『時計の針』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
私の1歩は、あなたの60歩。
あなたの1歩は、誰かさんの60歩。
時計の針が進んでいるように思いますか? あなたの中で時計の針が進んでいるように思っても、実際には動いていません。
この静寂の中にとどまってください。 あなたの内側から湧き出る情熱とアイデア、そして私たちの声を聞いてください。
そして、安らぎの中でくつろいでください。 いつでも無限に時間はあります。 どんな瞬間でも可能性が広がっています。 今この瞬間から未来を創造しているのです。
時計の針が進んでいないことに気がついた。
よくよく観察すれば動いたかと思えば同じところでかくり、かくりと動くのみ。
電池切れか。
そう裏を確認すれば単一が収まっている。
電池はその都度買い足してるような家だ。単一などあるわけもなく明日の朝まで時計は臨時休業である。
さて買い物をする口実ができた。
教室にある時計は気まぐれ
あの先生の授業のときだけ
ゆっくり時間が過ぎてゆく
だんだんまぶたが重くなる
あの先生の声が遠く小さく
隣りの子がガタと音を立て
私は、ぱちりと目を開けた
あの先生の瞳が私を見てた
私眠ってた?話聞いてたし
その時にチャイムが鳴った
今日の授業は随分早かった
教室にある時計は気まぐれ
あの先生の授業のときだけ
『時計の針』
その瞬間、時計の針で刺されたように動けなくなった。
進んでいく時間。何も最後までやりきったことがない自分。段々と自分が見る世界が汚くなっていくんだ。と笑っていた幼なじみの彼が昨日、死んだことを母から告げられた。
隣に私が居なくてもこれからの道、幸せな人生を歩んで欲しいと願っていた彼が。
彼はいつも明るいから「弱音を吐くなんてらしくないね」なんて言葉が大事な、大切な彼を追い詰めてしまったのだろうか。どくどくと心臓が早まりぐるぐると頭の中が掻き回される。
あの日から時計の針はずっと刺さったまま、
秒針が あなたに落ちるその前に 手を伸ばして 円を見た
『時計の針』
遅々として進まない時計の針を、貴方と眺めて死んでいこう。進まない時間はもういらないの。
祖母の家は、午後3時なのにとても薄暗かった。
なぜか周りには誰もいない。
3時ちょうどの重々しい振子時計の音だけが、室内に響き渡る。
幼い私は、恐怖心とも違う、切なさに似た感傷を感じながら、光が差し込む南側のカーペットの上でうとうとしていた。
大袈裟な時計の針の音ともに目が覚める。
ふと顔を上げると、手拭いを頭に巻き、青いもんぺを履いた祖母がタンスの前に立っていた。
私は強い瞼の重みを感じ、またそっと眼を閉じ眠る。
私は微睡みの中で、会った事の無い祖母を「祖母」だと認識していた。
時計の針の音と共に、幼い私が初めて感じた感傷だった。
【時計の針】
私の部屋にある、壁に掛かった時計は壊れている。
電池を入れ替えても10分程度しか進まずまた止まってしまう。いや、止まってしまうという表現は少し違う。秒針だけは動いている。8を少し過ぎたところを指し続けながら、懸命に時を刻んでいるのだ。カチコチカチコチと音を出し時間の流れを刻みながら、時計そのものは決して動かない。
特に気に入っている訳でもなかった。中に描かれた絵も今や色褪せているし、過去についでで貰ったものだったので金を出してもいない。時間を確認しようとふいに目を向けるたびに、ああそうだ処分しようと思った。
しかし今も私の部屋で秒針だけを動かし、音を立て続けている。
同じ時刻を示し続ける時計、クセでつい見てしまう進歩のない面倒くさがりな私。似たようなものだと思う。
配置の決まった変わらないこの部屋で、どちらも音を立てながら似たもの同士が住んでいる。
カチ、カチ、カチ、カチ、ゴーンゴーン
時計の針が午前零時を指した時、肉と肉のぶつかる鈍い音がした。
そしてすぐ後にコンクリートに肉体が打ち付けられた--
パトカーはランプを点灯し急いで走っていた。
1月1日午前5時15分
桜庭は相棒の設楽と共に現着した。
2人は遺体に合掌してから状況を聞いた。
「第一発見者は二十代男性。朝のランニング中に発見したそうだ。」
「なるほど。随分と早い時間から走っているんだな」
「ああ、毎朝仕事の前に走っているそうだ。で、解剖の結果を待たないと詳しいことは分からないが、遺体の硬直具合から見て死亡推定時刻は1月1日午前零時だろう」
「死因は激しく殴られたことと地面に打ち付けられたことによる頭蓋骨折と見られる。」
そこまでとは相当だ。
「身元は所持品の免許証から割り出されており、地元のヤクザグループのメンバーだそうだ。」
「身元のわかるものを置いていくなんて犯人も焦っていたのか」
「しかし、揉み合った痕跡はあれど指紋は本人のもの以外ついていなかったんです。」
「“犯人は口論になって衝動的に殺してしまったのではなく殺すつもりで現場に来た”ということか」
【時計の針】
時計の針
「ひとごろし!」
辺りがざわっ、とした。
人で溢れ返る、午後のフロアに、
響き渡る少女の
いや、それよりもっと幼い女の子の声。
何歳かは自分にはわからないが。
その声が自分に向けられたものと
わかるのに、少々時間がかかった。
女の子の横には両親と思われる男女がおり、声の主は足を踏ん張り、唖然としている
母親のスカートを握りしめて立っていた。
「え、と、君は、なんでそう思うのかな?」
目線が合わないので屈(かが)む。
「そのせいふくのひとは、ひとごろしだってお兄ちゃんが!」
そう、制服の人、自分は警官だ。今日はショッピングモールのパトロールに来ている。
「お兄ちゃん?」
「そう、お兄ちゃんは凄いんだから!みんなを助けるために、爆弾とかも作れるの!」
爆弾とは穏やかでは無い。
ようやく事態を把握したらしい母親が、
「カオリ、お兄ちゃんって、隣の…?」
「そう、右手に、星の印の火傷のあるお兄ちゃん!人を助けた時に、神様になったお兄ちゃんの弟がくれたって印!」
…何度時計の針が回ろうと、
俺はお前を許さない。
俺はまたお前の前に現れて、弟の仇を…
脳裏に蘇る、奴の声。
「先輩、そのお兄ちゃんて、まさか…」
自分は出来るだけ声を柔らかくして言った。
「カオリちゃん、そのお兄ちゃんの名前、もしかして〇〇、とか、××かなぁ?」
奴がよく使う偽名を言った。
カオリちゃんの顔がパッと明るくなる。
「そう、〇〇お兄ちゃん!…ひとごろし、
じゃなくて、お友達?」
カオリちゃんが首を傾げる。
「そう、お友達だよ、
ずいぶんと昔からのね」
すっと立ち上がり、後輩と目で会話し、
無線で連絡を入れた。
連続爆弾魔、〇〇の潜伏先がわかったと。
時計の針が刻むその無機質的な音と携帯の光
しかない部屋で私は思うままに文字を打ち込む。
今の状況をそのまま文にしたらどうなるのかな、
まとまらなくなりそう。というか眠い、なら携帯いじるなって話。分かってるけど辞められない、もう2時42分だ、明日課題あるんだよなぁ…
あ、43分だ。60秒でこんなに私は思考を動かしてるんだ…いや多分実際にはもっと動かしてるけど…
今このお題がなかったら私は今の考えを書き出そうなんて思わなかったし…不思議な気分。
#時計の針
時計の針は左には進まない。分かっていた。分かっていたはずなのに。
おれはおまえを、針の左側に置いてきてしまった。
時計の針
一定のリズムを保ってぐるぐると回る
カチッ、カチッ、
と、進むたびに音が鳴る
静けさを纏う夜
その音だけが響いて
それに合わせるように、心音がリズムを刻む
トクトクと心地いい音に包まれる
夜とは、そういうものだ
12時を指す時計を見てから涙が止まらない
いつかは離れてしまうんじゃないかと、
貴方からの愛が尽きてしまうんじゃないかと、
1秒前まで、純粋に貴方のことを愛してたのに
確証のない不安が、部屋にただ1人の私を
突然襲った
「ガラスの靴で時を繋ぐような
清らかで美しいお姫様にはなりたくない」
夜の寒さで冷えきった足には
もっと別の、ヒールの高い靴が
より似合うことを知ってる
日付が変わった瞬間の、今の彼女は
ふんわりとした儚げのドレスは
どうやら気分じゃないみたい
「時計の針が上を指した時に、魔法が解ける?」
悲しさが溢れるのは、
ボロボロの身なりになった一瞬だけ
それが終われば、また貴方を愛することは出来る
「それは魔法が解けたんじゃなくて、
ベロベロに酔ってた恋から少し醒めただけ」
温かい愛も良いけれど、心酔した恋も悪くない
一抹の不安なんて、全て吐き出して強くなってく
「女の魔法に期限はないの。誰かを愛する時は
ちょっとした不思議な力と、心にほんの少しの
アルコールを垂らすだけで楽しくも切なくも
なるのよ」
時には盲目になるくらい浴びるのも
素敵なものだけどねと
そんなことを語った彼女は、
確かに「灰かぶり」という名前は付けられない
酔いから醒めた私は、また心から貴方を愛する
そんな私が
今この瞬間、1番輝いてる
時計の針
何もないまま進んでいく。
僕には何もないままみんな同じ方向に歩いていく。
「はい」と言ってせんせいについていく。
同じ方向を向いて、同じ方向に歩かないと
軽蔑した目で見られる。見下される。
周りに軽蔑されないように、嫌われないように
同じ方向にただただ真っ直ぐ歩いていく。
時間が止まってくれないみたいに、
一度歩き出したらみんな止まってくれない。
待っていてくれない。先に進んでしまう。
一人ぼっちで取り残された僕は
軽蔑され、嫌われる。下に落とされる。
「待っていてくれなかったくせに、」
なんて言えば
「早く歩けば良かったじゃん」
なんて“正論”をぶつけられてしまうから。
それなら最初から同じスタート地点に立たせないでよ。
『時計の針』
『時計の針』
秒針の音が真っ白な部屋に響き渡る。
その部屋はまるで
余命宣告されたときの私の頭の中のよう。
殺風景なこの部屋に置かれた一輪の花。
まだあなたと一緒に笑いたい。
もっとたくさん思い出を作りたい。
お願い神様、
この時計の針をどうか止めて__。
急に 黙り込んで どうしたの?
目も合わせない
返事も返してくれない
怒ってるの?
私 何か したかな??
わからないよ……
どうしたの??って
聞いて欲しいの?
察してほしいの?
かまってほしいの?
あのね…
君の機嫌なんて 誰も知らんのよ
自分の機嫌は 自分で取ろうよ
不機嫌に過ごそうと
機嫌よく過ごそうと
時計の針は
同じ時を刻んでるよ…
ねぇ…
楽しい一日にしようよ…
#時計の針
「お久しぶりですね」
その声に振り向けば老婆が一人立っていた。
顔も手も皺くちゃで、だけど背筋はしゃんとしていて、どこかに懐かしい面影のある老婆だった。
「はて、どこかで会いましたかね?」
首を傾げれば、老婆は小さな目をほんの少し伏せるが、すぐに前を向いてにこりと愛想良く笑った。
「あら、私の勘違いだったかしら」
ごめんなさいね、と笑う老婆に私はいえいえそんな、と両手を前で振る。もしかしたらどこかで彼女と会ったことがあるのかもしれない。最近、私はどうも忘れっぽいからその可能性が高いから。
それを伝えれば、老婆はあら、そうなんですか、と言葉に心配を滲ませながら返してくれた。
「失礼ですが、私は貴方と会ったことがありますか?」
「ええ、ありますよ。何度も隣を通っているのよ貴方。でも貴方はとっても足が速いから、声をかける前にいなくなっちゃって」
「あはは、申し訳ない」
居心地が悪くなり、気を逸らすために頭を掻く。老婆はそんな私を気にすることなく話を続けた。
「挨拶したり、一言二言会話したこともあるけれど、貴方はすぐいなくなっちゃいましたからね。私も忘れるのも無理ないわ」
「それでも、忘れてしまったのは申し訳ない」
「あら、じゃあひとつだけお詫びをしてくださる?」
悪戯っ子のように老婆は笑って提案してきた。
「どういったことでしょう?私にできるなら」
「そうね」
老婆が近づく。ゆっくり。ゆっくり。
私は動かずじっと老婆を待った。
そして、老婆は私の目の前まで来て言ってきた。
「私を抱きしめてくださる?きっと最期だから」
最期の言葉が少しだけ引っ掛かるが、老婆の言葉に私は頷いて目の前の彼女を抱きしめた。
ほんの少しふくよかで随分と背の低い老婆は、抱きしめるととても柔らかくて温かい。
ああ、なぜだろう。
眠くなってきた。
うつらうつらする私を老婆がぎゅっと抱きしめ返す。
「お疲れ様です、あなた。一緒に休みましょう」
老婆の優しい言葉に応えて、私はゆっくり目を閉じた。
最後に、どこかで古惚けた大きな音が聞こえた気がした。
ボーン。ボーン。ボーン。ボーン。。。
#時計の針
すべても進めても、毎日が誕生日ならいいかもね🌸
ハッピーバースデー☕️🫶🫶