愛を叫ぶ。』の作文集

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愛を叫ぶ。』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

5/12/2023, 10:14:24 AM

「「ばあああああああああああか!!!!!!」」
⁠⠀
⁠⠀
なんでいっつもいっつも!
人の顔色伺って、不満もこぼさず、誰にでもいい顔して
バカにされてもヘラヘラしてほんとにバカみたい

その度に自分の心殺して、私の前ですら鉄の仮面かぶって
『頼りにしてる』その言葉の呪われて縛られて

つまんない人生歩むくらいなら私にあなたの残りの人生ちょうだい。

そして、今までバカにしてきたヤツらに言ってやろうよ
『ばーか』って。 せーの!!!

#愛を叫ぶ

5/12/2023, 10:07:04 AM

@愛を叫ぶ。


ああ、今日も間に合わない。
この手が届かない。
もうこれで何回目なんだろう。
僕を置いてみんな居なくなった。
今回で最後。
君が最後の希望だったのに。
僕にとっての命だったのに。
君が居ないなら、僕が耐え続ける理由は…。
「探せばあるけど僕には無理だ」
君の後に続いて僕も飛び出した。
落ちている君のところまで、僕も落ちて行く。
驚いた君の手を取って僕は言った。
「一人では残れない。
   僕は君が居たから耐えられたんだ」

5/12/2023, 10:01:40 AM

【愛を叫ぶ】


前も見えない闇の中ひたすら後に続いて歩く。
少しでも遅れたらもう二度と会えなくなるような気がして必死だった。まるで赤子の後追いのようだ。

「月が綺麗ですね」
前の人は立ち止まり目を細めて上を見ながら言った。


「・・・死んでもいい」
心の底から溢れた答えだ。振り返った彼は微笑んだ。

5/12/2023, 10:00:04 AM

愛を叫ぶ

叫んでも、何も起こらない。
うるさいと言われるだけかもしれないけど。
いいことは起きない。
だから私は叫ぶより、何かで伝えたい。
もう伝えれないけど...

5/12/2023, 9:59:32 AM

今日のテーマ
《愛を叫ぶ。》




「は? 呪い?」

俺はその報せを持ってきた使者の言葉を馬鹿みたいに口を開けて聞き返した。
言葉が脳に浸透すると、今度は烈火の如き怒りが湧きあがってくる。

使者によると、我が婚約者であるこの国の末姫さまが呪いによって倒れられたのだと言う。
宮廷魔道士達がこぞって挑んだが解呪には及ばず、姫君は日に日に衰弱しているらしい。

  あなたにとっては、わたくしは政略による婚約者
  疎まれていることは存じています
  ですが最後にせめて一目お会いしたいのです

渡された手紙の手跡は常の彼女からは考えられないほど乱れている。
それほどまでに衰弱が激しいということだろうか。
可憐な姫が涙ながらに手紙を書く姿を想像し、胸が軋むように痛む。

そもそも「疎まれている」というのは一体どういうことだ。
確かに姫との婚約は政略的な意味合いも大きい。
だが、俺は姫を娶れることを喜びこそすれ、厭うたことなど一度たりとてない。
誰がそのような戯れ言を姫に吹き込んだというのか――戻ったら徹底的に調べねばならない。

とはいえ今はそんな些事にかまけている暇はない。
俺は使者が知り得る限りの情報を吐き出させることにした。

呪いをかけた術者は不明。
姫君はある日突然倒れられ、医師や魔術師達の診察によって呪いがかけられていることが判明した。
そして日に日に衰弱し、今は床に就いて起き上がることもままならない状態だという。

そこまで聞いて、俺はすぐさま竜笛を吹いて相棒を呼び寄せた。
幾許もなく大きな翼をはためかせ、白銀の竜が滑空してくる。
魔力で風圧を極限まで抑えて降り立った相棒の背にひらりと飛び乗った。

「使者殿、俺はこいつと先に城へ向かう!」
「閣下、お待ち下さい! 陛下や殿下は、閣下にもし姫様への想いがないのであれば、そのまま戻らなくて構わないと……」
「ないわけあるか!」

一喝し、そのまま相棒に城へ向かうよう命じる。
こんなところで押し問答をしている暇も惜しい。
こうしている間にも、姫は呪いに蝕まれ、苦しい思いをしているのだ。
一刻も早く戻らねばならない。
そしてこの手紙の真意も問わねばならない。
焦る俺の気持ちが伝わったのか、相棒は魔力で速度を底上げし、おかげで俺達は光の速さで城に辿り着くことができたのだった。


城に着くや否や、俺は姫の部屋へ直行した。
不敬は承知で、婚約者なのだからと姫の部屋のテラスへ直接降りるという暴挙を犯して。
幸い掃き出し窓の鍵は開いていて、俺は難なく姫の部屋に入ることができた。

予想外のことに呆気に取られている侍女を脅しつけ――いや、促して、姫君の寝室の扉を開ける。
部屋の奥、天蓋付きのベッドの上には毛布にくるまった人間らしい塊がある。
その中からはくぐもった泣き声のようなものがしている。

「姫」
「……っ」
「姫、俺が絶対にあなたを死なせたりなどしません。あなたにかけられた呪いはこの俺が何が何でも解いてみせます。だから最後などと悲しいことは言わないでくれ! 俺はあなたを喪ったら生きていられない!」

嗚咽を漏らして震えるその身を毛布ごと抱き込む。
窺うような気配を察し、安心させるように背中の辺りをあやすようにぽんぽんと叩く。

「でも、婚約が調った途端、閣下は山へ籠もってしまわれたわ」
「あなたに最高級の魔石で指輪を贈るべく、狩りに赴いておりました」
「わたくしを疎んじて、避けていたのではないの?」
「どこのどいつが……いえ、どなたがそのような戯れ言を姫に吹き込んだのか、後できっちり調べて報復致します。あなたは俺にとって天上の星、崇め奉る女神、至上の宝です。ずっと焦がれていて、やった手に入ったというのに、疎んじるなどありえない!」

叫ぶように言い放った途端、姫は毛布の繭から姿を現し、わんわん泣きながら俺に抱き着いてきた。
衰弱して起き上がることもできなかったはずの姫君は、すっかり元気を取り戻したらしい。

斯くして末姫にかけられた呪いは、英雄と名高い婚約者の愛の力によって見事解かれ、彼らは末永く幸せに暮らしたのだった。


表向きはそういう話になっているが事実は少しばかり異なる。
正確には呪いなどではなく、不甲斐ない俺の不始末で心を痛めて憔悴していただけだったのだ。

後に、英雄と名高い俺が彼女の枕元で愛を叫び、俺を置いて死んでくれるなと縋ったという、大幅に脚色された恥ずかしい劇が国中に広められることとなったのは、彼女を溺愛する王や兄王子達による策略によるものだが、彼女を泣かせた罰として甘んじて受け入れたのだった。

5/12/2023, 9:49:50 AM

ある夏の暑い日、ふわふわと浮かぶ白い胞子を眺めながら私は呟く。以前の私ならば驚くであろう夏にすっかりと慣れてしまっている。
なぜだかは知らないが前の前のいつかの夏、突然冒頭でも紹介したような胞子が浮いているのを見つけた。完全に胞子と断定したわけではないが、その胞子が何処かに付着すると白い苔のようなものが生える。だか、特に害があるわけでも無い。
最初のうちこそ気にしたが今は慣れと共に気にしなくなっている。まぁ、私以外見えないようだし。

さて、少し昔の話をしようある人の話だ。その人は男とも女ともとれる一般的に言う、中性的な人間は私と同じくこの胞子が見えるそうだ。
特に根拠はないし、でも、それを初めて見た時の自分の反応とそっくりだったからだ。
自分を見て、その人は少し怯えたような目をした。
それもそうだ。数分前から座り込む男の前で仁王立ちで見下ろしているのだから。
その事に気づき急いで謝罪する。
するとその人は何かを言おうとし、口を閉じた。
文句でも言われるかと思ったので、間髪入れずに話し始める。
「ここに浮かんでるこれ、見えます?」
本当に突拍子もない事を言うが、絶対に見えていると思ったからこそやったのだ。普段の自分だったらそのまま立ち去って居ることだろう。その胞子を突いて見せる。
「あ、はい見えます、」
困惑しながら応えてくれた。
自分的には仲間が増えて嬉しいような気がする。
これっきりだろうが、何かあったら頼れるのだ。
自販機で水を買い手渡しながら軽胞子の話をする。
その人と私は思ったより趣味が合い、時々会うようになった。 

ある時は海へ、ある時は彼を連れ海外にだって行きそんな中自分は彼の事を大切に想う様になった。
そんな思いと裏腹に彼はやつれていき、
最初の内は少し疲れやすいとか、眠たいとかそんな感じだった。
日を増すごとにどんどんと顔色が悪くなり、遂には入院にまで、至った。
そんな彼が心配で心配で毎日足繁く病院にかよっては声を掛けた。
ここまでの間自分達はいや、自分は彼に想いを伝えたことが無く、退院したら言おうと心に決めている。
そんなことを考えていると携帯がなった。
急いで病院に駆け込む
最悪の事態だ。
病室に音をたて扉を開く。
絶対に言わなければ
触ったら崩れそうな体をした彼がベッドに横たわっている。
ギュッと手を強く握り締め、言えなかった。
この言葉を言う、「好きだ」
その瞬間部屋に鳴り響く電子音が一定になった。
こんな時になぜだかお腹が満たされたような気がした。
「愛を叫ぶ。」

5/12/2023, 9:48:07 AM

先輩 、何故? 何故ですか?

何故私ではなく あの女を選んだのですか?

あの女より私の方が可愛い

あの女より私の方が頭良い

あの女より私の方が貴方を幸せにできる

なのに… なんで?なんでなの?

ねぇ…

なんでなんでなんでなんでなんでなんで
なんでなんでなんでなんでなんでなんで
なんでなんでなんでなんでなんでなんで
なんでなんでなんでなんでなんでなんで

私だけの物にしてしまいたい

一生離れられなくしたい

食べちゃいたい

あ 、わかった

離れるくらいなら食べれば良いんだ…
そしたらずっと一緒
死ぬ時も一緒だよね ???





??????





骨しか残ってないから
仕方なく貴方の骨を箱に入れて

ずっと愛を叫ぶことにしたの

「 アイシテル ♡ 」

5/12/2023, 9:45:45 AM

言霊。

口に出せば、それは叶うというもの。

夢、望み、目標。制限はなく、それは無限に叶う可能性を秘めている。

心の内側で渦巻き続けるこの愛の念も、口に出せば叶うだろうか。

声を大にして叫びたい。この世界のどこにいても君に届くくらいに、大きなこの愛を叫び出したい。

そうすれば、遠く離れた君との恋も、叶うのだろうか。

5/12/2023, 9:45:13 AM

貴方が好きだ。

そうやって愛を叫ぶ。

でも聞こえない。

貴方はこっちを見てくれない。

愛してる。

なにを言っても貴方の矢印はあの子に向いている。

5/12/2023, 9:22:43 AM

叫んで伝わるものなら、どれだけ叫べば良かったんだろう。
 先人の偉大な言葉を借りても、この世界の全ての言葉を尽くしても、きっと君には伝わらない。
 僕がどれだけ君を愛しているかなんて、きっと君には伝わらないから。

5/12/2023, 9:15:20 AM

「すきだよ!」
「わたしもすき!」

幼馴染の女の子。幼い頃から僕らは両思いだった。
僕が好きと言えば君も好きと返してくれて、君が好きと言えば僕も好きと返した。

「世界で1番大好きだよ!」
「ふふっ、私も大好きよ」

大きくなってからも僕らの愛は変わらなくて。お互いの両親や友人に見守られながら愛し合っていた。
大人になったら結婚するんだって、白詰草の指輪を交換して笑った。

「好きだよ」
「…」
「ねぇ…大好きだよ…」

それなのに君はある日突然冷たくなってしまった。何度好きと伝えても言葉が返ってこなかった。

「可哀想に交通事故だったんですって…」
「男の子だけ助かって女の子の方は…」
「あんなにお似合いだったのにねぇ…」

周りの声が煩くて、君を抱き上げて煙が薫る部屋から抜け出した。幸せでいっぱいだった君の身体は、僕が両手で抱えられるくらい小さくなってしまった。

「あのね、君に伝えたいことがあったんだ」
あの日渡せなかった本物の指輪を君の上に乗せる。金属と金属がぶつかる音が小さく響いた。
「僕と結婚してください」
君の返事は返ってこない。

「好き」
「大好き」
「愛してる」
いつも聞こえる君の声がしない。
両目から涙がこぼれ落ちた。

「…っ!ずっとずっと大好きだよ…っ!!」
止まらない涙ともに君への愛の言葉を吐き出す。
声が枯れるまで叫んでも、君の答えは最後まで返ってこなかった。

5/12/2023, 9:14:18 AM

【愛を叫ぶ。】

言葉にしなくても愛が伝わる関係性には憧れるけれど、時々は言葉にして愛を伝える関係性にも憧れる。
親愛なる相手だからこそ、伝えやすいことがあったり、逆に伝えにくい・伝えずらいこともあるのだろう。

「おはよう」「大好き」「ありがとう」「おやすみ」
愛を伝えられる言葉は人それぞれにあるはずだ。
小声で呟いても、大声で叫んでも、どちらでもいい。
ただ相手に伝わったのなら、きっと大丈夫。

5/12/2023, 9:14:16 AM

#83 愛がある限り

良くも悪くも
オトナになってしまって
叫ぶほどのスタミナはもうないけれど
ささやくくらいならまだまだできそうだ

そこに愛がある限り...

お題「愛を叫ぶ。」

5/12/2023, 9:07:24 AM

ーーーーーー!!
ーーーー!!!
ーー!ーーーー!
ーーーー!!!
ーーーー!!!

「短時間で同じ内容が投稿されています」

Twitterに注意された推しへの愛。

#愛を叫ぶ。

5/12/2023, 9:06:45 AM

叫べるもんなら叫んでるよ。
いくらでも言いたい。いくらでも言ってやりたい。
2文字だけだって、言えよ!俺。
届かないかもって怖いのなんて分かるよ。
でも今言わないともう伝わらないかもしれない。

いつもありがとう。
助けてくれる君が大好きでした

5/12/2023, 9:00:10 AM

叫び声は水面の波紋と
涙は海沿いのコンビナートと
挨拶を忘れてしまっていたのを
思い出したので
空と波の隙間を定規で計った分だけ
花束の死骸を拾っておいた

5/12/2023, 8:59:05 AM

愛を叫ぶ。


この広い海のさざ波が、鼓膜を震わせる。
奥に見える島は薄く霞んでいて、波が視界を攫う。
下には崖が、後ろには森が。
僕は思い切り目の前の海に飛び込んだ。

入水音は、波によって掻き消された。
僕が漂っているのは誰も知らない。
きっと…ね。


いつもの日常に、入り込んだ一つのストレス。
俺は正直どうしたらいいのか分からないでいた。
(またここに居るよ…)
いつも俺の店の横に立つ、背が高くて髪の長い、男の幽霊。コイツが来て早一ヶ月になる。霊媒師をここに呼びつける訳にも行かないので、取り敢えず塩を撒いてはいるが、何せ目の前に海があるのだから塩に耐性でもあるのか、一つも消えやしない。なんなら濃くなっている気すらしている。
(とりあえず、見て見ぬふりがいいよな。…っていうのがダメなんだろうな…)
ため息ばかり吐く毎日。
お客さんに見えている人は居ないようなので、まあいいかと放置気味である。
「あれあれ、あおちゃん、こんなとこで何してるんだい」
「お!肉屋のばあちゃん、久しぶりー。俺ここにパスタ屋開いたんだ。良かったら食べてって!」
「まあそうだったのかい。じゃあ今度ミツルさんを連れて寄ってみるよ」
「げっ、ばあちゃんの旦那さんちょっと怖いんだよなー」
「ほほほ、ああ見えて、あおちゃんのこと結構好きなんだよ。あおちゃんも、またコロッケ買いに来てちょうだいな」
「本当かよー…。うん。近いうち行くから待ってて」
前に見た時より小さくなったばあちゃんに手を振る。 昔はよく、出来たてのコロッケを頬張る為に買いに行ったものだ。懐かしの味に涎が出そうになる。
( …そうだ。確かあの頃、ちょうどコイツと同じような奴と買いに行ってたんだ。そうそう、あいつ…)
「…ひろと…」
「……ぅ…あっ…あお、ちゃ…ん」
幽霊が喋った。目の前に歩いてくる気配がする。
「ねえ、あおちゃん」
ついに話しかけてきた。話しかけられてしまった…。
名前に反応したのなら、コイツは、あの ひろと なのだろうか…。気になる。好奇心が抑えられない。少し見るだけなら、大丈夫だろう。
「あおちゃん…」
チラと幽霊を見遣ると、俯き前髪で隠れた瞳は、隙間から見え隠れしていた。二重で睫毛の長い瞳。鼻は高く顎はシャープで、上々なビジュアルではないか。
確かにコイツは ひろと かもしれない。
当時はそこまでイケメンだとか思ってなかったが、面影がある。
「あおちゃん、ずっと…好きだった…」
「…」
「男よりもかっこいい、あおちゃん。背も高いし、最初はヤンキーみたいで怖かったけど、ほんとはすっごく優しくて…。」
「……っ」
「女みたいだって、いじめられてた僕を助けてくれたよね。へへっ、懐かしいな…。本当にありがとう、あおちゃん」


「ひろとのばか…」
「わぁ!どうして泣くの?ごめんあおちゃん…泣かないで…」
「あぁ…どうして気づかなかったんだろ…そのまんまだったのに…塩投げてごめんな…」
「ちょっと痛かったけど、大丈夫だよ」
すっかり、あおちゃんは女性らしくなったと思う。前なんか僕よりも短い髪の毛で、金髪にしてたのに。今じゃすっかり黒髪ロングだ。
顔つきも、前より柔らかくなった。
「お前、なんでこんなとこに居るんだよ…早く戻れよ!」
「戻れって…?僕はあの日…」
「生きてるんだよ…。ベッドの上で、今でも…」


確かにあの日、僕は死んだはずだった。



沈んでいくのが分かる。
もがく事すら出来ない水圧が身体を襲う。

キラキラとした太陽が海を照らしていて、満点の星空の下に居るようだった。

波に揺蕩う僕はこのまま、消えてしまうのだろう。
ただ大好きなあおちゃんに、また会えないのだけが心残りだった。

あおちゃんと過ごした日々がパノラマのように流れる。
初めて会ったのは幼稚園。最後に会ったのは高校三年の夏。一緒に海水浴をした。
あんなにかっこよかったあおちゃんは、大人の女性に近付いていて、女々しかった僕は恥ずかしかったっけ。


朦朧としていると、誰かに触れられた気がした。

僕はてっきり、天のお迎えかと思ったが、違ったのだ。
…あおちゃん、君に助けられてばかりだよ…。


「…またぼくは、あおちゃんに…」
「ぁ…っ…ひろと!待て…っ!!」
「またね」
「おい!待てって…!」

そして僕はそのまま意識を失った。




「自分だけ、言いたい事ぶちまけてんじゃねえ…ばか…!」
そこに居たはずの彼は跡形もなく消えてしまった。
こうしてはいられない。そそくさと店じまいを行うと俺はひろとの待つ病院へ向かった。
「松永さん!今、長尾さん目が覚めました!」


「…あ、お、ちゃ…」
「喋んな…」

こっちにも言いたい事は山程ある。
でも、まずは…

「…おかえり、ひろと」

昔はあんなに可愛かったのに、かっこよくなったもんだ。背だって抜かされてる。

俺も好きなんて、まだ言ってやらねえ。

ただ、密かに愛を叫ぶ。
まだ見合う女性になりきれていないから。


おわり

5/12/2023, 8:53:53 AM

「国境を超えて好きだー!」私達は、世界の中心で愛を叫ぶ。私達は、暇さえあれば、愛を叫び、愛を誓う。私との未来の為に一生懸命仕事を頑張る貴方、だけど、私の前になると、まるで犬の様に甘えて来る貴方…貴方のそのギャップも何もかもが好き。ホントに貴方の事が好きで好きで堪らない…久々の職場内恋愛では無い恋愛…私は、それでも、貴方との未来の為に、今は、耐えて、貴方と同棲した時の喜びを倍にしたいと思ってる。今は、会いたい時に会えない辛さも時々あるけれど、その分、同棲した時の喜びが倍になる様にするの。初めてこんなに人を愛せたんだ。この先も永遠に貴方の隣で愛を叫ぼう。「例えこの先何があっても永遠に貴方の隣にいる」と。

5/12/2023, 8:34:53 AM

『屋上から愛を叫ぶ。』

 その名の通り、屋上から生徒が告白をするテレビ番組の企画だ。その撮影に、僕の通っている学校が、その告白者のひとりに僕が選ばれた。

 まず初めに言っておくと、僕は所謂陰キャである。クラスメイトよりも猫と話すことの方が得意な、この手の企画とは本来無縁の人間だ。なのに、どうして参加しようと思ったのかといえば、まぁ、普通に好きな人がいるからで。卒業を前に告白するかしないか悩んでいたところに、この企画が舞い込んできた。もし、100人以上いる希望者の中から平等なじゃんけん大会で勝ち残り、告白出来る8人に選出されたなら、それはもう天啓じゃあないかと。



 当日。屋上にスタンバイしている僕は、手のひらに書いた人という字を100人ほど飲み込んでいた。口から心臓が飛び出す心地とは、まさにこのことかと思った。僕が屋上の隅っこで緊張からくる吐き気に耐えていた時、背中をそっと擦ってくれる手があった。誰かと振り向いてみれば…
「大丈夫?」
「……うん、あ、ありがと」
 彼女はクラスメイトの、僕が今まさに告白しようとしている相手だった。しかしどうして今こんなところに?彼女は告白者ではなかったはず…疑問がそのまま顔に出ていたのか、彼女は笑って僕に言った。
「泉ちゃん風邪引いちゃってさ、あたしはその代打」
「そ、そうなんだ」
 え?ということは、それって…

「あたしの番だ。行ってくるね!」
 僕に軽く手を振り、彼女は告白台へと上っていった。そして大きく息を吸い込むと、その朗らかな声を校庭に集まった人たちの頭上へと降らせる。
「あたしはー!2年前からー!好きな人がいまーす!」
 オーディエンスは応える。
「だーれー?」
「同じクラスのー!」
 黄色いざわめきが校庭を埋め尽くす。
「坂本くんでーす!!」
 驚いた。坂本は僕の唯一の友達だ。彼も僕と同じく陰キャである。
「あたしと、付き合って下さーーい!!」
 一気に集中した視線に戸惑いながらも、グラウンドにいた坂本は屋上を見上げた。そして、叫んだ。
「お、俺で良ければーー!!」
 慣れない大声で少し裏返っていたが、そんなことは細事である。意外なカップルの誕生に歓声に包まれる会場を、僕は呆然と見ていた。

 冷めやらぬ空気に背を向け、彼女は満足気に台を下りた。そして次の告白者である僕の横を通り過ぎようとした時、「頑張れ!」と笑顔で小さく肩を叩いていった。僕はそれを受けて____泣いた。

 ひどい平和主義(惨めな臆病者)である僕は、せっかく成就したふたりの恋の妨げになるのも、おしている撮影を滞らせるのも嫌だった。だから、涙目でも心が砕けても、予定通り告白台の上に立った。告白する前から泣いている僕に、校庭がどよめいている。全校生徒に惨めな姿を晒しながら、それでも僕は大きく息を吸い込んだ。

「僕は…!ずっと…!君のことを、見ていました!!」
 令和の時代ではストーカーなんて思われてしまうだろうか。昭和にはこれを純愛と呼んだらしいのに。

「君の気まぐれなところ、コロコロ変わる表情が、僕を魅了して止まないのです!」
 良い意味で、人を翻弄するのが本当に上手い。一体どれだけの人間が、君にハートを盗まれたかなんて、君は考えたこともないのだろう。

 陰キャの告白に観衆が引いているのをよそに、僕は続けた。恐らく今から更に引かれる発言をする。しかし、卒業は目前だ。もう何を気にすることもない。ゆっくり深呼吸して、僕は叫んだ。

「君を!一生養っていく覚悟があります!どうか、僕と!家族になってもらえませんかーー!!!」

 最高潮のどよめきの中、僕はポケットから取り出した誓いを天高らかに掲げ、また叫ぶ。

「お願いです!マドンナちゃーーん…っ!!」

 マドンナちゃん。それは学校に住み着いている野良猫の名である。真っ白でふわふわの毛に、外国の海を思わせる吸い込まれるような蒼い瞳。動きもどこか気品があって、まるで野良猫とは思えない。我が校の有名人…いや、有名猫だ。僕が手に持っていたのは、奮発して買った猫缶である。



 その日、僕は伝説になった。猫に告白をした男として。

 実際は、告白前に失恋しただけの男なのだが、観客の目には、卒業によって学校に住み着いている野良猫と別れるのが泣くほどつらい猫好き男と写ったのだ。つまりは笑い話になった。

あれから10年の月日が過ぎたが、今も僕の隣には、変わらずマドンナちゃんがいる。

5/12/2023, 8:26:21 AM

有名な崖の上に、ふたりで並び立つ。
私が彼の袖を引いてせがむと、彼は顔色を変えて「嫌だよ」と呟いた。
「どうして?」「いつもは私のこと、あんなに『愛してる』『好きだ』って言ってくれるのに」
彼は首を横に振る。
「こんなところでなんて」
「そんなの関係ないじゃない! ねえ、私のことが好きなら、やってみせてよ!」
渋る彼に、私は言い募る。少しばかりムキになっている。でも、ここに来たのに『やっぱり無理』なんてムシの良い話だ。
彼は覚悟を決めたように、両手を柵にかけた。緊迫した顔持ち。
彼が私の名前を呼ぶ。少しひずんだ掠れた声。緊張のせいだろうか。
「っ、⋯⋯、愛してるよーーーーーー!!!」
尾を引いた叫びの木霊がうわんうわんと山や谷を反射する。
古い映画のワンシーンの再現にほうと胸が高鳴る。
息を吐いた後、真っ赤な顔で俯いた彼に、愛おしさが溢れてたまらずに私は抱きついた。

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