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星空の下で笑っていたはずの君の目は光り輝いていた。

星の…いや、月の輝きにさえ負けないような小粒の宝石はポロリと落ちることもなく星空へと戻る。

それを美しいと思う反面、僕は自分の不甲斐なさに、なんだかとても恥ずかしくなった。

この小さな体に触れることさえ出来ない臆病な僕に、彼女は期待の眼差しを向けた。

それがなんの期待なのか、僕には分かっていた。

分かっていたけど、応えることは出来なかった。

それは僕が臆病だからじゃない。

彼女が目の前で殺されたからだ。

一瞬だった。

彼女の着ていた白い服は赤く染まり、綺麗な白い肌は紫へと変わってゆく。

何が起きたのかも分からず、僕はただ微笑んだ。

『これで…君は僕のものだね』

その言葉を境に、君は先程の宝石を追いかけるようにして星空へと戻っていった。

4/5/2023, 8:49:30 PM