ふうり

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漆黒の世界で、影のように走っていた。

向かってくる漆黒の化け物を、背丈よりも大きい鎌を使って切り倒す。

そんなことを暫く続けていると、目の前に漆黒の狼の群れが、何かを追いかけていた。

視線を移すと、同年代ぐらいの女性が狼達に襲われていた。

鎌を振りかぶり、襲っている狼を倒す。

「え、あ、あの」

困惑していた
恐らく、俺の転移に巻き込まれたであろう女性に話しかける。

「すまない」
「俺の不注意のせいで、あんたを巻き込んでしまった。」
「責任は取る 俺の後に着いてきてくれ」

間髪入れず喋りかけ、出口の方に向かって走り出す。

後ろから女性の困惑する声が聞こえる

「あ、貴方いったい」
「俺は、鎌森風真。高校2年」
「あ、同い年だ。えっと、出雲雫です。」

暗がりの中で、ぎこちない自己紹介が行われたのであった。

お題『暗がりの中で』

10/28/2023, 11:44:15 AM