『愛を注いで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
お題『愛を注いで』
サークルのメンバーのみんなにカップケーキを作ることにしたの。
クリスマスパーティーに持っていってみんなで食べられるように。
だけど、好きな彼の分だけ特別に私の『愛』をトッピングしてあげる。
食べたら最後、最初に見た相手のことが好きで好きでたまらなくなる薬。
これは絶対に私が彼に手渡ししないといけない。
あぁ、クリスマスがくるのが待ち遠しいなぁ。
男はとあるバーに来ていた
ここはいくつも前の時代に存在した酒を飲むための場所で女性がそれをより楽しくさせてくれるようなものとは違っている
まぁ、女性が楽しませてくれると言う点においては変わらないと言えるが
「今日はどのようなものがよろしいですか?」
営業マンみたいな口調の店員だが、こんなところではそれがむしろ助かる
「そうだな 今日は最近流行りのものでもお願いするかな」
特にこれと言って飲みたいものもなく疲れていたのもあって選択を面倒に思ったのだ
「では、こちらの愛シリーズなどいかがでしょう」
新しいものをと言うことで気の逸る営業マンのように即座に答えてきた
「ふむ、愛シリーズねぇ じゃあ、この中から作ってもらうとしよう」
特段シリーズものに興味もなく、カタログを適当にめくりながら答えた
この店”愛樹”が提供するもの それはエキス
多くは語らないが、女性が楽しませると言えば察しもつくだろう
「ん? この子 めぐみ?」
愛シリーズの中で異彩を放つめぐみの名
「では、この子にしてもらおうか」
「かしこまりました」
マスターの顔に戻ってるな
グラスにめぐみのエキスを注ぐのを眺めながら聞いた
「なぁ、マスター この子はめぐみなのに、なんで愛シリーズの中にいるんだ?」
「あぁ、愛と書いてめぐみと読むのですよ」
今日も、世界は美しい。
朝日が窓から差し込んでいた。
薄緑に朝日に透けた葉の向こうには、朝露が煌めいている。
爽やかな風に乗って、優しい小鳥の囀りが届く。
その柔らかな平和に混じって、登校前の子どもたちの、少し眠たそうな「いってきます」や「おはようございます!」が聞こえてくる。
あちらでもこちらでも、誰か大切な人に対しての、「おはよう」が飛び交っているに違いない。
ぐぅん、と伸びをして、外を眺める。
朝の日課には良い朝だ。
伸びをして、今まさに朝の世界に出て行こうとする彼女は、この世界が好きだった。
どうしようもなく厳しくて、辛いこともよくあるけれど、世界を憎んだこともあったけれど、それでも彼女は世界が好きだった。
相変わらず朝は穏やかに美しいし、昼は燦々と賑やかで、夜は静けさと冷たい闇が美しかったからだ。
人は悪いことをするかもしれないけど、悪人にも愛を注いでいる人がいて…だから彼女は、知らない誰かも誰かの大切な人で主人公である、この世界を愛していた。
彼女は、この世界がどうしようもなく好きだったのだ。
世界を愛しているものは、愛に敏感になる。
知らない親が、我が子にかける声も。
太陽が地球に注いでいる光も。
月が夜を静かに照らしていることも。
それが各存在が、この世界に愛を注いでいるのだ、と思えるほど。
彼女はそして、そんな大好きな世界のために、自分も愛を注ぎたいと思っていた。
常に世界を大切に思い、誰かを助け、もっともっと愛が溢れる世界にいたかった。
つまり彼女は、世界に期待していた。
この愛すべき世界を、愛に溢れる平和な世界にしていきたいと思っていた。
それを妨げるのは、大抵人間の存在だった。
有史以来、多数の動物と人類と植物を、幾度となく滅ぼしてきた人間。
同族同士でさえ、争いごとに飽くことのない人間。
歴史上は比較的平和なこの現代でさえ、殺害と事件の絶えない人間。
彼女は、人間は滅ぶべきだと考えていた。
そして、そのための計画を、人生を賭して練り続けていた。
同族を殺すことで、世界に愛を注いで、世界をより良いものにする。
それが彼女の夢だった。
彼女の注ぐ、愛だった。
人間にヒーローと呼ばれる敵の、目の前で、膝を折りながら、彼女はそんなことを思い出した。
自分の注いだ愛を。
自分が愛した世界の朝を。
愛を注いで、道半ばで敵に頽れる。
愛を仇で返されたようなそんな日でも、世界から裏切られたように感じるそんな朝でも。
相変わらず、今日も世界は美しい。
美しかった。
地面に頽れながら、彼女は相変わらず、世界に愛を感じて、注いで、注いでいた。
愛してやまなかった晴れた朝日に愛を注がれながら、この日、一人の犯罪者が死んだ。
小さな子供
子供であられなかった子供
〚神様〛なんて言って
誰も彼もその子供にすがった
子供は人を愛していた
心から
自分からは愛を雨みたいに降り注ぐくせに
愛され下手な、あなたへ
注がれる愛から、逃げないで
私みたいな劣等生とは…脇役とは、違って
あなたは愛されるべき「人間」だから
【愛を注いで】
生まれてからずっと
無償の愛が注がれるところにいた
できればずっと
ここを動きたくなかったんだけど
そういうわけにもいかず
今、新たなスタート地点に立つ
遥か彼方の遠い昔から
ずっと受け継がれてきた命のバトンが
自分に渡された時から決まっていた
とうとう自分の番
今までもらってきた愛を
次の誰かに注ぐために
走れ
#5 愛を注いで
わたし自身自己肯定感が低くて毎日ウジウジ悩んでいるけど、周りの人からたくさんの愛を注がれているんだなぁと思った。
気づくのが遅くなった。
わたしもいっぱい愛を注ごう。
何も無い小部屋に何を置くか。それは一つの悩みである。
ただ単に物を収納する。それだけでは無難だとしてもつまらない。
せっかく空いたスペース。収納する物が無ければ、どうすれば良いのか。活用を考える。
そして、考えて出た結論は隠れ家にすることだった。
一人暮らしで賃貸アパートのなか、隠れ家を作りたくなっている。それは一つの衝動に近いものがあると言えよう。
結論が出たなら行動に移すのみ。S字フックにラティスを引っかけ、そこに造花の花や蔦を這わせ、色彩を加える。
照明はランタンで。フローラの消臭剤で良い匂いを。マットを敷き、クッションを置く。
そうやって出来上がったのが、押し入れと言う小部屋に作られた隠れ家である。
ただそこに居るだけ。フローラの匂いが満ちる暗闇の中、呼吸するのも良い。ランタンの明かりで書き物をするなどもできる。
マインドフルネスのために使うこともできる。
そうやって、押し入れの空きスペースに愛情を注ぐようにして作り上げた。それは誰にも邪魔されない。暗闇に愛を注いでいくのもまた一興。
さて、隠れ家に籠もって、暗闇を味わおう。狭くて暗いものだとしても、それが一つの胎内回帰でもあるのだからーー。
ーー押し入れを使った隠れ家。それは暗くて狭いもの。しかし、ある種の胎内回帰でもあり、心が落ち着く場所でもある。暗さと狭さの融合がもたらすものだとしてもーー。
【愛を注いで】
我が子の代わりと思えるほどの年の差はないとはいえ、愛を注いで慈しんで、大事に大事に育てたはずの弟子だった。あんまり器用な子ではなくて、足りない才能を努力で補うことで、誰からも『優秀』と言われるようになった自慢の弟子。
その子が魔王になったという話を、私は牢獄の中で聞いた。
魔王は魔族の長だ。しかし、本人が魔族である必要はないらしい。元が人間だろうがエルフだろうが、とにかく魔族に認められれば魔王になれる。あの子が魔王になろうと思うような何かがあったとしたら……それはおそらく私が理由だ。私の自惚れでなければ、私が牢獄に入れられた、そのことがきっかけに違いなかった。
私が投獄されたのはとある薬のせいだった。それはエルフの秘宝と呼ばれる花を調合に使った霊薬で、使用した者に不老長寿をもたらすという。元々は、長命なエルフたちが短命な他種族を伴侶に迎える時に使用することがある薬らしい。
私はこれまでに沢山の薬を作ってきた。魔法使いとして薬師として、賢者という呼び名が恥ずかしくないくらいには力があると自負している。確かに私はその霊薬の作り方を知っていたし、作ることができた。けれど、まさか必要な素材を全て揃えられるとは思っていなかった。この国の王の若さや生への執着を甘く見ていたのだ。
国王のための不老長寿の霊薬なんてものを、作るわけにはいかなかった。国の最高権力者が長生きしすぎることが、周囲にどんな影響を与えるか……より良い国を作ってくれるなどと信頼することはできない相手だった。むしろとんでもない暴君になりかねない。
クーデター?
内乱?
庶民がどれほど迷惑するだろう。
薬は作れないと言った。国王はそれを許してはくれなかった。私はわざと失敗し、希少な素材を無駄にしたという理由で拘束され、投獄された。そのまま三年ほど、牢の中で命令された薬を作る日々が続いていた。
すぐに処刑されずに済んだのは、私が作る薬の有用性が高いから。不老長寿の霊薬ももう一度材料を揃えようとしているようだった。しかし、魔王がこの国を攻撃しようとしているということで、それどころではなくなったらしい。
「賢者殿には魔王討伐の勇者に同行してもらうことになった」
鉄格子の外で騎士が言った。
「あの魔王は元はあなたの弟子。あなたが相手であれば油断もするだろう。勇者一行のための回復薬の作成もするようにとのことだ」
そして私は牢から出された。
勇者たちとの旅は居心地が悪く、私が魔王側に寝返るのではないかと常に疑われていることは、誰に聞かなくてもわかっていた。薬の作成以外の私の役目が、魔王に対する囮……人質であることも。私には見張り兼護衛の騎士がつけられ、薬の調合以外、魔力を使うことは禁じられていた。
そんな状態で誰が魔王討伐に力を貸そうと思うだろう。少なくとも私は、勇者とあの子ならあの子を選ぶ。
だから、魔王になって魔族と化したあの子が目の前に現れた時、私は見張りの騎士の制止を振り切り、勇者の声も無視して魔族の方へと駆け寄った。
「お師匠様!!」
私は魔封じの腕輪を着けられていた。魔王は簡単にそれを壊して、私を抱きしめた。そして配下の魔族たちに宣言した。
「帰るぞ。俺はこの人を迎えに来たんだ。他の奴らはどうでもいい」
軽々と私を抱え上げた魔王は、あっさりと勇者に背を向けた。
「……あの、大丈夫?」
背後から刺されるかもしれないけれど。
私が聞くと、魔王は面倒くさそうに言った。
「本当はあの国王をどうにかしたいんですけどね。それをしたら新しい人間の王が必要でしょう。国民に罪はありません……それとも、お師匠様は国が欲しいですか?」
「え、要らない」
「なら、俺も要りませんよ」
「待て!!」
案の定、勇者が追撃してきて……でもその攻撃は魔王に届くことなく弾かれた。結界だ。それもかなり高度な。この子には使えなかったはずのもの。
魔王が勇者を睨んだ。
「国ごと滅ぼしても良いものを、この人ひとりで見逃してやろうというのに」
風魔法でも使ったのか、魔王が軽く腕を振ると、それだけで勇者が吹き飛ばされた。
「行きますよ、お師匠様。ちゃんと掴まって」
魔王の服の胸元を掴んだ。強いめまいのような感覚があって、目の前から勇者も騎士も消え失せる。転移魔法だ。次の瞬間には、どこかの知らない部屋の中にいた。
「魔王城にようこそ」
「ここが?」
じゃあ、さっきまでいたのは……
「ああ。人間たちがここまで攻めてくると鬱陶しいので、ダミーの城があるんです」
私は改めて、自分の弟子と向き合った。魔族になったといっても、人間だった頃の雰囲気が強く残っている。ちょっと耳が尖って、額の左右に小さな角が二対四本生えただけで、肌が緑になったわけでも目が真っ赤になったわけでもない。
「……お師匠様は、角のある俺は嫌いですか」
「そんなことはないけど」
随分強くなったみたいだね、と言えば「頑張りました」と返事が返ってきた。やはりこの子の一番の才能は『努力ができる』ことだろう。
「また一緒に暮らしてくれますか」
愛弟子に聞かれて、ほんの一瞬、返事に詰まった。魔族が嫌なわけではない。自分の元の住処に残してきたものが気になったからだ。厳重な結界で隠した書斎の中のものは、持ち去られてはいないと思うのだけれど。
「あの……私の本とか、研究途中の薬とか」
「後で取りに行きましょう。任せてください。魔族になってできることが増えたので、収納魔法で全部運べます」
「そういうことなら……」
どうせ今頃、私は人間たちの間ではお尋ね者にされているだろう。なら、魔王のお抱え薬師になるのも、悪くないかもしれない。
「愛を注いで」
愛を注いでも何かのきっかけで
育ちが悪くなり、はい、さようならはくる
きっとひねくれて枯れた性格になってしまうのは
愛を注いでも何かが足りなければ
その道に行ってしまうのは理なのでしょうか?
愛を注いで
注いであげよう…!紅茶を!
こんなお節介を焼くのも愛のうちだぞ!
誰かを愛せる人になりたかった、とクリスマスやバレンタインが来る度に清水は思う。
思いやり、心からの気遣いで誰かを元気づけられたらいいのに。
清水が愛を語るとき、すべては仮定だ。
私が誰かを愛しているなら。
人間に不可欠な愛の穴を埋めるために、毎月清水は寄付をする。
お金だけでなく献血やヘアドネーションで誰かに幸せになってもらいたい、と思おうとする。
だが、清水が与えられるものは物理的なものだけだ。
実のところ清水は誰の幸せも祈っていないのだから。
「愛を注いでいたら、いつか報われるのかなぁ?」
グラウンドでサッカーボールを追いかける彼。
それをグラウンドを取り囲むフェンス越しに眺めた。
同じクラスの彼にそれとなくアピールしているんだけど、今のところ手応えは全くない。
恋心を気づかれてすらいないと思う。
「私、愛と努力って似てると思うんだよね」
「へ?どういうこと?」
私の隣で同じくサッカー部を眺めている親友。
彼女の言葉を咀嚼できなくて聞き返す。
彼女はサッカー部のGKに恋している。
ちなみに私の好きな人はFWだ。
「キーパーの彼が言ってたの。
キーパーはこれ以上練習できないくらい練習しても、必ずしも試合で無得点に抑えられるわけじゃない。シュートを止めるために右側に飛んだけど左側に打たれたりとか。シュートの前に止める方向を予測するから、どうしようもないこともあるんだって」
「努力は報われないってこと?」
シュート練習と、それを止める練習をしている彼に視線を移す。
随分と寂しいことを言う。
でも彼がそんなことを言っていたとは信じられないほど、懸命に練習を続けている。
「努力しても試合で必ずしも結果として結びつかないこともある。けれど、長い目で見れば努力したことは自分の身になってるんだって。小学生の頃からキーパーやってる自分が言うから間違いないって言ってた」
「ふぅん。自分のどんな身になったのか聞いてみたいなぁ」
愛と努力は似ている、か。
努力しても、試合で結果が得られるとは限らない。
愛を注いでも、片想いが実るとは限らない。
努力したら、長い目で見れば自分の身になる。
愛を注いでいたら、長い目で見れば自分の身になる…?
親友が呟いた。
「愛を注ぐ経験値が、愛し方のレベルを上げるんじゃないかなあ」
「なるほど」
「付き合ってる人たちを羨ましいなって思ってたけど、まだ皆んな、レベル上げの途中なんだよ」
「うん。きっとそうだね。もしかしたら死ぬまでレベル上げするのかも。人は人と無関係ではいられないから」
「深いね」
「深いわ」
「あっ!」「あっ!」
2人同時に叫ぶ。
試合形式の練習が開始されて早々、FWの彼がシュートを放ち、GKがそれを止めた。
「キーパーめっちゃファインプレーだった」
「シュートもめっちゃ綺麗だったよ」
真剣な表情でボールを追いかける彼は、あっという間に私たちから遠ざかってしまった。
私がずっと見ていることなんて気づいてても気づかなくても。
結局私は彼のことが好きなんだなぁと思う。
真剣な横顔にときめいてドキドキしているから。
愛を注いで、私の想いは報われる?
わからない。
でも、人生におけるレベル上げの途中だと思えば、
愛を注ぐことに躊躇いなんていらないのだ。
「FWがんばー!」
親友が笑って、私と同じく声を張り上げる。
「GKがんばー!」
応援の声に気づき、サムズアップしたものの、照れてるのが可愛い。
私たちは調子に乗って、もっと応援してみる。
彼はもうヤメロと両手でバツを作って、照れながらボールを追いかけて行った。
愛を注いで
電話が鳴った…
小さな美容室の日常の風景だ
「予約の電話だな…」
そう思って急ぎ受話器を手にした
「もしもし、美容室〇〇でございます」
「こちら、〇〇銀行のAと申します」
なんだ…銀行さんか…と心の声
ちょうど昼時だったし、保険か投資話か?
しかし、話の内容は全く違った…
「この度は、住宅ローンの完済ありがとうございました」
……そうだった!今月だ!
「つきましては、最終の書類のお渡しを」
「はい、わかりました…では、週明けに」
外交さんが、自宅に来て最終作業をする事で、約束をし電話を切った
一緒に昼ご飯を食べていたダンナさんに
「終わったよ!完済したよ…全部!」
そしたら、茶碗を持ったままダンナさんが
「マジか!…長かったなぁ30年…」
ふと見ると、なんだかウルウルしている
30年…一家の大黒柱としてのプレッシャーは、きっと半端なく重かっただろう…
「頑張ったな…俺たち本当に頑張ったよ」
続きの昼ご飯を食べながら何度も握手を
交わした…ホント戦い抜いた戦友みたいだ
沢山ケンカもした…綺麗事じゃやってけない…けれどそこには、お互いに相手を信じ
思いやる気持ちは常にあった…
まさしく、「愛を注いで」きた結果がある
どこにでもある一家庭の日常の風景が
そこにあった…
まるいふわふわな体をぎゅっとする
大きいのから小さいのまでたくさんあるけど
1番小さな初代をかわいがるのは忘れない
わたしの癒しの黄色いぬいぐるみたち
「愛を注いで」
愛を注いで
心の渇き…
水を飲んで
潤しても
体は潤う
心はずっと渇いてる
愛…愛…
ステキな響き
唱えるだけでも
愛を注いでるよう
擬似愛
大好きな人に愛を注ぐ。泉の水にも底があるように、お金が湧いてくるものでないように、注ぐ愛もまた、「自分が愛で満たされる限り」という条件付きだ。
もし違うと言うのなら、多分あなたは心がとても綺麗なのだろう。お人好しである程に。
家族愛が絶対だなんて、一体誰が決めたのだろう。双方が愛を感じなければ、無くならずとも愛は薄れていく。
愛に条件などないだなんて綺麗事でしかない。それ相応の条件を求めるのは自分が自分を大切にしているから。
自分が満たされなくても愛を注ぎ続けたいというのなら、きっと注いでいるのは愛じゃない。
#愛を注いで
傷だらけの心抱え
冷たい森を彷徨う
涙すら渇いて
空な微笑みだけが
歩みを進める
何があるの?
何を探しているの?
誰も応えはくれないのに…
受け取る術はまだ分からないけど
まだ少しだけ
自分の中に遺された優しさのカケラを
キミには伝えていきたい
いつかはきっと
また陽は昇るから
そこからきっと
受け取るものがあるだろう
そしてまた
キミヘ届けよう
アッサムの程よい香りが鼻腔を擽る。
ティーポットから注がれる琥珀色のそれを見ている時間が至福の時だ。
「はい、どうぞ」
今日もあなたに愛を注ぐ。
嬉しそうにカップに口を付けるあなたを見て、私も紅茶をいただく。
ティーカップには魔法の薬。
少しずつ、少しずつ愛を滲ませていくの。
大丈夫、その時は私も共に逝くからね。
【愛を注いで】
好きな人にはとびっきりの愛を注いで、全力で尽くす。
そして最後には「重い」って言われて別れてしまう。
親から愛を貰えず育って、人並みの愛を欲しただけなのに。
愛されたことがない僕には正しい愛し方なんてわからない。
見様見真似でやってきたから他人から見れば僕の愛し方は歪んでるのかもしれない。
だけど、こんな僕だって感情のない化物じゃない、人間だ。
愛したいし、愛されたい。当然だろう?
…でも、誰からも愛されなかった奴は愛を求む行為のそれすら許されないのだろうか。
愛したモノ全部から拒絶される人生なんて、意味などあるのだろうか。
…次の人生ではちゃんと最後まで愛されたいな。
愛を注げば世界は良くなります。平和を大事にする心こそが人々をつなぎ、愛をつなぐのです。