『木枯らし』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
木枯らしが頬を撫でる。
何とも心地よく、穏やかなことか。
暖かい日差しをうけ
私はだんだんと瞼が重くなるのを感じる。
こんな平穏が毎日続くように
祈りをささげながら目を閉じた。
『 木枯らし 』
心の寒さはどこから来るの?
画竜点睛を欠き続け
羅針盤を無視した挙げ句の人生の
沈み行く体と心に吹く風
木枯らし
✨
(。・_・。)ノ
冬の風に揺れる葉の無い木
いつの間にか枯れ
小さな蕾があり
それらは、春の季節に綺麗な花を咲かせるため
準備をする。
私達も、新しい学年…新しい社員…
新しいものに向かって準備をする。
木枯らしとは、意味は分かりませんでしたが、
沢山考えて書きました。
🥀
結構好き
寒い冬に 木が立ってる姿
ただ耐え忍んで
凛として
おまえだけじゃないって
祈るような気持ちで
木枯らし しなやか作
頬を指していく凍てつきに首を竦める。
びゅうと吹き付ける刃に落葉が混じり、目を瞑る。
開くと貴方。
冬日向。
『木枯らし』
生きるのしんどい
仕事辞めたい
あいつムカつく
胸の中に吹き荒ぶ木枯らしに眉根を寄せながら、今日も家路を急ぐ。
でも、体に吹きつける氷のような木枯らしの中を駆け抜け暖房の効いた部屋に帰ると、体が暖まるとともに胸の中に吹き荒んだ木枯らしも凪いでゆく。
「よし、今日もよく頑張った、私」
晩御飯が美味しいぞー🍚
年が明けるまでそう長くはない
それはもう、狡猾に
友達とはいつか疎遠になり得る
それはもう、颯爽に
家族もいつか燃えて骨になる
それはもう、天命に
木枯らしは私を老いさせる
それはもう、円満に
私の世界では、あなたに逢えない
あなたに逢えないまま、私はまた一年分の年輪を重ねる
ぬるっとした、だらっとした寒さを乗りこなして
私はこの季節を生きていく
「−木枯らし−」
今日あったことを振り返りながら帰るのが私の日課。
今日は災難だったとため息を漏らした。
今日は珍しく朝は寝坊して
最低限のメイクヘアセットをして家を飛び出した。
会社へ遅刻してしまう電話を掛けよう。
そう思ってカバンの中を探す。
「最悪」
誰にも聞こえないように呟いて家に引き返した。
朝も木枯らしが吹きつけてきた。
コートの襟を立てて家路を急いだ。
仕事ではミスをしてしまって怒られた。
同僚には笑われたけど
そのあとは特にないかな。
それとも多くて覚えてないのかも?
今日も私は冷たく風吹く道を早足で帰る。
家帰ったら沢山癒しをもらおうかな
─────『木枯らし』
髪がなびく朝。あの日を思い出す。
あの日、僕という人はこの世から消えた。
人間と話して夢を語り合う。
生きるためには必要なコミュニケーション。
一つの目標のために達成感しかないのに努力する彼ら。
なんでこんなにも必死になれたんだろう。
今思えばそんな気持ちになる。
人って単純だな。
この匂い。苦いサーカスのようだ。
でも今の僕は新しい人間だ。
汚れている部分もある。だけど今は。
木枯らし。終わりを告げよう。
風さえ吹かなければ寒くないのに
風が吹くから寒くなる
風の冷たさに負けない、私を覆うものが必要
自分で、自分を暖める
絶対手に入れる
「木枯らし」
少しずつなんてやめて欲しい。
秋の終わり
少しずつ減っていく葉を見て思った。
日に日に減っていく葉を見ているとなんだか酷く切なく、苦しい気持ちになる。
全部落ちきるまで時間が掛かれば掛かるほど
その気持ちは増していく。
そしていつしか情が湧いてしまう。
気になってしまう。
切ないことも、苦しいことも全部一息で終わらせて欲しい。
この複雑な気持ちなんて抱える暇もないくらい一瞬で消して欲しい。
情なんて持ってしまう前に、消えてしまうことを拒みたくなる前に、視界から思考から見えぬ所まで吹き飛ばして欲しい
そう、それは木枯らしのように。
110
いつか誰かが
不意に現れて
纏わりつくこの
辛い記憶の数々を
木枯らしみたいに
吹き飛ばしてくれるかな
そして
葉の落ちた木のように
裸ん坊になった私は
寒さを凌ぐために
また違う誰かと
泣きながら
笑いながら
一つ
また一つと新しく
青々とした思い出の葉を
身に纏ってゆくのだろう
「木枯らし」
電波塔の所 居候をしている
いちばん大きな青をなぞって 終わりを繰り返す
煌びやかに流れる流れ星
頭の中で思い出す 復唱した言葉
よかった、ちゃんと覚えていたんだ。
光なんて作り物で 映り込むものが本物で
鍵盤で叩いた空模様 いつまでも青いね
少しのアクセントと 少しの甘さで 僕は満たされたい
僕は君に青を見て、という
それでも 君流れ星が流れてゆく
静かな鍵盤を叩いた君の瞳 雪いだように透き通った光
君は憎らしくもあって 愛らしくもある
ゲルニカの一輪の花の傍 僕は食べられているみたいだ
橋に立って 柵のそばにいて モノクロームの世界で
鍵盤を弾く
映りこんだ姿で染められてゆくもの
木枯らし
木枯らしが木々を裸にしていく
木枯らしが落ち葉をさらっていく
色を奪っていく
あの人もこの季節に消えた
風のように予告なく
空虚な気分だけ残して
木枯らしが熱を奪っていく
木枯らしが思考を凍らせる
木枯らしがすべてを真っ白に染めていく
冬が来る
2023/01/18
雨の日に濡れて
晴れの日に乾いて
雪の日に埋もれて
雪解けに現れて
季節を幾度も繰り返して
野ざらしの新聞紙は
木枯らしを今年も待つ
しわしわになり よれよれになり
風に乗って転げていく
風化したくない出来事を
身を挺して伝えてゆく
夜の繁華街
人波に逆らい歩く
手には花束と色紙
語らいあった同期との送別会
冷たい風が背中へ吹き付ける
すっと顔を上げる
心配するな、と木枯らしの後押し
#3 『木枯らし』
思わず、声が漏れた。
隣をそっと盗み見ると、一見不機嫌そうに唇をとがらせた愛しい人の横顔。
「なんだよ」
「う、ううん。なんでもないよ」
車の通りは激しくない、というかほぼ歩道みたいな道だから肩を抱いてきた理由とは考えにくい。そもそもとても珍しい行動ゆえにびっくりしてしまった。
「どうせ、似合わねーことしてるとか考えてんだろ」
バレてた。
だって、今風に言うとものすごく「ツンデレ」だから。とても可愛い性格だと思っているけれど、なかなか素直になれないことを密かに悩んでいるのも知っている。
「……今日はすげー寒くなるって言ってたろ。んな薄着してくんなっての」
もしかして、風が吹くたび身をすくめてたの、気づかれてた?
確かに天気予報では「木枯らし一号」という注意喚起をしてくれていた。ただ気温の数字に振り回された自分が悪い。
——ああ、そうか。ようやく、行動の意図に気づけた。
「……あたためてくれてありがとう」
回されたままの腕に頬を寄せると、さらに距離が縮まったように感じた。
お題:木枯らし
短い小説 『木枯らし』
とある山道を歩いている時のこと。
表情豊かな山は眠りについているように見えた。
落葉樹は葉をひとつ残らずなくし、常緑樹は葉の鮮やかさを失っていた。
所々伐採された木々があった。無念にも切られた木々を埋めるように雪が積もっている。動物の声はおろか、気配すら感じ取れない。山は冬の寒さに対応し、同時に自らの活力を失っていた。
山はどうしてこんなにも雪が積もるのだろう。自分が住んでいる地域とは大して標高差は変わらないのに、少し高いだけで雪にまみれるとは。ここに住む人たちも、さぞや活力を失っていることだろう。
ひゅう~…
冷たい乾いた風が目の前を通りすぎた。その風は枯れ葉を連れてどこかへ去っていった。
木枯らしはこの季節でも健在であるようだ。
木枯らしというのは哀愁漂わせる。山やその生き物たちに冬を知らせ、冬眠を促しているような感じ。
今では山の生き物はほとんど冬眠しているというのに、木枯らしは止まない。
人間にも冬眠を促しているのか?
…悪いが、そうしてる暇はない。生きるためにはどんな季節でも活動しないといけないのだ。
そう、どこかへ行った木枯らしに話しかけるように呟き、目的地へと再び歩いた。
木枯らしが吹きつける中
一人歩いている。
寒いのは好きじゃないけれど。
冷たい風があまりにもビュービュー
顔に当たるものだから。
なんだか笑えてきてしまう。
木枯らし