月夜』の作文集

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月夜』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

3/7/2024, 9:58:44 PM

僕は月の明るい夜は嫌いだ。だって、僕の醜い部分まで照らし出されてしまう気がするから。でも、月は好きだ。太陽よりもずっと優しくて包み込むような光だから。夜の街には、たくさんの人の隠したいものが隠れてる。じわじわと、じわじわと、街を侵食していく。特に都会だとそう感じる。街灯と裏路地の暗さがよりはっきりするから。そんな夜の街が、僕は嫌いじゃない。夜の街を歩いていると、僕の醜い部分も肯定されるような、そんな気がするから。
今夜も僕らの街に夜が来る

テーマ:月夜

3/7/2024, 9:55:01 PM

すっかり帰りが遅くなってしまった。
人手が足りない上に店舗の仕事も増えるばかり。仕事終わりにどこのお店にも立ち寄れない日が続くのは、一日の終わりに癒しもなくてちょっと寂しい。
お総菜や休みの日に使う食材を物色するのが帰り道の楽しみなのだが、明日は早く帰れるだろうか。

最寄駅までの道すがら、空を見上げる。
今の季節だと、ちょうど正面にオリオン座などの分かりやすい星座も見えたりするはずだが、今日はさっぱり分からない。
ただ黒一色の空。曇っているのだろうか。
月すら見当たらないので、電車が来るまでの時間ポチポチと調べてみた。
どうやら新月も近いようで、夜空が暗いのはそのせいもあるようだ。
「つまらないな~」
電車を降りて、街を歩く。
深夜近く、お店も閉じて人通りもまばら。
月明かりもない中、ただ家へ帰る。
家族が待っているとはいえ、こんな遅い時間に帰るのはやっぱり寂しい。

明日こそ。明日こそは早く帰るぞ。
夕方からミーティングがあるのは承知しているが、それでも可能な限り早く帰りたい。
お総菜を買って、夜道の中 星空か、月の満ち欠けを楽しむくらいの余裕が欲しい。
漸く少しだけ顔を出した細い月に、淡い期待を込めて家の扉を開けた。
「ただいま」
「おかえり~。遅いわね~」
取り敢えず今はご飯かな。
そしてお休み。また明日。


(2024/03/07 title:010 月夜)

3/7/2024, 9:50:13 PM

貴女を思い過ごす月夜は、1000年ものように長い。

3/7/2024, 9:28:43 PM

お月様が 夜を照らす 明るい満月🌕が好き。
 そんな夜は ドライブ どこまでもついてくる
 私に寄り添って
    どこまでも…

3/7/2024, 9:23:54 PM

月夜

月夜から朝日へと切り替わる
早朝の肌を嬲る隙間風
心のあたたかさに気温が影響したかのように凍てつく朝
何処か遠くの鴉が鳴き始める
何処か遠くで生活音が鳴り響く
月夜の時の血が耳に付着している
ニードルで刺した穴はただの穴と傷でしかないが
それで満たそうとする僕は青臭い
針とステンレスが織りなす傷と穴は僕を魅了するには十分過ぎるものであった
ニードルを刺した時の甘い痛み
「っ」という吐息
貫通しようとしている時の耳が途端に熱くなる感覚
それら全てが生きてると感じさせてくれる
大地を踏み締めるより日光を浴びるより人と話すより
痛みを感じている時の方が遥かに愉快である
痛みが織りなす生と性のハーモニーに僕は釘つけになった
その証拠に腕はうっすらと線が浮かび上がり
指でなぞると点字ブロックでも触っているような手触りだ
僕は痛みに夢中になっているかもしれない
虎に殺されそうになる夢を見たことがあるが
その時も乳頭が痛く主張していた
腕の線が出来た時もそうであった。
その時は自分でも戸惑ったのだ
はて異常に生まれた覚えはないのだがね。
生まれは通常でも育ちが異常になったのだろうか
変態的な性というのは一度始まれば加速していくばかりである

通常というのは逃げ足ばかり早くてまったく嫌になる
異常に小指を入れかかればもう遅い
異常へ全身浴するのだ
通常へと手を伸ばしても届かず異常へと落ちていくしか方はない

そうして僕は通常のフリというのを覚えた
これがあれば人間関係は可も不可もなく進んでいく
その代償として自分がわからなくなったり人が信用できなくなったりする
それを使ううちには普通が分からなくなり全てを疑うようになる
みにくいアヒルの子と言うが僕はみにくい人の子だ
みにくいアヒルの子は最終的に白鳥と出会い
けれど、カモや剥製のおもちゃなどに裏切られた経験から自分でその地を去ろうとする
けれど白鳥達に引き止められアヒルの子は群れになり
嬉しそうに白鳥と一緒に泳いでいくというというお話である
アヒルの子ではなく白鳥の子だったのだ
アヒルの所にいたから受け入れられなかった
ただそれだけだ。環境の重要性が分かる良いお話だ
いじめにも同じことが言えるだろう。

異常に浸かりきった人間は痛みに溺れていた
痛みに溺れ紅潮していた痛み耐えようと息が上がっている
それを僕は興奮と捉えたのかたただの癖であるか
穴を開けた直後耳の裏にドロッと溢れ出す血液
その前の痛々しい程の痛み
僕は痛々しい甘美を噛み締めた。
薔薇が骨になる程裸にされた後
花弁という服たちがジリジリと踏み潰される様な感覚
そのくらいどうしようもない痛みなのだが
そうであると同時にどうしようもない愛好なのだ
暗い心に痛々しいほどに赤いものは僕の心を明るくしてくれた。一時的な物だけれど。
痛さに耐える熱さか心の高鳴りからくる熱さか分からなかった
結局は上手くいなかったけれど僕の耳には跡が並んでいる
それだけで満たされている。
痛さと跡、そして嗜好の為に僕はこれからもやるのだろう


月夜なんて時間帯では無くなってしまったが
時計が狂った体内ではまだ月夜だ
太陽と生活音は無視させてもらおう。
世間からあぶれるのは簡単だ
けれど世間は世間だ狂っている体内時計に任せちまえば
世間など何も関係なくなる

体内時計が狂うとやはり意味不明なものを生み出す様で
非常に睡眠必要性が分かる分だ
まぁけれど僕の時計はこれからも狂い進むだろう
意味不明なものを生み出しまた普通からあぶれていくのだ
自己嫌悪からくる自傷でまた普通からあぶれていく
普遍のループだ


あくまで全て自分の意見であることをお忘れなく。
意味が分からなかったそこの君はまだ世の中のいう普通という物からあぶれていないかもしれない。

月夜

3/7/2024, 9:16:23 PM

君と眺めたあの夜の月は
  斜めに傾いた上弦の月

  その不安定ささえもが
  美しく
  愛しく思えて
  胸が震えたのは

  恋の魔法に
  かかっていたから…?



  あの夜以来
  上弦の月を見る度に

 「いまにも落ちそうな月だね」と
  言った君の声が
  耳の奥でリフレイン
  
  


              # 月夜

3/7/2024, 9:00:36 PM

月の裏側を見たことあるだろうか
         私はある
   みんな嘘だろうと言うが、本当なんだ
      そこには何がいたって?
    月の表側にウサギがいるんだから
     答えはもう決まっているだろう

  今日一日ぐらいは月夜に1人で月の裏側の彼等に
     思いを馳せるのも悪くないだろう
     貴方に彼等の正体が分かるかな

3/7/2024, 8:43:29 PM

『クロックムッシュの満月』
まあるい月に何をみる? しあわせのかたち あらゆる舞台の悲劇のヒロイン お婆ちゃん家で見た木のおぼん 騒ぎすぎた仔猫たち 昨日無くしたグレイの帽子 夜がふける 朝が来たらクロックムッシュ食べよう

3/7/2024, 8:42:02 PM

月夜に輝く君の舞
空が深い黒に染まる中
軽やかに踊るその姿
スポットライトに照らされて
君だけの舞台は
行く人々を魅了する

月下美人は一人咲き
君の舞は一人舞踊

149テーマ【月夜】

書き殴りました、意味は知りません
多分一文一文違う作品です(

3/7/2024, 8:39:16 PM

私の気持ちに気づいてたのほんとは知ってたよ

    でも

    タチ悪いのはそっちだからね

    さっきだって

    私の気持ち見透かしてあの言葉いってきたでしょ

    心のどっかでその言葉に

    甘えてるし傷ついてるの

    ずるいなー、って夜になって感じる

    好きって伝えたあとも

    嬉しかったよ!ありがとね

    って、答えになってないよ、はっきり言ってよ

    月 綺麗だなーって思って

    貴方と歩いて帰った時のことを思いだす


                     #月夜

3/7/2024, 8:35:11 PM

月夜に導かれて君のもとへ
君も私も変わっていくのに
君と私の間はいつも同じ空気を纏っている
さよならは言えない
また会えるかのように手を振って
最後にしようその言葉はとうとう
今日が最後思い出がまたひとつ
迷いの生じる私は1歩踏み切れず
昇華するにはあとどれほどの月を待つのか
また先延ばしにしてしまう私はいつも
最後最後最後だから
本当に終わってしまうから

3/7/2024, 8:31:26 PM

月夜

1人で使うにしては広いベッドの上で目が覚めた。
まだ寝足りないと、起きようとしない頭をふってベッドから出る。
ベランダで空を見上げる人影が目に入る。
彼女との間にある透明な壁。
やけに静かな部屋では時計の音が煩くて、逃げるように壁に手を伸ばした。

外に出ると冷たい空気が肺を刺した。
「ちょっと…なんて格好で出てきてんの
ほら、上着貸したげるから着て」
少し呆れた声。彼女の体温が移って暖かい上着が肩にかけられる。
彼女と同じように空を見上げる。
真っ白な息が空にのぼる。
遠くの月が淡く滲む。

あぁ、きっと届かない

3/7/2024, 8:30:35 PM


……眠くない。
どうしよう。一睡もせずにもう午前5時だ。
ブラインドの隙間から、明るくなってきた空が見え始める。

7時まで残り2時間寝るべきか、それともこのまま起きているべきか。…どちらの方が楽なのだろうか。
くそ、もう少し早くお風呂に入っとくべきだった。
私は、ぽつぽつ、と雨がガラスにあたる音に耳を澄ました。

今日の授業はなんだっけな、昨日休みだった友達、今日は来るかな。給食はなんだろう。
そんなことを考えながら、眠りにつくのを後回しにし、ベッドから身を起こす。

ブラインドを開き、水滴の着いたガラス越しに薄暗い空を眺める。
下の方に、雲に隠れがかった細い三日月を見つけた。


夜があけてしまう。もう、1日が始まってしまうのか。

ずっとひとりの時間が続けばいいのに。
町がまだ目を覚ましきらないこの時間が、もっとゆっくり流れればいいのに。

私はベッドに戻り、迫ってくる明るさを遮るように毛布を深く被る。


私が眠りにつく頃には、いつの間にか雨の音は聞こえなくなっていた。



今の状況を全くそのまま書いてみました!おやすみなさい!!
【月夜】2024/03/08 05:34:34

3/7/2024, 8:01:10 PM

:月夜
お題︰月に願いを より加筆修正


 月へ


 9月7日

 月への階段というものがあるらしい。それを聞いたのは今からもう一年前になる。
 この一年、あの一通以外に彼から何の便りもない。譲り受けたこの部屋のたった一つの窓から、まんまるとした黄色い月がこちらを覗いている。もう彼は月への階段を登ったのだろうか。月光の柱を見るたび思う。
 月は太陽の光を反射し輝いて見えているだけという。「影を落とさないで」というのは等身大を否定していることと同じだろうか。それでも「どうか影を落とさないで」と、そう願わずにはいられなかった。





 9月7日

 従来の壁が見えないほど本棚が並び、これでもかというほど本や紙で埋め尽くされている。たった一つの窓からは月が顔を覗かせていた。床に積み上げられた本が雪崩を起こし、あちこちに原稿用紙が散らばり、インク臭と紙の匂いが染みているこの部屋。「いかにも書斎といった部屋を作ってみたい」と意気込んでインテリアやレイアウトにこだわっていた数年前。万年筆もインクもタイプライターも照明も本棚も机も椅子もどれも選りすぐりの物ばかりだと誇らしげに言った彼の書斎は、すっかり使い込み慣れた隠れ家だった。
 そんな彼の部屋に今日も今日とて入り浸っている。
 「ブルームへ行こうと思う」
 カタンとペンを置く音が聞こえてきたので顔を上げてみればそんなことを言われた。はて、ブルーム、というのは何だったか。どこかで聞いたことのある響きだと記憶を掻き回す。確か一週間前、暑い暑いと言いながら見た満月はブルームーンといった。
「月?」
 そう呟けば彼は眉を寄せてまばたきを繰り返した。
「よく分かったね。難しいだろうと思っていたけれど」
「はぁ、いや、ブルームってブルームーンの略かなぁって」
 気の抜けた情けない私の返答が可笑しかったのか、彼はぽかんと口を開け目を見開いた。それから徐々に口角を上げ鼻を鳴らしてから笑った。
「ふ、はは! 月! そう、月だよ。ふふ」
「何がそんなに面白いんですか」
「いやあ、はは、ごめんよ。見抜かれたかと思ったんだが、君はやはり鋭いようでズレているだけだったみたいだ」
「なんだそれ」
 ズレていると言われると釈然としなかったが、彼の優しい笑顔に釣られて私も笑った。
 「オーストラリア西部にある街だよ」
 オーストラリア、南半球にある国。そういえばその国のサンタクロースはサーフィンをしていると聞いたことがある。それでその、オーストラリアにわざわざ。
「三月に出発しようと思ってるよ」
「桜は見ていかなくていいんですか。向こうじゃ秋、紅葉しか見れないですよ」
「そうだね。向こうじゃ季節は逆だ。…………けれどいいんだ。桜なんて見てしまったら……ああ……そうだね、恋しくて堪らなくなってしまいそうだからね」
 諦めのような、またそれとは違う何かが彼に影を落とす。言うなればこれは……慈しみだ。
 なんのために、なにをしに? 問えなかった。訊けなかった。喉が締まった。声が出なかった。違う、知っていた。本当は分かっていた。
 片道切符なんてことは言われなくとも分かっていた。帰ってくる気がないのだ。だから、これはお別れの言葉なのだと。
 ポツ、ポツ、ポタタ、雨の音がする。傘、差して、帰らないと。ここから、帰らないといけない。ちらりと視線を向けた小さな窓からは、まんまるとした黄色い月がこちらをのぞき込んでいた。雨なんて降っていない。
「月への階段を登りに行くんだ」
 その階段、まさか登るのではなく降りるのではないだろうか。
「そう怯えなくていいんだよ」
 彼は私の目元にハンカチを当てながらそう言った。ならばせめて、その微笑み、どうか影を落とさないでほしい。


 3月25日

 彼から手紙が届いた。あの部屋を譲るという内容だった。それ以外は特に書かれていない。返事を書こうとすぐペンを取って、辞めた。彼は手紙を望んでいないような気がした。





 8月31日
 オーストラリア、ブルームの海より

 月への階段というものを聞いてから何年が経とうとしているだろう。私はようやく彼の景色を知ることができるのだ。
 夜に溺れたくなる、月夜の海へ入りたくなる理由をなんとなく知っている気がする。広がる夜なら、優しい月なら、母なる海なら、包み込んでくれるのではないか、そんな錯覚がする。
 漣に誘い込まれるようにして海に足を踏み入れた。靴の隙間から海水が入り込んでくる。ふわりと浮いた感覚がした。足、ふくらはぎ、膝、太もも、腰、どんどんと海に浸かりながら、このままどこまでも、どこまでも、じゃぼ、じゃぼ、ただ月を目指して。
 まんまるなオレンジ色の月が海面でユラりクラりと惑わすように揺れ動いている。

 ――――あ れ 彼だ 彼がいる 彼がそこにいる。

 じゃぼ。

 私と同じように、この揺らめく月への階段を一歩、一歩、踏みしめているのだろうか。

 ざぶ、ざぶ、じゃぼ、ごぷ。

 はやく、はやく、彼がいってしまう。

 しゅーーーーーーぅぷぷ……さーーーーーー…………さーーーーーーーー…………ごぽ―――――

 月への階段を登りに行くんだ。月への階段をのぼりにいくんだ。月へのかいだんを、月へ――どうか、影を落とさないで。

3/7/2024, 7:41:57 PM

月のありがたみについて(テーマ 月夜)


 昔は月明かりで歩く人も多く、月は照明代わりになっていた。

 もちろん、現代の街灯ほどの明るさはないので、十分とは言えない。

 それでも、月のない夜というのは、街灯がない田舎では足元どころか手元も見えないありさまだったのだ。

 あまりにも何も見えないので、どこに何があるかわかっている家の中ならともかく、外は歩くというよりも『泳ぐ』と表現する方が適切なくらいだ。

 視覚が完全に塞がれている状態だから、不用意に走ったりなんかできない。足だけでなく両手も聴覚もフルに使いながら手探りで進まなくてはならない。

 そんな具合だから、月明かりによって何となくでも『近くになにかある』とわかることは大きな違いであり、お月さまとは、大変にありがたい存在だった。


 今は、街灯なしの道は少なくなり、夜間でも歩くのに不便は少なくなった。

 『お月さま』のありがたみも、日常ではだいぶ減った。

 明るすぎ、近すぎなので、天体観測では邪魔者扱いされることもしばしばだ。


 しかし、その代わり月の効能は学校で皆が習う。

 潮の満ち欠け。

 宇宙からの隕石を代わりに引き受けてくれる。

 月の質量が地球の地軸の傾きを長期間維持するために寄与しており、月がなくなると、いずれは季節の移ろいもなくなる、なんて話もある。


 我々がこうして日々を送れているのは、第一に地球の大地と水と空気のおかげ。
 第二に太陽のエネルギーのおかげ。
 そして、第三に月の効能のおかげ、というわけだ。

 目に刺さるようなLEDライトの街灯が夜を明るく照らす現代の夜でも、その事実は変わらない。


 そして、日本人は満月にかこつけて団子を食べたりもするのである。

3/7/2024, 7:16:24 PM

私の親友は美人だった

昔は美人に生まれたら人生イージーモードだと
思っていたけど、彼女と出会ってから美人には美人
なりの苦労があることを知った

それは不特定多数の人間から向けられる感情
好奇の眼差しや嫉妬や望まぬ好意など
そういったものを常に浴びせられる

彼女はよく「かえりたい」とこぼした
外にいる時だけではなく家の中でも

「どこにかえりたいの?」と聞けば
「月にかえりたい」と彼女は言った

それはとある月夜の晩だった
彼女の家で寛いでいると
風もないのにカーテンが揺れた

次の瞬間、部屋の電気が消えて、代わりに窓から
入ってきた青白い月の光が辺りを照らした

「お迎えにあがりました」
月の光と共にやってきたのは風変わりな
衣服を纏った者たちだった

私は固まって動けずにいると、
月からやってきた使者の一人が親友の肩に
羽衣をふわりと被せた

すると彼女は凛とした姫のような顔になり
使者たちに導かれるまま部屋を後にした

唖然とした顔でその様子を見つめていると
彼女は私の方へ振り向いた

「一緒に行かない?」
私が首を横に振ると、彼女は悲しそうに目を伏せて
「そう」と小さく呟いた

「さようなら」
こうして彼女は月へ帰って行った

お題「月夜」

3/7/2024, 7:04:14 PM

『月夜』

ふと彼を呼ぼうとしたけれどやめた
彼は満月が近くなると休みを入れる

テラスから夜空を見上げれば
大きな丸い月が浮かんでいた

ずっと見つめていたら
吸い込まれそうなほどに幻想的な月

私さえも狂おしい衝動に駆られるのだから
彼にとってはもっとずっと耐え難いものなのだろう

魔術師から発作を抑える薬を貰っていた
付け焼き刃かもしれないがないよりはマシだ

「月が綺麗ですわね」
とある三日月の晩に
そう呟いたら彼の顔は険しくなった

まるで彼にとって月は忌むべきもので
あるかの様なそんな表情だった

私には彼の痛みや苦しみはわからない
けれど彼が一人で抱え込む姿は見たくない

これ以上彼を苦しめないでと
私は月に祈りを捧げた

3/7/2024, 7:03:16 PM

月の光に魅せられて、人の心は狂気に満ちる。 
そんなキャッチフレーズのゲームがあったなあ、なんて。
27年前の作品なのに案外覚えてるもんだ。
いわゆるホラーゲームなのでプレイこそしていないものの、このフレーズが印象的で思春期の私の心を捕らえたのだ。

神秘的でずっと見ていたくなる。
闇夜を照らし、心を浄化してくれるような「存在」。
ふと空を見上げた瞬間(とき)、月が出ていると暫し魅入ってしまう。
狂気に満ちることはないが、魅せられるのは確かなのだ。

よし、あのゲームをやってみるか。
とは、どう足掻いてもならない。
怖いものは何年経っても怖い。

今宵は雨、そういえば今日は空を見上げていない。
探しても見つからない「君」を想いながら眠りにつこう。

3/7/2024, 6:58:50 PM

『月夜』

誰も知らない世界がある

誰も知れない世界がある

私は独りそこに浮く

まるで夜空の月のように…



月は太陽がないと輝けないのだけれど


あとがき
中学生の時に感じたことと
今感じていること

3/7/2024, 6:46:48 PM

◆月夜◆

満月でも欠けてても

滲んで揺れて増えたり減ったり

乱視

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