『暗がりの中で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
#37 暗がりの中で
額にキスを落とすと、
寝ながらはにかむ貴方が愛おしい
2023/10/29
暗がりの中で
たまには
違う遊びをしよう
暗闇かくれんぼ
明るい場所なら
簡単に見つかるけれど
暗い、ただそれだけで
なかなか見付けられない
ひと味違う
その刺激に
大人も子供も
大満足──!
けど、足元には注意してね?
ママ、隠れながら転がってたりするんで
(2023.10.28/暗がりの中で…)
何も見えない。暗い。誰もいない。そんな中にいる私は何を思うのだろうか。
「そうか、ここは夢か。」そう思い込まなければおかしくなってしまうと思った。
今まで人に強く当たってきた。支えてくれていた人にも手を差し伸べてくれた人にも。「私が1番わかってるから。」そう思って感謝の気持ちも生まれなかった。
だからだ。バチが当たったんだ。1人ぼっちが辛くて、寂しくて、。だけど甘えれない。
そんな私が行き着いた先は暗やみ。
そこで思うことはただ1つ。
「もっと周りの人を大切にし、感謝の気持ちを忘れずに過ごすことができていたなら。」と。
ずっと、こうしたかった。
でも、ダメなんだって、思ってた。
だから、ずっと代わりを探してた。
そんなことしても、無駄だったのにね。
”暗がりの中で”君を思う。
なんて、ロマンチックでもなんでもなかったんだ。
暗がりの中で
こんな所、来るんじゃなかった。
好奇心で入り込んだ廃墟の地下洞窟は、歩いてる間に崩れてきて、轟音と共に元来た道が塞がれてしまった。
スマホは圏外、バッテリー残量もわずか2%。時刻は21:41。
涙が出てくるが、泣いてる場合ではない。
ふと、LINE音がなり、すがる思いで、スマホを見る。
アヤからだ。
残量は1%。
そのスマホ画面の光が、細く険しい道の先をかすかに照らしてくれた。
…扉が見える…!
扉を開くと、そこには泣いてるアヤがいた。
混乱しながらも、LINEの文面が脳裏をよぎる。
アヤ {たすけて} 21:32
{崩れた でられない} 21:33
暗がりの中で群れている彼らは、潰れた百貨店のショーウィンドウを横目に進んでいく。その無言の雑踏を、誰のものでもない夜さえ拒むのは、彼らのふざけた思想が一般に共感されるものではないからだろう。
先の革命で街灯は壊れてしまった。真っ暗闇で彼らは隣にある顔も見えていない。それでも歩く。まもなく始まる自己満足は、あの日、断頭台の上でも笑い続けた彼女へ向けて捧げられる。
暗がりの中で╱10月28日 土曜日
私は、ものすごくネガティブ思考だと自覚してる。
だいたい杞憂で終わる不安でいっぱいだし、何かあるとすぐ嫌われたと思って凹む。人の何気ない言葉でも傷ついてしまう。
そんな私が、暗がりの中で見つけた光は貴方だった。
いつも優しく話を聞いてくれて、傷つけないように話してくれる。たくさん共感してくれる。
貴方のことを知れば知るほど、私は貴方を好きになっていった。
だから、今更貴方がいなくなってしまったら、私は何を光にしていいのかわからない。
暗がりの中で、1人で泣かなければいけなくなってしまう。そんなに辛いことは無いだろう。
どうかお願い。私の傍からいなくならないで。
私と一緒にいてほしい。
「暗がりの中で」
暗がりの中で
光ばかり愛される世の中には
もうお腹いっぱい
暗闇があるから、光は愛されるのに
暗闇だけ愛されないのはおかしいでしょう
光のような貴方は愛されていたけれど
暗闇のような私は愛されない
でも、私は私で居続ける
誰かが必要としてくれるまで
#暗がりの中で
欲しいものはたくさんある
書き連ねれば
呆れるほどに…
それを全て手に入れた自分は
さぞ至福の喜びなのだろうと
薄ぼんやりした
幸せの中で見失った大切なもの
本当はすでにこの手の中にあるのに
ある日突然訪れる
何も見えない世界
それは誰にでも訪れる
気づきの時…
思い出せるだろうか
見つけ出せるだろうか
今ある自分の姿には
何が要らないのか
何が必要なのかを…
光は自分の中にある
暗がりの中で
何かが光った。
息を詰めて目を凝らすと
「にゃあ」
真っ黒な猫がいた。
[リハビリ]
「暗がりの中の奇跡」
暗がりだらけの人生。
なにやっても上手くいかない。
そう思ったことはない?
今まで生きてて暗がりだらけの人生なら凄い良い
ことがこれから起こるんだとおもう。
神様はその子が超えられないような壁なんか作らない
し、人生は絶対平等にできてるんだから
だから、人生暗がりばかりの人はこれから奇跡、、
良いことが絶対起こるから、これからの人生を信じよ
う。
-暗がりの中で-
ぐすっ…ぐすっ…
暗闇で誰かが泣いている声がした
どうしたの、泣かないで…
目を開けるとほんの微かに泣いている声が聴こえた。
夢、じゃなかった。時計を見ると深夜3時。
寝室からそっと出るとリビングも、彼のいる別室も真っ暗だ。
ふっ……うっ…ぐすっ…
彼のいる部屋から聴こえる声に段々目が冴えてくる。
ぼんやり優しいルームライトを付けて、お湯を沸かした。
お湯をティーポットに入れて容器を温め、茶葉を取り出す。
落ち着く匂いは…この匂いかな…と、アッサムを選んだ。
茶葉を多めに取り、コップに少量お湯を注ぎ茶葉を浸す。
牛乳と水を2:1で注ぎ沸騰しないように混ぜながら鍋で温める
ふつふつし始めたら火を止め、茶葉を合わせ抽出。
確か…5分くらい?だったはず
その間にお茶菓子を漁り、この間お土産でもらったフィナンシェを取り出す。
あとは…
『創造ーー』
やおももちゃんの能力のコピー。
この能力は本当に凄いと思う。ふわふわ素材のぬいぐるみを創造し大きすぎるクマのぬいぐるみを作った。
リビングに私の部屋に彼によって置かれた花を持ち出し飾る。
綺麗にティーセットを並べた。
抽出した紅茶をティーポットに淹れ、準備はok
クマのぬいぐるみを抱えながらアモンの部屋へ向かった。
コンコンっ
と控えめにノックをすると泣き声がピタッと止まる。
狸寝入りをするつもりかな…勿論、そんなことは私が許さない。
そっとドアを開けて
『真夜中のお茶会でもどう?頑張って準備したんだ。…待ってるよ』
そっと呟いてリビングに戻った。
彼はきっと来てくれるだろう。
数分と経たずに、彼がリビングに来た。いつものような明るい笑顔は無く、表情は暗かった。
『おいでアモン、教えてもらった紅茶の淹れ方で用意したんだ。』
立ち上がるとビクッと彼の肩が揺れた。
それを見て、なるべく刺激しないよう、アモンに座ってもらうために椅子を引く
『今日は私がおもてなし。さぁ、どうぞ』
「……」
静かにアモンは近づき、椅子に座った。
紅茶を注ぐと、彼の前髪が揺れる。
決して開けてはならない扉があった。いつからそこにあるのか、何故開けてはならないのか、一切の疑問をものともせず、その扉は静かに佇んでいる。
ただ時折、漏れ聞こえる声が僕の心のなにかを揺らす。かすかに聞こえてくる嗚咽は時が経つごとに少しずつ、少しずつ大きくなっていく。
そうしてその声が鮮明になっていくにつれ、それがまとう感情が見えてくる。
胸を刺すような切なさと、凍りつくような寂寥の響き。身を切るような叫びは、聞く側の心さえも引き裂くような痛みを感じさせた。
差し出した手が冷たく、無機質な縁へと触れる。吸い付くような木の感触に少しだけ心が戸惑う。
―――開けて、いいのだろうか?
声はまだ言葉で届かない。けれど哀切を訴えるその声が、本当にそれだけを訴えているのだろうか。
扉に触れて張りついたように離れない手は、自らの意思で扉を開けることを待っている。ほんの少し力を入れるだけで、扉はいとも簡単に開くだろう。
開けてしまえ。という誘惑に、
開けないで。と何かが引き止める。
時間の経過がわからないまま、どのくらいをそのままでいただろう。いつの間にか嗚咽は消えてなくなり、しんと静まった暗闇に扉とともに残された。それでも僕はその場を離れられず、扉に手を捕らわれたまま立ち尽くしていた。
ぽろりと、頬に一雫の涙が落ちる。
そして次の瞬間に僕はその涙の意味を知った。
認めて欲しかったのだ。目を背けず向かい合って欲しかった。たとえ自ら閉じ込めたものだとしても、自分の本当の想いを無かったことにしてほしくなかった。
認めたくなかったのだ。自分の中にある醜い感情を知りたくなかったんだ。君に抱くこの想いが君にばれないように、僕は必死にそれを隠していたのだから。
この扉は僕の心。そして聞こえた嗚咽は僕の泣き声。
心の奥底に閉じ込めた、君への想い。それは決して日の目を見せぬと誓った―――恋心。
決して開けてはならない扉があった。
暗がりの中で静かに佇む僕の心の禁足域。
君へと溢れる想いを留めて、いつでも僕はその扉の手の届くところから離れられない。
開けてしまえと言う本能に、開けないでと理性が抗う。それは永遠に続くのだろう。
僕が君を愛する限り…。
【暗がりの中で】
暗がりの中で
もうずいぶんと前のことだけど、
遅くまで遊んでいて、暗い森で迷子になった。
風で木がざわめいたり、近くに獣の気配を感じたり、
当時はほんとうに、そんなことが怖かった。
大きな木の下でうずくまり、泣き続けていた時、
遠くに見えたライトの明かり。
続けて聞こえる、名前を呼ぶ声。
この時ほど、安心した時はなかった。
ーもし、暗がりの中で、うずくまったままだったら。
私は今、どうなっていたのだろうか。
こんな随筆を読んだ。
私の少年時代には《蠟燭の時期》とでもいうべき時代があり、深夜、電灯を消した闇のなかで小さな蠟燭をつけ、そのゆらめく黄色い焔を顔の下からあてながら鏡を覗くと、思いがけぬ深い陰翳にくまどられた《自分の顔》のなかから思いもよらぬ種類の《他のかたちの自分》の邪悪な顔がいわば見知らぬ遠い宇宙人のごとくに現れてくる奇怪な啓示に、その時代の私は飽きることなく耽っていたことがあるのであった。私はつねづね闇のなかの鏡は、それ自体すでに《魔の道具》であると思っていたけれども、闇のなかの小さな蠟燭の黄色い焔が私達の隠れた本性をおぼろに照らしだす別の種類の魔の道具であることにも尽きせぬ不思議な深い魅惑を覚えたのであった。
作者は埴谷雄高、随筆の読解は難しい。
難しいけど志望校が出題してくるからしょうがない。少なくともこの18年生きてきて私にはロウソクの時期なんてものは無かった。そしてもう世間は、私が少年少女でいることを許してくれない。
無い経験に自己を没入させるのはちょっと大変だからか、やっぱり平均点は低かった。
これは前回の冠模試で出た問題だ。明日が2回目の冠なのを考えるとベストタイミングなので驚いた。
本来は教科書に向かうべき時間だけど、おかげで1回目の問題冊子を振り返ることが出来たので有意義だったとそう思うことにする。
この文章に強く惹かれてしまったのは、作者の表現力なのか、独特の雰囲気からなのか……
こういう文章を、いつか書けるようになれたらなと、強く願う。
夜の散歩
「来い」
夜半過ぎ、遅くまで書類を読み込んでいた私の下へ来たのはヴァシリーだった。彼は一言だけそう言うと、私に向かって手を差し出す。
断る理由が無いから、その手を取った。彼はぐいっと腕を引っ張って私を抱きかかえると、そのまま部屋の窓から外へ出た。
季節は夏から秋へ。変わり目ということもあってか、夜は冷え込むようになった。それを配慮してからか彼は私を抱えた時、部屋にあった毛布を引っ掴んで私ごと包む。
「何も無いか?」
「大丈夫。ありがとう」
「今日は新月らしい。何も見えないが、それはそれで楽しいだろう?」
「ふふ。うん、とても」
生活棟の屋根から屋根へ。空を飛ぶようにヴァシリーは走っていく。時折感じる浮遊感が心地よくて、私は終始にこにこ笑っていた。
「楽しそうだな」
「そう?」
「笑っているのが見えるからな」
「そういえば、夜目が効くんだった」
そうして、地面に降り立ち歩き始める。生活棟を抜け出して、街へ出る。いつもなら賑わう街はしんと静まりかえっていて、別世界に来たような気さえする。
「……静かね」
「そうだな」
「何だかあの時を思い出すわ」
「出会った時の話か?」
「ええ。こんな風に暗くて、誰もいなくなってしまって。……あの時はすごく、怖かった」
「………それは、今もか?」
顔をあげると、ヴァシリーは静かにこちらを見ていた。しかし、気遣うようなその視線は何処か子供のように幼く感じる。
彼なりに案じてくれているのかもしれないと思い、私は笑う。
「大丈夫。今は、怖くないよ」
「そうか。……俺は、お前の苦しみが分からない。知ることも出来ない。悲しみも何もかも」
「そうね」
「だが、こうして居場所になることは出来る。お前が望むなら、俺の隣がお前の帰る居場所だ」
「!」
「不思議なことだが、お前が少しでも見えなくなるとどうしているのかと考える。次は何を教えようか、何をして遊ぶか、そんなことを考えている」
「………」
あのヴァシリーが他人のことを考えている。そのことにただ驚いて、目をぱちくりとさせていると、不機嫌そうに彼が睨む。
「何だ、その顔は」
「あなたが誰かのことを考えるのって、珍しいって……」
「失礼な娘だ。教え子のことくらい考える師は幾らでもいる」
「それでもあなたほど気まぐれな師はいないわ」
「お前のように豪胆な教え子もおらんな」
そうしてまた彼は歩き出す。
気の向くままに、飽きるまで、この暗がりの中で。
私たちは散歩をする。
きっと、彼が飽きる頃には私は夢の中だろう。
[暗がりの中で]
ゆっくりと静かに近づく足音
何かに触る音
しんと静まり返った部屋に聞こえる呼吸
その時、扉が開く!
「パパみっけ!!」
小さい頃 悪いことをすると
よく外に出された
令和の今じゃ きっと考えられないかな
田舎の少し山の方
街灯もなくて
少し離れた場所からは 草の匂いがして
頬を伝う涙がしょっぱくて…。
暗がりの中を
まばらな民家と星の灯りをたよりに
あの小さい町を見下ろせる
ガードレールを目指して歩きだす
ごめんなさい…
絶対に言わないんだ
体育座りしながら
母への恨み言をつぶやく
トントン…
後ろから肩を叩かれて
ゆっくり振り向く
我慢してた涙が ワァっと流れた。
少し呆れ顔の母の胸に飛び込んで
また 溢れた感情がいっきに流れる
ごめんなさい…
そう言った僕の頭を撫でてくれた
町の灯りと月に照らされた
あの頃の 母の顔を思い出す…。
- Mother... -
「暗がりの中で」
本当にあなたのことを
想っている
遠くから 遥かな遠くから
細く かすかに でも
決して途切れない想いは
明るい昼間には見えない
青空の中では
人々の笑顔の中にはみえない
私の心が見えるのは
あなたが打ちひしがれて
希望を見失って
人々の嘲笑と攻撃にさらされて
心が暗がりの中に
ポツンと置き去りにされたと
感じた時だけ
暗がりの中でないと
本当のまごころはみえないものだから
暗がりを恐れないで
顔を上げて
そう
私をさがして
「暗がりの中で」
漆黒の世界で、影のように走っていた。
向かってくる漆黒の化け物を、背丈よりも大きい鎌を使って切り倒す。
そんなことを暫く続けていると、目の前に漆黒の狼の群れが、何かを追いかけていた。
視線を移すと、同年代ぐらいの女性が狼達に襲われていた。
鎌を振りかぶり、襲っている狼を倒す。
「え、あ、あの」
困惑していた
恐らく、俺の転移に巻き込まれたであろう女性に話しかける。
「すまない」
「俺の不注意のせいで、あんたを巻き込んでしまった。」
「責任は取る 俺の後に着いてきてくれ」
間髪入れず喋りかけ、出口の方に向かって走り出す。
後ろから女性の困惑する声が聞こえる
「あ、貴方いったい」
「俺は、鎌森風真。高校2年」
「あ、同い年だ。えっと、出雲雫です。」
暗がりの中で、ぎこちない自己紹介が行われたのであった。
お題『暗がりの中で』