風信子

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いつか誰かが
不意に現れて

纏わりつくこの
辛い記憶の数々を

木枯らしみたいに
吹き飛ばしてくれるかな


そして


葉の落ちた木のように
裸ん坊になった私は

寒さを凌ぐために
また違う誰かと

泣きながら
笑いながら

一つ
また一つと新しく

青々とした思い出の葉を
身に纏ってゆくのだろう



「木枯らし」

1/17/2023, 5:33:51 PM