『星空の下で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
真冬の夜 薄着で、裸足
星空の下で 必死でドアを叩いた
謝る気持ちなんてない
それでも、
ごめんなさい ごめんなさい と
繰り返しながら ドアを叩く
母親は しつけの厳しい人で
今の時代ならば 虐待やネグレクトだと
通報されてもおかしくない様な人だった
「あんたが、稼がなきゃ
誰が、稼ぐのよ しっかりしな!」
これは、母の口癖
母親は 子供の私に
生きる術を 犯罪で教えた
万引き、スリ 初めはそんな簡単なもの
そのうち 相手を見て 調べ
付け入る隙を作り 相手に合わせて
金を巻き上げる
15歳の頃には 詐欺師になっていた
「あんたが稼がなきゃ
誰が、稼ぐのよ
私 妊娠してんのよ?」
気がつけばあの頃の母の口癖が口をつく
「うん、 頑張る
いい父親になるよ…」
そう、純真無垢に答えていた
あの時の男が?
話を聞きにきた 刑事にお茶を出す
あの後 すぐ別れたからさ
もう何年も会ってないわよ
は? 妊娠なんてしてなかったし
子供はいない。
別に 私が詐欺やら あいつに
教えたわけじゃないわよ
まさか、あの男が 今じゃ有名な
クヒオ大佐?
何人もの女を騙して 何億もあら稼ぎ
してる男?
へ〜
じゃ 私は あいつの最初の女であり 師匠って事かしら
いや、待てよ あいつ
いい父親になるって
出稼ぎに行くからと 移動費に
私から10万持っていったまま…
私は最初の女で
最初の被害者だったのか…
流石だわ
騙された事にも気が付かなかったなんて
#星空の下で
満天の星のなか
私は踊り続ける
滑稽で儚く
一夜の物語
どうか、私とワルツを
『星空の下で』より
「星空の下で」
いつか掴むと
伸ばしたこの手
挫折掴んで
皺が増え
抱く諦め
それでも好きと
夢を趣味へと
変えていく
友達が、引っ越すことになった。
メールするから大丈夫だよと嗜める友達を目の前に、やはり僕は寂しさでいっぱいでたまらなかった。
明日から誰と登校すればいいのだろう。誰とお昼を食べに行けばいいのだろう。
友達と呼べる人は、たった一人しかいないのに。
そんな僕を心配してか、友達は一枚の写真をくれた。
満点の星空の、写真だ。
「ねぇ、あの時星見に行ったの覚えてる?」
離れていても、大丈夫。
僕たちは、この星で繋がっている。と友達は言っていた。
かつて星空の下で語り合った彼らは
今頃どうしているのだろうか
それぞれの道を歩み始めてから
長い間連絡さえもとっていないけれど
いまもこの同じ星空の下で
この同じ星を眺めながら
あの夜に語った夢を
変わらず追っているのだろうかと
そう思いを馳せていたら
小さな流れ星が
空からひとつこぼれ落ちた
【星空の下で】
『星空の下で』
ふと目を覚ましたら、あたりには何もなかった。
どこまでも平原が続き、身を貫くような冷たい風が頬を撫でる。
「ぶえっくしゅん!!」
周りを見てみれば乱れたスーツと鞄が散らばっている。
そうか、俺はいま半裸状態なのか。
ちょっとまて。
なんで半裸状態なんだ。
俺は急いで服を着てここに至るまでに何があったのか思いだすことにした。
今日はたしか、そう、呑み会があったはずだ。
毎年恒例の新年会を行って、後輩を励まし、同期と語り、上司に接待し、いい感じに締めたはず。その後に二次会に行ったが、そこで呑みすぎたんだろう。
記憶があまりないから何かしらあって今に至ると。
いや、なんでだよ。
どうやったらこんな大自然で素っ裸で寝ることになるんだ。
というかここどこなんだ。
俺はスマホを開こうとしたが、悲惨なことにスマホの充電は切れていた。
そのうち道路が見えてくるかもしれないので、俺は草原を歩いてみることにした。
もう、ヤケクソだ。
足を一歩進める毎にしゃりしゃりと音が鳴る。
夏じゃなくてよかった。幸いにも虫が少ない。
風は相変わらず冷たく、どこまでも草原は続いている。
「久しぶりだな」
子供の頃は良くいえばお転婆、悪くいえば野生児だったから、よく野原を駆け回っていた。
あの昆虫はなんだ、この植物はなんだと騒いでいた記憶しかない。
対して今はどうだろうか。
…今もたいして変わらないな。自分が好きなことをやって来たつもりだし、そうじゃなかったらこんなところで素っ裸になっていない。
どこに行っても、何をやっても俺は俺だ。
多分。
「ーーおおー!」
ふと立ち止まって、上を見上げるとそこには満天の星が広がっていた。
気づいていなかったが、俺はこんな美しい星空の下で素っ裸になっていたらしい。
「あ、思い出した。」
そう言った時、まるでタイミングを測ったかのように星たちが降り始めた。
キラキラと、あるいはギラギラと星たちは動き始める。
ーー今日は流星群が来るらしい。
そんな話を聞いて二次会を飛び出して来たんだった。
…なんで裸だったのかはわからないが
「…すごいな」
俺は星たちが放射線を描いて流れていく様をただ茫然と見上げる。
その日は、最後の星が流れるまで、眺めつづけた。
そして翌日、俺は風邪をひいた。
星空の下で君と笑い合いたい「時間ないから途中まで」
「高い場所の風は強いね。気を抜いたら落ちてしまいそうだ」
独り言に答える声はない。君がいたらヒヤヒヤしながら俺を止めにくるけど君はもう夢の中にいる。
業務が尽きず、気分転換で屋上へとやって来た。湿っぽい夜風を受けながら、防止策を乗り越えて角に立つ。この街は今日も賑やかだ。人の頭が米粒ほどで、それが少しずつ動いている。大通りは大渋滞していた。
数多に輝く『星空の下』、建物の最上階から街を見下ろしているなんて正義のヒーローみたいじゃないか。どちらかといえば俺は正反対の存在だが、今は気取ってみてもいいだろう。
この街にはかつてのヒーロー…人々から崇められた神はもう居ないんだから。
上を見上げたら空いっぱいの星
今夜も誰かに見られる輝く星は
綺麗でいつまでも見ていたい
今夜はこの空の下であなたと語りたい
いつもは話さないこともお酒を入れて話してみない?
1度でいいから
星が視界いっぱいにうつる場所に
2人で行ってみたい
星空の下で話す私たちにいいことがありますように
─────『星空の下で』
星空の下で
「……約束、したもんね」
どこか悲しげな笑みとともに、少女は呟く。
「ごめんね。でも、ありがとう」
少年は、生気のない顔色で、しかし満足げに言葉を紡ぐ。
──この世界からサヨナラのときは、星空の下がいい。
それは、二人が出逢ったときに交した約束。
その時すぐ、死への道を進もうとした少年に、少女は言ったのだ。
──いつか満点の星空の下、貴方にとっての最高のサヨナラをしよう。
本当は、もっと生きてほしかった。
しかし、世界は無情だ。
少年が、ゆっくりと眼を閉じる。
そのまま彼は、世界で一番満足な「死」を迎えた。
少女の涙は。
星空だけが、見ていたのだった。
モンブラコン*
~~~~~~~~~~~~~『星空の下で』
オレ達、怪物姉弟が守る村は、
湖と山に囲まれた、超絶景田舎村です。
もちろん、夜空は満天の星空…姉さんが奏でる金平糖咀嚼音をBGMに、屋根の上に布団敷いて、三人川の字まったりと過ごしております。
『白湯飲もう、お腹温まるよ』
テイちゃん(兄)が2つ重ねの紙コップにお湯を
いれて持ってきてくれた。細かく切った柚子の皮がほんのり香り、小さな星空が映る最高の一杯☆
ゆっくり口に運ぼうとしたら、テイちゃんの大きな両手が、オレの手を包み止めた。
小さな星空を覗いてフーフーするテイちゃん。
待ってぇ~ちょと待ってぇ♡顔は近いし♡
手は重なってるしぃ♡天の川どころじゃなぃぃ。
バリボリ!バリ!ボリボリ!
金平糖の雄叫びが聴こえたので、息を調え、
星空を飲む………星空は、幸せの味だ☆
亡くなった人は星になるという話。
身内や親しい人を亡くした経験のない私は、救いになる話だな、と思った。
朝でも私たちの目から見えなくたって、(夜は言わずもがな)見守ってくれる、なんと心強いことか。
一日の終わりに、彼らに「今日もお疲れ様」を言うために星々が目に見えるようになるんじゃないかな。
そうして、彼らも夜空を見上げて「今日も見守ってくれてありがとう」って言えるんじゃないかな。
星を眺めて勇気を貰う人もいるんだろうな、と私は想像したのだった。
星空の下で
星空の下で
目を閉じると
女神さまの
歌がきこえてくる
星空の下で
満天の星を眺め
流れ星を待つ
流星群を見るチャンスがなかなかない。
今度の彼は
その機会を共にしてくれそう。
幼い頃からそうだった気がする
誰かとわいわいはしゃぐよりも
独りで居る方が好きだった
自ら誘う事はなく、いつも誰かが僕を
誘って、つるんでいることが多かった
幼い頃からそうだった気がする
僕だけが知っている秘密の場所に
いつも独り座って、ボーっとするのが
好きで、自分でも変わってると思ってた
大人になったいま、その癖は抜けなくて
時間があると、独り、土手の階段に座って
ボーっと空を見上げるのが好きなんだ
砂ぼこりと雑踏の慌しい街の片隅の
ほんと小さな秘密基地で息抜きをしてると
茜色だった空が、ゆっくり沈んでいって
やがて空に音もなく咲き乱れはじめる
星空の下で、これまでも、これからも
このガシャガシャした世界の片隅で
何とか生き延びてゆくのだろうと
ため息を一つ二つはいてみる。
どこも同じ星空はない。
見上げた人間の数だけ、様々な姿を見せて一人一人の、もしくは誰かとの唯一の想い出になるかもしれない。
星空の下で笑っていたはずの君の目は光り輝いていた。
星の…いや、月の輝きにさえ負けないような小粒の宝石はポロリと落ちることもなく星空へと戻る。
それを美しいと思う反面、僕は自分の不甲斐なさに、なんだかとても恥ずかしくなった。
この小さな体に触れることさえ出来ない臆病な僕に、彼女は期待の眼差しを向けた。
それがなんの期待なのか、僕には分かっていた。
分かっていたけど、応えることは出来なかった。
それは僕が臆病だからじゃない。
彼女が目の前で殺されたからだ。
一瞬だった。
彼女の着ていた白い服は赤く染まり、綺麗な白い肌は紫へと変わってゆく。
何が起きたのかも分からず、僕はただ微笑んだ。
『これで…君は僕のものだね』
その言葉を境に、君は先程の宝石を追いかけるようにして星空へと戻っていった。
流れ星見たいって行ってたでしょ。
俺の住んでる所ってさぁ、外灯少ないのよ。
そう、バンバン流れるの。
来る? ウチに。そうバンバン流れるし、うんコーヒー出すよ。
だってさぁ、一回、俺、空割れたと思ったもん。
ズサーーーーーんって流れ星。
すごすぎて声出た。
おワーー。ってそう。まぁさあウチ来る。コーヒー出すし?
そう、夜だけどまぁコーヒー出すし、それより流れ星一緒に見ようよ。
流星群来てないかな?
えっ? 帰る? 何で。
あぁ、今日、満月かぁ………
星空の下で
テントをはって、焚き火を眺めながらボ~っとしたいな…
時に星空をながめたりしながら…しながらと言っておきながら実は何もしない時間を過ごす贅沢。
ひとりを満喫。自分に帰る時間。
いいんじゃない。
星空の下でソロキャンプ。
題 星空の下で
第一の手紙
佐々木チエ子 みもとに
山下フミエ より
ご無沙汰しています。
今日、やっと荷解きが終わって、職場の下見にも行ってきましたの。都会はビルヂングの巣窟ですわ、人や車がたくさん動いていて、私目眩がしましてよ。先日帰った田舎が懐かしくなりましたわ。
あなたも顔くらいは知っているかしら、女学校で私が所属していたテニス倶楽部のトウ子先輩がお亡くなりになったの、そのお葬式で帰郷したのよ。私のことをフミちゃん、フミちゃんて可愛がってくださった先輩でね、彼女も私と同じ電話交換手だったから、都会に来たら何かと頼ろうと思っていた方だったの。
訃報が来た時は、私吃驚しましたわ、だって、自殺と書かれていたんですもの。お葬式でご親族に詳しいことを聞くと、職場のビルヂングから飛び降りて、御遺体は水たまりに濡れて、それはそれは可哀想なお姿だったそうですわ。お亡くなりになった理由は聞かされなかったのだけれど、私悲しくて仕様がなくて、涙が止まりませんでしたの。
トウ子先輩は、天国に行きたいと願ったのかしら。だとしたらなぜ、地に落ちて行ったのかしら。そんなつもりはないけれど、若し死ぬのなら、私は空が綺麗な日に昇って行きたいわ、だって、落ちて尚、雨に濡れるなんて、あんまりにも惨めでしょう。そんな方法もないけれどね。
今度田舎に帰った日には、ちょっと遠出して、一緒にカフェーにでも行ってお話しましょうね。キット、都会の話を聞かして差し上げるわ。
サヨナラ
第二の手紙
チエ子さんは都会にはいらっしゃらないでくださいね。ダシヌケにごめんなさいね、でもどうしても、青空の下で、鶯の声を聞いて、百姓をしているであろうあなたを想像して、羨ましくて仕様がないのです。
それと言うのも、私がダメな人間だからですわ。本当に、本当ですのよ、私ってダメなんですって、どうやら覚えが悪いみたい。偉い人たちはみんな凄いですわ、言葉一つで、たくさんの人の運命を決められるんですから、キット、そういう神秘めいた力を、神様から与えられたに違いないわ。
失敗ばかりで情けないわ、そうして、そんな私を見られるのはもっと情けないんですの。チエ子さんが職場での私を見たら、キット耐えられませんわ。
でも私、もう少しだけ頑張ろうと思のです。何を頑張ればいいのか、よく分からないけれど、せっかく都会に出てきたのだから、きっと上手くやってみせますわ。
でも、チエ子さんは都会には来ちゃダメよ。キットよ。
サヨナラ
第三の手紙
絵葉書、ありがとうね。
チエ子さんは絵が上手ね、トッテモ素敵な鏡富士だわ。壁に飾って毎日見ているの。やっぱり、田舎の空は広くていいものね、コッチの空は、高い建築に喰われているの。特に夜なんて酷いものですわ、窓を開けても、繁華街の明かりばかりが、遠くにチカチカしているんですの、星なんてほとんど見えないんですのよ。
お仕事の方は、少し慣れてきたのよ、でもやっぱりダメみたい。私、お仕事ができてもダメなんですって。私が思うに、肝臓が悪いのね、きっとそうよ。もっとも、病気ではないと思うけれど、どこが悪いのかも、正確には分からないのよ。
チエ子さん、私、あなたの絵葉書のおかげで、少し元気が出たわ。ありがとうね。私やっぱり、チエ子さんには都会に来て欲しくないわ。こんな暗い夜空を、あなたの目に映したくないの。お願いね。ね。
第四の手紙
今、急いで手紙を書いています。この後、この手紙をポストに入れに行って、職場のビルヂングに戻るつもりです。
今日、コッチは朝からスゴイ嵐で、何とか出勤したんですけれど、停電してしまいまして、仕事になりませんでしたわ。夕方になるにつれて、嵐は空気中のチリを全部持って去っていったんです。そして職場を出ると、地面に大きな星空が出来ていたんですの。私、今日が私の望みを叶える唯一の方法だと思いましたの。そう思ったらもう、ドウシヨウモナクて、チエ子さんにだけは、都会の星空が、こんなにもスバラシイことを知っていて欲しくて、お手紙を書こうと思った次第です。
祝福してください。これから星空に昇ろうと思います。キット、トウ子先輩もそこで待ってくださっていますわ。
このお手紙は、誰にも見せないでください。私の弱さを知っているチエ子さんだけに、全てを知っていて欲しいのです。
後生ですから、チエ子さんは都会には来ちゃダメよ。
サヨナラ