『星が溢れる』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
星が溢れる
星が溢れる‥真っ暗な部屋の空間に。細かな星がチカチカ、チカチカって、溢れて見えてた。
大人になって見えなくなってたけど、レイキ習ったらまた見えるようになった。
ちょっとした知り合いが見えると知って、凄く嬉しかった。
もっと見えてる人いると思ってる。
こちら、当店のイチオシメニュー、「夜空のパスタ」でございます。
ご自由にそちらの「星河スパイス」をおかけくださいませ。
それでは、優雅なランチタイムをお楽しみください。
#星が溢れる
明日は彼の誕生日だ。
素直かと思えば弱いところを決して見せまいとする彼と知り合って、もう20年は経つだろう。
長い時を一緒に過ごしても未だ想いを告白出来ずにいる。
それでいいの?と人は言うだろう。
良いんだ、笑っててくれさえすれば。
ただ1つ我儘を言えるなら、ずっと彼の傍に居たい。
空を見上げれば溢れんばかりの星が自分を見つめ返していた。
星が溢れる
学校の屋上で、空を眺めてみる。街灯のせいか、あまり星が見えない。
「残念だな。最後は星を見て終わろうと思ったのに。」
俺、澤谷は、吐き捨てるようにそう呟いた。
「最後?君は、自殺をするつもりなの?」
となりから声が聞こえる。誰もいるはずがないのに。そう思って、声のするほう見てみる。やっぱり、誰もいなかった。幻聴が聞こえるようになったのかとも思ったが、どうせ死ぬんだからどうでもいいかとも思い、幻聴に答えてみる。
「あぁ、そうだよ。俺は死ぬんだ。ここから飛び降りてな。」
「なんで?怖くはないの?」
幻聴がさらに質問をしてくる。
「怖い?怖くはないさ。どうせ生きててもいいことなんてないし、どうでもいいんだ。」
「いいことならあるよ。空を見上げてごらん。」
「空ならさっきも見たさ。何も見えなかったんだよ。」
そう答えながら、空を見上げる。すると、遠くの方で、星がキランと輝いた。思わず感嘆の声を上げる。
「綺麗でしょ?」
幻聴が言う。それに合わせて、星がまた、輝いた。
「確かにな。でも、それになんの関係が・・・」
流れ星が見えた。それもひとつではなく、たくさん。
「綺麗でしょ?」
幻聴が言う。まるで、そうなることをわかっていたように。
「お前は、星なのか?」
その問いには答えずに、幻聴は続ける。
「これは、流星群と言うんだ。毎年、この時期に起こ・・・って、聞いてる?」
俺は、流星群に目を奪われていた。
数時間が経ち、やっと目を離した俺に、幻聴は問う。
「まだ死にたいと思うかい?」
「いや・・・もう大丈夫だ。」
俺は答える。
「よかった。これで僕の役目は終わりだ。じゃあね。」
空では星が輝いていた。
星が溢れる
ねえ、君は見たことがあるかい。
夜空に星が溢れるほど輝いているとき、
幾千幾万の小さな光が重なって
まるで白い道のように見えるんだ。
白い道?
そうなんだ。白くてまるでミルクが流れているようにね。
あ、それって……!
わかった? そう天の河。milkywayのことだよ。
本当に夜空に白く流れているように見えたんだ。
とても素晴らしかったよ。
あの美しい夜空を君にも見せてあげたい。
いつかきっと。
#192
安らかな瞳
安らかなるかいなの中、瞳の色は窺えない
真の安定と内なる葛藤を
比較するすべもなく
ただ安らかであれと
願うことしかできはしないのだ
ああ、安らかな瞳よ
開くことなく
星が溢れる
溢れた星は、もう戻らない
覆水盆に返らず、溢れるほど集められた星は
希望そのもの
叶わなければ、溢れた水盆の許容範囲を超える
超えた星はどこへ行く?
埋め立てる勇気もなく、墓石を望む
星というのはもう現代では見ることのできない幻のもの思っていた。小学生のときに習った季節ごとの夜空の写真も幻想だと思っていた。科学上証明はできても、人間の目には見えない。それが星だと思っていた。
実際に夜、外に出てみても星の一つも見ることはできなかった。夜空に見えるのは月だけで、先生が言うには街明かりが星の存在を消しているらしい。
ある時、父の仕事の関係で田舎に引っ越しをすることになった。いわば左遷されたわけだが、父は生まれ育った故郷に戻れることが嬉しいらしく、喜んでいた。
引っ越し作業に疲れて、僕は一人で外に出た。なんとなく近場になにがあるのかを把握したかった。だが、さすが田舎というべきか街明かりというものがほとんどない。それぞれの家の窓が光っているぐらいで、お店や看板の強烈な灯りというものがなにもない。すぐ近くに山も見える。山がこんな近くにあるだなんて違和感だなと思った僕はなんとなくじっと見つめていた。
すると、その視界の先で見慣れない白い点がたくさん見えた気がした。視線をそのまま上空へと上げると、空に星が溢れる景色に目を奪われた。一瞬、気持ち悪いと思ってしまったものの、ちゃんと見てみると星は一色じゃなかった。何色もあって、学校で習った星座も簡単に見つけられそうな気がした。興味がなくてちゃんと授業を聞いていなかったことを後悔するぐらいには美しかった。
僕はすぐに家に帰って両親に報告した。星が見えると。それを聞いた父は笑っていた。
「そうだろう。ここは日本の中でも星が綺麗に見えると有名なところなんだ」
自慢げに笑う父と母を連れて再び外に出る。そこでいろんな星座を教えてもらった。
きっと僕はこの夜を忘れない。
星が溢れる
空をみてみると星が溢れるぐらい。
ずっと空をみてみると流れ星がながれた。
[星が溢れる]
夜はいつも暗い気持ちになってしまう。なぜか、モヤモヤする。悲しい気持ちになる。
自分のことが嫌いだからかな。他人の目が気になったり、自分のことをどう思ってるのだろうと気になったりしてしまう。迷惑なのかなと考えたりしてしまう。
夜は不安や考え込んだりすることが多い。でも、夜の月はきれいだ。星も輝いていて、不安がなくなる。
明日も頑張ろうと思うことができる。
「星だ!」
私が飲んでいたクリームソーダのコップを指して、隣の席の子供が嬉しそうな声で笑う。
下から上がっていく空気の粒…言うほど星かなぁ?
「そこから、空に上がっていくんだよ!
空に上がって、ぴかぴか光るんだよ!」
子供は自分の母親に、得意そうに説明する。
そうか、コップの狭い世界を出て、果てのない空に行くのか。
それはきっとこの子供の視野のように、のびのびとできることだろう。
でも、その星のこどもは大半が私のお腹に入っていくのだ。
ストローを上るクリームソーダを見て子供が残念そうな声を上げるので、私は少し笑ってしまった。
胸が痛いの。わかってる。全てわかってるわ。
ただ、夜の空があまりにも眩しくて、思わず目を閉じたの。
星が溢れる
「星が溢れる」
こんな暗い暗い闇の中にずっと囚われて、
自分から闇に出ようとする勇気もなく、
私には希望を映し出す星も何一つ見えなくて、
ずっとずっと暗い世界に引きこもってたの。
それでもね、貴方は私を光の世界に連れ出そうと
頑張ってくれたよね。
私はまだ光の世界には行けないけれど、
貴方のお陰で私にも...
私の心の世界にも、
キラキラ光るお星様がたくさん輝きだしたから。
貴方には1つの言葉を送るね
「星が綺麗ですね」
手を伸ばしたらその安らかな瞳を守れるだろうか、星が何処かで生まれる時は何処かで星が溢れるのだ。
「ありがとう」
屈んだまま、北斗が言った。理由が分からず黙っていたら、少しだけ身を起こした彼は
「これ、くれて」
と、手にしているネイルの小瓶を見せて笑った。
私はぎこちなく笑って、彼の頬に貼られたままの湿布を盗み見た。まだ、『元カレ』に叩かれた頬は腫れている。
「あとは乾かすだけだよ」
「おー。似合うじゃん」
「ね、夜鷹も塗ってあげる」
「いい、いい、似合わないって」
そんなこと言わずにさ、と骨ばった北斗の手が私の足首を掴む。
女の子って細いんだね、なんて笑いながら丁寧に私の爪を塗り潰していく。濃紺にラメが散りばめられたネイルは、夜空みたいだ。
少しだけ震えている手が、爪からはみ出て親指を引っ掻いた。
「俺も女の子だったら良かったのかな」
北斗の頭を軽く叩いた。鼻を啜った北斗は私を見て、泣きながら笑った。
黒い瞳が輝いて、星が溢れるようだった。
『星が溢れる』
夜の大海原、甲板に出てみると黒いカーテンを引いたのかと錯覚するほどに海と空は真っ黒に染まっていた
その姿には恐怖すら覚えるほどに
そんな中空を見上げるとそこには真っ暗な海を照らす輝かしい月と溢れんばかりの星が瞬いていた
先の見えない暗闇に希望の光を差すように
不安な夜が希望で溢れるように
星が溢れる/20240316
星が溢れる
涙が溢れる
手が届かないものって
きれい
知ってる?
コップに水を入れて星空の下に置くとね、星が下にあるの!
いつもは手の届かない空で光ってるものが、手の中にあるの!
でもね、コップに水を入れすぎちゃうと、星はぶくぶく泡立って溢れちゃうんだ。
溢れた星は戻ってこないの。
悲しいなあ。
僕はただ熱くて光っているだけなのに
どうして君たちはついてきてくれるの?
君だって
周りにたくさんの仲間がいるのに
君だって
1人でも生きていけるような大きな存在なのに
それに、君だって
たったひとり寄り添ってくれているのに
どうして僕を追いかけてくるの?
僕はすごく危険だって言うのに。
誰も近づこうとしない存在なのに。
なんでこんな僕のところに
星が溢れているんだろう。
おわんみたいにした両手の上に、あるだけの星を並べてみた。手のひらにおさまるそれは綺麗で、色んな角度から見てみようと上下左右に動かしてみるから、親指の付け根のところから一つ、勢いあまって星が溢れた。両手が塞がっているからただそれを眺めるだけだった。
「金平糖ってこの形だからぎりぎり美味しいよな」
「金平糖は美味しくないだろ」
死人が星になるというなら、金平糖にもがんばればなれるよ。メルヘン度は多少落ちるのかもしれないけど。
星を見失った。
ただ一点眺めていたはずだった床の上の星はもう見つからなかった。
まだ両手の中にある星たちをいったん全部袋に戻して僕は独り言を言った。
ふたご座流星群の襲来。
星が溢れる
キッチンからバターの香りが流れてくる。
カシャカシャと軽い音をたててアルミ箔と針金で作られた簡易なフライパンを振っているのは始源の神だ。
姿は見えない。神は高次の存在なので我々が認識すると発狂して死んでしまう。
ポン!ポポポン!
フライパンの中で爆発が始まった。
ポポポポポポポン!ポポポポポポポポポ
爆発音は単発から連鎖的になりフライパンを覆うアルミ箔はどんどん膨らんでいく。
信じられないくらい膨張し風船のようになったそれに切れ目を入れると、香ばしい香りがして中から星が溢れ出した。
輝きで部屋が明るく照らし出される。
「たくさんできてしまうのでご一緒にいかが」
ということでこれを作るときは時々呼んでくれる。
大盛りの星に塩を振って、私は珍しい青い色をした星を口に放り込んだ。