるなら変わりたかった
ニュースで見る同世代は天才と騒がれ
私の一年分の役目を1日にして為すようでした
なんなのでしょうか
私って
希望をなくすのは早いと言われる年からは
いつしか遠ざかり
どんどん遠ざかり
期待も落胆も
何も聞こえなくなりました
今日の世界は混乱していて
社会は終わりそうで
私の座る場所はどこにもありません
ただ立ち尽くすしかないから
立っているのです
役割など考える暇もなく
私が私として
仕方なく立っているのです
そこに何の余地もないのです
ーーーーーーー「木枯らし」
寒いと心も寂しくなりますね、
あったかくして過ごすほうがいいかもしれません、、、
木枯らし
秋冬のイメージがありますね。
そして僕は美味しそうって思うんですよ。
焦がしと似てるからかな、
そう思いませんか?
「おい!どうなってる!現状を報告しろ!」
「分かりません……ただ、隣国からの攻撃だという連絡があります」
「なに?軍事攻撃か」
「はい、我が国に向かって、無宣告の奇襲です」
「くっ、、こんな年の瀬に。おい、全国民に緊急避難警報だ!近隣の住民を優先に、安全な場所へ移動を―――」
「少佐、お待ちください!いま、国境付近から連絡。どうやら今回の攻撃は、何かしらの化学攻撃であると分かりました!」
「な、なに?化学攻撃?」
「はい、ある種の物質を空気感染させる。一種の『ガス』のようなものによる攻撃だと……」
「っ!!『毒ガス』か?!」
「分かりません……ただ、かなりの速度で散布が進んでいるようです。正体が判明するまでは、あまり移動をしないほうがいいかと」
「そうだな。よし、全国民に緊急放送だ!
《隣国より謎の攻撃!『ガス』のようなものだとかんがえられる!速やかに室内にて安全を確保し、外気を室内に取り入れるな!!》」
「……あなた、見て」
「お、おい。何してる、早く寝室に戻ろう。窓の近くは危険だ、何かわからないんだから」
「いえ、あれを見て。あの木よ、ほら」
「え?木がなんだって?…………おい、どうなってる」
「あれだけじゃないのよ、奥の道の街路樹だって」
「!本当だ、全部『枯れ落ちている』……。ついさっきまで黄色の葉っぱが茂ってたのに、全部はらはらと……」
「ねぇ、あなた。いったい私たちどうなってしまうのかしら……。私、怖いわ」
「おいおい、泣かないでくれ。僕にだって分からないよ。ただ、外は危険だ。はやく奥の寝室へ戻ろう。戸締りも確認してな。
……しかし、これは一体、何が起きてるんだ」
「木が枯れている?」
「はい、国境および各地の施設より報告がありました。急速に、国中の森林が、その葉を落として枯れ木になっていると」
「あの『ガス』のせいか?」
「おそらくは、そうかと。今、研究部門が物質の解明を急いでいます」
「……よし。結果がわかり次第、早急に報告してくれ。残りの人員は、国民の避難・保護にまわれ!外出中の国民を、むやみに室内へ戻すな!保護施設の方へ一時避難だ!」
《――ジジッ――ジッ―――
聞こえ……るか……?こち……調査隊。隣国……より連絡……》
「こちら本部、周波数を合わせる―――
よし、調査隊、報告しろ」
《こちら調査隊。隣国の軍事施設にて、今回の攻撃について情報が分かった。
どうやら、『空気感染する物質』を用いた大規模なテロだということは分かった》
「空気感染……、細菌兵器か?もしくは生物兵器?」
《それは分からない、ただ、目的は我が国の弱体化のようだ。混乱を招き、国の機能を麻痺させようしている。政治的な理由もあるかもしれないが……
ん?待て、これは?》
「どうした?何があった?」
《今、施設にて資料を発見した。どうやら今回の攻撃についてのものだ。
“本攻撃による隣国の被害は、ほぼ全ての生命体に及ぶものとなる。動植物の生体機能の一部を停止させるだけだが、近い冬の寒波がそれにとどめを刺す。あらゆる者は、次の春を迎えられないだろう。
作戦名は、―――『木枯らし』”……》
「あなた、もぅ寝ましょう」
「……そうだな。また明日」
「えぇ、おやすみなさい」
「……」
「……」
―ハックションッ!!―
「!!少佐!研究チームより報告が上がりました!」
「なに!よし、すぐに教えてくれ」
「はい!今回の物質に関しての報告書によると……、《空気感染による生体の影響を及ぼし、吸気・接触を問わず感染します。正体は不明で危険な物質と考えられますので、引き続き外出を禁止させてください。ただ、致死性のものではない》そうです」
「……ぉお、それはまず一安心だ。ん?だとするとどんな危険が?」
「それなんですが……報告書には《風邪耐性の弱体化》と」
「ん?風邪?」
「はい……危険な項目にはそれだけが」
「つまり、風邪をひきやすくなる。ということか?」
「そういうことだと思います。本当ならば……」
「いやまて、『国中の木が枯れたんだぞ!』。それだけってことはないだろう。もしかしたらまだ見ぬ危険性があるかもしれない。引き続き調査を――」
「……研究長。あの報告書、あれでよかったんです?」
「何か問題か?」
「いや、いくら致死性がないからってあの書き方だと、強めの風邪ウイルスみたいじゃないですか?」
「……じゃあなんて書けばよかった?」
「……んー」
「よく考えてみろ。報告できるか?あの少佐に。この物質は、『生き物をハゲさせる物質』ですって」
「……無理ですね。我々が国を上げて研究している『ハゲの特効薬』に1番、期待をしてますから」
「まぁ、普段の研究データのおかげで、すぐに物質の解析がでしたのが、せめてもの救いか……」
木枯らし
寒いねっと子供達と手を繋ぐ
ほら
もうぽっかぽか
舞華
木枯らし
木の葉を転がす北風に背中を押され、たどり着いた先に居たのは君。
僕の幸運の神様は木枯らしだった。
酔った勢いで木枯らしに抱かれた。
ベッドの中に冷たい風が舞ったけれど、身体の芯はずっと熱いままだった。
たぶん熱が出たんだと思う。
このまま溶けてしまいたい。
一年で一番寒い日に
きみは旅立ってゆく
心配はいらない
ここはもう
春へと向かう道の入口
もう少しの辛抱だ
風が強くたってきみは
きっと泰然としているんだ
木枯らしを背中で受けて
わたしは祈るよ
きみのしあわせだけを
ここで祈るよ
#木枯らし
冬の知らせは足元から来る。
誰が言ったのかは知らない。何かの詩だったのか、あるいはただの広告か。ただ、そんな言葉が不意に浮かんだ。
何気なく歩いていた足元から、カサリと、軽くて乾いた音がした。立ち止まって見下ろすと、黄色く色づいた葉を革靴が踏んでいた。音の出所だ。足を退けると、落ち葉は何事もなかったように舗装された道路の上を滑るように動いていく。視線を辿ると、同じような葉が遊戯のように歩道一面をくるくると舞っていた。
その規則性のない動きを見て、思わず家にいる娘を連想して、ふ、と口角が上がる。
そういえばここ最近寝顔しか見ていない。別任務が立て込んでいて、帰宅は夜半になっているせいだ。
一瞬逡巡する。だが、いやいやと頭をふって思考を追い出す。今日もこれから戻って報告をする予定がある。ホリデーシーズンに入る前に、なんとかもう一歩、いや、半歩でも駒を進めたい。焦りは禁物とはいえ、のんびり構えていられる猶予もない。その思いは先日直接言葉を交わしたことでより一層濃くなっている。
今日中に帰れれば御の字だ。なにを悠長に「帰りたい」などと……。
――帰りたい? どこに?
途端、ザッと一回強い風が吹いて、被っていた帽子を抑えた。帽子のつばの隙間から、黄色く色づいた葉があとからあとから幹から離れていくのが見える。
彼女たちと出会った頃、木々はまだ青々としていた。それは覚えている。
いつの間にか、季節がこんなにも進んでいたのか。
「……」
もう一度、小さく頭を振る。
今まで持ったことの無い感情に蓋をして、腕時計で時間を確認する。
「……」
少しだけ。
1、2分会話するくらいの時間はある。
それくらいは許される……たぶん。
近くにある公衆電話から、慣れてしまった番号をプッシュする。
足元では、また小さい落ち葉がくるくると歌うように舞っていた。
#木枯らし
少し厚手のアウターを差し出したあなた。その眉間には滅多に入らないシワが。ぎゅっ、と口の端を結んで。
それでも、「着て」と言ってわたくしが腕を通して落ち着くまで確認してゆくのだから。
背中合わせに並んだ木製のベンチ。
ギシッ、と木板が歪む音。
ビュゥウウ――ッ、と吹く風は確かに冷たい。
冷えてしまった身体を縮めてもそれほどあたたかくはなく。けれども、あれほど茹だっていた頭はその風に窘められて。
まばたきをしてもあっという間に目は乾いてしまう。だから何度もしばたいているうちに、気づいてしまえる。
はぁ、と吐く息はまだ白くはない。
「ごめんなさい。ひどく感情的になりすぎました。あなたをこんな、一等寒い空に引きずり出したかったわけでは……いいえ、引きずり出したことを反省しています」
「うん。ぼくも、ごめんなさい」
またギシッ、と音。
「あんなに、淡々ときみをなじるつもりじゃ……んーん、つもりだったけど、したらだめだった」
うしろから鼻をすする音がするんです。本当に、わたくしはなんて乱暴なことを。
ベランダから戻ってきたあなたは首を竦めて震えながら掃き出し窓を閉めて、「さむいね。もう冬だよ」と暖房を。それにわたくしがギョッとして、点ける点けないの口論に。
……本当に幼稚なわたくし。
飛び出して追いかけさせるなんて。
足許の色づいた落葉を、強く芯のある風がくるくると遊ばせる。昇ってきたそれがわたくしのひたいを叩いた。
――――くしゅんッ‼
ギシギシッ、と軋んでから背中を預けた音。
あなたの背後から横に移動して。
もこもこのアウターの襟に鼻下を埋めている。いつもならマフラーもきちんと巻いてくるのに。
しょも、と目を伏せて。
「帰ろ」
「えぇ」
ぶるっと震えたあなたに肩を寄せる。
いつの間にか眉間のシワは伸ばされていて、口許も口角が上に。
結論が出たのか「んふ」と漏らした。
ビルとビルの間を一等強い風が吹き抜けていった。煽られたわたくしたちは目を瞑って反射的に顔を上げる。
おさまった風。
薄く開いた目に、鮮やかに紅葉した街路樹が。その枝から葉っぱを千切り飛ばした。その時刻に設定されていたLEDライトが一気に点灯。
沈みかけの夕日とともに目を、こころを、刺激してくる。
「はあ」
「わぁ、きれい」
「えぇ本当に――――ふふっ」
「え、なに?」
「風に髪が遊ばれて、いい感じですよ」
「エッ! なおしてよ」
「わたくしが?」
「鏡がないから、きみ以外に客観的にきれいにできる人がいないの」
「そのままでもいいですよ?」
「え~~信じるからね? ぼく、さわんないよ?」
「玄関の姿見で確認したら、きっとあなたも、気に入りますから」
じとー、と疑わしそうな目。
それに口角を上げて返す。
「わたくし一枚脱ぎますから、暖房を点けましょう。確かに寒いです」
「一枚脱いだら、きみ裸。ぼくが背中にカイロ貼るし、きみがあったかいスープつくってくれるからへいき」
へら、と笑うあなた。
「帰りにトマト缶買って帰ろ」といまの気分を言うから、わたくしも思わずほしいものが浮かんで。
「コンビニに寄ってもいいですか?」
「ぼく、ウィンナーがいい」
髪型も献立も決められてしまって。
この木枯らしは何号目なんでしょう、とふと思うのです。
#木枯らし
冬の知らせは足元から来る。
誰が言ったのかは知らない。何かの詩だったのか、あるいはただの広告か。ただ、そんな言葉が不意に浮かんだ。
何気なく歩いていた足元から、カサリと、軽くて乾いた音がした。立ち止まって見下ろすと、黄色く色づいた葉を革靴が踏んでいた。音の出所だ。足を退けると、落ち葉は何事もなかったように舗装された道路の上を滑るように動いていく。視線を辿ると、同じような葉が遊戯のように歩道一面をくるくると舞っていた。
その規則性のない動きを見て、思わず家にいる娘を連想して、ふ、と口角が上がる。
そういえばここ最近寝顔しか見ていない。別任務が立て込んでいて、帰宅は夜半になっているせいだ。
一瞬逡巡する。だが、いやいやと頭をふって思考を追い出す。今日もこれから戻って報告をする予定がある。ホリデーシーズンに入る前に、なんとかもう一歩、いや、半歩でも駒を進めたい。焦りは禁物とはいえ、のんびり構えていられる猶予もない。その思いは先日直接言葉を交わしたことでより一層濃くなっている。
今日中に帰れれば御の字だ。なにを悠長に「帰りたい」などと……。
――帰りたい? どこに?
途端、ザッと一回強い風が吹いて、被っていた帽子を抑えた。鍔の隙間から、黄色く色づいた葉があとからあとから幹から離れていくのが見える。
彼女たちと出会った頃、木々はまだ青々としていた。それは覚えている。
いつの間にか、季節がこんなにも進んでいたのか。
「……」
もう一度、小さく頭を振る。
今まで持ったことの無い感情に蓋をして、腕時計で時間を確認する。
「……」
少しだけ。
1、2分会話するくらいの時間はある。近くにある公衆電話から、慣れてしまった番号をプッシュする。
足元では、また小さい落ち葉がくるくると歌うように舞っていた。
木枯らし
あしか
両足のジャンプ覚えた幼な子と
ワルツを踊る午後の木枯らし
子どもは風の子というが、どうして気温の一段と低い日に出掛けたがるのか。小走りな娘を早足で追い掛けながら、首元へ滑り込む風に身を縮めた。公園に着いた頃、ひときわ強い木枯らしで落ち葉が舞った。それと同時に娘がぴょんと跳ねてからくるりと回った。まるでワルツみたいだ。そう思った午後。
木枯らしが
冷たい風を巻き上げて
木の葉を揺らし遊んでる
ハッとした瞬間
帽子までもが躍りだし
誘うように転がって
追いかけた先には
あなたがいた
これも
木枯らしのイタズラなのか
まんまと私は恋をした
#木枯らし
木枯らし 木枯らし
どこか悲しい音がする
木枯らし 木枯らし
どこか懐かしい匂いがする
木枯らしが、木の枝から紅く色付いた葉をさらって行く。
鋭く、冷たく、吹きすさぶ風は、まるで近づくものを全て拒絶するかのよう。
自然の理は、人の心を動かし、またその心を露わにする。
たとえば、この厳しい風のように、突然誰かにら攻撃されることもあれば、己が他人を拒絶することもある。
自然はいつだって理不尽に私たちに試練を与える。
けれど、私たちは自然を愛している。この冬の寒さに震え耐えながらも、暖かい家、暖かい衣、温かい食事を堪能し、季節をその身で感じることを慈しむ。そして春を待ち侘びる。
それなのに、誰もこの理不尽な世界を愛しはしない。
時に怒り、憎み、恨み、そして、呪う。
そのような暗い言葉を口にする者はたちまち気味悪がられ、異端とされ、排除されるだろう。目の前にそんな人間が現れれば、誰だって目を背ける。己に害を成すものから遠ざかるのは、人間の本能なのだから。
けれど、それは他人事では無い。
誰もが呪いを吐きながら、呪いを吐くものを嫌煙している。そのようなことはないと綺麗事を吐く人間は嘘つきだ。もし本当にいるのだとしたら、裸で木枯らしに吹かれているようなもの。すぐに淘汰されるだろう。
そして人は他人がそうであることを望んでいる。
己が呪いを吐くことなく、呪いを嫌煙しない人間であると信じている。
人は寒さを呪い、拒絶する。
けれど木枯らしに情緒を感じるだろう。
人は人を呪い、拒絶する。
そして情緒を殺すだろう。
誰にも呪われず、誰も呪わないように、己の心を殺すだろう。
ああ、なんて、寂しいこと。
それが美しくもあり、恐ろしくもあり、
そして、悲しいこと。
木枯らしのような寂しさ
枯れ果てた心
満ち溢れているやる気
第1志望の大学に行けますように。
木枯らし
木枯らしの風が、というのは聞いたことがあるが具体的な意味を知らなかったので調べた。要は冷たい風ってことだな。
冷たいという言葉から連想したが、健康のためには室温を18度以上に保ったほうがいいらしい。
18度以下だと脳の血管がどうとかでボケがどうとか。とにかく冬は暖房をつけたほうがいいってことだな。
暖房は電気代が気になるけどこれからはつけることを考えるかね。でも金が······、という無限ループ。
「木枯らし」
木枯らしが粗末な家の雨戸を叩く。
すきま風の気配に触れながら
埋まる布団はいっそう冷たい
「あぁ...
早く朝がくればいいのに」
と貧しさを抱いて眠る深い夜。