「星だ!」
私が飲んでいたクリームソーダのコップを指して、隣の席の子供が嬉しそうな声で笑う。
下から上がっていく空気の粒…言うほど星かなぁ?
「そこから、空に上がっていくんだよ!
空に上がって、ぴかぴか光るんだよ!」
子供は自分の母親に、得意そうに説明する。
そうか、コップの狭い世界を出て、果てのない空に行くのか。
それはきっとこの子供の視野のように、のびのびとできることだろう。
でも、その星のこどもは大半が私のお腹に入っていくのだ。
ストローを上るクリームソーダを見て子供が残念そうな声を上げるので、私は少し笑ってしまった。
3/16/2024, 7:51:56 AM